黄金の暴君×永遠の二番手=星の皇帝(僕) 作:パンダコパンダ
お前が
※ディープ産駒よりステゴ産駒派です笑。
ついにこの日が来た。
2021年11月28日。今日の出走馬は、近年でも強い海外馬がいる。
凱旋門賞2着のトルカータータッソ。
イギリスのチャンピオンシップを制覇したフランス馬のシリウェイ。
そしてフランスの二冠馬であるセントマークスバシリカ。
その中入ったのは僕。ズヴィズダツァーリ。
日本馬が、不利と言われている洋芝で大差勝ち。そんなの、欧州の馬が黙っていられるわけない。
欧州馬は、僕を全力で倒しにかかるのだ。まあもちろん、こちらも全力で叩き潰しに行くけど。
東京競馬場。基本的に先行と差し馬が強いこのコースを追い込みの捲りで好走したのは父であるオルフェーヴルの二着ぐらい。少なくとも近年では歯が立たない状態にある。
そんな中、去年は僕たち三冠馬が四頭集まって戦った。本当の最強はどの馬なのか。っていうのを証明するような戦いだった。なんて大魔神はインタビューで答えてたらしい。
「今日も頼むな」
パドックを数周していた僕とお姉さんは、先生が来たことで歩くのを止める。ヒョイっと軽やかに背中へ乗った先生にそう言われれば、僕の準備運動は殆ど終わったようなもので、後は本馬場入場でターフに行ったあと、芝の確認程度に軽く走ればおしまい。いつも通り棒立ちタイムに突入。
あれ? そういえばコントいなくね?
あれがトルカータータッソで、セントマークスバシリカでしょ? あのめっちゃこっち睨んでくるのがシリウェイ。
遂にコントの野郎、拒否することを覚えたか!! あいつナーリアみたいに2000メートルくらいが適正なのに、無理やり走らされてるからなー。よかったよかった。無理に走らされて怪我とかヤバいからな。うん。
相変わらず棒立ちなんだあ。って言う海外から来たジョッキーが僕を見て驚いているがまあいいだろう。そろそろ枠入りだしね。
「先生……。あれほんとにロジャー?」
「仕上がってるなロジャーバローズ……」
足の筋肉の膨らみ方がとても大きく、パワーを鍛えてきたのがよくわかる。目付きもギラギラとしていて、秋天のあの雰囲気とは別物。正直偽物なんじゃないかな? なんて思うくらいには違う雰囲気を纏ってる。
「あっちはダービーのお礼参りか」
『さあ、三冠馬四頭による世紀のレースから一年。あの日栄光に輝いたのは、当時無敗だった星帝・ズヴィズダツァーリでした。次走の有馬記念で同期馬に初めての敗北し、そこから上を向いたズヴィズダツァーリが、今年、イギリスとドイツの名馬とともに、日本競馬史上初の凱旋門賞馬として帰還します。
もちろん人気は一番人気! 日本帰国後初戦となる天皇賞・秋でコントレイルを押さえつけた実力は距離が伸びれば伸びるほど抑えられないものです。件のコントレイルは怪我によりジャパンカップ、有馬記念を回避、来年の大阪杯まで姿を見せない以上、三冠馬最強のこの馬にみんな賭けているでしょう。
2番人気のセントマークスバシリカ。3番人気のトルカータータッソ。そして4番人気は今年のダービー馬、シャフリヤール。5番人気にシリウェイと続き、6番人気は秋の天皇賞で5着と好走。引退寸前から戻ってきた幻のダービー馬ロジャーバローズ。
やはり期待してしまうズヴィズダツァーリのジャパンカップ連覇。そして秋古馬三冠と年間全勝というグランドスラムへの王手。さあ、ズヴィズダツァーリがフルゲート、18頭の最後として大外枠、8枠18番へと入ります』
| 枠 | 馬 | 馬名 | 脚質適正 | 人気 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 1 | キセキ | ◁◁◁◁ | 10 |
| 1 | 2 | シャフリヤール | ◁◀︎◀︎◁ | 4 |
| 2 | 3 | セントマークスバシリカ | ◁◁◁◁ | 2 |
| 2 | 4 | マカヒキ | ◁◀︎◀︎◁ | 8 |
| 3 | 5 | トルカータータッソ | ◁◁◁◁ | 3 |
| 3 | 6 | ユーバーレーベン | ◁◁◀︎◀︎ | 13 |
| 4 | 7 | ムイトオブリガート | ◁◁◀︎◁ | 12 |
| 4 | 8 | ワグネリアン | ◁◀︎◁◁ | 11 |
| 5 | 9 | ロジャーバローズ | ◁◀︎◁◁ | 6 |
| 5 | 10 | アリストテレス | ◁◀︎◀︎◁ | 7 |
| 6 | 11 | シャドウディーヴァ | ◁◁◀︎◁ | 17 |
| 6 | 12 | ロードマイウェイ | ◁◁◀︎◁ | 18 |
