黄金の暴君×永遠の二番手=星の皇帝(僕) 作:パンダコパンダ
多分大量。ごめんなさい。
まだまだ募集してるのでぜひ!
ツァーリの産駒名募集します!
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the HERO 募集の活動報告
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僕の引退まであと少し。残りは二戦。
学校のことを言うと、授業には付いていけるようになった。
スカーレット先輩のおかげで予習をすることになり、生徒会室でエアグルーヴ先輩とサートゥルナーリアに睨まれながら宿題をこなす毎日。
学年でも上から数えた方が早いほど頭の良い彼女に泣きつき、面倒見てもらったおかげで、最近の小テストは点数が割と良い。
頭に叩き込む系はまだ苦手だが、とにかく書きまくって頭に入れる。これで形が決まった社会科のテストはどうにかなる。
なので、勉強がある程度終わって、一息をつくタイミングで、僕は自販機で売られていたブラックコーヒーに口をつける。
「最近勉強しかしてないんだけど。僕」
「たわけ。貴様が普段からしていないのが悪いのだ」
うわー。手厳しいー。
なんて思いつつ、僕はソファーに体を預ける。
まあ、ナリタブライアン先輩も、学年では上の方の成績らしいし、エアグルーヴ先輩も言わずもがなだ。あれ? なんで僕生徒会に入った? 場違いじゃね?
「私たちウマ娘は確かに競走生活を送っているが、トレセン学園はあくまでも中高一貫の私立校であり、そこに所属する以上、私も貴様も学生だ。学生の本分は学業」
「すみません。お母さん」
「誰が母親だ。全く……。それより、そろそろ時間だろう」
壁にかけられた時計を見た先輩が、僕にそう言う。僕も確認すれば、確かにそろそろ、ジャパンカップの会見。
「それじゃあちょっくら顔出してきます」
「顔を出す。ちょっくら顔を出すのではありませんわ。ツァーリさんは主役でしてよ?」
えー。やんなきゃだめー?
「それではこれより、ジャパンカップ開催における記者会見を行います。本日司会進行を務めます。トレセン学園学園長秘書・駿川たづなです」
連邦の白い悪魔じゃなくて、トレセンの緑の悪魔が、スタンドマイクの前で色々と話す中、僕は他のウマ娘たちを見る。
すでにG1を勝利しているウマ娘だったり、僕が凱旋門賞で倒したフランスのウマ娘だったり。見たことのある奴がちらほら。
「ふわぁ〜あ」
「あくびするなツァーリ」
「眠い」
一応口元は隠したが、後ろに立っていた沖野トレーナーにつつかれる。
こんなことしょっちゅうなので、おねーさんは気にしないし、他の奴らも記者も、またやりやがって。なんて睨んでくるだけ。
こう言う時に最強って良いよねー。素行不良でも許され……。
めっちゃおねーさんに睨まれた。やめよう。
「それでは、各自決意表明を行っていただきます。枠順、1枠1番となった さんからお願いいたします」
予定調和と言うべき言葉。頑張ります。や、勝ちます。と言った決意表明と、ちょろちょろとしたトレーナーからの発言。
よくもまあこんな形式ぶったことをいつまでも続けられるなぁ。なんて思ってしまう。
「3枠5番。ロジャーバローズさん。お願いします」
「はい。そうですね。今回のジャパンカップは、二度目のダービーという気持ちで行きたいと思ってます。あの時負けた人がちょうどそこにいるので、同じ距離、同じ場所。成長した私が、ふんぞり返ってる星帝さんを蹴り落とします」
うひょー。やっぱりロジャーはそうじゃないとね。
二度目のダービー。その言葉がこの世界でも聴けるとか。最高。あがるわ。
ロジャーのトレーナーさんも、ジャパンカップに向けてしっかりとした調整ができているとコメントをしてくれた。
「それでは最後に、大外枠8枠16番のズヴィズダツァーリさん。よろしくお願いします」
「はい」
待ってました。と言わんばかりに、パイプ椅子の上の目が僕の方を見る。機械のようにこちらを向く。気持ち悪いなぁ。なんて思うわけで。でも、彼ら彼女ら記者にとっては、それが仕事。まあ、ある程度分別がついてる記者の方が多いから良いよね。フラッシュ焚くやつとかいないし。
「大外枠は秋の天皇賞に続いてですが、あの時と違って2400なので、距離的な不安も少ないです。調整は順調。ただ、そこの海賊王が僕の絶対っていう宝物を奪おうとしてるらしいので、潰しに行きます。もちろん、国内外の有力ウマ娘もいるので、まとめて蹴散らします」
パシャパシャとカメラのシャッター音が響く中、トレーナーもコメントを求められる。
「ツァーリの苦手なI区分から一変して、海外で修行して来たチャンピオンディスタンスになる。ツァーリ自身が言った通り距離に不安は少なく、調整も順調。必ず勝ってくれる状態になってる」
16人の決意表明とコメントが揃った。ここからは、質疑応答。
「雑誌名駿の多田です。秋の天皇賞制覇おめでとうございます。レース後コメントがありませんでしたので、申し訳ございませんがこの場で聞かせていただきます。あの日、勝利後の涙と叫びはなんだったのでしょうか? 何かモチベーションに関係していたのでしょうか」
「そうですね。あの時泣いたのは、サートゥルナーリアに勝てたことが嬉しくて泣いちゃいましたね。秋シニア三冠が僕の最後の目標で、1番の関門は2000の秋天だった。波に乗れるかどうかの戦いだったので、嬉しさと安堵ですね。叫んだのは、勝ったって叫びました」
「毎朝新聞の金倉です。今回のジャパンカップ、本命はズヴィズダツァーリさん。あなたですが、あなた自身が考える対抗バはどなたでしょうか」
「そりゃあ全員です。レースは僕だけでするものじゃありませんし、僕以外は全員敵ですから」
僕への質問が続くので、緑の悪魔が、僕以外への質問を募集した。
「月刊トゥインクルの乙名史です! ロジャーバローズさん! 先程は二度目のダービーという言葉をお使いになりましたが、それは悔しさをバネに。ということでしょうか」
「はい。クラシック期、彼女に一番近付いた以上、目標は決まってます。誰よりも先に彼女に勝つこと。それがジャパンカップという世界の名バが揃う場所でさせてくれる」
「つまり、二人がお互いを意識しており、最高の勝利を必ず掴むと!」
「もちろんやるからには勝ちます。負けないなんてことは言いません」
「たとえ嵐の中の航海であろうと、全力で夢を掴みに行く! なんと素晴らしい!!」
うわー。大丈夫あのおねぇさん。なんか決まってない? 残念美人はノーセンキューだよ?
立ち上がった彼女は若干怖い目をしていたが、そのあとは恙無く会見が終わった。僕を目の敵にする海外勢には、エル先輩から頂いた「La victoire est à moi!」で一蹴。日本のウマ娘には、ちゃんと宜しくね。と伝えた。
「なーんかみんなに睨まれたんだよねー。ふわぁ」
「外国語間違えてたんじゃないのか?」
「けど、スペシャルウィーク先輩もエル先輩も同じこと言ってたし、大丈夫でしょ」
次回。競走馬ズヴィズダツァーリ君女の子になる。