人類銀河帝国 コリント朝 功臣列伝資料 「サテライト8班リーダー ケニーの日記」(航宙軍士官、冒険者になる異伝)    作:ミスター仙人

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閑話㉛「ミーシャの思い出帳」②(妊娠報告そして・・・)

 久しぶりに女子会が開催されるので、義妹のカレンちゃんと皇妃宮の私室(プライベートルーム)に出向く事になり、『タルスデパート』の人気スイーツの”アップルタルト”と”シフォンケーキ”を持参して行ったら、サーシャと皇宮のロビーで出会い四方山話をしながら、プライベートエレベーターを使い受付をして貰い、皇妃宮の私室(プライベートルーム)に通された。

 出張組のセリーナ、シャロン両准将以外の、女子会メンバーで有る『エレナ皇妃様付き親衛隊長』と『ヒルダ公妃殿下』そして私達3人が揃うと、奥の部屋からクレリア皇妃陛下とお付きのエラちゃんが入って来られたので、部屋に居た一同は席から立ち上がり深々と頭を下げた。

 

 「・・・ありがとう・・・、だけどみんなそんなに鯱張らないでね。

 私達には、確かに立場がそれぞれ有るけど、この女子会にはなるべくそういったしがらみ無しと云うのが、決まりだったじゃない。

 私は皇妃に成り、ヒルダはベルタ公妃になったけど、別に人格が変わった訳では無いんだから、以前の通りで行きましょう」

 

 と仰られたので、私達は、

 

 「「「御意!」」」

 

 とほぼ同時に声を上げたので、みんな一斉に顔を上げたら、

 

 「クスッ!」

 

 と誰かが含み笑いを漏らし、それに続いて全員で慎み無く大笑いしちゃった!

 

 暫く笑い合って場が落ち着くのを待ち、持参した”アップルタルト”と”シフォンケーキ”をみんなに配り、カレンちゃんとエラちゃんが大分慣れた手付きで紅茶を入れてくれて、みんなで美味しく頂きながら最近の自分達の状況を確認し合っていたんだけど、私が話す番になったので、居住まいを正してみんなに報告する事にした。

 

 「・・・皆さん!

 実は私ミーシャは、北方のマジノ線から療養の為に帝都コリントに帰還し、去る4月10日『国営帝国総合病院』に入院したんですが、その際に赤ちゃんを身籠った事が判明したんです・・・!」

 

 一瞬の沈黙の後、

 

 「「・・・・うわあ~、ミーシャさん、おめでとうございます!」」

 

 とみんなが爆発した様な歓声を上げ、私の周りに集まり祝福してくれた。

 やっぱり女子会メンバーは、素晴らしい仲間だわ!

 全員心から祝福してくれているのが、ヒシヒシと伝わってくるから、とても寛いだ気分に成れて安心できる。

 最後にクレリア皇妃陛下が、

 

 「おめでとうミーシャ、貴方は私と同じく憎っくきアロイス王国の所為で、家族を奪われ天涯孤独の身になったから、ケニー空軍団長と一緒になると報告を受けた時は、自分の事の様に嬉しかったわ!

 これから貴方は、新しい家族を築いて行くのね、本当におめでとう!」

 

 と祝福してくれたので、

 

 「・・・有難うございます!・・・クレリア皇妃陛下!!」

 

 と思わず畏まった物言いで返答してしまったわ。

 クレリア皇妃陛下は苦笑されてたけど、暫し思案してる様子を見せてから、エラちゃんとエレナ親衛隊長に眼を向けられた。

 エラちゃんとエレナ親衛隊長は、共にとても嬉しそうに微笑んで、クレリア皇妃陛下に向かい頷かれた。

 何だろうと、疑問に思ってたら、クレリア皇妃陛下は意を決しられたのか、

 

 「・・・・・もう少し経ってから、皆に報告しようと思ってたんだが、ミーシャの嬉しそうな顔を見てたら、とても我慢出来なくなってしまった・・・・・

 ・・・今月始めに、『タルスデパート』の1周年記念に来賓として、ヒルダ他華族の方々と一緒に参加したんだが、その帰りに些か気分が悪くなって、距離の有る皇妃宮に帰るよりもすぐ傍の『国営帝国総合病院』に向かい、エラとエレナ親衛隊長に付き添って貰って診察を受けたのだ・・・」

 

 ここまで話したクレリア皇妃陛下は、突然顔を真っ赤にして面を伏せて黙ってしまった。

 そう云えば、今月初旬にクレリア皇妃陛下が、『国営帝国総合病院』に急遽入院された!と云う情報が帝国上層部だけに齎されて、帝国上層部に当初激震が走ったのだが、その後直ぐに退院されてただの検査入院だったと云う報告を受けた事が有った。

 もしかすると、検査入院だったと云う報告は違ったのだろうかと心配になったが、どうも悪い報告ではなさそうなので、自分の身の上と照らし合わせると、答えはたった一つしかなさそうだ!

 

 女子会メンバー全員が、明かされる報告の内容を察しながらも、クレリア皇妃陛下のお言葉を待つ。

 やがて覚悟を決められたのか、顔を上げられて、

 

 「・・・・・診察してくれた女医はすぐに判った様で、問診の後、皇妃宮に連絡を取って入院の手続きに入ったのだが、表向きは検査入院という事にして、様々な検査を行い確証を得た上で、私に教えてくれた・・・」

 

 ここでクレリア皇妃陛下は、声がかなり小さくなったので女子会メンバーは、一切の音を立てずに固唾を呑んで見守った。

 

 「・・・・・女医は・・・私に・・・・微笑み・・ながら・・おめでとう・・・・ござい・・ます!

 と・・言い・・3ヶ月に・・・なり・・ます・・・と教えて・・・くれたんだ・・・・!」

 

 と話されたが、肝心の言葉は中々言えないようだ。

 流石にほぼ言えた事に気が楽になったのか、

 

 「・・・そうなんだ、私とアランの赤ちゃんが、この(ここで愛おしそうにお腹を撫でられて)お腹に宿っていると教えてくれたんだ・・・・・・」

 

 最後は消え入りそうな声だったが、ハッキリとクレリア皇妃陛下は妊娠した事実を、女子会メンバー全員に報告してくれた。

 次の瞬間、声にならない声が叫ばれ、皇妃宮の私室(プライベートルーム)の熱が、一気に5度は上がった様な気がした!

 恥ずかしそうに蹲ってしまったクレリア皇妃陛下に、女子会メンバー全員が駆け寄った。

 全員で、クレリア皇妃陛下とお腹に居る赤ちゃんを祝福し、ワンワンと全員で喜びの涙を流しあった!

 皇妃宮の私室(プライベートルーム)が、完全防音で無ければ、きっと部屋の外に待機しているメイドや親衛隊に気付かれてしまったに違いない。

 

 この日の女子会は、私達全員にとって忘れられない記念日となり、永遠の思い出となった。

 

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