(さあ着いたぞ小僧!早く目を覚ますのだ。)
千次郎は何者かに起こされ目蓋を開くと信じられない物を見た。
賑やかな商店街、人混みが多いスクランブル交差点、そして子供の笑い声。
千次郎は真っ先に自分の目を疑った。なぜなら自分が見ているのは故郷の熊本市だからである。
千次郎は何のことかさっぱり分からず周りをキョロキョロしていた。
「俺は確か千魔にやられて・・・」
「わしが助けたのだ」
「え?」
千次郎は、そーと後ろを見た。そこにはゴキブリのように触覚状のものがついた黒い帽子と
丸いサングラス身に纏っていて体色が薄い青色で太目の体型をしていて道着の中央に
“界王”と書かれて立っていたまぁ変な人が自分の後ろにちょこんと立っていた。
「あなたは?」
「わしは貴様を助けた北の界王という者だ・・ってまずは自分から名乗る方だろう!」
「あ!俺は青田千次郎ですって界王様!あのドラゴンボールの?」
「そうだがそれがどうした?」
千次郎はびっくりした。ドラゴンボールに登場する界王が今自分の目の前にいるからだ。
「全く近頃の人間はわしのことを全く知らんなぁ・・・ま!そんなことより青田千次郎お前に
言っておかなければならない言葉がある」
「もしかしてタイムリープしていることですか?」
千次郎はもしやと思いそのことを聞いた。すると、
「何だお前も分かっていたのかそうだお前さんは今から10年前にタイムリープしたのだ」
「そうなのかってえぇーーーーー!!!!!!!」
あまりにも自分が返した言葉が本当だったので千次郎はびっくりしてしまった。
「そんなびっくりしなくていいだろ!まぁびっくりするかもしれんが」
「どっちだよ!」
千次郎はつい界王の言動につっこんでしまった。
「嘘だろ・・・何で俺が10年前にタイムリープしてるんだよ」
「こんなの嘘だ!絶対!」
そう言いながら千次郎は自分のほっぺたを抓っていた。そしたらほっぺたに痛みが襲った。
そしてようやく理解した自分はタイムリープしたのだと。
「嘘だろ・・・マジでタイムリープしてる」
「俺はこれからどうしたらいいんだよ」
千次郎は掌で顔を隠して俯いてしまった。まぁ誰だって急にタイムリープしたなど言われたら
絶対びっくりするに違いない。それなのに界王は突然タイムリープしたと言ったので
頭がぐちゃぐちゃだった。
「それで俺はこの世界でどうすればいいんだよ」
気が付けば自分は涙を流していた。
「そのこと何だがよく話を聞いてくれ千次郎!」
「何だよ話ってのは?」
「実はこの世界でも既に千魔という奴によって支配されている」
「え?でも千魔は今から10年後じゃないのか」
「わしもそうだと思っていたのだか何とこの世界でもう始まっていたのだ」
「それで俺とどう関係あるんだ?」
「そこでだ青田千次郎!お前にこの世界を守ってくれないか?」
「え?」
「お前しか居ないのだなぜならお前はあの千魔の力を・・・千次郎?」
「はぁはぁはぁ」
千次郎は界王の発言に耳を疑った。自分がこの世界を守れだと・・・この10年前の世界を!
何にも出来ない自分にこの世界を守れ・・・と。
「いい加減にしやがれ!」
次の瞬間千次郎は界王の胸ぐらを掴んでいた。
「あんたの自分勝手に程があるぜ!何で俺がこの世界を守らなければならないんだ!」
「・・・・」
界王は黙って千次郎を見ていた。
「何だよ!その目は!まるで俺の事を馬鹿にしてるような目はよ!」
「もういい!あんたといるとおかしくなりそうだ!」
「じゃあな!二度と俺の目の前に現れないでくれ!」
そう言うと千次郎は界王から手を離し、どこかへ走り去って行った。
界王はゆっくりと立ち上がり千次郎を見つめて
「千次郎今はそうやって言える。でもいつか必ず思う時が来る。自分が世界を守らないと
思う時が」
と呟いた。
「くそっくそっ」バン バン
一方千次郎は、界王の事でかなりの力で柵を蹴っていた。
「何だよ!何で俺に世界を守ってくれだよ!ふざけんな」バン バン
界王の件でかなり怒りを出し柵を蹴っていた。しかしやはり長時間蹴り続けると息を切らした。
「はぁはぁはぁはぁ少し休もう」
そう言うと柵にもたれ少し休んだ。するとどこから話し声が聞こえてきた。
「ねぇいいじゃん少しお茶するだけでも。ね!」
「い、いえ・・・私、そういうの・・・け、結構です」
「そんなこと言わずにさ。ちょっとだけでもいいじゃん」
なにやら若い男2人が1人の栗毛色のボブカットの少女にナンパをしている最中だった。
少女は嫌がっているのにも関わらず男達はしつこくナンパを続けている。
「ウザぇな他所でやれよ他所で」
千次郎はそのナンパしている所を上から見ていた。普段はナンパなどに興味がないのに。
「あーマジウザぇなあの2人殴りてぇ」
しかし今の千次郎は界王の件によりかなり怒りが頂点に立っていた。
でも、
「だからいいデートスポットもあるしさ」
「っ!?触らないで下さい!」
男達はやめようとせずまだ続けていた。
千次郎は怒りを鎮めようとどこか別の場所に行こうとしたその瞬間だった。
パシンッ
すぐに後ろを向くと少女がグッタリと倒れていた。何と男達が少女に手を出したのだ。
「ちっすぐに言う事を聞いてれば良いのになぁ」
「それマジな」
男達は少女に手を出したことに何も抵抗が無かった。
まるで手を出したことが当たり前のようだった。
「うぅぅ・・・痛い・・・痛いよ」
少女は男達の容赦ない平手打ちで涙を流していた。
「あいつら・・・女に手を出しやがった」
千次郎は男達に怒りをさらに覚えた。
「もう我慢出来ねぇあいつらぶっ殺してやる」
その瞬間柵を跨いで男達に近づいていった。
そして・・・
「何やってんだお前ら!」
怒鳴り声を上げて男達を呼びかけた。
どうでしたか?
できれば感想などをお願いします。
ー次回ー
《少女の苦しみ》
近日公開!