オビトのヒーローアカデミア   作:大山猫

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前回は勢いのまま投稿してしまい申し訳ない、お手柔らかにとは言ったものの
誤字が有ればご指摘,感想、お願いします。

まだまだ未熟な作者ですが、暇があればお付き合いください。


新しい奇妙な世界 上

目の前に世界が広がっていた。

世界の定義など知らないが、これは紛れもなく『世界』だ。

目の前に広がるのは太陽も無ければ緑もない、当然の様に人の気配もない、そんな薄暗く何処か寂蒔が漂う世界には、まるでビル群の様に青白く巨大な立方体が何の法則もなく乱立している、虚無を言葉通りに表したような世界、そんな世界の片隅とも中央とも呼べぬ場所には、無造作に生活に必要な最低限の家具や道具、簡易な椅子や机、散乱した木箱には、とても町中には持って行けない様な、危ない物がギッシリと詰まっていて、さらにその木箱が数十個も積み重なっている。

一体、何処から拾って来たのか、明らかに周囲の者に警告するように伝える模様が入った、ドラム缶やタンクが並べられている。

 

そんな軍隊の武器庫、はたまた危険思想を掲げる組織の隠れ家のような場所、その立方体の縁に男が腰を下ろしていた。

男の足元には、一切の光が届かぬ底無しの闇が広がっている。

 

 (昨日は随分と騒がしかった)

学校へ行くための身仕度を終えたオビトが独りごちた様に、心の中で呟いた。 

 

 この歪な世界のことをオビトは、『神威空間』と呼んでいた。 

ソレは生前とも呼べる世界でオビトが手に入れたもう一つの『世界』 

 

 

『写輪眼』

大国、『木ノ葉隠れの里』に属する、名門『うちは一族』の血筋の者にのみ発現する、特別な瞳、

『幻術、動体視力、あらゆる技術の模倣(コピー)」それらの基本能力を具え、また所持者と共に成長する

性質を持つ、それこそ開眼時点の者と熟達に至った者とではその実力に天と地の差が有るのだ。

 

だが『写輪眼』には、まだ幾つかの進化段階が存在する。

 

『万華鏡写輪眼』

 

『写輪眼』の上位形態、通常の『写輪眼』よりも基本能力が格段に上昇する。

また、写輪眼は心を写す瞳とも呼ばれ『万華鏡写輪眼』は開眼した個人によって瞳の模様が異なり、さらに

固有能力までも発現する。

 

この『神威空間』も、オビトが発現させた固有能力である。

 

万華鏡写輪眼の固有能力は、数多く存在する忍術の中でも最上位の強さを秘めている。

 

これだけ聞けば、発現さえしてしまえばなんの苦労もなく身に余る程の力が手に入ると誰もが思うだろう。

だが、問題は発現の条件にある・・・

 

・・・『大きな愛の喪失』・・・つまるところ『親しき友人や、愛する人の死。』

 

その精神的負荷こそが、『万華鏡写輪眼』を開眼させる事が出来る唯一の方法

 

オビトもまた、想い人の死を目前にした事で開眼させた者の一人である。

 

その出来事は、オビト自身の『忍』としての人生を大きく捻じ曲げた。

 

『うちはの者は、繊細な者が多く、強い情に目覚めた者はほぼ闇に囚われ、悪に堕ちる』そして、誰にも手が付けられなくなる。

 

失えば失う程強くなる、うちはの歴史は凄惨な戦いの憂き世にこそ、どす黒い存在感を放っていた。

 

 

オビトも例外無く、生涯その呪いの道を歩いた。

 

あの時、カカシを庇い大岩に半身を潰された時、思えばあのまま死んでいれば、少なくともリンやカカシにあんな選択をさせる事は無かった筈だと、死んで別の世界に来た今でも考えてしまう・・・

 

有りもしない『もしも』なんてことを考え始めては、あり得ないと取り払う

 

 

此処(神威空間)に居るとそんなことを繰り返してばかりだと、雑念と迷いを強引に振り払う。

 

(しかし、この世界は奇妙な物だ、この世界の『個性』という力)

 

忍世界の『チャクラ』程、多彩で使い勝手の良い物では無さそうだが強力なのは間違い無い。

泥の様に肉体を流動させる物、拳一振りで天候すら変える物、と数多く存在する。

 

『個性』とは、四歳程で発現させる事が出来る、この世界に置ける『特殊能力』

産まれた子は、両親の個性の内、一つ、もしくは両親の個性を合わせた『複合型』となって発現する。

血の繋がりによって能力が受け継がれる。

この点は『忍世界』の『血結限界』に似ている部分がある、血の繋がりにより能力の系譜が子々孫々に伝えられる、自身の『写輪眼』もその一つである。

 

自身が、この事を知った時、一つの疑念が生まれた、それは何故、自分の個性が『神威』なのか?

 

この世界に来て軽く10年は経過したが、今も尚この疑念が晴れた事がない、尤も今の自分が考えたところで答えなど出し様も無いが、あえて理由を付けようとするなら、『運命の巡り合わせ』とでもするべきか。

 

生前と瓜二つの容姿も眼に宿った力も、果てには、『あの男』とも引き合わせた。

 

「全く、つくづく忌々しい」

抑えられずに、出た言葉は、この広いだけの世界に反響することもなくただ沈んでいった。

『うちはマダラ』リンを殺し、自身を『月の眼計画』に引き込んだ張本人、もう名も思い起こす事も無いだろうと思っていた。

 

否 そうなる筈だった、それなのにその男は再び姿を現した、奇妙な事に『あの時』を水面に映した様に

全く同じ状況で・・・・・

 

 

PIPIPIPIPIPI!

 

オビトの思考を中断するかのように、携帯のアラームが鳴り出した。

不意に鳴られたから体がピクリと跳ねる。

 

(もう時間か・・・)

 

ぎこちない操作でアラームを止めたが片手に携帯を持った姿勢のまま静止してしまう。

 

朝から考え耽っていたせいか、気分が重い。

学び舎など適当な理由を付けて休んでしまおうとも考えたが、理由をでっちあげるのも、それを『家主』に伝えるのも面倒だ、昨日の(ヘドロ事件)も有る。

 

「・・・仕方ない」

のそりと立ち上がり、鞄を拾い上げる。

多少の気怠さはあるが、決心が揺れる前に出発する。

 

ズズズ・・・

 

オビトの姿はまるで渦の様に輪郭が崩れ、右目を中心に吸い込まれていった。

 

 




オビトって、他人と自分の感情を強引に結び付けている節がありますよね・・・


それはそうと、オビトがナルトに説教されるシーンが大好きです。
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