to the beginning   作:ヘルメス・トリスメギスタス

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体調不良で凄いスランプ。


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 「卵も買ったと。これで買い物終了だな」

「そうですね兄さん。所で今日の晩御飯はなんですか?」

「オムライスだよ」

「期待しています」

俺はありすと一緒に夕飯の買い物をしていた。

「た、助けて下さい! 橘さん!」

声のした方を振り向くとアーニャさんがこちらに向かって走ってきた。

「どうしたんだい? アーニャさん」

「黒服の男達に追いかけられてて……き、来ました!」

アーニャさんの後を追いかけて黒服の集団が向かってきた。

手には銃を持っている。

「アレは倒してもいいのか? アーニャさん」

「はい! お願いします!」

「OK。消えるがいい雑種共」

俺は『王の財宝』(ゲート・オブ・バビロン)を起動し、適当な狙いをつけて武器を放った。

次々と攻撃を受け吹っ飛ぶ黒服の集団。

短時間の内に黒服の集団は全滅した。

「こんなところか。それで事情を話してくれるかな?」

「すいません。ロシア大使館で大丈夫ですか?」

「込み入った話のようだね。わかった。場所を移そう」

俺達はロシア大使館へ移動した。

 

 大使館ではロシア大使が出迎えてくれた。

「アナスタシア様をお救いいただき感謝します」

「いえ。それで今回の事件は何なのですか?」

「今、箝口令をしいていますが、大統領が誘拐されました」

「それがアーニャさんとどういう関係が?」

「アナスタシア様は大統領の隠し子なのです」

「……犯人の目星は?」

「ロシアンマフィアです。アナスタシア様もさらって言うことを聞かせようとしたのでしょう」

「大統領の居場所の目星はついてますか?」

「いえ。アメリカや日本にも協力を要請して探している最中です」

俺は千里眼を行使。大統領の現在位置を割り出す。

「場所がわかりましたので救出に向かいます」

その言葉に大使が慌てて止める。

「危険です! せめて我が国の特殊部隊と……」

「ダメです。逆に俺がやりにくくなります」

「……確実に救い出せるのですか?」

「ホワイトハウスを落とした男ですよ俺は」

「……よろしくお願いします」

「あの……橘さん。パパのことお願いします」

「了解したアーニャさん」

俺は闇夜に紛れるようにスーッと消えた。

 

 「さて、一人ずつ殺るか」

俺は『気配遮断』と『圏境』を使用し、姿を消した。

そして、外の見張りを背後から喉を掻っ切り消していった。

「後は廃工場内の連中だけか」

俺は苦も無く中に潜入すると、大統領に近づく。

「大統領。救出に来ました」

小声のロシア語に大統領は反応した。

「君は一体?」

「それは後で。すぐに終わります」

そう言って俺は姿を現す。

ロシアンマフィアの連中がぎょっとする中詠唱を開始する。

 I am the bone of my sword.

――― 体は剣で出来ている。

 

Steel is my body, and fire is my blood.

血潮は鉄で 心は硝子。

 

I have created over a thousand blades.

幾たびの戦場を越えて不敗。

 

Unknown to Death.

ただの一度も敗走はなく、

 

Nor known to Life.

ただの一度も理解されない。

 

Have withstood pain to create many weapons.

彼の者は常に独り 剣の丘で勝利に酔う。

 

Yet, those hands will never hold anything.

故に、生涯に意味はなく。

 

So as I pray, UNLIMITED BLADE WORKS.

その体は、きっと剣で出来ていた。

 

そして、世界が塗り替わった。

果てなき荒野に無数の剣が突き刺さっている心象風景が広がる。

「これは……」

「大統領。私の心象風景を世界にしたものです」

俺がスッと手を挙げると無数の剣が現れた。

「ついでだ。全部持ってけ」

ロシアンマフィアに剣が雨あられと降り注ぐ。

そしてそれらは爆発した。

「固有結界解除」

事件はこうして収束した。

 

 「パパ!」

「アーニャ、心配かけてすまない」

「橘さん。ありがとうございます」

「いや、大丈夫だよ」

俺は笑顔で返す。

「兄さん。晩御飯どうします? 私はこちらでいただきましたが」

「ああ。そういえばそうだな。父さん達に連絡は?」

「今日はこっちに泊まると言ってあります」

「心配はしてなかったか?」

「いえ。むしろ兄さんがやり過ぎないかを心配してましたね」

「死体の処理はこちらでやるから心配いらないよ」

流石はおそロシア。こうやって消された人間多いんだろうな。

「しかし、流石だね。星を墜とした男と呼ばれるだけはある」

「大統領。なんですかそれ?」

「君がホワイトハウスに乗り込んだ後につけられた通称だよ。

アメリカの要人の間では君はそう呼ばれているんだよ」

「あはは……。アレは無かったことにしたい出来事ですから」

「それでも君の存在自体が戦略級兵器に匹敵するのだからね。

君を恐れて他国が日本に手を出せない理由の一つになっているのだからね」

「橘さん、凄いです!」

「あはは……。それより何か食べるものありませんか?

流石にお腹が減りました」

「私も食べていないからね。一緒に食べよう」

まさか大統領と一緒に食事とは。

晩御飯を食べながら、アーニャさんを出来る限り守ってくれるよう頼まれたし。

密かに俺はため息をついた。

 

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