人類銀河帝国 コリント朝 功臣列伝資料 「サテライト8班リーダー ケニーの日記」(航宙軍士官、冒険者になる異伝)    作:ミスター仙人

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6月の日記⑪(人類銀河帝国 コリント朝元年)《神鎧『ジークフリート』と『レーヴァテイン』》

 6月15日

 

 我々は、『守護竜アルゴス』殿とアトラス殿の住処で有る、海中神殿に出向いた。

 此処でアラン様は、幾つかのアーティファクトを譲り受ける事になる。

 此の場には今、帝国軍上層部と『賢聖モーガン』と『ケットシー128世』そして『賢王モルガ』15世と云った面々が居る。

 他の者達や自分以外の空軍の士官達は、今もセリーナ・シャロン両准将の元で様々な特訓を受けていて、此の場に居るドラゴンは、『守護竜アルゴス』殿だけだ。

 

 「・・・さて、準備は良いかな『賢聖モーガン』に『ケットシー128世』よ」

 

 と『守護竜アルゴス』殿は尋ねられると、

 

 「私と『ケットシー128世』は、準備OKよ。

 其々がカーバンクル夫妻から預かってきた、承認用の宝石を持っているから大丈夫」

 

 「その通りである、カーバンクル夫妻もアラン陛下を完全承認する事に同意しておるし、当然吾輩も完全承認している。

 後は『守護竜アルゴス』殿、お主が承認すれば、調整者『スター・シード』プロジェクトに於ける特記事項たる、『神人』承認が行えるのだよ」

 

 と『賢聖モーガン』殿と『ケットシー128世』殿が、答えられた。

 正直な処、調整者『スター・シード』プロジェクトとは何か、サッパリ判らなかったが、恐らく何かの暗号の様な物なのだろう。

 

 「・・・良かろう、我もこれ迄の事績や行動、そして我との面談と調査によってアラン陛下を『神人』で有ると完全承認する!

 ではアラン陛下、神殿の祭壇に進まれよ!」

 

 と言われて、アラン様は神殿の奥に有る祭壇に進まれる。

 其処は、階段50段程の高い場所に有り、その脇には祭壇より低いが審判席の様な座席が8席有り、其処に『賢聖モーガン』殿と『ケットシー128世』殿が座って、両脇にカーバンクルから預かったらしい宝石を座席に固定した。

 『守護竜アルゴス』殿はその巨体故か、神殿の奥の広い空間に座したままで居て、そのままで何やら唱え始めた。

 

 「基幹プログラム『ルミナス』への承認手続きを要請する!

 今此処に、調整者派遣の生体監視端末で有る5個体の完全承認を以って、特記事項『神人』承認を行う!

 我『星竜』個体名『アルゴスNO.18』

  『星猫』個体名『ケットシーNO.128』

  『レッド・カーバンクル』個体名『フレイムNO.111』

  『ブルー・カーバンクル』個体名『アイスNO.123』

  『星人』個体名『モーガンNO.11』

 以上の完全承認を以って此の者個体名『アラン・コリント』を、惑星アレスに於ける基幹プログラム『ルミナス』の、対外敵プログラム"武神アラミス"の実行者たる『神人』として承認せよ!」

 

 と幾つかの判らない単語は有ったが、どうやら『ルミナス』様や"武神アラミス"様のお名前が有った事から、きっと神々への願いの様な物なのだろう。

 

 すると神殿の壁から不思議な色の光線が、アラン様を照らし始めた。

 そして何やら金属を弾く様な音が聞こえると、アラン様の目の前に神々しい光を放つ鎧が現れた!

 

 「・・・やはり承認されたな・・・、我が生きている間には無いだろうと考えていたがな。

 アラン陛下!今目の前に有るその鎧こそ、神鎧『ジークフリート』別名《不死の鎧》と呼ばれる物だ!

 この鎧は神代の昔に調整者が、貴方の知る『量子物理学』を3段階超える『イデア理論』により、高次元の物質で出来ている。

 つまり、この鎧はこの次元に於ける特異点そのもので有り、理論上この次元に存在する物はどの様な物であろうと、神鎧『ジークフリート』を傷つける事は出来ない!

 そしてこの鎧は、龍脈(レイライン)とのリンクを常時確立しており、龍脈(レイライン)の拠点であれば、空間跳躍が行える。

 あくまでも貴方だけが出来るのであって、他の者はその凄まじい力には付いて行けないので注意してくれ!」

 

 と『守護竜アルゴス』殿は言われた。

 やはり自分には判らなかったが、どうやらまたもアラン様を神々は認められ、あの神々しい光を放つ鎧を与えて下さった様だ。

 鎧は己の主人が判るのか、其々のパーツに分かれるとアラン様の身体の部分に次々と装着した!

 

 「「「オオッ!」」」

 

 アラン様に完全装着した神鎧『ジークフリート』は、まるで喜ぶかの様に七色の光を放ち、海中神殿内を明るく照らした。

 そしてアラン様は神々と同じ様に、空中に浮かばれると我々の目の前に降りて来られた。

 

 帝国軍上層部全員が地面に跪いて、アラン様を迎えたが、アラン様は苦笑されるとサッサと神鎧『ジークフリート』を解除してしまった。

 神鎧『ジークフリート』は、アラン様の目の前で最初に現れた形と同様の姿になると、空間に飲み込まれる様に姿を消した。

 

 「それで良い、神鎧『ジークフリート』は強敵が現れた際の、切り札の一つとして扱うのが正しい。

 そして今一つ、アラン陛下に与えるアーティファクトが有る」

 

 と『守護竜アルゴス』殿は言われ、『賢聖モーガン』殿に頷いて促すと、『賢聖モーガン』殿は携えていた黄金色の箱から一振りの剣を取り出し、アラン様に手渡された。

 

 「その剣こそは『レーヴァテイン』、神鎧『ジークフリート』程では無いけど、神器と云って差し支えない代物よ。

 そしてその剣ならば、現在『導師(グル)ラスプーチン』が持っていると思われる、アーティファクト『ティルフィング』に対抗出来るわ」

 

 アラン様が『レーヴァテイン』を鞘から引き抜かれ、その刀身を翳すと、『レーヴァテイン』も喜んだ様に光り輝いた。

 

 「・・・どうやら、『レーヴァテイン』にも認められたようね。

 アラン陛下、貴方ならばスラブ連邦の暴威から世界を救い、『システム・エキドナ』を『導師(グル)ラスプーチン』から奪い返して、元に戻せる筈だわ。

 期待しています!」

 

 と『賢聖モーガン』殿は言われ、

 

 「お任せ下さい」

 

 とアラン様は、堂々と誓われた。

 

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