人類銀河帝国 コリント朝 功臣列伝資料 「サテライト8班リーダー ケニーの日記」(航宙軍士官、冒険者になる異伝)    作:ミスター仙人

192 / 352
閑話60「ガトル親父の雑記」⑱(親父、最新技術を学ぶ)

 3月10日(コリント朝元年)

 

 陸上戦艦『ビスマルク』をダウンサイジングした巡洋艦2隻を建造中、アラン様から更に小回りが効く艦船の建造を指示されて、駆逐艦とフリゲート艦を建造する事になった。

 俺たちの弟子や従業員たちは、これまでの艦船の建造の経験を積んだお陰で、独自に建造出来る程に技術が上がったので任せる事にして、俺達とドレイク殿は例の『飛空船』から得られた技術や、思いついたアイデアの開発を進めることにしたぜ。

 

 3月20日(コリント朝元年)

 

 新しい技術の開発と、『飛空船』の眠っていた武装技術の再現に成功した。

 しかし、このグラビトン(重力子)という技術と、龍脈(レイ・ライン)ダイレクト・リンクと云う技術はとんでもねえ代物だ。

 今までの魔導技術を根底から覆し兼ねねえぜ。

 この技術を活かした新たな艦船を今後建造する為に、新たなドッグを建設する許可をマジノ線に向かい行軍中の、アラン様に力説しようとしたら、アラン様は予定していた以上のドッグを2倍以上の規模で建設する様に命令された。

 アラン様は、何かの予感が有るのか、かなり深刻な様子で仰られておられる。

 アラン様が此れほど険しい顔をされているのは、モニターで見せて貰った例の『ザッハーク』以来だぜ。

 今回戦うスラブ連邦とやらは、最初から不気味だとは思っていたが、どうやら想定以上のヤバい敵なようだな。

 俺は、アラン様の言われた通りに2倍以上の規模のドッグ建設を、港湾施設管理の奴等に指示し、早速取り掛からせた。

 

 4月1日(コリント朝元年)

 

 俺とドップそしてドレイク殿とハインツ達は、8ちゃんが特別に見せてくれる、軍用の戦況放送を見せて貰った。

 

 《こっ、これは?!》

 

 思わずゴクリとツバを飲み込んで、その放送を固唾を呑んで見てると、悪夢を見ている様な化け物が画面一杯に映っている!

 8ちゃんがワザワザ、神話に記述の有る化け物の概要を示してくれた。

 

 『テュポン』・・・・・古神『エキドナ』より生まれし、肩に100の蛇の頭を持つ邪神、小神や従属神では勝てず、俗説では『女神ルミナス神』の夫にして最強の戦神である、『武神アラミス』が滅ぼしたとされる。

 

 この情報が真実なら、とてもではねえが人が対抗出来る相手じゃねえ!

 その思いを肯定する様に、『テュポン』の肩に生えてる100の蛇の頭の口から光線が、とんでもねえ距離から放たれた!

 次の瞬間、俺たちの労作で有る、ヘリコプターの大半が爆散し、ワイバーン達も多くが傷付いちまった!

 

 「・・・う、嘘だろ・・・」

 

 とドップの奴はうめき声を上げ、ドレイク殿は目を血走らせ、ハインツ達は歯をカチカチと鳴らせてやがる。

 俺は、この時は気づかなかったが、後で顔を洗って見たら、どうやらあまりにも強く握り拳を作ったらしく、血の跡がくっきりと手の平に残ってやがった。(傷は『ナノム玉』のお陰で治ってたらしいが)

 

 ヘリコプターとワイバーン達には、そのサイズに見合うだけの、防衛手段を講じてたが、まるでその処置は無駄であると言わんばかりに、容易に壊しちまった!

 俺たち技術者の努力を嘲笑う様な攻撃は、ショックだったぜ。

 その直後の極太の光線も、アラン様の適切な指示で、息子の騎竜ガイ達ドラゴン部隊が全力で防衛してくれたから、何とかなったがそんなに保つか判らねえ。

 

 そうしたら、賢聖『モーガン』殿が魔法技術を注ぎ込んで作り上げた、『機龍(ドラグーン)』モードに武装したグローリア殿がビスマルクの後部飛行甲板にせり上がってきた。

 すると、8ちゃんが見せてくれているモニターに有る端のテキスト画面に、

 

 「・・・龍脈(レイ・ライン)へのリンクを確立・・・龍脈遠隔操縦(レイ・ラインダイレクトリンク)プログラム始動・・・対《邪神》迎撃プログラムの限定解除を"武神アラミス"へ要請・・・・・認証中・・・認可成功・・・武装タイプ選択・・・標準(スタンダード)モデル・・・名称『機龍(ドラグーン)』モード・・・対象『グローリア』への武装換装開始・・・換装中・・・・・・換装終了・・・グローリア後部甲板にて出撃準備・・・」

 

 と云う文字列が並んでいる。

 

 おお、これから龍脈(レイ・ライン)ダイレクト・リンクの技術を使った戦闘が見れるのか!

 と感動しながら見てると、その戦闘力の凄まじいレベルは、想定しているレベルを優に越えてやがる。

 特に、『ゼウス(雷神)の裁き』、『ウラヌス(天空神)の怒り』は今までの魔力量では、とても無理な魔法構成だ。

 これは、龍脈(レイ・ライン)からの常時魔力供給が為せる技だろうな。

 この技術は必ず今後の艦船に役立てる事が出来るだろう。

 そんな事を考えていると、『テュポン』を見事にグローリア殿とガイ達ドラゴンが滅ぼしてくれてた。

 全く凄い技術だぜ!

 つまり如何に《邪神》であっても、技術力で克服出来る事が実証出来た訳だ。

 よーし、俺達技術者の面目躍如だ。

 最新の技術を活かした艦船を建造して見せるぜ!

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。