| 7 | 13 | サンレイポケット | ◁◀︎◀︎◁ | 14 |
| 7 | 14 | カレンブーケドール | ◁◀︎◀︎◁ | 9 |
| 7 | 15 | オーソリティ | ◁◀︎◁◁ | 15 |
| 8 | 16 | ユーキャンスマイル | ◁◁◀︎◀︎ | 16 |
| 8 | 17 | シリウェイ | ◁◁◁◁ | 5 |
| 8 | 18 | ズヴィズダツァーリ | ◁◁◁◀︎ | 1 |
するするっとゲートに入った僕。スタンドに一番近いこの位置。隣にいるのはシリウェイ。塀で見えないが、きっとその目はギラギラとしてるんだろうな。だってフランス馬だし。
「出遅れ厳禁」
もちろんだよ先生。フォワ賞は下り坂のお陰でどうにかなったけど、東京はわりかし平坦気味。
「行こう。勝つぞ」
ゲートが開いた瞬間、僕たち18頭は全速力で飛び出した。
『さあジャパンカップスタート! ゲート開きました! 好スタート決めたのはオーソリティとワグネリアン。ロジャーバローズも悪くない! だがキセキ! キセキが逃げます!』
東京の2400は、スタートから1コーナーまでが割とある。だから秋天の時みたいなハナ争いにはなりにくい。ただ、今日の出走馬の多くは中段に位置する馬なので、そこでのポジション争いは熾烈。
今も目の前で馬が固まっている状態。
ん? なんかペース上がった? だれが逃げてる?
「先頭キセキとなりまして、3馬身ほど離れてワグネリアン。その外側ついているのがオーソリティ。ロジャーバローズは4番手半馬身離れて追走。
残り固まっています。中団グループ先頭はマカヒキ。京都大賞典からの2連勝を狙います。さあさあ、先頭キセキが逃げています。大分馬群が縦長の状態。2コーナー目抜けてそろそろ向正面。マカヒキの後ろ続きますカレンブーケドール、セントマークスバシリカ、サンレイポケットが一番外で横並びで、
半馬身下がってムイトオブリガート。シリウェイ内側。アリストテレスがこの位置」
向正面真ん中の坂。すごく短い上り坂だが、若干だけペースが落ちる。
まあ、そのあとすぐ下り坂だから結局のところペースは変わらないのだが、それでもみんなの体力は削られる。
第3コーナーはほぼほぼ下り坂。そして第4コーナーから登り。
『かなり速いペース! 馬群はかなりの縦長、ズヴィズダツァーリが勝ったダービーと殆ど似た状況です! 先頭は変わらずキセキ! ワグネリアンとオーソリティ、ロジャーバローズは2頭よりも内側です。内ラチギリギリのところを上がってきて、後続とキセキとの差が縮む!』
僕はいつも通り外側に膨らんだ、視界に見える位置にキセキがいる。
あいつがいるといつもハイペースになるからしんどい。嫌い。
まあいい。とりあえずやり切ろう。
『さあ東京の直線! ロジャーバローズがスルスルと上がってきてキセキを抜く! シリウェイもバシリカも上がってきた! ツァーリは!? 星帝は!』
踏み込みに力を入れて、全速力で坂を登る。
『ツァーリだ! ツァーリが上がってくる!! ごぼう抜き! ごぼう抜き! 伸び方が違うぞズヴィズダツァーリ! ロジャー粘れるか!』
ロジャーが一瞬僕の方を見ていた気がした。
『ロジャー粘るか!』
勝つ。そう心で叫びながら足を出す。
『2頭だけの旅! いや、ロジャーが僅かに前か!』
先生が鞭を入れる。僕はそれに応えようと必死に足の回転数を挙げるが、なかなかロジャーの前に行けない。
「勝つんだ!」
ロジャーの声がはっきり聞こえた。
「クソがぁ ッ!!」
叫んだ。伸びきらない加速に。到達しない最高速に。そして何より、ロジャーが目の前にいるという現状に。
踏み込めと足を動かし、進めと回転数を上げるが、足りない。せめて後1ハロン。いや、100メートルでいいから走らせてくれれば、完膚なきまでに打ち倒すことができるのに、
『ロジャーとツァーリの叩き合い! 叩き合いだ!!』
そして、戦いが決する。
2021年ジャパンカップ。僕は2度目の敗北を味わう。
その相手は、ロジャーバローズ。僕とは新馬戦で敗北し、東京優駿でその首元にナイフを突きつけるところまで行ったが、それでも負けてしまった時代の敗北者。
ダービーの後に屈腱炎が発症し、一年以上の養生。終わったはずの馬は、G2戦線で無敵となる。
僕と同じように愛情を覚悟で返した。また走れるようにするという陣営の愛情に、屈腱炎からの復活という覚悟で持って応えた、
21年 世界に誇る競演 ジャパンカップ
1着だけが名前を残すレースは有れど
2着に残せる名前はない
『残りは300! ロジャー! ロジャー! 粘る! 粘ってる!
