人類銀河帝国 コリント朝 功臣列伝資料 「サテライト8班リーダー ケニーの日記」(航宙軍士官、冒険者になる異伝) 作:ミスター仙人
2月20日
漸くセリーナ隊長、シャロン隊長、ヴァルター団長と配下の軍が、コリント領に帰ってきた。
彼等はベルタ王国東半分の反乱軍に与した、貴族達の領地に赴き財産の没収と貴族位の剥奪を行い、王都から派遣された政務官に引き継いで領地の安定を行う一連の作業をこなしてきた。
その際、悪辣な貴族達により謂れのない罪科で収監させられた囚人達を解放し、望む者達は一緒にコリント領へ連れて来た。
其の中に我等と一緒に王都に向かった、フォルカー・ヘリング士爵夫妻とその家臣が居た。
彼等はヴィリス・バールケが反乱を起こした際に、反乱に加担しないと表明しそれを罪科としてヴィリス・バールケによって牢屋に収監させられていて、ヴァルター団長が救い出したそうだ。
アラン様は、フォルカー・ヘリング士爵夫妻とその家臣に、好きなだけコリント領に留まってくれて結構であり、幸い今現在コリント領にはアマド陛下が療養中なので、ご挨拶される事を勧められたそうだ。
アマド陛下は、年の近いレオン殿とアベル殿そして連絡役のユリアンを引き連れ、放送局に向かわれる事が日課となっている。
何をしているかと云うと、アマド陛下は美術や音楽と云う芸能分野の造詣が有り、放送局の番組内で音楽番組や絵画の鑑定番組等を持つが、流石に国王が芸能番組に出演しているとは、明らかに出来ないので仮面をして、仮面の音楽評論家、仮面の鑑定士となり一定のファンがいる。
アラン様は、軍から護衛を付けているがアマド陛下は、護衛がゾロゾロと付いて来る事が煩わしく感じるらしくどうすべきか思案していた処に、フォルカー卿が来られたのでアマド陛下の了承を貰い、腕の立つ特別護衛人としてアマド陛下の近侍として侍る事になった。
また、奥さんのリーナ・ヘリング殿は生粋の貴族らしく絵画の造詣が深く、絵画の鑑定番組内の今一人の鑑定士として出演して貰う事になった。
2月25日
シュバルツ殿とミツルギ殿の道場が出来上がった。
当初は別々の道場を建てる予定だったが、予想の10倍もの門弟志願者が殺到した為に、合同で3階建ての総合格闘技道場となり、1階はシュバルツ殿の剣術道場で2階はミツルギ殿の格闘技道場となり、3階は師範や門弟のロッカールームや備品室と事務室となり、隣のマンションにシュバルツ殿とミツルギ殿の住居と師範や門弟の宿舎になった。
此れは、先の内乱での一騎討ちを18才以下を視聴禁止とした上で、ムービーとして特定の場所で公開した為に感銘を受けた軍人や冒険者、警備隊等が殺到した所為である。
自分は門弟にこそならなかったが、近くの空軍用マンションから時々習いに行こうと考えている。
2月28日
大量の信者と共にゲルトナー大司教と司祭、シスター達がコリント領に入植された。
信者達は、内乱発生時にアラム聖国の工作員に騙されたり、反乱貴族の横暴な略奪や財産没収の憂き目に合い、生活もままならない状態に陥ってしまったので、ゲルトナー大司教がアラン様に要請しそれをアラン様が快く受け入れ、新たな入植者として迎え入れる事になったのだ。
彼等は1万人にも登り、先の旧スターヴェーク王国国民約3万人と合わせると計4万人もコリント領は住民を増やした事になる。
当面は、反乱軍が収奪していた財貨と膨大な量の食料がある為飢える心配は一切無いが、彼等にも職業訓練をして貰い、生活に困らない職を斡旋する必要があるだろう。
アラン様は計画の前倒しを決定された。
現在ガンツまで完成している魔道列車のレール網を、ガンツからカリファ、カリファから王都と行った具合の計画路線図を、元々の計画では4ヶ月掛けて作るつもりだったのだが、2ヶ月に短縮する事にした。
其のために、現在ファーン侯爵領までの『魔の大樹海』を縦断する道を舗装し終え、コリント領で短期滞在中のセシリオ王国亡命政権軍を動員し、更には其の時大活躍だった『ベヒモス』を使いたいとケットシー128世に頼まれた。
ケットシー128世は先頃レオン殿の飼い猫と結婚されて、その際クレリア姫様とアラン様が仲人されアラン様から結婚祝いとして、コリント領に有る『猫の王国』の保養地内にスイートルームを新築して貰っていた為に快く了承してくれた。
次話からは、お久しぶりの閑話シリーズになります。
大分間が空いて終い、読者様からはこんな話あったっけ?といった声が聞こえてきそうですが、一応この閑話シリーズやって於かないと、本編で突然出て来た。
アランとクレリアの正式婚約に至った裏話。
ガトル親父と相棒のドップが考案した諸々の発明品。
そして魔術ギルドのカーラさんのマッドサイエンティスト染みた、数々の魔道具。
等の説明がされないまま推移してしまうので、此処で大量に公開します。
お楽しみに。
話は変わりますが、或る読者の方から先日、
「1日の読者数100人超えおめでとうございます。」
と言われ、エッ、そんな事判るの?と思い確認した処、例の一騎討ちの時の話で、103人の方々が読まれたそうです。
大変ありがとうございます。(感謝)
実は自分の中では、こんな駄文を読んでくれる奇特な方は、精々5人くらいだろうと思っていてこの5人の有り難い読者様の為にも、頑張ろうとセッセと仕事の合間に構想を練り、家に帰ったら寝る前までに2話程書き上げる毎日を過ごして居りました。
こんなに多くの方が読まれているとは、これも全て原作の『航宙軍士官、冒険者になる』の底力あっての事です。(感謝)
嗚呼、この原作再開への切なる思いが、原作者様に届く事を願い拙い文章では御座いますが、連載を続けて参りたいと思います。
どうか読者様方も、原作の『航宙軍士官、冒険者になる』が連載再開する事をお祈りして下さい、よろしくお願いします(合掌)