人類銀河帝国 コリント朝 功臣列伝資料 「サテライト8班リーダー ケニーの日記」(航宙軍士官、冒険者になる異伝)    作:ミスター仙人

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閑話㊿「ミーシャの思い出帳」⑥(『世界武道大会』見学)

 『西方武術魔術競技大会』が始まる筈だったのに、何やら開催地の『ザイリンク帝国』がとんでも無い事に、アラン様達を嵌めて殺そうとして来たらしい?!

 馬鹿なのかしら、今までの帝国の発展具合や、モニター放送を少しでも見ていたら、とてもでは無いが勝てない相手なのは判りそうな物だけど、もしかして見たことも聞いた事も無いのかな?

 

 数日後、動画で結果報告が入って来たの、クレリア皇妃陛下と自分含む嫁さん仲間と皇妃宮でみんなで見たの。

 まあ、中央情報局のカトウと職員が撮ってくれた動画には、間の抜けた『ザイリンク帝国』のゴラムとか云う皇帝を僭称している馬鹿と、ギロンとか云う帝国を逆恨みする間抜けが、非常に間の抜けた罠を仕掛けてきたけど、当然アラン様始め内の旦那含む帝国の精鋭にとっては、手を抜きまくりの制裁を喰らってるわ(笑)

 

 だけどこのゴラムとギロンとか云う馬鹿は、救いようが無かったわね。

 自分達が召喚した『ケルベロス』に無惨に食い殺されてるわ。

 まあ、悪人にとっては相応しい最期ね、誰も同情しないし、世の中のゴミが勝手に滅んだんだから良かったんじゃないかしら?

 でも、アラン様と組んで『ケルベロス』を倒せたなんて、内の旦那にとってはご褒美ね、帰ってきたら自慢されそう(苦笑)

 

 アラン様達が『ザイリンク帝国』の悪人共を滅ぼして、正統な皇位継承者を定立し、『人類銀河帝国』に併合される事が決まったわ。

 当然でしょうね、どうやらゴラムとギロンとか云う馬鹿は、『ザイリンク帝国』を好き放題にして居たらしく、その所為で、国民は大分苦しんでた様だし、『人類銀河帝国』に併合されたら随分豊かになるんじゃないかしら?

 

 諸々有ったけど、『西方武術魔術競技大会』は名前を『世界武道大会』に変えて開催が決まったみたい、その様子もこの皇妃宮でみんなで見る事を、クレリア皇妃陛下が提案されたので、二言無く頷いたわ。

 

 『世界武道大会』当日、予定通りに皇妃宮にみんなで集まり、見始めたんだけど、私も興奮して見てるんだけど、やっぱり一番興奮してるのは『オウカ』殿ね。

 何と言っても自分の旦那である『ミツルギ殿』と、同じ剣王である『シュバルツ殿』と『カイエン殿』更には師匠で有る『剣聖ヒエン様』もオブザーバーとして、モニターに出て居るのだ、きっとなんで自分があの場にいられないのかと思ってるのだろう、悔しそうな横顔が全てを物語っているので、思わず、

 

 「オウカさん、悔しがる事は無いわ。

 別に今回が最後な訳じゃないし、来年はお子さんに強い母親を見せる為にも、旦那さんと一緒に参加すれば良いのよ!」

 

 と言ってあげたら、

 

 「・・・そうね、必ず来年は私も参加して、第一回の優勝者はあくまでも、私が出なかったから優勝出来たのだと示して見せるわ!」

 

 と威勢よく言われたので、此の場に居るクレリア皇妃陛下以下全員が、「頑張って女性の強さを見せつけてやってね!」と応援したので、「任せてよ!」と答えたので、全員で楽しそうに笑っちゃった!

 

 『第一回世界武道大会』は順当に進み、案の定『ミツルギ殿』と『シュバルツ殿』が各部門で優勝して幕を閉じたが、クレリア皇妃陛下が私とオウカさん、そしてエルナ親衛隊長とサーシャ侍従長を招かれて、夕食とその後のティータイムに付き合う事を望まれたんで、お言葉に甘えてご相伴に預からされて頂いたの。

 

 美味しい夕食を味わわせて頂いて、ティータイムに付き合っていると、クレリア皇妃陛下が、

 

 「長く引き止めちゃってごめんなさいね。

 実は、この後本当の武道大会でも云うべき『裏の世界武道大会』が開催されるのよ。

 ライブで見せる人は、限られて居るけど、帝国軍人には何れ動画で見せる事になるから、貴方達には私と一緒に是非ライブで見て貰いたいの、了承してくれるかしら?」

 

 と仰られたので、

 

 「勿論です!」

 

 とほぼ同時に私とオウカさんが答えたので、顔を綻ばせてクレリア皇妃陛下は喜ばれ、

 

 「ありがとう、それじゃあ一緒に見ましょうね」

 

 と言われて、皇妃宮の大型モニターで、『裏の世界武道大会』を拝見させて頂いた。

 

 その『裏の世界武道大会』の内情は実は、ある意味アラン様の憂さ晴らしで、散々に大会参加者をいなすように蹴散らされて行く。

 まあ、私達帝国軍人にとってはごく当たり前の光景で、少しも驚かないがオウカさんにとっては、驚きの連続だった事だろう。

 オウカさんも、アラン様に会われているのである程度アラン様の強さは把握されているだろうが、殆どの人はその強さは、その圧倒的な魔法力と其の魔法行使スピードの為と判断しがちだが、少なくとも初期の『クラン・シャイニングスター』のメンバーは、その剣技と格闘能力が信じ難いレベルである事を知り抜いている。

 

 そして私も見たことが無く、クレリア皇妃陛下とエルナ親衛隊長に聞かされていただけの、アラン様の『コリント流剣術 最終秘奥義メテオ・ストリーム』を見る事が叶った!

 

 其れは、信じられない程の連撃!

 正に目にも止まらない猛打の嵐!

 然もその連撃は流れる様に剣術だけでは無く、蹴りや足払いそして柄による打撃も織り交ざっていてまるで舞の様!

 最後は、上段からの目にも見えない鋭い打ち下ろし!

 

 そのあまりの凄まじさに初めて見た私達は、嘆息してしまい、称賛の言葉も出ずに、只々呆けてしまったわ。

 

 「・・・相変わらず凄まじい奥義ね、此れを手本にしてコリント流剣術を磨けとは、アランも厳しいわね・・・」

 

 とクレリア皇妃陛下は呆れた様に仰られた。

 愕然として、私とオウカさんがクレリア皇妃陛下に視線を寄せると、クレリア皇妃陛下は肩をすくませ、

 

 「そう、此れが敢えてアランが帝国軍人に公開したがった理由よ。

 この最終秘奥義メテオ・ストリームを少しでも真似或いは学習出来れば、かなりのスキルアップが望めるわ。

 其れは、必ず帝国軍人の実力の底上げになり、私達の目標達成に役立つわ、みんな驚いたでしょうけど、頑張ってアランの剣技に近づいてね」

 

 と仰られたが、正直何処までご期待に添えるか、怪しく思ったわ。

 

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