魔法科高校の劣等生〜魔法世界に這い寄りし過負荷〜 作:味噌漬け
「…な、なんだこれは…?」
十文字会頭が青ざめた顔で呟く。
学校を襲ったテロリスト集団…ブランシュ。十文字会頭を筆頭とする生徒達はそれを殲滅すべく、彼らのアジトに奇襲をしかけようとした。
しかし、そんな彼らの目に映ったのは、武器を携えたテロリストではなく、テロリスト達が無数の螺子によって貫かれ、磔にされている…血に塗れた惨たらしい光景であった。
「うっ…オエッ…」
一人の女子生徒があまりに凄惨な光景に吐き気を催してしまう。
それもそうだろう。いくら、名門の学校に通っているとしても、所詮は一高校生。こんな状況に精神をやられない方が異常なのだ。
「…お兄様。」
「……これは…。」
生徒達の一人、司波達也と妹の司波深雪はこんな異常な状況の中、できる限り冷静さを保ち、事を分析をしようとしていた。そして思い出す。自分達が通う学校に、螺子を武器とする生徒がいることを…。
「…まさか、仲間割れでもしたってのか…?」
司波達也と十文字会頭とは別の、もう一人の男子生徒が口に手を当てながら呟く。
彼の言葉に達也が「違う」と指摘しようとした時、奥の方から声が聞こえた。
『いや、仲間割れじゃこうはならないね。』
この惨状には似つかわしくない陽気な声が響く。しかし、生徒達にはその声が酷く陰惨なものにしか聞こえなかった。
『テロリスト達、全員が同じように串刺しにされている。』『仲間割れだろうと、みんな同じ武器で、同じタイミングで刺し殺すなんて不可能だ。』
『これは明らかに第三者の仕業に違いない。』
『一体どういう目的があって、こんな面白半分の惨状を演出したのかはさっぱりわからないけれどーー』
奥の方から男が現れる。血みどろの制服を身に纏い、片手に螺子、もう片手に螺子山にされた主犯格を引きずりながら…
男子生徒はそれを見て、目を見開きながら吠える。
「お前は…まさか…!?」
達也は唇を噛み締める。自分の予想通りだったことと、こんな惨劇を生み出したのが一人の生徒であることに戦慄しながら…。
『おおっと!』『勘違いしないでおくれ』
『僕が来た時には、もうこうなっていたんだよ。』
男は螺子の筵と化していた主犯格を雑に投げ捨てる。
女子生徒は主犯格の潰れた顔が視界に入り、「ヒッ!?」と悲鳴を上げた。
『だから』
『僕は悪くない』
空気が
身体中にヘドロがまとわりつくように…。
誰もがその空気に圧倒され、身を震わせ、顔を青白くし、まともに声が出ない中、達也だけが必死に声を振り絞った…。
「
『やぁ!久しぶりだね!達也ちゃん…』
『僕だよ』
彼の名前は球磨川禊…。世界最弱にして、最低最悪最恐の男である。
そんな彼がこの魔法世界に這い寄ったのは彼の体感からして数ヶ月前のことだった。
こんにちは味噌漬けです。それなりに反応があったので、何とか連載しました。亀更新になるかもしれませんが、読んでいただけると嬉しいです。