水面に映る輝きの色   作:みなづきとーや

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epilogue

 

epilogue…

 

「キレイな…所だな…。」

 

水平線まで広がる美しい青…

振り向けば新緑の山々が対比して、美しい自然を形成していた。

 

少年は幼少期より気管支の病に侵されていた。

常に病院に入退院を繰り返し家族に心配をかけて育ってきた経緯がある。

転機となったのは中学3年の卒業に合わせて気管支の病床となっていた部分に手術を行い、目覚ましい成果を得ることができた事。

リハビリを兼ねて、自然が多いこの地へ今回単独で引っ越す事になった。

家族…特に昔から彼を心配していた姉は…

 

「1人で暮らしていけるのでしょうか…」

「わたしが着いていき…一緒に暮らすのが1番良いのでは…」

 

と最後まで着いて来る姿勢を崩さなかったのには苦笑いしかなかった。

 

「心配…させちゃったからな、いつか必ず恩返ししなきゃな…」

 

呟きにも近い声で1人思いにふけっていた。

ここ内浦の地では家族はいない。そして自分自身の成長を心に課して過ごす事に決めていた。

 

「ここ…か…」

 

美しい自然に囲まれた中で優しく風景と同化している…少し歴史を感じる建物の前に少年はたどり着く。

 

横の看板には…

 

十千万旅館

 

と書かれていた。

 

「とりあえず家が使えるようになるまで3日か…こんな旅館に滞在させてもらえるなんてちょっとラッキーかもな…」

 

少年が引っ越すにあたり、家族はきちんと計画して家を探してくれていたのだが、改装トラブルがあり業者よりこちらでトラブルが解決するまで滞在して欲しいとの要請があった。

家族は出発を遅らせて行けばいいと言ってくれはしたが…

 

「新しいスタートはしっかり切りたい。心配してくれるのは嬉しいけど大丈夫だよ。」

 

少年は微笑みながらも力強い口調で言い切った。

彼がこれから通う学校の新学期に合わせて、彼自身も遅れる理由など関係なく行動したかったのだ。

 

「あ~!!遅れる~!!いってきま~す!!」

 

そんなことをふと少年が思い出していると…

少し鼻にかかる…幼い声がその時少年の耳に飛び込む。

 

「千歌!カバン忘れてる!着替えないであんた帰ってくる気!?」

「はわわ…あぶな~い!ありがと!いってきま~す!!」

 

旅館の中から勢いよく飛び出してくる人影が1つ。

 

自然と視線がそちらに向かってしまった時

少年はその輝きに目を奪われた

 

大自然の中で燦然と輝く

「みかん色」の眩い輝きに…

 

「遅れる~!遅れる~!」

 

少年の横をすり抜けた柑橘系の爽やかな香りが

潮風と共に心地よく空へ流れて行った

 

epilogue…end

 

 

 

 

 




おかしいところがないかドキドキしながら書きました。
自分の文章を公開するのは初めてです…
本当にゆっくりになってしまいますが1人でも読んでいただければ嬉しいです。
宜しくお願いします。
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