人類銀河帝国 コリント朝 功臣列伝資料 「サテライト8班リーダー ケニーの日記」(航宙軍士官、冒険者になる異伝)    作:ミスター仙人

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5月の日記⑨(人類銀河帝国 コリント朝3年)《最終戦争(ハルマゲドン)③》

 5月20日③(人類銀河帝国 コリント朝3年)

 

 巨大レギオン達は、マイクロ波収束破壊光線を『玄武』とアトラス殿そしてグローリア殿の3頭に浴びせかけたが、多重バリアーによりかなり手前でマイクロ波収束破壊光線を防ぎきり、3頭全員が顎の前に巨大な火球を創り上げ徐々に大きくして解き放った!

 

 5キロメートル程の距離を一直線に飛び、巨大レギオン達は自身の前に電磁波を利用したフィールドバリアーを張る。

 巨大な火球は、巨大レギオン達の電磁波を利用したフィールドバリアーで、防がれてしまった。

 

 此のやり取りの儘では消耗戦になるので、玄武とアトラス殿そしてグローリア殿の3頭は些か危険だが、連合艦隊の防御陣から飛び立ち高空を飛び回る。

 その3頭に対して巨大レギオン達はマイクロ波収束破壊光線を放つが、高空で飛び回る3頭には当たらない。

 そして3頭に攻撃に集中した結果、当然連合艦隊の艦砲による実体弾攻撃に防御が疎かになった。

 その隙に乗じた実体弾攻撃はかなり防がれてはいたが、巨大レギオン達の防御を上回る飽和攻撃で、いくつかの触覚や脚を破壊する事に成功した。

 その状況を見て連合艦隊は、様々な魔法砲撃を仕掛けて巨大レギオン達の防御体勢に負荷を掛け続ける。

 

 その状態を敢えて維持させている間に、玄武とアトラス殿そしてグローリア殿の3頭は、玄武が顎の前に創り上げた『プラズマ火球』に魔力を注ぎ込む事で、従来の5倍の大きさの『巨大プラズマ火球』が出来上がり、巨大レギオン達の若干小さい個体に狙いを定めて発射された!

 

 「ドオオオオーーーン!」

 

 との轟音を上げて巨大レギオンの一体に『巨大プラズマ火球』がぶち当たり、完全な防御が出来なかった巨大レギオンの一体は爆散してしまった。

 この事態に大型の一体以外の3体は、連合艦隊に接近戦を挑むつもりらしく、突進しながら破壊光線を放出しまくってきたが、当然接近を許す訳も無く連合艦隊は距離を保ったまま防御を固めて後退して行く。

 その3体の巨大レギオンの背後に高空から、玄武とアトラス殿そしてグローリア殿が『プラズマ火球』と両肩に装備しているブラスターを連射して、3体の巨大レギオンはたちまちボロボロになった。

 案の定破れかぶれだったらしく、殆ど身動き取れなくなった3体の巨大レギオンに連合艦隊は集中砲火を仕掛け、木端微塵にしてしまった。

 その間にも玄武とアトラス殿そしてグローリア殿は、残った大型の巨大レギオンに攻撃を仕掛けるが、この大型の巨大レギオンは防御がほぼ完璧で、ダメージを与える事が出来ないでいる。

 しかし、巨大レギオン一体に対象を絞れる事で、全ての艦が高火力の攻撃の集中砲火を浴びせた。

 なのにである、信じ難い事にたった一体の巨大レギオンには、有効な打撃を与えられない。

 

 《・・・なんて防御力だ・・・!》

 

 此奴が防御に徹底し大洞窟に、我々を突入させまいと行動しているのは、明らかに此処を通さないと云う意図と時間稼ぎをしているからに違い無い!

 じわじわと、連合軍側に焦りの思いが募って来た時、モニター越しにカルマ殿から提案が有った。

 そしてアラン様とカルマ殿そして楊大眼殿の、三者会談で手筈が整い決まった作戦案を実施する事になった。

 

 作戦案に従って、カルマ殿達に操られた玄武は地面に降り立つと、ゆっくりと巨大レギオンに向かって歩き出した。

 亀に良く似ているにも関わらず2足歩行しながら、上空から滞空しているドローン達からの魔力提供を、まるで底なしの様に受け続ける。

 その玄武の不気味な歩みに、巨大レギオンは訝しんだのだろう、その巨大な角を玄武の顔に向けて突き刺す様に繰り出した!

