人類銀河帝国 コリント朝 功臣列伝資料 「サテライト8班リーダー ケニーの日記」(航宙軍士官、冒険者になる異伝)    作:ミスター仙人

339 / 352
5月の日記⑩(人類銀河帝国 コリント朝3年)《最終戦争(ハルマゲドン)④》

 5月21日(人類銀河帝国 コリント朝3年)

 

 昨日の激戦を終えあまりの連合軍全体の消耗に、後方に残してきた兵站からピストン輸送での補給を受ける。

 その間も、ドローン部隊は周囲と地下都市の探査を行っているが、不思議な程『アグニ』達側の動きやエネルギーの集まりが見えない。

 暫くは玄武の傷も有るから、培養槽の準備と補給そして修理や傷の治療をこなすしか無い。

 

 ドローンで探れない地下深部の探索を、パワードスーツで幾つかの通路跡から潜り込み、様々なセンサーで行うが有力な手掛かりを見つけられなかった。

 

 例のアラム聖国からの地下トンネルが復旧されて、補給線は短くなった上に安定したので、一番大変だった玄武の培養槽に使用する遺跡の船からの聖水が、安定供給出来ている。

 だが、流石に直ぐには玄武の傷は治らないので、暫くはこの状態だろう。

 

 5月25日(人類銀河帝国 コリント朝3年)

 

 漸く玄武の傷が殆ど治り、培養槽にあと数日浸かっていたら完治する処まで来た。

 その間に連合艦隊は、『アグニ』達が居ると思われる大陸中心部に進行し、布陣を整えてドローンとパワードスーツによる探索を進めた。

 3日程前から大陸中心部を起点とする微震が起こり始めたので、連合艦隊を再編成して培養槽に入っている玄武と補給部隊を残したまま進行していたのだ。

 

 微震は大陸中心部に近付くに連れて振動は大きくなり、かなりの深さの地下から衝き上げる様な振動だ。

 連合軍は直ちに戦闘態勢に移行出来る状態を維持しながら、ドローンとパワードスーツによる探索の結果を待つ。

 帰還したパワードスーツ部隊に、探索結果を報告してもらうと、ある程度の深さまで潜ると全ての通路で厚い壁に阻まれ、20メートル程破壊しながら進んでも果てが判らないので、諦めて引き返したそうだ。

 つまり、『アグニ』達は明らかに地下都市に籠城していて、何らかの行動をし続けてその行動により振動が発生しているのだろうと連合軍の作戦会議で結論が出た。

 その『アグニ』達の状況を知る為に、カイン中佐のドリルバイクを改造して、急遽小型掘削マシーンの製作に入った。

 

 5月26日(人類銀河帝国 コリント朝3年)

 

 昨日から改造したドリルバイクを中核とした小型掘削マシーンを、比較的大きな地下に繋がる通路に投入した。

 朝から始動させたにも関わらず12時間掛けたのに、凡そ100メートルしか進めなかった。

 ドリルバイクを中核とした小型掘削マシーンは、人を乗らせない形の遠隔操作タイプだから人的資源の消耗は無いのだが、機械の消耗がどうしても存在する。

 なので同じ機構を持つ代替品と2時間毎に交代させ、休ませながら掘削させる。

 

 5月27日(人類銀河帝国 コリント朝3年)

 

 早朝にかなり掘り進んだ小型掘削マシーン越しに探査すると、あと数メートルで突破出来る事が判った。

 そして巨大空母『グラーフ・ツェッペリンに有る』作戦会議室にて、モニター越しに連合軍の上層部が集結し、型掘削マシーンが壁を突破するシーンに立ち会った。

 いよいよ突破できると専門の技術官に言われ、モニター画面を凝視する。

  

 「ゴガン!」

 

 と頑丈な壁が突き崩されると、小型掘削マシーンに取り付けられた各種センサーとカメラは、とんでもなく巨大な空洞に躍り出た事を知らせてくれた。

 

 そして何やら凄まじく巨大な物体が地に伏せて居る事が判った。

 

 《何だ?》

 

 何だか巨大な空洞の中に、何故かなだらかな山脈が存在する様な景色が広がっていて、奇妙な気分を味わっていると、その山脈の上に人らしき存在が認められた。

 すると、突然そのモニター画面を見ていた全ての人間に、声が聞こえて来た。

 

 ”はじめに声ありき

言葉は彼なりき

人は皆、彼の言葉につき従い、これを拝せん

 

されど地に住むものども

虚栄と傲慢、奸智と壟断により

あまたの塔の頂きを天へと達することを試み、地上の富を積む

 

人心地上に散りて荒れ荒び

人、彼の声に耳を貸すことなし

彼、人に悔い改むる機を与う

 

焔と煙と獅子の吼ゆる大きな声とが地に降り下り

諸々の徒を踏みにじらん

災い過ぎ去れど己が業を看過し、なお耳のあるもの無くば

彼と共に歩む忠実なる聖にて真の証人よ

地と地に住むものをして報いを与え、新しき天地へと導け

 

願わくば人々を罪より解き放ち

栄光と尊きと、裔限りなくあらんことを”

 

 とのルミナス教に於いて『女神ルミナス様』の仰られた語録を、記録したと言われる聖人の書物に有る一節が唱えられたのだ。

 すると突然自分の身体が硬直し、所謂金縛り状態になった!

 

 《こ、此れはもしかすると、洗脳聖句か?!》

 

 頭では今の状態が危ないのは判っているのだが、身体が言う事を聞かない!

 だが次の瞬間、以前妹の彼氏で有る『マリオン』君が引き合わせてくれた、知識の神『イーリス』様が脳裏に現れ解除の魔法を脳内の話しだが掛けてくれて、無事金縛り状態が解除された。

 

 『女神ルミナス様』の同僚に当たる知識の神『イーリス』様が、此の様に我らを支援してくれている現実が、『アグニ』達の不当性を証明していると言えた。

 




 申し訳無い・・・orz
 朝7時の投稿が出来ませんでした(涙)

 実は九州在住で消防団にボランティアで所属してるので、今さっき迄18時間拘束されていまして、投稿する前に招集されていたんですよ~orz

 何とか1年間の毎日投稿は、果たしたいと考えていますので宜しくお願いします。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。