人類銀河帝国 コリント朝 功臣列伝資料 「サテライト8班リーダー ケニーの日記」(航宙軍士官、冒険者になる異伝)    作:ミスター仙人

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閑話⑩ 「カレンちゃん日記」⑥(カレンちゃんクレリア姫様と友達になる)

 7月3日

 

 だんだん実地訓練にも馴れて来て、私も打ち身だけじゃなくてちょっとした傷の手当も『ヒール』で治せる様になっちゃった。

 この病院のとなりには、教会があるから毎日決まった時間にシスターが来て、私達と同じ様に『ヒール』を病人や怪我人に掛けて治してあげてるんだけど、私はちょっと疑問に思って聞いてみたの、

 「みなさん『ヒール』を使えてますが、もしかして教会で魔法訓練とかしているんですか?」

 そうしたら、黒い修道衣を着たシスターが、

 「いいえ、そうではなく『ヒール』が使える様になったのはコリント領に来てからよ。」

 と答えてくれたので、「それじゃあ、『ナノム玉』で。」と聞くと、

 「そう、貴方と同じく『ナノム玉』を飲み『精霊の加護』を受けたの。」

 と思った通りの答えてくれて、

 「実は『精霊の加護』を受けてから、毎日の礼拝や勤行をしてたら王都に居た時にはあまり感じなかった、女神ルミナス様の加護と存在を明確に感じられる様になって、司祭様に至ってはより明確で時に『お言葉』すら賜っているわ。」

 とスゴイことを教えてくれた。

 うわあ~、うらやましい~、私も一度くらい女神ルミナス様の『お言葉』を聞いてみたい!と言ったら、

 シスターが、

 「貴方はこれ程毎日『ヒール』を病人や怪我人に掛けて治してあげてるんだから、きっと女神ルミナス様はご覧になっていて、いつか『お言葉』を掛けてくだされるわ。」

 と力強く言ってくれたので、これからもがんばりますと女神ルミナス様にお祈りした。

 願いが届くといいなぁー。

 

 7月5日

 

 『放送局』というのができて、今日からモニターで『ニュース』や『音楽』そして『広報』が今までと違って朝から夜までずっと流されるんだって、実は家族の中で一番私がモニターを見てるかも?

 だって、実地訓練している病院にモニターがあるし、シスター達と一緒に昼食を食べる時も教会の玄関にあるモニターが見れる部屋で食べるからね。

 だからシスター達と一緒に見る、女神ルミナス様の創世神話は毎日の楽しみの一つで、私のわきで大人しく一緒に見ているカーくんとバンちゃんも内容がわかってるのか、物語が終わるまで動こうとしないの、カーバンクルてスゴク賢いんだなー。

 

 7月7日

 

 驚いちゃった!

 今日病院に『クレリア姫様』が来られたんだよ!

 定期的に軍の人達が病院に来て、『ヒール』の練習もかねて病人や怪我人に掛けて治してあげてるんだけど『クレリア姫様』の支援軍が来られたの!

 私と何人かの旧スターヴェーク王国出身者はすぐにわかったんだけど、態度に出しちゃいけないんだ。

 なぜなら、まだベルタ王国の人達には明かしてはいけないと言われてるんだよ、いずれその時が来たら全ては明かされるんだけどそれまではヒミツ。

 本当はひざまずいて感謝したいのに、できなくてもどかしい変な気持ちでいたら、例のお姉さん(サーシャさん)が『クレリア姫様』を案内して、私の作業場(病人や怪我人に『ヒール』を掛けてる場所)のとなりで同じく『ヒール』を病人や怪我人に掛けて治していく。

 うわあ~、姫様が貴族でも無い平民のために『ヒール』を掛けてあげてる!と声に出したくても出せなくて顔を真っ赤にしてたら、『クレリア姫様』が変に思ったのか、

 「大丈夫?」

 と心配そうに聞いて来られたので、

 「ぜんぜん、大丈夫です!!いつもより元気なくらいです!!」

 と大きな声を出してしまったので、『クレリア姫様』も私が旧スターヴェーク王国出身者だとわかってくれてほほえんでくれた、

 けっこう大きな声だったせいか、作業場のわきに置いておいたカゴからカーくんとバンちゃんが出てきて、私を守るために額の宝石を光らせ始めちゃった。

 今度は『クレリア姫様』の方が驚かれて、

 「これはアランの言っていたカーバンクル?!

 という事は、この娘は!」

 とサーシャさんに振り向いて聞いて、サーシャさんが、

 「そうです、空軍のケニー隊長の妹さんです。」

 と答えられてて『クレリア姫様』も私が誰なのかカンペキにわかっちゃったみたい。

 『クレリア姫様』はカーバンクル達と私に、

 「ごめんなさいね、驚かせてしまったみたいで、この御礼にこの子たちにおやつを上げたいから、実地訓練が終わったら付いてきてくれる?」

 と誘われたので、この後特に用事も無いので、

 「はい、ありがとうございます!」

 と返事したら、ニッコリとほほえんでくれた。

 実地訓練が終わりサーシャさんの馬に同乗させてもらって、アラン様やコリント領の上層部のおエライさんが住んでいると聞いている建物に着いた。

 何だか入って良いのかな?

