別次元
「はぁ。」
「あの、シンヤ?」
「なんだ?」
「お、おろして?」
「いや、足元見ろよ。」
「足元?」
なにやらよくわからない
“うねうねしたナニカ”がうごめいていた
「ひぃっ?!」
「かぁ~、
“アレがこの次元での人間か”」
「うそでしょっ!?」
「多分、人型を捨てなきゃならん事でも
あったんだろうよ。」
「素材はあっち・・・あぁ。」
うねうね達が向かっている先も
素材が埋まっている場所も
“同じ行き先”
「まじかぁ~。」
▽
《どうやら、“彼等も”
素材を求めているようですね》
「他に素材の探知は?」
《残念ながらこの次元が最も近く、
埋蔵量も多いです、
リンディさんに連絡しました、
返答は“その人型を捨てた人類種を”
『人として認識しなくてよい』と》
「ほぅ。」
「え?でも、元は人なんだよね?」
「元、な、
それに、意志を感じられる行動か?コレ。」
うねうねしたナニカは、
互いに食い散らかし、“お互いを食べていた”
▽
「・・・しなの、
76mm速射砲、行けるんだよな?」
《はい》
「シンヤ・・・、
私も一緒に“引鉄”引く。」
「アリサ。」
振るえる手は、間違いなく引鉄に手を掛ける
「ほんと、お前は強いな。」
「そんなこと、ない。」
しっかりアリサを抱きしめる
「目、つぶっとけ。」
「“見る”」
「・・・そぅか、
しなの、火器管制制御、
76mm“ショックカノン”速射砲、
発射シーケンス、開始。」
《了解、
タキオン粒子充填開始、
デバイス内“重力波動炉心”起動》
「蒼い、ひかり。」
《重力波動炉心、正常起動を確認、
全システム異常無し、
砲身展開、
目標、地下45m入射角度、45度、
周辺敵性勢力事排除します》
「連射、用意。」
「・・・こわい。」
「俺が居る。」
「シンヤ。」
「最終安全装置、解除。」
《解除します、
全機構、戦闘モードへ変更完了しました》
剥き出しの構造が、
機械音をうならせ、装填して行く
《速射砲、準備完了、何時でもどうぞ》
「アリサ。」
「うん。」
二人「発射!」
30秒ほど撃ち続けると
砲身が赤くなり、熱を放つ
《埋蔵物、表面にでました回収班を・・・
アンノウン接近》
「どこだ。」
《前方、約250㎞、
この砲撃音が届くには早すぎます、
恐らく、爆炎が視認された可能性があります》
「250㎞?なんでそんな遠くから見つかるの?」
「しなの、非殺傷解除、
アリサをアースラに転移。」
「まっ!?」
▽
《強制転移完了、
接続、解除しました、
“映像は届いていません”》
「ん?」
《音声のみハッキングされました、
ハピネス、やりますね》
「そうか。」
バトルフォームを展開し、
剝き出し76mmだと取り回しがし辛いので、
ノーマルバレルへ戻す
《アンノウン更に接近、
視認距離に入ります》
「・・・うげ、“人、か”」
〈照合完了!
シンヤ君!そいつは次元犯罪者だ!!〉
「エイミィさん、貴女どうやって。」
〈話は後!兎に角そいつはヤバイから逃げて!〉
「パルスレーザー、スタンバイ。」
《はい》
〈ちょっ!?シンヤ君っ!?〉
《リンディ艦長、回収班はどこまで近寄れますか?》
〈ボタン一つで直ぐに飛べるわよ?〉
〈おい、シンヤ!
僕もそこに行くから〉
「いらん。」
ロッド同士でぶつかり合う
「くっ、貴様、管理局の人間か!」
「正確には協力者だ、
お前さんなにをしでかしたんだ?」
「はっ、世界の一つが滅んだが、
大したロストロギアも無くってな、
金もねぇから稼ぎ所を探してたんだよ!」
「リンディさん、コイツの判決は?」
〈シンヤ君?〉
「監獄行き?」
〈・・・いえ、“生死は問わないそうよ”〉
《再ハッキング完了、
“音声、映像”全て止めました》
▽
(なんだ?あのガキ、
防御はする癖に、攻撃して来ねぇ?)
