人類銀河帝国 コリント朝 功臣列伝資料 「サテライト8班リーダー ケニーの日記」(航宙軍士官、冒険者になる異伝)    作:ミスター仙人

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8月の日記⑧(人類銀河帝国 コリント朝元年)《ガデッサの戦い準備》

 8月28日

 

 3日前から、新たなスラブ連邦軍の情報がドローンの情報で、帝国軍に入ってきた。

 どうやらスラブ連邦軍は、クライナ公国の要衝たる南西部の『ガデッサ』を目指している様だ。

 アラン様からの情報で、我等帝国軍はそうなるだろうと予期していた。

 アラン様が言うに、例のMMで疑似兵士や疑似魔獣を作るには、大量のレアアースが必要で、ドローンのスペクトル分析によると、既にスラブ連邦の支配地域には、『ガデッサ』程の埋蔵量を誇る鉱床は無いそうだ。

 帝国軍の手によって大量の、疑似兵士と疑似魔獣を滅ぼされて、補充する為にはこの『ガデッサ』の鉱床は、是が非でも欲しいだろう。

 ならばエサに釣られる魚の様に、スラブ連邦軍は群がってくるに違いない。

 判明した3日前から直ちに帝国軍戦闘部隊は移動を開始して、『ガデッサ』の地に拠点を設営し初めて、塹壕や各種の罠を張り巡らせる工事に着手し、本日完成した。

 夜を迎えて作戦会議が、空軍旗艦『グラーフ・ツェッペリン』のドラゴン達も参加できる、格納庫で行われた。

 

 今回行われるであろう大会戦、仮称『ガデッサの戦い』に参加する陣容は次の通り、

 

 総旗艦『ビスマルク』・・・・・この艦の中央に有る中央管制室で基本的に作戦命令が発令されて、其処にはアトラス殿とグローリア殿との、《ダイレクトリンク》を行えるシートが有り、対強敵との戦いを挑む際には、アラン様がこのシートに座り、アトラス殿とグローリア殿に憑依(ポゼッション)する事で、アラン様がアトラス殿とグローリア殿の身体を扱える様になる。(兵数5万)

 

 陸上重巡洋艦『バーミンガム』・・・・・ダルシム中将が乗り、他の帝国軍艦船と違い基本的に動き回らず、超大型バリアーを展開して帝国軍全体を防御し、その大火力で帝国軍の各部隊への支援攻撃を行う。(兵数15万)

 

 陸上駆逐艦・・・・・バーミンガムを護衛しながら、それに連動する支援攻撃の補助も行う。

 

 陸上巡洋艦『ドレッドノート』『ジャンヌ・ダルク』・・・・・セリーナ、シャロン両准将率いる、高機動軍と重機動軍が乗り込み、スラブ連邦軍に対する遊撃戦を展開することになる。(兵数6万)

 

 陸上フリゲート艦・・・・・『ドレッドノート』『ジャンヌ・ダルク』と共にスラブ連邦軍に対する遊撃戦を展開し、多数の戦闘バイクも抱え込んでいて、連携攻撃も行う。

 

 新造陸上空母『グラーフ・ツェッペリン』陸上空母3隻(従来のアイン、ツヴァイ、ドライ)・・・・・帝国軍の陣形に於いて、最後尾に居て、ドラゴン部隊とワイバーン部隊の補給等を行う。(兵数3万)

 

 此れ以外の、軍団や部隊は、

 

 マジノ線を守護するノルデン諸国連合のレリコフ元帥の指揮下の15万人の内5万が、兵站基地『リビン』に駐屯し、補給線の維持と防御に専念して貰う。

 

 ゼレンスク殿達の部隊は分散搭乗を各艦船にしてもらい、新造陸上空母『グラーフ・ツェッペリン』には、ゼレンスク殿達指導部に乗って貰っている。

 

 親衛隊長シュバルツ殿、ミツルギ殿を中心に、新たに親衛隊に加わった世界武道大会参加者20名と拳王ダルマそして剣王カイエンを含む特別陸戦隊千人は、兵站基地『リビン』に留まり、レリコフ元帥と共に兵站基地『リビン』の維持と防御に専念して貰う。

 

 「・・・どうやらスラブ連邦軍は、3方向からこの『ガデッサ』目掛けて向かっている。

 

 一つ目は、『緑海』をスラブ連邦本土側から、海上ルートでやって来る、インスマウス人が主力の兵力70万。

 

 二つ目は、クライナ公国東部に駐屯していた、タンクと呼ばれる疑似魔獣や帝国軍艦隊にも似た、大型疑似魔獣を大量に抱えた、恐らくはスラブ連邦軍主力の兵力150万。

 

 三つ目は、『赤海』から揚陸して占拠した『クリーミー半島』に、駐屯していた疑似兵士達兵力30万。

 

 合計約250万に及ぶ最大兵力が、ガデッサ奪取を目的に迫っている」

 

 とアラン様は、スラブ連邦軍の全容を説明された。

 凄まじい大兵力の筈なのだが、アラン様達上層部は、あまり脅威に感じていないのか、淡々と作戦概要を説明し始めた。

 

 基本概要は、このスラブ連邦軍をこのガデッサの地で殲滅して、その後は『クリーミー半島』を一気に奪還して、その足で『赤海』を遡りスラブ連邦の各都市を攻略して行き、そのままスラブ連邦の首都である『エデン』を攻略し、首魁で有る『ラスプーチン』と対決して、この150年に及ぶスラブ連邦の戦いに終止符を打たせる。

 

 と云ったこの基本概要を軸に、細かい部分でのガデッサの戦いに於ける作戦案への提案や修正案等を、検討しあい、どうやら納得が出来た物を策定し、其々の部隊に持ち帰り、部隊の陣形や配置を通達させた。

 

 この大会戦さえ、勝利すれば実際上クライナ公国からスラブ連邦軍をほぼ追い出せるので、オブザーバー参加のゼレンスク殿達元クライナ公国の国民は、帝国軍の者達に比べ倍する程の気合を発していた。

 

 

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