人類銀河帝国 コリント朝 功臣列伝資料 「サテライト8班リーダー ケニーの日記」(航宙軍士官、冒険者になる異伝)    作:ミスター仙人

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閑話96「ガトル親父の雑記」㉗(親父、孫のケントの肝の座り具合に驚く)

 12月1日(人類銀河帝国 コリント朝元年)

 

 此の日、人類銀河帝国の構成国と准構成国が発表されたぜ。

 凡そ1周間前から、帝国の現在の経済状況と、西方教会圏との経済ブロックに於ける推移データ、各国とのインフラ整備に於ける物流システムに於ける輸送コストの軽減、新たな産業の成長データが議題に登り、帝国の公開する数値を何処まで出すかが決められたんだ。

 何で俺の様な、政治何ぞちんぷんかんぷんな人間が興味を持ってるかと云うと、俺とドレイク殿が中心として進んでいる新艦隊建造計画が有るからだ。

 よって帝国の陸上艦船の建造数と配備状況を把握する必要が有り、帝国軍上層部と膝詰めで会議していた。

 そして現在の建造規模では、今後の帝国とその構成国と准構成国の国力維持と、警察力を備える意味でも小さすぎると云う結論が出た。

 そんな訳で現在の港湾施設と同規模の物を、並びの場所に建築する事が決まった。

 然もそっちには、かなりの規模の実験棟も併設されるという事で、今から楽しみだぜ。

 

 しかし最初にも書いたが、現在の人類銀河帝国の構成国と准構成国の規模は半端がねえぜ!

 ほぼ1年前に比べて、人口比で凡そ3倍、経済規模に至っては5倍に達するらしい!

 この分だと、来年には更に国土と同盟国等が増えるだろうから、事実上の大陸の覇者となるんじゃねえかな?

 そうなると、いよいよ俺達の陸上艦船の需要が増えるだろうから、俺は半分趣味の武器製作を慎む必要があるかもしれねえな。

 

 12月25日(人類銀河帝国 コリント朝元年)

 

 セリーナ、シャロン両准将の内輪の婚姻式が済み、娘のカレンが酔った様に頬を赤くさせて帰宅した。

 どうやら両准将の帝国軍の正装が凄く決まっていた上に、アラン様の帝国軍の正装にときめいたらしい。

 まあ、元々娘はアラン様の大ファンだったし、皇帝一家と周辺の方々とは縁が深えから、きっと相当感激したんだろうな、想像出来るぜ。

 ただ、問題なのは、

 

 「私も、早く結婚出来るかなあ?」

 

 という台詞が、娘の口から何のけなしに出た事実だ!

 思わず晩酌で飲んでいたお気に入りのワインを吹いちまったぜ、勿体無え事をしちまった。

 確かに娘ももう直ぐ16歳になるから、昔のスターヴェーク王国では結婚適齢期だし、帝国法でも結婚可能年齢となる。

 だが、まさか、まさかだとは思うが、誰か意中の男性が居るんじゃねえだろうな?

 気になっちまって、娘に聞いてみた。

 

 「・・・カレン!

 まさかとは思うが、学生の身空で彼氏が居て学業を疎かにする、恥ずかしい事はしてねえだろうな?

 父ちゃんは信じてるぞ!」

 

 と問いただすと、娘は顔を真っ赤にして否定してくれたぜ。

 

 「何言ってるのよ父ちゃん!

 そんな人は居ないし、あくまでも結婚式って素敵だから、私もしたいなあって思ってしまっただけで。

 特定の男子が居る訳じゃないよ!」

 

 と意つてくれたので一安心したぜ。

 だが、吹き出したワインの分を注いでくれた、妻のマゼラが何やら言いたそうなそぶりを見せた事だけが気になったな。

 

 1月1日(人類銀河帝国 コリント朝2年)

 

 朝から人類銀河帝国生誕1周年記念セレモニーに参加したんだが、アポロニウス皇太子殿下が備え付けの大プロジェクターに浮かび上がると、周りに参列している華族と他国の王族・貴族の方々が、嘆息の吐息を漏らしてた。

 まあ、気分は判るぜ。

 アポロニウス殿下の可愛らしさは、帝国民にとっては今や最大の関心事の一つに数えられる程だからな。

 毎日のニュースでも、今日のアポロニウス殿下と云うコーナーが有るほどで、もはや帝国民の殆どが熱狂していると言って良いくらいだぜ。

 当たり前と言えば当たり前だよな。

 両親であるアラン様とクレリア様は、共に美形を絵に描いた様な存在だし、双方の溢れかえらんばかりの生命力の輝きは、完璧に受け継がれていて、アポロニウス殿下の圧倒的な生気の迸りは、モニター越しにでも嫌という程感じるからな。

 しかし、セレモニー後の挨拶会は閉口する程の身分の高い方々の殺到で参ったぜ。

 アポロニウス殿下の近くに居る様に命じられた、孫のケントとそれを抱くミーシャさんそして息子のケニーにまで挨拶がひっきりなしに来て、大変だったぜ。

 幸い、アポロニウス殿下と孫のケントは、群衆に巻き込まれて驚いてはいても、特に泣き出したりはしないから、参拝の様に集まって来た方々も、大方満足してくれてた様だ。

 それは、セレモニー後の立食パーティーでも続き、孫のケントに至っては何故か俺の両父母達が、孫のケントを連れ出し、両父母達が主催する『シルバー華族のサロン会』のメンバーと一緒に記念撮影や、年配の華族が率先して孫のケントを抱き上げて喜んでいるんだから脱帽もんだ。

 此処まで来ると、孫のケントの肝の座り具合は、とても生後一ヶ月半のものとは思えねえぜ。

 そんな事を思ってたら、嫁さんズもやって来て連れて来た赤ちゃんズがアイドルと化し、とうとうアラン様とクレリア様、更にアポロニウス皇太子殿下が合流したので、改めて全員集合の記念撮影と個別の記念撮影を行って、式は無事成功裏に終わった。

 本当に幸福を絵に描いた様な日だ、今後の帝国の未来を暗示してる様で素晴らしいな。

 

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