人類銀河帝国 コリント朝 功臣列伝資料 「サテライト8班リーダー ケニーの日記」(航宙軍士官、冒険者になる異伝)    作:ミスター仙人

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11月の日記②(人類銀河帝国 コリント朝2年)《アポロニウス様と赤ちゃんズの誕生会》

 11月11日(人類銀河帝国 コリント朝2年)

 

 帝国軍の再配置計画と、崑崙皇国へのベック・トール・キリコの三羽烏と旗下の空軍部隊の人員の割り振りが決まり、新たな補充人員である崑崙皇国と日の本諸島の軍人達が空軍に配属された。

 此の新たな軍人達は、『ナノム玉1』と特別催眠学習、そして短期集中の士官学校の詰め込み教育を受けて、軍人となった新進気鋭の若者達だが、当面は日中は軍務で夜間は士官学校の残りのカリキュラムを受ける忙しい日々をこなす事になる。

 だが、本日は旅立つベック・トール・キリコの三羽烏と共にアスガルド城でのパーティーに全員招かれているので、壮行会も込みだなと納得して、アスガルド城中庭の野外パーティーに夕方向かった。

 

 本日は、アポロニウス様の御誕生日で有るのは当然だが、自分の息子と同僚達の子供の満一歳の誕生日でも有る。

 アスガルド城では、宮内庁のロベルト長官が此の日の為に準備していた、豪勢な食事と酒類にジュース等の飲料が用意されている上に、様々な芸人やパフォーマーそして音楽家(最近はミュージシャンと云うらしい)が受け付けでごった返す列の人々が退屈しない様にと、各々の芸や音楽を披露している。

 その様子は、アスガルド城中庭に設置されている諸々のモニターに映し出され、様々な場所で観ることが出来る様になっている。

 

 パーティー会場では、既に様々な各界の代表者達がグラス片手に、そこかしこで談笑している姿が散見されていて、皆がリラックスしてこのパーティーを楽しまれている事が判った。

 自分とミーシャそして息子のケントは、壇上の席の一つに誘導されて畏まっていると、息子のケントは隣に座っているミツルギ殿の娘の『サクラ』ちゃんと、片言ながら言葉で会話している様だ。(勿論内容はサッパリ判らない赤ちゃん語だが、当の本人達は意思疎通出来ているらしく「キャッ、キャッ、」と笑い合っている)

 

 やがてアラン様御家族が現れて壇上に上がってきた。

 皆が軽く頭を下げて、アラン様が頷き返し壇上に準備されたマイクを取って話し始めた。

 

 「本日は、息子アポロニウスとその友人達の誕生日記念日のパーティーに出席戴き感謝する。

 だが、このパーティー自体が当然帝国の国事行為では無いので、皆気楽にそれぞれの望む理由でパーティーを楽しんで欲しい!

 特に崑崙皇国と日の本諸島の皆様には、是非帝国のパーティーを味わってくれ!

 帝国の華族や廷臣達も同様だ、節度を守った上で無礼講に楽しんでくれ!」

 

 と帝国に留学生や帝国軍人として所属する事になった、崑崙皇国と日の本諸島の人々と帝国の臣民に向けて話された。

 崑崙皇国と日の本諸島の人々も、アラン様に頭を下げて礼を返し、次々に宮内庁の職員に案内されて、壇上のアラン様の御家族の元に出向き、アポロニウス様の誕生日へのお祝いと帝国の長久を祈る祝辞を述べて行った。

 同じく壇上に並んで居た自分の家族の元には、崑崙皇国の有力な貴族達が息子ケントに祝辞を述べに来る。

 どうやら息子ケントが、崑崙皇国で崇められていた神機『応龍』の正式な乗り手と認識されているので、気にかけて貰っている様だ。

 同じくミツルギ殿とオウカ殿の娘で有る『サクラ』ちゃんには、日の本諸島の人々が神機『天照』の正式な乗り手として、祝辞を述べに来ているようだ。

 

 ある程度の人々の祝辞参りが終わり、場がくだけて来たので自分の家族と共に壇上を降りて、同僚や友人達と宴会モードに切り替えてとても盛り上がった。

 アラン様からの無礼講の許可が下りているので、節度を守った上で日頃中々会えない別の部署に配属されている、『クラン・シャイニングスター』の面々とも久闊を叙して、互いの帝国軍に於ける飛躍と、帝国の発展を祝い合ってグラスに注がれる様々な酒を飲み干し合う。

 そして、詳しく近況を語り合っていると、何と自分達と同じく結婚して子供を授かるメンバーがアラン様の婚姻式以来増加の一途だそうで、赤ちゃんズとミーシャの様子が知りたくて、奥さんを同伴して来たメンバーも来ているらしい。

 自分はミーシャ達奥さんズに了解を取って、『クラン・シャイニングスター』の面々とその配偶者を、赤ちゃんズと奥さんズに引き合わせ、女性特有の嬌声が上がり場が大いに盛りあがった。

 その様子に、漸く来賓客を捌き切ったアラン様とクレリア様が、アポロニウス様を連れてやって来られた。

 思わず我々は跪こうとすると、アラン様が手で制して来たので、御意に従い場の中心に迎え入れると、アラン様とクレリア様は顔を綻ばせて、

 

 「皆、公務では良く顔を会わせているのだが、他の者の目も有り中々近況を尋ねる事が出来ずにいたが、こうやって無礼講の場を設ければ、気兼ねなく近況を語れると楽しみにして居たんだよ!

 やはりこうやって『クラン・シャイニングスター』の面々と全員で会うと、懐かしくてあの頃を思い出すな、なあクレリア!」

 

 とアラン様が、アポロニウス様を抱えられたクレリア様に同意を求められたのでクレリア様が、

 

 「そうね、だけど皆も判ってると思うけど、セリーナとシャロンは今は大事な時期なので、参加出来なかったけど、来月には出産する事になるので、皆、セリーナとシャロンが無事に出産出来る様に願ってね!」

 

 と言われたので、この場にいる全員でグラスを掲げ、セリーナ殿とシャロン殿の無事な出産を願った。

 

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