人類銀河帝国 コリント朝 功臣列伝資料 「サテライト8班リーダー ケニーの日記」(航宙軍士官、冒険者になる異伝)    作:ミスター仙人

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閑話76『カレンちゃん日記」㉝(カレンちゃん、スターヴァイン王家墓前での式典)

 6月19日②(コリント朝元年)

 

 盛大なパーティー形式の昼食を終えて、クレリア様は休憩がてら私室に向かわれ、大勢の廷臣と共にスターヴァイン王家の墓前に向かった。

 スターヴェーク公国の公都の全体を望める、小高い丘には昨年に建て直して整備されて、一般人でも参拝出来る様に公園も併設されてるから、かなり大勢でも参加出来るんだけど、今回参加して来た帝国民があまりにも多すぎて丘に登り切れずに、麓まで列が続いていて交通渋滞が起こってた、ビックリだよね~!

 クレリア様は専用の椅子に座りながら、

 

 「・・・お父様、お母様、お兄様、そしてご先祖様、ご報告致します!

 昨年、怨敵アロイス王国を打倒し、スターヴェーク王国を取り戻し、今年スターヴェーク王国とベルタ王国更にセルシオ王国を中心に人類銀河帝国を発足して、西方教会圏の大国を糾合して人口も現在2億人を優に越えています。

 そしてこの強大国家の跡継ぎである、皇太子を妊娠致しました。

 必ず、スターヴァイン王家の血脈を受け継ぐ、丈夫な男の子を産んでみせます、今後もご照覧下さい!」

 

 と魔道具のマイクを使い宣言されたので、墓前での式典を中継しているモニターを通して、帝国全土に放送されたから、きっと旧スターヴェーク王国の出身者は涙を流して感動したんじゃないかな。

 

 式典が終わって、丘からゆっくり降りて行くと、始めてスターヴェーク公国の公都の超巨大ドーム(建築途中)の影に隠れていた、広大な更地が目に入り何か巨大な基礎工事をしてるのが判ったの。

 一緒に私達と行動していた、同じ女子会メンバーのサーシャさんに聞いてみたら、

 

 「ああ、あれはクレリア様から伺っているのだけど、何でも『軌道エレベーター』の基礎工事だそうよ。

 『軌道エレベーター』というのは、今後何十年も掛けて作り続ける事になる、空に輝く星々の世界に私達の子孫達が、出ていく事になる時の出発点になるのだって。

 クレリア様とアラン様は、お二人のお子様が進むべき星々の世界の入り口を、今の段階で用意するみたいね!」

 

 と答えてくれたの。

 ほえ~、星々の世界って、学校の授業で漸くこの私達の住んでいる大陸が、セリース大陸という所でその他の大陸と海を地表部分に持つ代物が、惑星アレスという星でその周りに月とアステロイドベルトが有って、あの太陽を中心に幾つかの惑星が廻っていて、この星系が成り立っているって、天文学の授業で知ったばかりなんだよね。

 父ちゃんや母ちゃん、そして爺ちゃん婆ちゃん達に教えて上げたら、全員目を白黒させて驚いていたんだよ。

 きっとこの世界に住んでいる殆どの人が、同じくらい驚くだろうね。

 だけど、学校では今までの常識が間違っていて、その今までの常識が如何に間違ってるか、理路整然として教えてくれるから、納得出来るんだよね。

 然も、最近は西方教会が、新たな宗教方針と定義の発表をしたのが話題になって、学校の授業でもそれが取り入れられて、みんな驚いているんだよ。

 今までは、ルミナス教の神様は、ルミナス神が唯一神と云うのが一般的だったんだけど、『魔法大国マージナル』が示してくれた数々の資料や、アラン様達と実は私も関係してるんだけど(例のオリハルコンとアダマンタイトの件)、が探索して明らかになった事実で、実は他の神々も居られたのが実証されたんだって!

 ゲルトナー枢機卿が、ルミナス教の特別特集番組で公開されたんだけど。

 ルミナス神とは、この惑星アレスだけでなくて、この星系を含む広大な宙域を管轄される調整者(神様と同義語なんだって)であり、ルミナス神の配下として武神アラミス様や、鍛冶神トール、地母神ガイア等の調整者が居られたんだって。

 ただ、この調整者の方々は、神々の次の段階として高次元に赴かれてしまって、直接惑星アレスの人々を見てくれる事は出来ないんだけど、幾つかの遺産や使徒(イザーク様達)を遺されているの。

 だから『神人』となられたアラン様とその臣下である私達は、調整者の導きに従い、星々の世界に向かわねばならず、その最初の目的地である月に行くために、準備しなければならないんだって。

 そういった、授業の内容やゲルトナー枢機卿のルミナス教の特別特集番組の回答が、目の前に広がる『軌道エレベーター』の基礎工事に繋がるんだね、合点がいったよ。

 

 スターヴェーク公国の公都の城郭に戻り、クレリア様はあることを公示されたの。

 これよりこのお城は、ある程度公開する事にして、歴史上の展示として行き、帝国の歴史を紐解く資料とする。

 時折、クレリア様やアラン様が泊まる宿泊先として利用する以外は、一般市民が観覧するのは自由とするんだって。

 うわ~、このお城が公開されるんだって、きっと観覧しに来る一般市民は一杯いるだろうから、この為だけでもスターヴェーク公国の公都に来る人もいるんじゃないかな?

 特にこういった事に興味津々の私のお爺ちゃんお婆ちゃん達は、早速やって来そうだね。

 

 そして、お城でのパーティー(クレリア様の状態を考えかなり簡素)も終わり、私達学生連中は、私のお爺ちゃんお婆ちゃん達が、何故か下賜された公都のお屋敷に宿泊したの。

 管理人として住み込みで働いているのは、以前爺ちゃんお婆ちゃん達が疎開した時に世話してくれた、遠縁の親類なんだって、私が産まれたばかりだった時に王都で会ったらしいけど、当然赤ちゃんの私は覚えてないや。

 でも、とても良い人達で快く私達学生連中を歓待してくれたから嬉しくなって、「是非帝都コリントの家にも来訪して下さい」と言ったら、「何時か伺います!」と答えてくれて、とても寛いだ気分になれちゃった。

 

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