「お前さん、“生死を問わない”そうだ。」
「あぁ?ま、そうだろうな、
世界の一つは滅んだし、
ロストロギアも売っぱらったりしてっからな。」
「じゃ、死んでくれ。」
「・・・おい、魔導士が
非殺傷設定解除してんじゃねぇよ!!」
(躊躇なく撃って来た、だと)
「避けるなよ、帰るのが遅くなる。」
「てめぇ!!バインド!!」
「反転。」
「なっ!?」
「ランスショット!!」
「波動防壁展開。」
《シンヤ、貴方は良いのですか?》
〈遅かれ早かれ、“人殺しはするもんだ”〉
《・・・普通はしませんよ》
〈てめぇが普通を無くしたんだろうが〉
《おや、責任転換ですか?》
〈いいから、アイツを止めてくれ、
当たらない〉
《・・・全く、
貴方への興味は尽きませんね》
矛先が変形し、“ロケットアンカー”になる
「対象捕縛。」
《了解》
「けっ、たかが一本の鎖でっ!?」
目の前で一気に10本に枝分かれする
「がぁっ!?」
雁字搦めに鎖が次元犯罪者に巻き付く
「はぁ、はなせぇ!」
「“絞り切れ”しなの。」
「よせっ!?やめっ!?」
《不味い》
「そうかい、洗浄してくれ、
流石に血濡れでアリサに会いたくない。」
《回収したデバイスはいかがしますか?》
「流石に証拠品だ、提出する。」
《ぇ~》
「お前なぁ、
リンディさん、回収班をお願いします。」
〈・・・なぜ?〉
〈殺したのか?ですか?〉
〈えぇ〉
〈“見えなければ”
殺さなかったんですけどね〉
〈見えなければ?〉
〈戻ってから話します、
科学じゃないので〉
〈ぇ?〉
〈“リンディさん、幽霊とか平気ですよね?”〉
▽
リンディさん私室
「教えてくれるかしら?」
「・・・しなの、
お前は“霊体”を認識できるか?」
《は?あり得ません、
霊体などいる筈がありません》
「シンヤ君、貴方は。」
「“見えるのは慣れました”
ただ、あの“時空犯罪者”の後ろには、
とてつもない“手”が絡みついていて、
“一つの思念で統一されていました”」
《一つの思念》
「『コイツを殺して』と、
見える以上、
実行したまでです、
恐らく、一つ二つじゃないんでしょう、
複数の時空、次元で“殺して来た人が”
アレを殺してくれと
そうすれば“連れていける”と。」
「そ、それはどこに?」
「さぁ?地獄と言う場所があるなら、
そこへ直行でしょうね。」
《あるのですか?》
「『好き好んで行く場所じゃないよ』
お前に会う前に
“2、3回”行ったけどな。」
「ちょ、ちょっと待ってもらえる?
シンヤ君は行った事あるの?」
「はぁ、まぁ、
交通事故で2回、
殺人犯に刺されて1回、
覚えている範囲はと但し書きをつけますけどね。」
《・・・シンヤ、
貴方は“生きているのですか?”》
「正確には“逝かされている”
まぁ、寿命がまだまだあるのと、
地獄から『コッチ来んな』と、
追い出されたのもありますね。」
「追い出されたって。」
《地獄でなにをしたんですか?》
「色々・・・ん?」
〈はぁ、扉の向こうに居るのは?〉
《アリサ、すずか、なのは、クロノ、
エイミィさんですね》
〈盗聴の恐れは?〉
《ハピネスのハッキング痕跡はありません》
「しなの、ジュエルシード反応は?」
《・・・ぁ》
「エイミィ!周辺魔力探知急いで頂戴!
ジュエルシード反応よ!」
「えぇっ!?
なんでここに居るのバレたんですかっ!?」
「そんな事は良いから早く!」
「はいぃっ!!」