風紀委員室にて辰巳や沢木といった先輩と顔を合わせてから土日を挟んだ月曜日
達也は鋼とともに風紀委員本部へと向かっていた
「ねぇ、達也。今年の部活連推薦誰か知ってる?」
「いや。俺は知らないよ。鋼は確か教職員枠か。」
「そうだよ。ちなみに達也は臨時だけど、非常勤の風紀委員として生徒会推薦枠で名前は書かれてるよ。」
「俺は入ることは認めてないんだがな。」
「僕としては入ってくれた方が楽なんだよね。」
達也達が入ると、既に風紀委員メンバーが委員長である摩利以外揃っており、その中には部活連推薦枠と思われる生徒がいた
2人が着くと、すぐに摩利が入ってきた
摩利「全員揃っているな。今年も馬鹿騒ぎの時期がやってきた。そして今年からのメンバーも紹介する。立て」
摩利が合図を出すと、達也を含め3人が立ち上がった
摩利「教職員枠の1-B十三束鋼、部活連枠の1-A七草香澄、臨時であり非常勤メンバーとして生徒会枠の1-B司馬達也の以上三名だ。」
「使えるんですか?」
摩利「十三束も司馬も使えるし、七草も真由美の妹であり真由美からのお墨付きもある。気になるならお前が付いてみるか?」
「いえ、大丈夫です。」
摩利「話は以上だ。新人は残るように。出動だ!!」
全員が立ち上がり、敬礼をする
その点では、この組織は纏まっているらしい
部屋に摩利と達也達新人だけとなった時に摩利が口を開いた
「さて、3人にはこれを渡そう。」
達也達は摩利から端末を受け取った
「レコーダーは胸ポケットにいれておけ。ちょうどレンズ部分が外に出る大きさになっている。スイッチは右側面のボタンだ。…今後は巡回時には常に携帯しておけ。違反行為を見つけたらすぐにスイッチをいれろ。ただし、撮影を意識する必要はない。風紀委員の証言はそのまま証拠になるからな。レコーダーは念のためだ。」
摩利は自分の端末出すように指示すると、自分の端末を操作する
すると、達也達の端末にコードが送られた
「今のは委員会用の通信コードだ。報告の際は必ずこれを使え。」
全員が頷いたのを確認して摩利は話を続けた
「CADだが、風紀委員はCADの携行を認められている。携行するCADは生徒会室で照会しておけ。不正利用は風紀委員除名に加えて、一般生徒より厳しい罰があるということも覚えておけ。」
「質問があります。」
「なんだ?」
「委員会の備品を使用してもよろしいですか?」
達也の質問に何故という考えが摩利の頭によぎった
「構わないが理由は?あれは私の記憶では旧式だった筈だが…」
「あれは確かに旧式ですが、エキスパート仕様の高級品ですよ。」
「なんだと!?…我々はそんなものを粗末に扱っていたのか。いいだろう。もともとうちでは埃を被っていたんだ。自由に使ってくれて構わない。」
「では、
達也の言葉に3人が戸惑いの顔を向ける
「二機?本当に面白いな、君は。構わないが、普段使いするCADは一応照会しておけよ。」
「わかりました。」
「では、出動だ!」
部屋を出ると、一緒に出てきた鋼に声をかけられた
「CAD二機使って何をするの?」
「ちょっとやってみたいことがあるんだ。」
「へぇ~それは楽しみだね。」
すると、後ろから突然声をかけられた
「待ちなさい!!」
「お前は…七草香澄か。何のようだ?」
「何故二機使うの?二機を同時に使えば想子波が干渉しあって上手く発動はできないわ。まぐれで私に勝った分際で調子に乗らないことね。」
「想子波の干渉は織り込み済みだ。それに、想子波なんて自分で上手く調整すれば魔法の阻害にはならない。七草の癖にそんなことも知らないのか?やはり温室育ちのアホ種族どもは揃いも揃ってアホなのか?」
「誰がアホですって!?ふざけんじゃないわよ!覚えてなさい!七草家を馬鹿にしたことを後悔させてやるわ!」
そう言って七草香澄は反対側の道を歩いていった
「どうやら噂通りのようだね。」
「噂?」
「七草香澄は七草家の最高傑作。その魔法の威力・精度は【エルフィン・スナイパー】とも呼ばれた七草真由美よりも上。そして、七草真由美とは違い、七草香澄は魔法力至上主義。君とは反りが合わないのは当然かな。」
「みたいだな。」
「にしても君も十師族嫌いという噂は本当なのかな?」
「さあな。どちらかというと嫌いというよりは苦手なだけだ。いわゆる思想の違いかな?考えが昔から変わっていない四葉家とは違って、他の師族達は考えをコロコロ変えたり、自分勝手なんだよ。だから苦手なんだ。九島烈が何のために師族会議という制度を作ったのか理解できていないようだし。」
「詳しいことは今度聞かせてよ。今は巡回に入ろうか。」
「そうだな。」
さぁ、七草香澄は思想を変えることが出来るのか。
今後に期待というわけで、今回はここまでです。
次回は入学編最初の山場(?)です。
では、また次回