人類銀河帝国 コリント朝 功臣列伝資料 「サテライト8班リーダー ケニーの日記」(航宙軍士官、冒険者になる異伝)    作:ミスター仙人

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8月の日記①(人類銀河帝国 コリント朝2年)《『神機天照』の運び出し》

 8月1日(人類銀河帝国 コリント朝2年)

 

 此の日正式に『日の本諸島』は『人類銀河帝国』の直轄領となり、大陸国家の一員となり帝国の物流経済ブロックの拠点の一つとなった。

 式典は、『日の本諸島』の重要人物として、天武王子改め天武執政長・中臣鎌足改め藤原鎌足行政長官・倭姫神祇長・源頼光侍所別当・賀茂忠行陰陽寮頭等が出席した。

 まだ『山城』という地域に新しい超大型ドームの都を造営している途中なので、『山崎』という場所に作られている小型ドームの中で式典が行われ、式典終了後はドームの周囲に作った野外パーティー会場で様々な人々が宴に参加していた。

 そんな中、自分の艦である超大型空母『グラーフ・ツェッペリン』では、帝国軍と崑崙皇国軍の面々が宴を開いていた。

 皆楽しく、地元である『日の本諸島』の酒、日本酒や焼酎を飲み比べ、様々な酒の肴をつまむ。

 料理も、海産物を中心に大陸では見ない日の本料理が出され、皆も珍しそうに箸をつける。

 

 そうやって同僚と崑崙皇国軍人の面々と楽しんでいると、帝国からのお客の一団のグループに紛れ、ミツルギ殿とオウカ殿そして赤ちゃんズの一人『サクラ』ちゃんの家族がやって来た。

 

 「よおケニー殿、元気そうで何よりだ。

 しかし、この『日の本諸島』と云う所は良い所だな!

 風光明媚だし酒につまみも最高だぜ!

 妻は名産の料理とお菓子に夢中で、『サクラ』とお供の星猫『デルタ』は珍しい風景に御満悦だぜ!」

 

 とミツルギ殿は、大層気に入ったらしく『芋焼酎』なるクセはあるが、慣れるとやみつけになるという酒を片手に自分の横の席に着いた。

 自分も気に入った『泡盛』という、此れまたクセが有って度数の高い酒でお互いに酌み交わした。

 

 お互いに近況と、武道の話しをしていると、食事の終わったオウカ殿が武道の話しに興味が湧いた様で、『日の本諸島』の伝統武術の話題に場が盛り上がり、帝国と崑崙皇国の武道家連中も混ざり始めて、諸問題が解決すれば、源頼光始め武者の方々が帝都コリントに来訪予定なので共に語り合おうと言うと、皆是非その場に居たいと言い、大いに今後が楽しみになった。

 

 8月5日(人類銀河帝国 コリント朝2年)

 

 朝からアラン様と自分とカトウ更にミツルギ一家は、精進潔斎して『伊勢神宮』の新宮の奥にある建物に向かう。

 其処には、倭姫殿と陰陽師『賀茂忠行』殿が居られ、周りを大勢の巫女が取り囲んでいた。

 そして倭姫殿がオウカ殿に指示された。

 

 「此れより、『神機天照』と『サクラ』殿の照合確認を行います。

 オウカ殿は『サクラ』殿と共に其処の壇上に上がって下さい」

 

 その指示に従い、オウカ殿が懐に『サクラ』殿を抱き、肩には星猫を載せて壇上に上がった。

 すると、暫くして、オウカ殿が懐に抱いた『サクラ』殿の産着の懐から、やや白い桃色の光りが輝き出す。

 そして其れに呼応する様に、『神機天照』が封じられた岩が、脈動する様にやや白い桃色の光りを放ち始めた。

 

 「アラン様から報告された通り、『神機天照』の真の乗り手はその赤子、『サクラ』殿で間違いなさそうね!

 遥か過去にどの様な経緯があって、この『神機天照』が『日の本諸島』に有ったのか判らないのだけど、只邪悪な物に対してはかなりの効果が有ったらしいので、例の八岐の大蛇に対しても効果が有ったのだけど、やはり真の乗り手が居なかった所為で、決定的な対抗手段になり得なかったわ。

 だけど漸く真の乗り手が現れたのね。

 アラン様、どうぞ帝国にて『神機天照』を預かって頂き、然るべき時に封印を解除して、この世界に対しての侵略者『古きものども』への対抗手段として活用して下さい。

 ミツルギ殿にオウカ殿!

 どうか、『サクラ』殿を健やかにお育て下さい。

 私共『伊勢神宮』の者にとっては、『サクラ』殿は御神体たる『神機天照』の乗り手なので、半ば『サクラ』殿は御神体と同等の存在なので、此れからは貴方方を全面的にバックアップ致します!」

 

 と祈る様に倭姫殿と周りに居た巫女達は『サクラ』殿を拝み始めた。

 その姿に、赤ちゃんズの一人『サクラ』殿はにこやかに笑い、倭姫殿と周りに居た巫女達も厳かな雰囲気を和らげて笑い始めたので、全員が柔和な表情で儀式を終え、空からやって来たD1からD5の5機が降りてきてフレキシブルアームを伸ばし、『神機天照』が封じられた岩を空へと運び出し、遥々と鳥居の近くに停泊していた超大型空母『グラーフ・ツェッペリン』に運び入れた。

 このまま帝都コリントに輸送して、然るべき場所に保全して行くことに決まっているので、自分が責任を持って運ぶので、ミツルギ殿の家族毎一緒に帝都コリントに帰還する事になった。

 

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