時空を操るもの   作:旭姫

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入学編 第十三話

部活動勧誘期間が終わり、第一高校は一時的な平穏を享受していた

 

まぁ、それも経ったの数日ぐらいだったが、

 

やっと落ち着いて資料を漁れると毎日のように図書館に入り浸っていたのだが、

 

そんなある日、達也は待ち伏せにあった

 

壬生紗耶香…剣道部の部員で達也が初日に魔法から守った人だ。

 

話したいことがあると言われて、とりあえず深雪と泉美に先に言って貰うように頼んで自身は紗耶香と共にカフェテリアへと向かった

 

……これが後に面倒な事態を起こすことになるとは、今の達也には想像もしていなかった

 

それこそ、〈ブランシュ〉の始末なんかよりももっと面倒な事に

 

カフェテリアへとたどり着き、2人がそれぞれドリンクを受け取ると、席に着いた

 

達也はコーヒーをブラックで、壬生紗耶香はオレンジジュースをそれぞれ1口飲んだ

 

紗耶香はジュースを飲んでいる時に達也に見られていたのに気付いて顔を赤くした

 

「な、何よ…」///

 

「いえ、俺は見る目がないなと思いまして。」

 

「私がジュースを飲むのがそんなに意外なの?」

 

「そういうわけでは…それに俺だって家ではジュースだって飲みますよ。」

 

「へぇ~、意外ね。」

 

「俺の方こそですよ。俺は貴方の事をただの剣道美少女だと思っていたものですから。」

 

「け、剣道美少女って…」///

 

このままだと変な方向に行きかねないので、早速本題へと入った

 

「で、俺を呼び出してまでする話は世間話ですか?」

 

「違うわ。お願いがあるのよ。司馬くん、剣道部に…」

 

「お断りします。」

 

「え、はやっ…。ど、どうしてかしら?」

 

「逆にお聞きします。俺が使ったのは徒手格闘術であって剣道ではありません。それでも誘う理由はなんですか?あ、言っておきますが剣道も出来そうだからという理由なら問答無用で帰らせていただきます。」

 

「……。じゃあ、せめて協力はしてくれないかしら?」

 

「…聞くだけ聞いてみましょう。」

 

「私達は二科生だから魔法が下手なのは自覚しているわ。でも、魔法だけで全てを否定されるのは許せない!だから、私達非魔法系部活で生徒会でも部活連でもない独立した組織を作ろうと思うの。」

 

「(優遇を冷遇と履き違えているのか?)ちなみにですが、魔法だけで全てを否定されると言っていましたが、例えばどんな事ですか?部活動の予算ですか?それとも設備の使用時間などについてですか?」

 

「そ、それは…。」

 

「残念ですが、部活動の予算はその部活の活動実績に基づいています。それに、設備の使用は許可さえあれば一科二科関係なくできます。貴方は何が不満なんですか?」

 

「じゃあ貴方はどうも思わないの?妹やお友達が二科生だと馬鹿にされて!!」

 

「別に。例え周りがあいつらを馬鹿にしてようが、あいつらは気にしません。それにあいつらは魔法がないなりの努力をしています。だから俺はあいつらを尊敬しているんです。」

 

「ど、どうしてそこまで割り切れるのよ!」

 

「それはご自分でお考えを。それに、先ほどの質問に貴方は答えていません。残念ですが、それが答えられないようでは協力するか決められませんので。では。」

 

達也はそのままコーヒーを飲み干して、カフェテリアから出た

 

―――――――――――――――――――――――

 

翌日の朝、達也の元に連絡が入った

 

送り主は摩利で、昼に生徒会室で話したいということだった

 

それを許可すると、達也は泉美と深雪を誘った

 

2人はそのまま承諾したので、3人は昼に生徒会室に行くことになった

 

「やぁ、達也君。壬生を言葉責めにしたって本当かい?」

 

達也達が生徒会室に入って最初の言葉はそれだった

 

「言葉責めなんて淑女が使っていい言葉ではありませんよ。」

 

「ほぉ…私を淑女扱いしたのは君だけだったよ」

 

「おや?先輩の彼氏は紳士出ないんですか?」

 

「なっ!?そんなことはない!シュウは!!」

 

「……」

 

「何故何も言わない」

 

「何か言うべきことでもありましたか?」

 

達也の意趣返しも成功したようで、横では真由美や深雪は口元を押さえつつも笑い声が若干声に出てしまっていた

 

「それで、壬生を言葉責めにしたって言うのは本当なのか?」

 

「そんな事実はありませんよ?」

 

「おや?そうか。カフェテリアで壬生が顔を赤くしていたと言う目撃情報があるんだがな。」

 

この摩利のカウンターに達也自身はダメージがなかったが、それ以外でダメージを受けたものがいた

 

―――そう、深雪と泉美である

 

「達也さん?どう言う意味か、説明を要求します!」

 

「嘘…ですよね?あの達也兄様に限ってそんなことはない…ですよね…」

 

その証拠に深雪からは冷気が、泉美からは何とも言えないプレッシャーが、達也を含めた生徒会室を襲った

 

特に、深雪の冷気は部屋にいた全員のお弁当凍らせてしまったので、それも含めて復元するのが面倒臭かったりした

 

ちなみに、入学後の生徒会室での一件の後から深雪と泉美は交互にお弁当を作っているし、真由美達もお弁当を作り始めたようだ。

 

最後にお弁当を作り始めたのは真由美らしい

 

そして、達也は2人の対応をした後に、会ったことを話した

 

「―――と言うわけなんです。確認ですが、風紀委員は名誉職だと聞いているのですが、そう言う点数稼ぎはあったんですか?」

 

「いや、そんな話は聞いたことがないし、この代では起こっていない。だが、風紀委員には一科生達しかいないからな。二科生からしたらそう言う見方をされる可能性もあるだろう。」

 

「なるほど…ならば印象操作の点を調べるべきですかね。」

 

「印象操作?その噂を流している人のこと?」

 

「それもありますが、それはあくまでも小物でしょう。その大元です。例えば〈反魔法国際政治団体ブランシュ〉とか」

 

達也の発言、特に組織名に真由美と摩利は驚いて椅子から立ち上がった

 

「どうしてそれを!!」

 

「情報統制は敷かれてあったはずよ!」

 

「たしかに情報統制完璧でしょうね。ですが、噂の出所を全て塞ぐのは不可能です。」

 

「はぁ…たしかに、達也君の言う通り、我が第一高校は〈ブランシュ〉の影響を受けています。」

 

「やはりそうですか。では、忠告を、赤と白のトリコロールのリストバンドには目を光らせておくことをお勧めします。」

 

「それって、まさか!?」

 

達也の忠告の意味を理解した真由美は必死にその可能性を消そうと首を振る

 

「ええ、そのまさかです。」

 

そんな暗いテンションのまま昼休憩終了のチャイムが鳴った

 

「もう時間ですね。深雪、泉美、戻るよ。」

 

「はい!」

 

達也が2人を連れて部屋を出ようと扉のドアノブに手をかける

 

その時に摩利に呼び止められた

 

「ま、待ってくれ!例の組織作りの件、どうするつもりだ?」

 

「彼らの回答次第、と言ったところですかね?現在質問しているのはこっちですのでね。」

 

「そうか。わかった。頼んだぞ」

 

「…何を頼まれたのかはよくわかりませんが、とりあえずお任せください。」

 

そのまま達也は振り返ることもなく生徒会室を後にした





今回はここまでです

次回も壬生紗耶香出ます

では、まだ次回
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