 その攻撃はそれほど速くなかった所為か、アッサリと玄武は掴む。

 しかし、その角はまるで灼熱した高炉の様に白熱していたので、たちまち玄武の両手は白煙を上げるが、玄武は意にも介さず角をへし折った!

 

 「キシャアアアアーーーー!」

 

 凄まじい絶叫を上げて、巨大レギオンが倒れ伏す!

 

 《やったか?!》

 

 と思わずモニター画面を凝視しながら、手を握り込んだ。

 しかし、次の瞬間その思いは過ちだと思い知らされる。

 

 巨大レギオンのそれまでは緑色だった眼が、いきなり灼光を放つと、飛び上がる様に上体を起こし玄武を睨む。

 玄武もへし折った2つの角を投げ落として、巨大レギオンを警戒する。

 

 巨大レギオンの角が折れた後から5本の赤く輝く触手が出現する。

 その触手は暫くのたうつ様に動いていたが、生えている根本に引っ込む。

 

 5本の触手は纏まると突如一直線に触手が射出された!

 その触手は何と簡単に多重バリアーを貫き、そのまま玄武の頑丈な装甲と甲羅を貫通していった!

 

 「「「な、何だと!!!」」」

 

 モニター越しに聞こえてくる、アラン様以下連合軍の上層部とカルマ殿の驚愕の声!!

 自分に至っては、呆然自失になり声も出なかった。

 

 玄武はタジタジと後退し、ドンドンと叩きつけられる赤い触手は、玄武の武装と身体を斬り刻む!

 もんどり打つ様に転がるように倒れる玄武を、追い打つ様に赤い触手は長いリーチで薙ぎ払ってくる。

 次の瞬間、巨大レギオンに2つの炎のジャベリンが貫く!

 

 巨大レギオンがいきなり地面に縫い留められて動きを止めたので、上空を確認すると。

 アトラス殿とグローリア殿が投擲した後の姿勢を取っているのが見えた。

 恐らく『プロミネンス・ジャベリン』を2頭で同時に放ったのだろう!

 

 暫くジタバタした挙げ句、巨大レギオンは漸く炎のジャベリンを赤い触手で斬り刻み解放されると、玄武に視線を向けた。

 

 玄武は、その間にも提供され続けた魔力を増加装甲である『北極佑聖真君』に溜め続け、漸く己の最終必殺技を放てる量に達したのだ!

 玄武の腹部に有る装甲が砲塔の形に変化し、玄武の腹部にある甲羅も開口した。

 開口した玄武の腹部には、信じ難いほどに灼熱したエネルギーが垣間見えた!

 

 「『ウルティメイト・プラズマ』発射!」

 

 カルマ殿が絶叫して、その最終必殺技名を吠えた!

 その咆哮と同時に、凄まじいまでの巨大なプラズマ光線が巨大レギオンに、問答無用で突き刺さった!

 

 先程まで完璧な防御をしていた巨大レギオンも、アトラス殿とグローリア殿の『プロミネンス・ジャベリン』と玄武の『ウルティメイト・プラズマ』という、これ以上無い最強の攻撃には耐えられなかった様だ。

 

 『ウルティメイト・プラズマ』は暫くの間、巨大レギオンにプラズマ光線を浴びせ続けたので、耐えられずに木端微塵に巨大レギオンは粉砕してしまった。

 

 あまりにも強力なプラズマ光線は、そのまま大洞窟も吹き飛ばして地下都市への道を地表に晒す。

 

 漸く手強すぎた巨大レギオンを葬れた事に、連合軍全体から歓声の声がモニター越しに湧き上がる。

 まだまだ、戦争途中ではあるが取り敢えず今は強敵を倒せた安堵感に浸ろうと思う。

 

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