知恵の女神の祝福   作:小鳥遊 渉

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今回は地球組の話となります
ちょうど伊織が任務に向けて出立した後のお話です

俺理論全開ですがそれはまぁこの小説独自のオリジナルということで




ダメですかね?


34話裏

朝早く・・・というほどはやくもないけど

恭ちゃんとなのはが家を出た、たぶん待ち合わせ場所にいくんだろう

忍さんに任務当日の2人の行動を押さえてとかいわれたけどなにがあったのかな

恭ちゃんには気づかれちゃうかもしれないけど、大丈夫かな

ま、見失わない程度の距離から気配散らして雑踏にまみれるようにすれば

なんとかなるっ・・・よね~?

 

なんとかなった、4人とも海鳴臨海公園で消えたところまで見届けました!

あ、申し送れました、今回の独白は恭ちゃんの妹こと高町美由希がお送りします!

(やったよ~、まともな出番だよ~・・・・・え?出番これだけ?そんなぁ・・・)

 

 

そんなこんなで高町家長女の尊い犠牲の下、伊織達が無事任務に向かったことを知らされた

本日翠屋は改装中につき臨時休業としている、しかし現在店内には魔法や超能力に

縁のあるメンバーが集められていた、集まっているのは魔法技術者プレシアと

その娘アリシア、月村家から忍とすずかとその従者2人

バニングス家からはアリサとその父親デビット、高町家は士郎と桃子

超能力者から宇佐美沙織、祐天寺美汐、速瀬慶司とその妹まなみ

もちろん改装中とは名ばかりで、通常お客さんが座るべきテーブルやイスは

端っこに追いやられ、中にはなぜかホワイトボードと長机、個別にイスが準備されていた

先程集まったメンバーは全員イスに腰掛け、なにやら重々しい雰囲気をかもし出していた

 

 

そんな中士郎が立ち上がり、ホワイトボードに向かって歩き出す

座っている面々はそれを見つめ、これから始まる話し合いを見据えていた

そんな重々しい雰囲気でも士郎の歩みは止まらない、士郎はホワイトボードの前に立ち

黒いペンで議題を書いていく、その手には淀みなど一切ない

言葉を一言も発せず、ただ黙々とホワイトボードに字を書く

士郎が皆の方を振り返る、その時ホワイトボードには「澄乃江学園創設計画」

と書かれていた

 

士郎はコホンと一拍咳払いをしてから話しを切り出した

「それでは話し合いを始めさせていただきます、まず最初にわからない単語や言葉が出たときは

 すぐに挙手して解説を聞いていただければと思います。

 それで、今回のこの議題についてですが

 この学園を創設するにあたり、発案者を紹介させていただきます。

 この議題の発案者はプレシア・テスタロッサ女史と月村忍さん、祐天寺美汐さんが

 発案したものです」

誰も口を開かない、話の流れを固唾を呑んで見守っている

「今回のこの学園創設の主旨としては、一言でいうなれば子供たちのためです

 とはいっても、自分の子供たちだけではなく、広い意味のですが・・・

 近年子供たちの中で異能に目覚めて普通に暮らせない子供たちや

 魔法の力を得て、時空管理局とやらで働かされている子供たちが増えております

 それで・・・・・・」

 

「少しいいだろうか」

 

士郎の言葉をさえぎるように、デビットが手をあげる

「はいデビットさん、なにかわからないことや質問がありますか?」

「ああ、時空管理局については政府の高官から話をきいたことはあるのだが

 働かされている・・・とは何のことなのだ?あと異能に目覚めるなど聞いたこともない・・・」

士郎はデビットの言葉を受け、プレシアと忍に話をするよう促した

 

「まずは時空管理局のお話から参ります、プレシア女史お願いします」

プレシアは頷き、士郎の傍まで移動し口を開く

「簡潔に言います時空管理局は人手不足なんです

 そしてここ地球は強い魔力をもった子供が生まれやすいの

 なんでかはちょっとわからないけど、おそらく龍脈とかの影響でしょうね

 大人から見れば子供は善悪の判断がつきにくく、簡単に言い聞かせられる

 さらに都合のいいことにあちらの世界・・・ミッドチルダは就業年齢が低くてね

 同じような年代の子が同じように働いているせいで地球出身の子供たちは

 ますます自分の判断が鈍っていく、あとはわかりますよね?

 自己の判断が効かなくなった子供たちは大人に言われるがままに働く

 そしてまた地球の子供が犠牲になっていく・・・この悪循環を止めようというのが

 この学園設立の主旨のひとつです、以上ご静聴ありがとうございます」

 それでは発言権を士郎さんにお返しします、と一言こぼしてプレシアは席に戻った

「時空管理局のことは以上です、それでは異能について忍さんお願いします」

 忍もプレシアと同じように席を立ち、士郎の傍まで歩くと皆の方へ振り返った

 