 と疑問に思って玄関前に立ちすくんでいたら、サーシャさんとは別の女性の軍人さんが来られて「どうぞ、いらっしゃい。」と声を掛けてくれたの。

 この女性の軍人さんは『エルナ』って名前で、何とシャイニングスターの5人の内の1人だと自己紹介されちゃった。

 やっぱりスゴイ人しか居ないんだと感心しながら階段を登り、最上階の5階一番奥の部屋に通された。

 そこには『クレリア姫様』とサーシャさん、そしてガンツで知り合いになったミーシャさんが居られ、私を歓迎してくれたの。

 私舞い上がっちゃって、思わず抱えてたカゴを落としちゃったら素早くカーくんとバンちゃんが出てきて私の首元と足元を回り始める。

 「そんなに緊張しないで、良いのよ。」

 と『クレリア姫様』が仰られて手招きされたので、断るのも失礼なんじゃないか?と思い席に座る。

 するとミーシャさんが部屋の角に有る冷蔵庫から箱を出されてテーブルの私の前に置かれ、紅茶をサーシャさんがみんなのカップに注がれた。

 『クレリア姫様』が、

 「どうぞ。」

 と言われたので箱を開けると、コリント領に来てまだ一回しか食べてない『プリン』が出て来たの。

 「プリンだ!」

 と思わず声がでちゃったら、『クレリア姫様』が、

 「これはアランが作ってくれた物だから、お店の物より美味しいのよ。」

 と仰られた。

 「エッ、アラン様はお菓子を作られるのですか?」

 と聞いたら、

 「そうよ、アランはお菓子だけでは無く料理、魔法、政治、剣術等ありとあらゆる才能に満ちあふれているわ。」

 と自慢げに仰られたが、そういえば兄ちゃんもそれと似たようなこと言ってたなと思い出す。

 『クレリア姫様』は今度はテーブルの下に居るカーくんとバンちゃんの前に、クッキーが盛られたお皿を

置かれ「どうぞ。」と促している。

 カーくんとバンちゃんは私を見て「クゥー」と鳴いてきたので、私は「いいよ。」と許可をあげたら喜んで食べ始めた、そういえばカーくんとバンちゃんには、おやつをあげたこと無かったな、時々あげようと考えていたら、食べ終わったカーくんとバンちゃんが『クレリア姫様』の足元に行き、クゥー」と鳴いた、

 「美味しかった?」

 と『クレリア姫様』がカーくんとバンちゃんに尋ねたら、突然カーくんとバンちゃんが額の宝石を光らせ始めた。

 エルナさんとサーシャさん、ミーシャさんが素早く『クレリア姫様』の前に出られたが、すぐに光は止みみなさんのテーブルの上にルビー(紅玉)、サファイア(蒼玉)が置かれていた。

 みんな驚いて私を見たので、

 「この子たちの感謝の印で私もこれまで3回もらいましたよ、ただ私にはもっと小さいサイズだったので、よっぽどクッキーが美味しかったんですよ。」

 と教えてさしあげた。

 みんな感心してくれて、カーくんとバンちゃんに「ありがとう。」と感謝された。

 『クレリア姫様』が私に向かい、

 「実はそなたを呼んだのは、御礼の件とは別に友人になって貰おうと思ってな、今居る者達とシャイニングスターのメンバーのセリーナとシャロンを加えた女子会という会をコリント領に着いてから作ってい時々女子だけの情報交換、例えばこの店のデザートが美味しいとかあの店の服が可愛い等の男には判らない話題を提供しあっていたのだが、中々メンバーを増やし辛い状態が続いていて、誰か身元がしっかりとして年齢層の違う者は居ないか?と探していてな、そなたはその条件にピタリと適合し話題に事欠かない人材としても素晴らしい、是非この会のメンバーに入りそして私の友人になって貰いたいのだ、どうだろう受け入れてくれないだろうか?」

 と尋ねられた。

 私は悩んだ、どう考えても不釣り合いだし、貴族じゃないから貴族流の言い回しなんかできないし、礼儀もできているかわかんない、その辺を『クレリア姫様』以外の人達に素直に聞いてみたら、みなさん「大丈夫よ、そんなに格式張った会じゃないから」と言ってくれたので、『クレリア姫様』にカーくんとバンちゃんも連れてきていいですか?と言うと、

 「勿論だ、それどころか是非毎回連れて来てくれると嬉しい、今回同様カーバンクル達用のおやつも用意して置く。」

 と答えてくださったので、

 「わかりました、是非メンバーに入れてください!」

 と答えをかえしたら、みなさん喜んでくれた。

 ホッとして足元のカーくんとバンちゃんを見たら、とても喜んでいる様で本当に言葉がわかるんだと感心しちゃった。

 

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