時空を操るもの   作:旭姫

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入学編 第二話

入学式が終わると達也達は生徒証を受け取りに向かった

 

それぞれがIDを受け取ると、クラスを確認しにいった

 

「ねぇ、達也君、なん組?」

 

「俺はB組だ。」

 

「やっぱ同じクラスにならないか…。そういう泉美は?」

 

「私はE組です。」

 

「同じクラスね。美月は?」

 

「私もです」

 

「わかってたけど達也君とは違うクラスか。」

 

「確かにクラスは違うが昼や放課後は会えるだろう。」

 

「そうですね。」

 

「ねぇ、この後暇?何処かで何か食べようと思うんだけど」

 

「すまない。友人と待ち合わせしてるんだ。」

 

「友人?」

 

達也達が話していると、後から声をかけられた

 

「達也さん!!」

 

「お疲れ様、深雪。クラスはどうだった?」

 

「達也さんと同じくB組です。…ところで、私や泉美がいるのに、デートですか?」

 

「…はぁ!?そんなわけ無いだろ。それに彼女達はたまたま席が隣で仲良くなっただけだ。それは、彼女達に失礼じゃないか?」

 

「も、申し訳ありません。」

 

「いいのよ。」

 

「ごめんなさい、1-Bの四葉深雪です。」

 

「四葉!?」

 

深雪の名乗った四葉という名前に美月やエリカが驚いた

 

無理もない、四葉と言えば魔法を使う者の中でも禁忌、触れれば消されるとも言われていた【触れてはならない者たち(アンタッチャブル)】の家系

 

そして、四葉家は徹底した秘密主義を掲げ、四葉家の人間は当主の真夜と次期当主に決定した深雪だけしか世間ではその正体を知られていない

 

中には、四葉家の分家などの情報を持っているものもいるが、それもごく少数(達也とか九島烈とか)

 

「じゃあ達也さんも四葉の縁者なんですか?」

 

「いや、違うよ。俺はただ個人的に四葉真夜殿に良くしていただいただけだ。それに、俺としては深雪とは四葉とか関係なく仲良くして貰いたいな。」

 

「世間では、【触れてはならない者たち】と一種の禁忌扱いされていますけども、私としては普通の交友を深めたいと思っておりまして」

 

達也の言葉に深雪が追随する

 

「そ、そうだよね。ごめんなさい。あ、私の名前は千葉エリカ。よろしくね、深雪。」

 

「私は柴田美月と言います。これからよろしくお願いします、深雪さん。」

 

「エリカに美月ね。よろしく。それと、エリカは随分とフランクなのね?」

 

「そういう深雪もね。まさか四葉家の次期当主がこんなにいい人だなんて思わなかったわ。」

 

「ふふ。よろしくね、2人とも。」

 

深雪が2人と仲良くなったのを見て達也が気になっていたことを聞いた

 

「なぁ、深雪。生徒会の方々はいいのか?」

 

「いいんですよ。私は忙しくて入れませんし…」

 

「だそうですよ、生徒会長さん。」

 

達也が名指しすると、後ろに人を沢山引き連れた生徒会長、七草真由美が歩いてきた

 

「そうみたいですね。では、司馬くんが入るって言うのはどうかしら?次席だし筆記試験はトップだものね。」

 

「俺も入りませんよ。詳しくは言えませんが、忙しいので。それに、十師族となんて仲良くなる必要はありませんしね。四葉だけで十分です。」

 

達也の言葉は周りをビックリさせるのに十分なワードだった。

 

それはつまり、十師族に興味がないと言外に言っているようなもの。

 

真由美は完全に固まってしまった。

 

「さて、話は終わりっぽいので俺達は失礼します。」

 

達也を先頭にして、深雪達は学校を出ていった。

 

一方、達也が出ていった後の七草真由美達は…

 

「おい、服部。どうして真由美が固まってるんだ?」

 

「主席と次席の生徒に生徒会などの生徒機関への参加を断られまして。」

 

「へぇ~、それはなかなかすごいな。」

 

「それに、片方は四葉の次期当主、もう片方は十師族に喧嘩を売ってましたね。」

 

「それはそれは、そういう喧嘩っ早いやつは嫌いじゃないぞ。」

 

「どうするんですか?新入生推薦を考え直さなくちゃ行けないんですよ!!」

 

「まぁ、真由美や十文字が上手くやってくれるさ。」

 

「風紀委員長がそんな覇気のない状態でどうするんですか?」

 

「明日、四葉さんと司馬くんを生徒会室に呼び出すわ。」

 

「あ、再起してたのか。それで、断られてるのにどうやって呼び出すんだ?」

 

「そんなの明日のお楽しみよ。」

 

――――――――――――――――――――

 

七草真由美の変な考えなど知らない達也達はエリカの誘いでスイーツを食べに行った

 

そして、家に帰ると達也は急激に嫌な気配を感じた

 

「……まさかな」

 

扉を明けると、見覚えのある顔が2つあった

 

1つは穂波の顔

 

もう1つは…

 

「お帰りなさい、たっくん、いーちゃん、みゆちゃん!」

 

「はぁ、どうしているんですか、真夜さん。」

 

「お、叔母様!?」

 

「なんでって、可愛い姪と息子(のような子)達の晴れ舞台よ!行かないわけには行かないわよ」

 

「はぁ…勘弁してくれ…」

 

真夜がどうやって入ったのかとかその点を考えながら、ちょっとした頭痛を覚えたりしつつも、真夜を含めた5人で食事をとった

 

 

 

食事を取り終え、真夜も帰宅し、深雪や泉美も寝静まった夜中

 

達也の姿は一階のとある部屋にあった

 

そこにあるのは、一般的な仏壇

 

そこに建てられた2枚の写真

 

写っているのは父達郎と母小百合

 

沖縄で亡くなった達也の両親である

 

「父さん、母さん。今日は魔法科高校の入学式でした。自分でもよく次席を取れたなと驚いているよ。」

 

お線香を一本置いた

 

「FLT社も2人が亡くなって一時期混乱してたけど落ち着いて来た。他の政財界のトップの人達も優しく迎え入れてくれて、今ではよく連絡をくれているよ。」

 

「でも、やっぱりこういう入学祝いは父さんと母さんにもいて欲しかったな…。」

 

自然に達也の頬を涙が伝った。

 

「もう、泣かないって決めていたんだが…、まぁ無理もないな。さて、明日も師匠の元に向かわなきゃいけないから、今日はここまでにするよ。じゃあ、おやすみ。」

 

達也が部屋を出ようと後ろを向くとそこには少し涙目の穂波がいた

 

「あれ?穂波はまだ寝てなかったのか?」

 

「ええ。達也君が久しぶりで感情が暴走するじゃないかと心配で」

 

「うっ…。」

 

「にしても掃除でよく入ったりはするんですけど、いつ入っても緊張しますね。」

 

「そうだな。この部屋だけは迂闊には入れない。泉美や深雪には中を教えてないしな。」

 

「いつか教えられる日が来るといいですね。」

 

「俺の気持ちが完全に落ち着いてから、かな。」

 

「ふふ。しばらくは私達2人だけの秘密ですね。」

 

「そうだな。それと、穂波。話は変わるが、第一高校にきな臭い動きがあると報告があった。詳しい情報を調べてくれるか?」

 

「お任せください、達也様。」

 

怪しい影は、達也の知らぬ間に、もうすぐそこまで来ている




というわけで入学式の日が終了しました

とりあえず、達也が一科生なのでB組、深雪も同じクラスでB組

一方、泉美が二科生ですのでE組です

次回は、九重寺からです

では、また次回
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