ツァーリ届くか! その差は僅かだが体制有利はロジャーバローズ!!』
世界最強を降すその略奪は 決してフロックではない
全ては 果たせなかった 取り逃がした夢を掴む為
『ロジャーだ! ロジャーだ! ロジャーバローズだ!!
星帝が持つ冠を! 今! 今! ロジャーバローズが奪い取った!
ロジャーバローズ1着!! ロジャーバローズ1着!!
東京の2400。これはきっと、古馬になった2頭だけのダービーだ! 不屈の海賊王ここにありと、あの日負けた同期たちに知らしめました!!』
波に沈む 自分の体ごと 全てを奪い去れ
ジャパンカップ
僕とロジャーにあった着差はハナ差。だが、それは果てしなく大きなものだった。
サートゥルナーリアには油断で負けたが、彼には全力を出して負けた。全力で脚を回し、先生の指示に従って勝機を探り、最高のタイミングで飛び出したのに、負けた。
『2度目の敗北! ズヴィズダツァーリ、去年の有馬同様茫然と立っている。その瞳に映るのは何だ。あるはずだった王冠か、それとも、世代は一人ではないと教えてくれたライバルかっ!』
完敗。たとえそれがハナ差でも、僕は彼に完敗した。
たとえ周りが、僕のことをどう捉えようとも、僕はロジャーに覚悟で負けた。
「ごめん、みんな……」
頭によぎった陣営に、僕は謝罪の言葉しか出てこなかった。
| 【ジャパンカップ】世界の競演で星帝の連覇阻止! 勝ったのは同期馬の海賊王! |
| 11月28日、東京競馬場で行われた第41回ジャパンカップを、6番人気であったロジャーバローズ号が制した。これにより、同馬はG1初勝利となり、また、同期馬であるサートゥルナーリアに続き、ズヴィズダツァーリ号に勝った二頭目となった。ズヴィズダツァーリ号はこれにより、19戦17勝。大阪杯からの連勝記録は6で止まることとなり、秋古馬三冠と年間全勝の偉業を阻止された。
レースは、キセキが逃げに出ることで縦に伸びた展開となった。まるでズヴィズダツァーリが無敗の二冠馬になった日の東京優駿(日本ダービー)のような展開であり、最後方からの競馬となったズヴィズダツァーリと、先頭から3~4番手を走っていたロジャーバローズという形。 ズヴィズダツァーリに騎乗していた打田騎手は「キセキが引っ張るハイペースに対応するため足を使ってしまい、彼の持つ末脚の全部を使いきれなかった」とコメント。 同馬を担当する友康調教師も「あと100メートルでも長ければツァーリが勝っていたのは間違いなかった。だが、速いペースをタフに走り抜けたロジャーバローズには脱帽」とコメントしている。
ロジャーバローズ陣営は、「皐月賞に走れなかった我々にとって、唯一戦えたダービーが心残りでした。同じ舞台。同じ距離、同じ最強に挑み、勝てたこと。それが何よりも大きな意味を持ちます」とコメント。 また、「あの最強に二連勝した馬はいないので、19年組の意地として何がなんでも勝ちにいきます。サートゥルナーリアも、ズヴィズダツァーリにもうちの子負けません」と自信満々なコメントも残している。 |
| 【星帝引退】ズヴィズダツァーリ 年内引退へ 有馬記念でラストラン!! |
| 史上初の凱旋門賞馬であり、日本競馬史上最多であるG1・12勝。現在世界ランキング1位のズヴィズダツァーリが、年末12月26日の有馬記念を最後に競走馬を引退することが発表された。
2019年10月20日、新馬戦から6連勝の後に迎えた菊花賞において、現状アンタッチャブルレコードと言っても過言ではない、2分58秒9を記録し、その強さを全世界に知らしめた。 また、その年の有馬記念に勝利し、クラシック期の年間無敗を達成。また、8連勝を記録した。連勝記録は、翌年の有馬記念においてサートゥルナーリアに敗北するまで続き、11連勝まで記録を更新した。
