人類銀河帝国 コリント朝 功臣列伝資料 「サテライト8班リーダー ケニーの日記」(航宙軍士官、冒険者になる異伝)    作:ミスター仙人

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閑話73『カレンちゃん日記」㉚(カレンちゃん、海中神殿での式典に感動する)

 5月15日(コリント朝元年)

 

 私達の中等部の学生も1万人を越えたので、帝国は生活ブロック1・2の巨大ドームの隣に『学校』ドームが建設する事になったんだって。

 何でもアラン様が今歴訪している西方教会圏の各国からも、帝国の学校に留学を望む貴族や有力者のご子息とご息女が膨大な人数になるらしいの。

 その概算の人数だけでも、軽く万の数になるから、小学部の年齢の場合は各都市に帝国の教育を受けた教師を派遣して、モニターを使ったカリキュラムで教えて、中等部以上の年齢でより高等の教育を受けたい場合に留学を受け付けるんだって。

 この小学部の教師を教育する為に、以前の職業訓練所を拡大させて、魔術ギルドと商業ギルドそして冒険者ギルドと連携していて、様々な人材を推薦して送り出してくれてるんだって。

 例のカールおじさんのクランは、既にクランの規模を遥かに越えていて、人材派遣ギルドって新しい組織を作っていて、サイラス・タルスの2大商会にも人材斡旋してるし、父ちゃんとドレイクさんの仕切る港湾施設にも大量の人を派遣してるから、小学部の教師にも人材斡旋するんだろうね。

 

 6月6日(コリント朝元年)

 

 アラン様や兄ちゃんが滞在している、ザイリンク帝国と云う所で、第一回『世界武道大会』が開催されたの。

 同じクラスの男子達や、アスガルド城で時折会話しているテオ君は、一週間くらい前から凄く楽しみな様で、興奮しっぱなしだったよ。

 やっぱり男の子にとって、武術や剣術で強いって憧れなのかな?私には判らないや。

 ライブで見たいとクレリア様が言われ、エレナさん始め側近の女性達が、胎児の為にと、画像に血が出るシーンや骨が折れるシーンにフィルターの掛かる、全年齢用の5分後編集動画を見る事になったんだ。

 それでも、盛り上がってる様子は判ったんだけど、一緒に観てた妊婦のオウカさんが、しきりに悔しがってたの。

 後で義姉のミーシャさんに聞いたら、オウカさんは妊娠さえして無かったら、参加したかったし、師匠の剣聖『ヒエン』様に諸国での武者修行と、帝国での訓練で段違いに強くなった処を見て貰いたかったんだって。

 だから、来年の第二回『世界武道大会』には、どの様な事が有ろうと、参加したいんだそう。

 あれ?来年と云う事は、赤ちゃんはどうするんだろう?と疑問に思ったら。

 クレリア様達も同じ事を尋ねたら、オウカさんは堂々と、今回徒手空拳部門で優勝した旦那さんの、『ミツルギ』に預けるから問題無しと、答えたんだって。

 え?今回の優勝者が、来年は出場出来ないの?と驚いちゃったんだけど、さも当然そうに言い放ったんだって。

 呆れる話しかも知れないけど、私は女性として唯一の剣王になったオウカさんの、矜持を見せられた気分を感じて、応援しようと思っちゃった。

 

 6月15日(コリント朝元年)

 

 カー君とバンちゃんが、昨日から催促するから、無理を聞いて貰って朝からアスガルド城の皇妃宮に有る、大型モニターの前で『魔法大国マージナル』に有る、海中神殿での式典をモニター越しに観る事になったんだよ。

 モニターには、賢聖モーガンさんとケッちゃんが緊張した感じで現れて、画面を埋め尽くす様に巨大な『守護竜アルゴス』様っていう、偉いドラゴンさんが鎮座してる。

 そしてとても厳かな雰囲気な中、『守護竜アルゴス』様が唱え始めたの。

 

 「基幹プログラム『ルミナス』への承認手続きを要請する!

 

 今此処に、調整者派遣の生体監視端末で有る5個体の完全承認を以って、特記事項『神人』承認を行う!

 

 我『星竜』個体名『アルゴスNO.18』

 

  『星猫』個体名『ケットシーNO.128』

 

  『レッド・カーバンクル』個体名『フレイムNO.111』

 

  『ブルー・カーバンクル』個体名『アイスNO.123』

 

  『星人』個体名『モーガンNO.11』

 

 以上の完全承認を以って此の者個体名『アラン・コリント』を、惑星アレスに於ける基幹プログラム『ルミナス』の、対外敵プログラム"武神アラミス"の実行者たる『神人』として承認せよ!」

 

 何だか意味は半分しか判らなかったけど、『ルミナス』様や"武神アラミス"様のお名前が有った事から、きっと神々への願いなんだろうね。

 

 すると神殿の壁から不思議な色の光線が、アラン様を照らし始めたの。

 

 そして何やら金属を弾く様な音が聞こえると、アラン様の目の前に神々しい光を放つ鎧が現れたわ!

 

 モニター越しに観てる私達も、その神秘的な様子に言葉を失っていたら。

 

 「・・・やはり承認されたな・・・、我が生きている間には無いだろうと考えていたがな。

 アラン陛下!今目の前に有るその鎧こそ、神鎧『ジークフリート』別名《不死の鎧》と呼ばれる物だ!

 この鎧は神代の昔に調整者が、貴方の知る『量子物理学』を3段階超える『イデア理論』により、高次元の物質で出来ている。

 つまり、この鎧はこの次元に於ける特異点そのもので有り、理論上この次元に存在する物はどの様な物であろうと、神鎧『ジークフリート』を傷つける事は出来ない!

 そしてこの鎧は、龍脈(レイライン)とのリンクを常時確立しており、龍脈(レイライン)の拠点であれば、空間跳躍が行える。

 あくまでも貴方だけが出来るのであって、他の者はその凄まじい力には付いて行けないので注意してくれ!」

 

 と私にはよく判らない説明を『守護竜アルゴス』様が言われ、次の瞬間神々しい光を放つ鎧は、アラン様の身体の部分に次々と装着したの!

 

 そのあまりにも神話じみた光景に、モニター越しに観ていた全員が息を呑んでいると、式典が進み今度は賢聖モーガンさんが、アラン様に携えていた黄金色の箱から一振りの剣を渡されたわ。

 その剣も、その刀身を天に翳すと、喜んだ様に光り輝いたの。

 

 式典が厳かに終わったけど、誰一人咳きもしないで感動してるの。

 皆判ってるんだよね。

 アラン様が、王権神授どころか、神々の域に近づいて行っている事に、思わずクレリア様を見たら、クレリア様は愛おしそうにお腹を擦っていたの。

 きっとお腹の赤ちゃんに語り掛けてたんだろうね。

 

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