人類銀河帝国 コリント朝 功臣列伝資料 「サテライト8班リーダー ケニーの日記」(航宙軍士官、冒険者になる異伝)    作:ミスター仙人

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9月の日記⑤(人類銀河帝国 コリント朝元年)《超高性能ドローンとミーシャとの会話》

 9月13日

 

 アラン様から最近大活躍の超高性能ドローンの説明が全帝国軍に説明された。

 

 偵察用ドローン DR-3020 82機 全長15m、全幅10m、全高4m 姿は尊敬を込めて使徒『イザーク』様に似せた。

 個別名は、ボットと同じく、D1~D82 今後増える予定。

 基本は魔法力では無く、水素ラムジェットエンジンもしくはプロペラにより飛行する。

 ジェットノズルは可動式の垂直離着陸機。太陽光により充電、水素は大気中から補給可能。

 緊急時には人を数人なら乗せることが可能。

 光学迷彩(隠蔽機能)、フレキシブルアーム(自在腕)等を装備

 ほぼ半永久的に、独立起動(スタンドアローン)が出来て、航続距離も大陸を越えてこの星全てをフォロー。

 探査・探知魔法は、現在最強スペック。

 量産方ドローンを支配下に置き、最大10機をオートで動かせる。

 基本兵装は、レーザービーム(ライトアロー)の超強力板で、軽く素の儘のドラゴンを複数同時に倒せる。

 オプションとして、各種魔法を搭載したランチャーとして使用出来る。

 今後は帝国軍全てをフォローさせる為に、超高空から支援攻撃とバリアー等を兵士1人1人に設定している。

 他様々な機能を今後は搭載する予定。

 

 といった内容を紙の資料とデジタルデータそしてモニターで説明して貰った。

 自分含め帝国軍上層部は正直なところ、驚愕してしまい開いた口が塞がらない。

 

 《つまりこのドローン1機だけで、一つの大国すら滅ぼす事が可能ではないか!》

 

 更にアラン様からは、一番連携しなければならない空軍の長である自分は、よくこのドローンの概要を把握して、スラブ連邦首都『エデン』決戦までに、連携案を提出する事を求められた。

 そうなのだ、後20日程で、スラブ連邦首都『エデン』に到達し、そして其処で我等帝国軍は、今までと比べ物にならない、激戦を行うことになるだろう。

 ならば新しい戦力となる、このドローンとの連携は戦況を左右しかねないから、出来る限りの努力は当然するべきなのだ。

 

 9月20日

 

 超高性能ドローンの説明を受けて、あれから1周間の間我等空軍は、預けられたドローン10機と一緒に、徹底的に連携した訓練を行っている。

 どうやら、訓練している内に大体の戦力状況が把握できてきた。

 殆どの能力はガイ達ドラゴンより、超高性能ドローンの方が圧倒的に上だが、幾つかの能力(攻撃力と防御力等)は何とか匹敵出来る事が判った。

 その事を基礎としての命令順序の策定、フォーメーションの構築、新しい軍団魔法の開発等を帝国軍上層部で、試行錯誤して行く。

 その中で、取り敢えずアトラス殿とグローリア殿のフォーメーションが決まった。

 正直この2頭とアラン様が、帝国軍としての戦力としての対スラブ連邦軍主力になるのは規定路線だから、他の戦力は全てこの2頭への支援と牽制の為の陽動を務める事になる。

 なので、2頭には其々2機ずつの超高性能ドローンが付き、情報収集と防御を専任して貰う事になっている。

 そして其れを支援する我等他のドラゴン部隊は、5頭ずつに1機の超高性能ドローンが付き、同じく情報収集と防御を専任して貰う事になった。

 そのフォーメーションで、仮想強敵での訓練を今後続けて行く。

 

 9月26日

 

 諸々の障害えお乗り越えて、侵攻して行く帝国軍艦隊に漸くセリーナ、シャロン両准将の陸上巡洋艦『ドレッドノート』『ジャンヌ・ダルク』と陸上フリゲート艦6隻が合流した。

 かなり急いで戻って来られたので、スラブ連邦首都『エデン』に到着するまでまだかなり手前である。

 ただ、かなりの数の補給品を積載して来てくれたので、大分消耗した帝国軍艦隊は物資の補填が出来た。

 そしてセリーナ、シャロン両准将を加えた、合同会議が夜に開催された。

 

 「其れでは、恐らく10月1日に始まるであろう、スラブ連邦首都『エデン』での攻防戦についての作戦会議を始める。

 現段階では、かなりの部分流動的で、ハッキリと断定出来る資料は少ない。

 だから、確定している情報だけ話そう。

 既に以前話していた通りに、システム『エキドナ』の使用端末は各国から引き上げて、スラブ連邦首都『エデン』の外縁に集結して、システム『エキドナ』と連携した蠢動を繰り返している。

 その数は17体、1体ずつが『テュポン』『ダゴン』級の強敵に何時でもなれるという事だ。

 更に、超高性能ドローンの探査によって、スラブ連邦の各地域に点在していたMMで構成された、疑似魔獣と疑似兵士は、全てスラブ連邦首都『エデン』に集結している事も確認出来た。

 つまり敵であるスラブ連邦は、持てる全ての戦力をスラブ連邦首都『エデン』に集中し、乾坤一擲の勝負を我等帝国軍との戦いの為に挑むつもりの様だ。

 この事を念頭に於いて、しっかりと討論してくれ!」

 

 とアラン様は宣言され、この後4時間程のディスカッションを終え、ある程度の基本方針と戦術を確認し、第一回の作戦会議は終わった。

 この後、セリーナ、シャロン両准将から呼び止められ、アラン様と自分そしてシュバルツ殿とミツルギ殿が会議室に残された。

 何となく残された面子の共通点を察していたら、シャロン准将が、

 

 「流石にこの面子を残したから判っているでしょうが、貴方達最近は訓練にかまけて自分の伴侶に連絡をして無いでしょうが!

 確かに忙しいでしょうし、決戦が近いから敢えて連絡を断っているのも判るけど、貴方達の奥さんも一ヶ月半後の出産を控えて不安なの、ちゃんと其々自分の奥さんに連絡入れなさい!」

 

 とセリーナ、シャロン両准将に睨まれたので、一言も返せずに頭を下げて謝り、全員其々の私室に帰り、奥さんに連絡を取る。

 自分は、ミーシャにモニター越しにかれこれ1ヶ月ぶりの報告をしたら、以前より大きくなったお腹を擦り、自分の健康面とミーシャ自身の状況を掻い摘んで教えてくれた。

 自分はと云うと、預かっているドラゴンのサバンナの様子と訓練の内容等を報告したが、自分自身自覚していたが、なんとも味気無い報告で、まるで型通りの報告書の様だ。

 途中で詰まってしまい、ミーシャの顔をひたすら見ていたが、やがて自然に感情が溢れて台詞が出た。

 

 「・・・ミーシャ・・・俺はこの決戦を必ず生き抜き、君の元に帰り、君と自分の子どもに会う!

 絶対に・・・絶対に・・・どんな事があろうと必ずだ・・・!」

 

 と気合を入れながら言うと、

 

 「うん、きっとだよ!待ってるから・・・!」

 

 と無理に明るい調子でモニターを切ったが、目に涙を浮かべていたので、ミーシャの心情は、いやが上にも把握できた。

 必ず、自分はミーシャと自分の子どもの元に帰ってみせると、覚悟が決まった。

 

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