人類銀河帝国 コリント朝 功臣列伝資料 「サテライト8班リーダー ケニーの日記」(航宙軍士官、冒険者になる異伝)    作:ミスター仙人

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閑話㊱『カレンちゃん日記」⑱(カレンちゃん、恋の三角模様を見せられる)

 12月1日

 

 私と兄ちゃんそして『ケッちゃん』は、執務ビルのクレリア姫様の執務室を訪ねたの。

 兄ちゃんと『ケッちゃん』はクレリア姫様への報告と、ファーン侯爵領事館のあるホテルに向かい、例の頼み事をしに行ったんだけど、何故か私はエルナさんに呼び止められて、何時もの女子会が開かれるクレリア姫様の私室に通されたんだ。

 私室では、サーシャさんとエルナさんに学校での出来事や、友達が飼い始めた猫さん達が元気な様子と、最近建設が始まった噂の『デパート』について喋ってたら、クレリア姫様とミーシャさんそして白い服を着た若い女性が入室して来たの。

 

 「久しぶりに女子会が開けて私は嬉しいんだけど、実は新たなメンバーにと考えている『ヒルダ』嬢を今回紹介しようと思う。

 ヒルダ嬢は、先頃行われたセシリオ王国の魔物達を使ったファーン侯爵領侵攻戦に、悪辣な手段で操られ心ならずも我々と当初は敵対したのだが、戦争途中で敵の洗脳から解放されて我々の味方になり、今では心強い我々の協力者である。

 みんな、出来れば彼女の女子会メンバー入りを承諾して貰いたい!」

 

 とクレリア姫様が仰られたので、私は直ぐに賛成して、

 

 「ハイッ、判りました。

 クレリア様の判断は、正しいと思います!」

 

 と言い、サーシャさんとエルナさんも頷かれたら、

 

 「みんな有難う、事前にアランに頼んでセリーナとシャロンに連絡を取り了承を貰ったから、此れで全員の賛成を得られた事になる。

 ヒルダ嬢、良かったな」

 

 とクレリア姫様は仰られ、ホッとした様子を見せて、ヒルダさんに自己紹介を促されたの。

 促されたヒルダ嬢は、

 

 「・・・皆さんはじめまして、ヒルダと言います。

 出身はセシリオ王国で、『氷雪魔術師団』の第3席次の魔術師です。

 これから宜しくお願いしますね!」

 

 と自己紹介されたの。

 この後、みんなでヒルダさんに質問攻めしてしまって、大分ヒルダさんが疲れて来た頃に、溜まっていた事務作業を終えられたアラン様が、テオ君とエラちゃんと一緒にキッチンワゴンを押してやって来られて、

 

 「みんな楽しそうだね、そんなみんなに差し入れだよ。

 此のデザートは、ファーン侯爵領の伝統菓子を自分の故郷のお菓子と掛け合わせて、新しく作ったデザートなんだ、名は『チョコレート・フォンデュ』。

 此の金属の棒串で、ファーン侯爵領の伝統菓子『マシュマロ』と自分の故郷のお菓子『シュークリーム』を突き刺して、溶けているチョコレートに入れて充分に絡ませてから食べる。

 但し、あんまり数を食べると、夕食が入らなくなるから、そうだな・・・一人5個までとしよう」

 

 とアラン様は自分で実演して見せて、テオ君とエラちゃんに渡して上げた。

 

 「オイシイー!

 甘くてオイシイーヨーーー!」

 

 とエラちゃんが、絶叫に近い大きな声を上げたので、みんなそれぞれ金属の棒串を取り、『マシュマロ』と『シュークリーム』を突き刺し、大きな鍋で溶けているチョコレートに入れて食べてみたの。

 因みに私は、、『マシュマロ』からね。

 パクッと、垂れそうなチョコレートを上手く口に放り込んでみたら、

 

 《ウワアアーーー!ホントに甘くて美味しいよーーー!》

 

 と心の中で叫びながら夢中で飲み込み、次の『シュークリーム』を突き刺して、溶けているチョコレートに入れて充分に絡ませてから、口に放り込んだら、

 

 《ウワアアーーー!これも甘くて美味しいよーーー!》

 

 と口に出せないけど感動しちゃった!

 と暫く口に頬張りながら、一心不乱(学校で習った言い回しだよ)に食べて一息ついたら、クレリア姫様が本当に愛おしそうにアラン様を見つめているのに気付いちゃった!

 昨日の熱烈な『ケッちゃん』の告白を聞いた所為か、私ってば恋愛感情が判る様になっちゃたのかな?

 

 そんな事を思いながら他の人を見たら、ヒルダさんまでアラン様に熱烈な眼差しを向けてるのに気付いちゃった?!

 え~っ、アラン様はクレリア姫様の将来のお婿さんだよ!取っちゃダメなんだからーー!

 と思ったけど、私の勘違いかも知れないから、黙っておいたけど、大丈夫かな?って不安になっちゃった!

 

 12月21日

 

 私にはよく判らないんだけど、今このベルタ王国では内乱が起きていて前のベルタ王国宰相って悪人が、自分の主人である王様を暗殺しようとして失敗すると、周辺国のセシリオ王国とアロイス王国と組んで、私達のコリント領や王様に対して攻撃するつもりらしいの!

 それに対してアラン様とクレリア姫様始め、コリント領の上の人達は一丸となって迎え撃つらしいの。

 だから、それに協力する為に『ケッちゃん』と『フェンちゃん』(ヒルダさんの相棒と紹介されたんだけど、『フェンリル』って名前よりはこっちの方がいいよね!)も今日出陣するんだよ。

 

 「吾輩の民が平和に暮らし、何れは第二の故郷となるべき場所に平然と牙を剥く連中には、天誅を下してやるのである!」

 

 とスゴく勇ましい事を『ケッちゃん』は、私達見送りに来た学生と親友達が抱えて来た猫さん達に宣言して、ヒルダさんも『フェンちゃん』の背に乗って、

 

 「心配するな!

 もう既に綿密な作戦が練られていて、その作戦遂行の為に私達は向かうんだ。

 其れにアラン総帥(昨日アラン様は今までの護国卿から総帥に格上げされたんだって)は、様々な手を打ち色々なケースへの対処を整えられている。

 本当に素晴らしいなアラン総帥は、この国が羨ましいわ!」

 

 と頬を染めながら言うので、

 

 《うわあ~、やっぱりヒルダさんはアラン様が好きなんだって確信しちゃった》

 

 と考えたけど、ぐっと言いたいことを我慢して、

 

 「・・・頑張って下さいね・・・!」

 

 と激励して送り出して上げたの。

 どちらかと言うと、戦争よりアラン様を巡る女の戦いへの健闘(正直クレリア姫様に勝てる訳ないと思いながら)を祈った気分になっちゃった!

 

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