瞳に映る3年間   作:くるみさん

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やっと書く時間が取れたので、書きました。長らく待たせてすみませんでした。その分思う存分、お楽しみください。


第一話 約束の前奏曲

長時間の移動で、東京に着いた紗夜と邦典。紗夜は東京の人盛りを見て思ったことがある。

【異…異次元すぎる…】

東京の人盛りのおかしさに呆然としてた…。脳が追いつかないのだ。それに対して邦典は涼しい顔をしていた。普通に順応していたのだ。紗夜は邦典のコートの袖に子供の様に捕まって歩いた。そして、暫く歩いて、東京での新居に到着した。紗夜は辿り着いて、ベッドをすぐに置いて布団に横になった。

【うぅ…なんか人酔い…】

人の多さに三半規管が耐えられなかったのだ。そして暫く眠った。

「紗夜…紗夜、起きなさい」

邦典に起こされて、紗夜は目を覚ました。まだちょっとだけ人酔いが残っていた。そして、晩御飯にした…。

翌日。紗夜は東京の高校に転校した。新しい学校での生活にちょっと邦典は心配になっていた。

「紗夜、大丈夫かい?着いてった方がいいか?」

「大丈夫だから。いいよ」

心配しないで欲しいと紗夜は思っていながら、邦典はまだ心配していた。更には何故か応援をしていた。紗夜は親の恥だと思った。

【本当にやめてくれ…】

そう思いながら、新しい学校生活の第1歩を踏み出した。

「え?何あの子?もしかして、転校生?」

「もしかして、あの子転校生じゃね?」

「マジで!?ちょっと可愛いな!」

「あの転校生、ちょっとダサくない?」

「そんなこと言っちゃダメだよ~」

「光莉って本当優しい性格だよね」

紗夜に関する声が複数飛び交っていた。そして校内に入った紗夜にある人が声をかけた。

「もしかして、転校生?だったら職員室にお願いします」

「え?あ、はい…」

急に声をかけられて、反応した。

「あの…申し訳ありませんが、どなたですか?」

「名前を申し上げてませんでしたね。あなたの担任の一ノ瀬桃華です」

声をかけたのは、紗夜の担任の一ノ瀬桃華だった。そしてここから紗夜の新たな生活が始まるのであった。

……数十分後

「というわけで、皆さん、紗夜さんと仲良くするように」

「は〜い」

「…よろしくお願いします」

桃華先生に生徒へ紹介された紗夜は東京の高校の変さに引きながらも挨拶をした。返事をした生徒は何人かが退屈そうに返事をしていた。

「えっと~、紗夜の席は~…あ、じゃあ来愛の横ね」

【先生の話を無視してすげー本読み続けてるし…】

キーンコーンカーンコーン…

朝礼の終わりのチャイムが鳴って、先生は教室を出た。そして、1限目の予鈴が鳴って、1限が始まった。

「はい、じゃあ教科書17ページ開いて~」

1限の国語の教科担任が教科書を開くように言うと、他の生徒は教科書を開き始めた。しかし、紗夜は東京の高校の教科書を持っていないために開けない。隣の来愛から借りるしかなかった。紗夜は仕方がなく、来愛から借りることにした。

「あのぉ、教科書を…」

「………」

来愛は授業中にも関わらず、教科書ではなく、本を読んでいた。そして、紗夜のお願いを聞いていなかった。遅く反応した来愛が教科書を紗夜に貸した。

「あ、ありがとうござ…」

お礼を言おうとしたら、来愛はぷいっとそっぽ向いた。

【感じ悪ぃ~、長髪のくせに】

紗夜は心の中で、嫌味を言った。そんな紗夜の事を来愛はなんも気にせずに本を読み続けている。

「勝手に使えば」

そう言って来愛はまたそっぽ向いた。




学級日誌
ここでは学級日誌と言う、この話の裏話、裏設定などをお話します。
桃華先生が紗夜の席は来愛の隣って決めてたけど、名簿順って五十音順だから教卓側から見て左側にあります。紗夜の名簿番号は6番、来愛の名簿番号は12番です。席の縦1列は6人分あるので、2人は1番後ろに2人で座っています。ちなみに光莉の名簿番号は22番なので、右から3列目の前から4番目に、結々花は17番なので、左から3列目の後ろから2番目の席となっています。でも、来愛は眼鏡っ娘なのに1番後ろにいるから、来愛は黒板が見えにくい。来愛はそれを利用して授業中にも読書をする。

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