「それでは異能の力に目覚めた子供について話したいと思います

 まず異能の力のことですが、この力は裏社会でメティスと呼ばれています

 この力に目覚めるきっかけは本人の欲求から生まれるという仮説が立てられています

 ・・・もちろん裏社会でですが、またメティスの使い手はメティスパサーと呼ばれています

 そしてこのメティスパサーですが、どのような人でも発現する可能性があります

 それというのも先程お話したようにメティスは欲求によって生まれるもの

 欲求とは人間には誰しも多かれ少なかれ抱いているものです

 現に私の妹であるすずかもつい最近メティスに目覚めましたし、私自身もメティスパサーです

 このメティスパサーは超能力者になりますが、子供~若者を中心に発現しやすいです

 肝心の普通に暮らせないと言った話ですが・・・簡単な話です

 人間はみんなと違う力を忌避します、メティスに目覚めた子供は

 親に捨てられ、世間に疎まれ、どうしようもなくなった時にその力を利用せんとする

 裏社会の人間に目をつけられ、利用されるのです

 非常に辛い話ですが、現実に起こっていることです

 これを何とかして回避し、子供たちを世間で認められるようにしたい

 それがデビット氏への回答であると共に、この学園創設の主旨のひとつです

 ご静聴感謝致します」

 

忍はそう告げると皆に一礼し、元の席に戻った

忍が元の席に戻ったのを確認し、士郎が発言を続ける

「只今プレシア女史と忍さんのお話でご納得いただけたでしょうか?」

「ああ・・・半分だが納得した、だがそのメティスとやらを現実に見ないと

 どうも真実味がなくてな、納得するだけの材料には若干だが欠ける

 目に見える形で見せてもらえるだろうか」

「私のメティスは目に見える形で発現するわけではないので・・・先輩お願いできますか?」

デビットの発言に対して忍が沙織に話を振る

沙織も話を振られるのがわかっていたのか、すぐに立ち上がりその場で皆の方を向く

「私ですか、まぁこの場でわかりやすいメティスというと私か祐天寺さんのになりますね

 それではよくごらん下さい、これが私のメティスです<アンブラ>」

沙織が目を閉じ、メティスネームをつぶやく

電灯に照らされた影から真っ黒い兎の人形が3匹ほど飛び出してきた

「これが私のメティス<アンブラ>です、このメティスは影を元に

 イドロイドと呼ばれる擬似生命体を呼び出し使役できます

 目覚めたきっかけとしては・・・私は親に疎まれてましたから・・・

 友達もおらず遊び相手が欲しいと願ったときに発現しました

 これは先程の忍さんの理論の後押しにもなりますか」

「沙織先輩、ありがとうございます。デビット氏これで証明になりましたでしょうか」

「現実に見せられては納得するしかない、発現理由や子供が多い理由も納得した

 確かに親が普通の人では耐えられず忌避するだろう・・・」

デビット氏が納得し、沙織も席に座ったのを確認すると士郎は話を続ける

「デビット氏の質問に対する回答が終わりましたので、最後の主旨を話したいと思いますが

 ここまでで何か質問のある方はほかにいらっしゃいますか?」

 

 

士郎の声に反応する人は居らず、皆神妙にしていた

これからの話を一言たりとも聞き逃さない体勢だ

 

「・・・それではご納得いただけたようなので最後の主旨に参ります 

 最後の主旨ですが、これはプレシア女史と祐天寺さんから申し出てくれたものです

 メティスを研究し、世間に知らしめ、一般化する

 これにより一般人から疎まれ忌避されるようなことは回避されます

 簡潔にお話するとこのような事です

 裏社会でもメティスの研究はされておりますが、危険な薬物を用いた

 非合法な研究もされております、この学園では非合法な研究はせず

 人の進化の道程をなぞる様にメティスを解明していくことを念頭に置いていきます

 危険な薬物に関してはここで明言させていただきます、マテリアルDと呼ばれるものです」

マテリアルDの話題に触れられたことで美汐の顔が若干強張る

発明者を知っているからこそだろう、口元が歪み何かを耐えるような表情になる

「マテリアルDとは脳の一部を破壊してメティスの能力を底上げする薬です

 もちろん危険な薬物ですので副作用があります、感情が暴走してしまいます

 最悪植物状態になることもあるそうです

 誤解されないように言いますが、薬物の発明自体は悪ではありません

 本当に悪なのはこれを利用し、投薬する者こそが悪です

 私の持論ですが発明そのものには悪い印象ではありません

 人間をよりよい方向へ導くという意味がありますから」

士郎の発言を受け美汐はホッしたようで溜飲を下げた

発明者が自分に親しい者であり、名前自体は出ないものの話として取り上げられるのは

冷静に聞いていられるはずもなかったが、否定ではなく肯定であったことに対して感謝した

 

「これが最後の主旨になります、すべての主旨を簡単にまとめると

 時空管理局に子供たちを拉致されないためが1つ

 子供たちを保護し平和に生きてもらうように1つ

 非合法な研究をさせず裏社会の抑制をするのが1つ

 計3つの主旨で成り立っております

 これで主旨に対する説明は終了とさせていただきます

 何かご質問、または異論がある方はいらっしゃいますか?」

 

士郎が皆に話を振るが誰も手を上げず、質問も異論もないことが伺える

それに納得したのか次の話を切り出そうとする

 

「それではご納得いただけたということで、次に学園そのものの話・・・といきたいところですが

 濃いお話でしたので、休憩を交えた後にお話したいと思います」

士郎は話をいったん切り上げ、皆に休憩を告げた

その後お茶の準備をすると言い、桃子と共に店の奥に姿を消した

 

 




実は本当にかわいそうなのはユーノだったりする
まったくの出番なし、影が薄すぎて忘れ去られてます

士郎がこれだけ詳しいのは予め美汐と忍から話を聞いていたからです


次は学園そのものについて触れていきます
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