1983年
ドイツ民主共和国 首都東ベルリン
カティア・ヴァルトハイムの演説が遮断された夜、ベルリンの空は不穏な静寂に包まれていた。しかし、それは長くは続かなかった。
革命軍が動き出し、戦術機大隊”ヴェアヴォルフ”と人民警察第18警察機動隊――ポツダムから派遣された第9中隊が鎮圧に乗り出すことで、街は一気に戦場へと変わった。
クロイツベルク、フリードリヒスハイン、ミッテ——かつてのベルリンの象徴的な地区が、銃声と爆発音に支配される。
壁のこちら側で、本当の戦争が始まろうとしていた。
クロイツベルクは反体制派の拠点の一つとなっていた。元々この地域には自由を求める者が多く、革命軍は比較的強い支持を受けていた。
しかし、政府軍もこの重要拠点を見過ごすはずがなかった。
23:45 - 革命軍の奇襲
革命軍の前線部隊が、クロイツベルク中心部の政府庁舎を襲撃する。
ズーズィが率いる部隊は、路地裏から機動的に動き、政府の監視塔やシュタージの検問所を次々と制圧していく。
「行け!手榴弾を投げろ!」
ドォンッ!
爆風と共に、シュタージの前哨拠点が吹き飛ぶ。
革命軍の兵士たちは自動小銃を構え、制圧戦を展開する。
シュタージの守備隊も応戦し、激しい銃撃戦が始まる。
「くそっ、奴らが建物の中にいる!」
「窓を狙え、狙撃班!」
ズーズィは狙撃班に指示を出し、ビルの上からシュタージ兵の射線を封じる。
だが、シュタージも負けてはいなかった。
数分後、装甲車BTR-60が出動し、革命軍の前線を蹴散らしにかかる。
「敵の装甲車が来るぞ!」
ズーズィは叫び、すぐに対応策を講じる。
革命軍の兵士がRPG-7を担ぎ、狙いを定める。
「撃て!!」
ズドォン!
ロケット弾が装甲車に命中し、大爆発を引き起こす。
燃え上がる炎の中で、革命軍は次の攻撃に移る。
「突撃!クロイツベルクを落とせ!」
00:15 - シュタージの反撃
シュタージはフリードリヒスハインの鉄道駅を重要拠点とし、革命軍の進行を阻止しようとしていた。
この駅を押さえれば、革命軍は市内の他の部隊と合流できる。しかし、政府軍も必死に防衛を固めていた。
革命軍は地下鉄を利用して強襲を仕掛ける。
トンネルの奥から姿を現した反乱兵たちは、煙幕を張りながら駅構内へと突入する。
「敵のMGが正面にいる!伏せろ!」
機関銃が火を噴き、革命軍の兵士が何人か倒れる。
だが、彼らは怯まなかった。
「手榴弾投げろ!」
ドォン!
爆風で敵陣が崩れた隙に、革命軍が突撃する。
プラットフォームの上では、NVAの兵士たちが必死に応戦するが、次第に押されていく。
しかし、その時、シュタージの増援が到着した。
装甲車とともに、シュタージのエリート部隊フェリクス・ジェルジンスキー連隊が突入してくる。
「まずい、敵の特殊部隊が来た!」
ベルリン中心部のミッテでは、反体制派の司令部が置かれていた。
ズーズィの側近であり、冷静かつ大胆な作戦家であるシモーネ・レージンガーが、この地域での戦闘を指揮していた。
戦況は刻一刻と変わる。
クロイツベルクでは革命軍が攻勢をかけ、フリードリヒスハインでは膠着状態。
一方で、政府はシュタージの特殊部隊を投入し、徹底的な弾圧を試みていた。
シモーネは地図を見つめ、次の一手を考える。
「敵の動きは予想通りだが……このままでは持久戦になってしまう。決定打が必要だ」
彼女は仲間たちを見渡し、決意を固める。
「ベルリン・テレビ塔を占拠する」
これは、ただの象徴的な行動ではない。
テレビ塔を押さえれば、DFF(ドイツテレビジョン放送)を再び掌握し、全国の視聴者に革命のメッセージを伝えることができる。
政府が必死に遮断したカティアの演説に代わり、新たな声明を発信するのだ。
「全軍に通達。ベルリン・テレビ塔を目指す。ここが決戦の場となる」
シモーネの指示のもと、革命軍の部隊が動き出す。
この一手が、ベルリン決戦の帰趨を決することになる――。
