それから一週間
冬木市に『不法に建てられた教会』は
一応破壊、対処を終えたが
敵側の反応が無く、ひと月が経とうとしていた
「だるい。」
〈ママ〉
未だに何処か
『結界を張る』ナニカがあるらしく
アリサの様に
『元々の魔力素養の無い人々は』
この様に身体の怠さと毎日格闘していた
「シナノ、発生源は
わかったんだろ?」
〈はい、ですが
常に移動しているらしく
冬木市内を移動しており
捕捉できて
対処しようにも
現場に向かう道中で
別の場所へ移動してしまいます、
なにせ、『バインド・トラップ系統が』
全てレジスト、解除されています〉
「そこなんだよなぁ、
冬木市には地下鉄は走って無いから
地下鉄の線は無い、筈だ。」
「ねぇ、シンヤ。」
「アリサ?」
「下水道は?」
「下水道、か、
ギリギリヒト1人は通れるけど
そんな機敏に動ける内部構造じゃねぇからなぁ。」
「ねぇシンヤ、
もしかしたらなんだけど。」
「すずか?」
「眷属か、ドローンじゃないかしら?」
「ドローン、か、シナノ、
確かサブデバイスの話をした事あったよな?」
〈はい、ですが
『ハピネス』に使った資材は
未だ復旧出来ていません、
それにドローンでは
『防壁』も搭載出来ません
仮に『下水道・上水道』を
探索するとなると
最低でも『数千基』のドローンが必要になるかと〉
「数千は無理だなぁ。」
「そ~んな事もあろうかと!
準備して来たわよ!!」
「あ、リンディ母さん。」
「リンディ母さん、久し振り~。」
「リンディさん、準備とは?」
「えぇ、すずかちゃんの
『眷属召喚』をモデルに
魔力回路と『陸戦魔道研究所』から
プロトタイプの実証現場が欲しいって
連絡が来てたのよ。」
「んん?リンディ母さん、
それって。」
「まぁ、うん、
シナノから受け取った
情報の中にあったのを
『有効活用』したの、
そしたらね、
『色々いじくったら』
『小型犬サイズのドローン』が
出来ちゃったのよ~。」
「「「ぁ~。」」」
▽
アースラ艦橋
「これより、
新型ドローンの実証試験を行います、
各部署、どんなデータも見逃しちゃダメよ?」
「「「了解。」」」
〈ドローン、展開開始〉
▽
そして、一時間
「な~んにも出ないね。」
「な。」
「そ、そんな筈は。」
「エクサグラマ、
眷属召喚の方は?」
〈はい、同じです、
痕跡が無さ過ぎて逆におかしいです〉
「痕跡が無いか、
シナノ、衛星画像と
航空写真、高度地図、
上水道・下水道の経路図も重ねてくれるか?」
〈了解〉
「うわ、ごっちゃごちゃ。」
「し、シンヤ君、
コレだとごちゃごちゃして
何にもわからないわよ?」
良~く眺める
「・・・ん?
シナノ、『京都の上水道・下水道』と
『酷似している部分だけ』表示してくれるか?」
〈京都ですか?構いませんが?〉
「なるほどな、
『あえてこうしてあったのか』」
「これは。」
「仕方ない、
シロウに連絡するか、
リンディ母さん、
現地に協力してくれそうな奴がいるんで
連絡してきます。」
「え?貴方、魔導士は居ないって。」
「はい、『魔導士は』」
「シ~ン~ヤ~く~ん?」
「『魔力』は使ってますけど
系統が違うので
余り関りを持ちたくはなかったんですけどね。」
「系統が違う?」
「はい、
魔力と魔術、
元々『この次元にある魔術師』の
力を借りるので。」
「魔法が元々あったの?」
「えぇ、
ですが、『表に出ないように』
魔術師同士、そこは考えてますけどね。」
「・・・兎に角、協力を得られるなら
お願いしたいわ。」
「ま、声を掛けるだけですよ?
協力してくれるかは
向こうの事情次第ですね。」
▽
むす~
まぁ、そうなるよな
「なによ、今更。」
「一応、正式な協力要請なんだけど?」
「嫌よ、
あんな『魔力の使い方は雑過ぎるし』
『魔術協会も』嫌がるでしょうね。」
「行方不明になった魔術師の捜索にも
手を貸そう。」
「・・・他には?」
「キチンとした報奨金も出そう。」
「ん゛~。」
「あら、イリヤちゃん、お客様?」
「あ、ママ。」
「え?」
「はい、
私はアイリスフィール
イリヤの母親です。」
「ぉ、ぅ、マジで似てる・・・
あ、俺は。」
「聞いているわ、
蒼頡シンヤ君ね、
家の『キリツグ』も
『気になっている人物』って
言っていたからね。」
(うげ、最強の殺し屋にも
目を付けられてたのか)
「ん、どうした、アイリ。」
「あ、キリツグ、
丁度彼が来てたのよ?」
「彼?」
目が合う 凄まじい殺気が全身を包むが
「へぇ、これで動じないとは。」
「お年の割には
凄まじいですね、キリツグさん。」
「ん、まぁ、ボチボチ身体が動かなくなってるけど、
まだまだ現役だよ?」
「うわ、キリツグと殺気を
飛ばしあってる。」
「あら~。」
「そうだ、キリツグさん。」
「なにかね。」
「キリツグさんの情報網で
『この人物』を見た事はありませんか?」
「詳しく聞こうか、
コレはボクの方でも
『受けている依頼』なんだ。」
「え?キリツグの?」
「マ~マ~?」
「なぁに?イリヤちゃん?」
「シンヤは私のお客なんだけど?」
「ん~、
そうだったかしら?」
〈シンヤ、オルタより連絡です、
『再び魔道生物』を発見、
早く対処してくれ、だ、そうです〉
「キリツグさん、動けますか?」
「やれやれ、
イリヤ、頼めるかい?
僕も準備をしたら
アイリと向かうから。」
「え?ママも?」
「そうね、
『たまには全力で魔術』を
ぶっ放したいわね~。」
「シンヤ、馬鹿みたいな
頑丈な結界を張ってくれるかしら?」
「おk、何となく察した。」