最終レースに向けて馬主である佐崎氏はインタビューに、「サートゥルナーリアとロジャーバローズにはしてやられた。一競馬ファンとしては、ズヴィズダツァーリだけの世代ではなく、あの子は一人ではないことが分かって嬉しい気持ちもあるが、やはり悔しい。調教師、ジョッキー共々陣営の全力を尽くして、ズヴィズダツァーリに最後の勝利を届けます」と答えている。
引退後は種牡馬になることが確定しており、既に多数の申し込みが馬主である佐崎の所に来ていると噂されている。
また、19年組の各馬も引退を発表しており、ズヴィズダツァーリに勝利したことのあるサートゥルナーリア、ロジャーバローズ。そしてクロノジェネシスも引退を表明。上記4頭は、有馬記念の後に4頭合同で引退式を挙げる運びと噂されている。 |
ローテ関係でバチボコ怒られるやつ。
出走成績 19戦17勝(G1:12勝)
獲得賞金総額25億3500万+298万ユーロ
18/09/22/土 新馬戦 2000メートル
1番人気 1着 2:01:8 700万
18/11/17日 東スポ2歳s 1800メート
1番人気 1着 1:45:2 3,300万
18/12/28/金 ホープフルs 2000メートル
1番人気 1着 2:01:2 7,000万
19/04/14/日 皐月賞 2000メートル
3番人気 1着 1:57:9 11,000万
19/05/26/日 東京優駿(日本ダービー) 2400メートル
1番人気 1着 2:22:5 20,000万
19/09/22/日 神戸新聞杯(G2) 2400メートル
1番人気 1着 2:24:5 5,300万
19/10/20/日 菊花賞 3000メートル
1番人気 1着 2:58:9(WR) 12,000万
クラシック三冠 10000万
19/12/22/日 有馬記念 2500メートル
1番人気 1着 2:30:1 30000万
20/03/22/日 阪神大賞典(G2) 3000メートル
1番人気 1着 3:00:1 6700万
20/05/03/日 天皇賞(春) 3200メートル
1番人気 1着 3:16:4 15000万
裂蹄
20/11/29/日 ジャパンカップ 2400メートル
1番人気 1着 2:22:9 30000万
20/12/22/日 有馬記念 2500メートル
1番人気 2着 2:29:9 12000万 ハナ差
1着 サートゥルナーリア 2:29:9
21/04/04/日 大阪杯 芝2000メートル
1番人気 1着 2:00:2 13500万
21/05/02/日 天皇賞(春) 3200メートル
1番人気 1着 3:12:5 15000万
21/06/27/日 宝塚記念 2200メートル
1番人気 1着 2:10:7 15000万
春古馬三冠 20000万
21/09/21/日 フォワ賞(G2) 芝2400メートル
1番人気 1着 2:31:6 13万ユーロ
21/10/03/日 凱旋門賞 2400メートル
1番人気 1着 2:36:02 285万ユーロ
21/10/31/日 天皇賞(秋) 2000メートル
1番人気 1着 1:56:0 15000万
21/11/28/日 ジャパンカップ 2400メートル
1番人気 2着 2:20:5 12000万
1着 ロジャーバローズ 2:20:5 ハナ差
次走 及び 引退レース
21/12/26/日 有馬記念 2500メートル
有力馬 及び 同日引退馬
サートゥルナーリア ロジャーバローズ クロノジェネシス
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