ベルリンの象徴であるテレビ塔――ベルリンタワー
この高さ368メートルの塔を奪取すれば、DFF(ドイツテレビジョン放送)を掌握し、全国に革命軍の声明を発信できる。
シモーネはこの作戦の成否が、革命の命運を左右すると考えていた。
「これは単なるシンボルの奪取ではない。我々の言葉を全国へ届けるための戦いだ」
彼女は地図を広げ、作戦計画を説明する。
作戦概要
1. 突入部隊
第一突入隊(20名):塔のロビーを制圧、エレベーターと非常階段を確保。
第二突入隊(15名):制御室を掌握し、DFFの放送設備を操作可能にする。
第三突入隊(10名):展望台を制圧し、狙撃手を配置する。
2. 支援部隊
対シュタージ迎撃隊(30名):周辺に展開し、増援部隊の侵入を阻止。
技術班(5名):放送の復旧と暗号化された通信の解除を担当。
23:30 - 作戦開始
ベルリン市街はすでに戦場と化していたが、テレビ塔周辺は比較的静かだった。
しかし、それはシュタージが罠を張っている可能性を示している。
シモーネは銃を構え、第一突入隊とともに塔の入口へ向かう。
彼女の耳元には、無線からの囁きが届く。
「監視カメラは無効化。入り口付近に2名の敵兵を確認」
「狙撃班、排除しろ」
パスッ! パスッ!
消音されたライフルの音が響き、シュタージの兵士が倒れる。
「突入する!」
革命軍の兵士たちがドアを蹴破り、ロビーに突入。
すると、すぐに自動小銃の連射音が響く。
「敵だ!伏せろ!」
シュタージの守備隊がロビーのバリケードから応戦してくる。
「制圧しろ!」
革命軍の兵士がグレネードを投げ込む。
ドォン!
爆発と共に敵の陣形が崩れ、革命軍はすかさず制圧する。
「第一目標、ロビー確保!」
23:45 - 制御室の攻防
第二突入隊は放送制御室へ向かう。
DFFの技術者たちは既にシュタージによって拘束されていた。
「くそ、暗号化されたロックがかかってる!」
「技術班、急げ。シュタージの増援が来る前に!」
電子ロックを解除しようとするが、時間がかかる。
「時間がない、爆破する!」
ズドン!
爆薬でドアを吹き飛ばし、革命軍が制御室へ突入する。
「手を上げろ!」
シュタージのオペレーターたちが驚愕しながら手を挙げる。
彼らを拘束し、技術班が放送設備の復旧を開始する。
「DFFのシステム、オンライン!」
「よし、あとは放送内容を準備するだけだ!」
00:00 - 展望台の戦闘
一方、第三突入隊はエレベーターで展望台へ向かっていた。
しかし、エレベーターが突然止まる。
「罠だ!」
シュタージの狙撃班が展望台に潜んでいた。
「非常階段を使え!」
階段を駆け上がると、すぐに激しい銃撃戦が始まる。
バン!バン!バン!
革命軍の兵士が次々と倒れるが、負傷しながらも前進する。
「奴らを押し返せ!」
手榴弾が炸裂し、革命軍が展望台に突入。
最後の敵兵を倒し、展望台を制圧する。
「狙撃班、配置完了!」
ここからは、シュタージの増援が来た場合に備えて狙撃による迎撃を行う。
00:10 - 放送開始
シモーネが放送設備の前に立つ。
全国がこの映像を見ることになる。
「国民の皆さん、私はグローサ・ベアのシモーネ・レージンガーだ。今、我々はこのテレビ塔を掌握した。政府は情報を隠し、国民を欺いてきた。しかし、私達は真実を届けるために戦っている!」
彼女の言葉は、政府のプロパガンダを覆す一撃となる。
「今こそ立ち上がれ。私たちは自由のために戦う!」
全国の視聴者がこの瞬間を目撃し、ベルリンの決戦は新たな局面を迎える。
00:20 - シュタージの逆襲
しかし、シュタージも黙ってはいなかった。
「敵の位置は特定した。即座に制圧する!」
武装した部隊がテレビ塔に向かって進撃してくる。
「敵の増援が来る、急げ!」
革命軍は持ちこたえられるのか?
ベルリン決戦のクライマックスが近づいていた――。