人類銀河帝国 コリント朝 功臣列伝資料 「サテライト8班リーダー ケニーの日記」(航宙軍士官、冒険者になる異伝)    作:ミスター仙人

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閑話75『カレンちゃん日記」㉜(カレンちゃん、スターヴェーク公国の公都に到着)

 6月19日①(コリント朝元年)

 

 朝早く起きて、特注の専用魔導列車に乗り込んで朝食を車内で頂きながらルドヴィークを出発したの。

 今日の予定は、スターヴェーク公国の公都に着き次第、クレリア様の歓迎式典が行われて、クレリア様の身体を気遣って、椅子に座ったままの演説がモニターを通して行われ、そのままパーティーになだれ込むらしいけど、クレリア様は城内の私室に行くみたい。

 何でもクレリア様は、突然ルドヴィークへの滞在中にアロイス王国のクーデターが起こった所為で、自分の私物は一切持ち出せなかったので、アロイス王国からスターヴェーク王国を奪還した際には完全に破却されていた、新しく再現されたクレリア様の私室は、現在スターヴェーク公国を管理管轄している官僚達が、出来る限りの再現化を図ってくれたんだって。

 クレリア様も、家臣達が頑張って気遣ってくれてる事実に、とっても喜んでいて嬉しそう。

 

 そうこうしてる内に、魔導列車はスターヴェーク公国の公都が見える様になってきたんだけど、スッゴク驚いちゃった!

 昔のスターヴェーク王国の王都の時に、来た事が有ってその時もとても大きく感じてたんだけど、そんなレベルじゃ無くなってるんだよ!

 何故かというと、王都の周囲を巨大な壁が覆っていて、その周りには小型のドームが10個も配置されていて、そこから陸上警備艦と戦闘車両や戦闘バイクが、出撃して各市町村への警邏に向かっているのが遠目にも判ったの。

 

 私達、学生組が驚いてると、親衛隊の隊長のエレナさんが、

 

 「驚いたでしょう。

 実は、帝国としての大方針で、スターヴェーク公国の公都は、帝国の事実上の帝都コリントに次ぐ、第二都市となるべく、今までで最大の超巨大ドーム『スターヴェーク』として生まれ変わるのよ!」

 

 と教えてくれたんだ。

 それに続いてクレリア様が、

 

 「加えて、このドームはこの地域一帯の防衛と経済基盤都市としての能力を兼ね備え、独立単体での都市運営が出来る様な、スタンドアローンが数年に渡って行える実力を持っているの。

 駐留している軍の総数は約15万人に上り、現在は生活している帝国民は150万人だけど、将来は600万人の都市を目指しているのよ」

 

 とまるで、この超巨大ドームだけで、中規模の国を凌駕するレベルで有ることを、事も無げに説明してくれたんだ。

 

 そんな説明を受けながら、スターヴェーク公国の公都に魔導列車が吸い込まれて行く。

 今までの都市は、都市の外郭に駅が有ったのに、この超巨大ドームでは普通に都市の中に駅が有るんだけど、それどころかプラットフォームが何十個も有って、魔導列車だけで無くて物凄い数のトレーラーが、そのプラットフォームから発着してる。

 それに感心しながら見ていたら、一際立派な駅のホームに沢山の人集りが見えてくる。

 そこに特注の専用魔導列車が、到着すると盛大な歓声が巻き起こって、クレリア様を出迎えてくれたの。

 クレリア様は、にこやかな笑みを浮かべて、出迎えの選出された低国民に手を振って特注の専用魔導列車から降りて、用意された特注の専用車両に乗り込んで、私達も用意された車両に分乗して、案内されるままに中央近くに再建された城郭に向かって進んで行く。

 そのままお城前に横付けして、お城の中を進んで行くと、大広間に通されて壇上に立派な玉座が2つ用意されてる。

 クレリア様は、壇上に描かれているタペストリーの背景に一礼して、皇妃が座るべき玉座の一つに座られたわ。

 すると、大広間の片側に並んでいた楽隊が、厳かな音曲を奏で、それを期に廷臣や上級官僚と、駐留している帝国軍の上級将官の人達が、クレリア様に向かって跪いたの。

 

 「・・・皆の者、顔を上げてくれ。

 今回の私のワガママの為に、この様に歓迎してくれて、ありがとう。

 だが、私としては今回、故郷に眠る父母と兄にどうしても報告したいと思った。

 そう、皆も存じている様に、私は人類銀河帝国初代皇帝にして、私の配偶者で有るアランの初子を妊娠しており、最先端の魔導科学医療のお陰で、その初子は男の子で有る事。

 つまりこの子こそ、人類銀河帝国二代皇帝となる皇太子にして、生まれ変わったスターヴェーク公国の正当後継者としてスターヴァイン公家を継ぐ、運命の子供なのだ。

 この事実を父母と兄の墓前に報告したかったのだ。

 許して欲しい!」

 

 とクレリア様は頭を下げられたの。

 

 慌てて、宮内庁長官のロベルト長官と、ダヴィード伯爵、アルセニー男爵の後継の華族の方々を始め、廷臣の人達は涙を流し、代表してロベルト長官が、

 

 「・・・クレリア皇妃陛下!

 敢えて今は、元の姫様と言わせて頂きますが!

 姫様が、数々の困難をアラン様と共に撃ち破り!

 微力ながら、我々元スターヴェーク王国の家臣がその偉大なる行跡を手伝い、スターヴェーク王国を取り戻せた昨年、そして新たな大いなる国家である人類銀河帝国を発足し、更にその帝国を未来に引き継ぐ御子を、姫様がご懐妊出来た事は、我々元スターヴェーク王国の家臣にとっても最大の慶事で有ります!

 スターヴァイン王家の祖先にその報告をするのは、当たり前の事で御座います!

 当然我等は、スターヴァイン王家の墓前に控えて付き従う所存!」

 

 と言上したから、私達も深々と頭を下げたの。

 するとクレリア様は、コクンと頷かれたので、式典も粛々と進んで、昼食を終えてから、スターヴァイン王家の墓前に皆で向かう事になったの。

 

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