人類銀河帝国 コリント朝 功臣列伝資料 「サテライト8班リーダー ケニーの日記」(航宙軍士官、冒険者になる異伝)    作:ミスター仙人

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閑話⑪「カレンちゃん日記」⑦(カレンちゃんお姉ちゃんになる)

 7月10日

 

 2回目の女子会の日、母ちゃんが作ったお土産をバスケットに入れてクレリア姫様の居られるビルに来たんだけど、いかつい警備員さんがやってきてカードを見せて下さいと言われて、カードを見せたらニッコリと笑って直ぐに通してくれたの、カードってスゴイよね~。

 今回は初めて自分だけで、エレベーターって乗り物にチャレンジ!

 最上階の5階のボタンを押して閉まるボタンを押す、するとドアが閉まって何だかフワフワとした気持ちを味わって、「ピンポン!」という音でドアが開いた。

 素早くドアから出たら、しばらくしてドアが閉まったの。

 やったよ、誰の手も借りずにエレベーターって乗り物へのチャレンジが出来たよ!

 誇らしい気持ちでいたら、隣のもう一つのエレベーターが開いて、何と私よりもっと小さい5才位の女の子と10才位の男の子が、カートワゴンを二人で押しながら出てきたの。

 ちょっと負けた気分になったけど、年上のお姉ちゃんとしては手伝わなくちゃと思いカートワゴンを一緒に押そうとすると、男の子が、

 「大丈夫だよ。」

 と笑いながら答えて来たので、ホントかなあ?と心配しながら見ていたら、この子達結構軽そうに押して行く。

 思ったより力持ちなんだなあ、と感心しながら後を付いていくと一番奥の部屋までカートワゴンを押していく。

 男の子が、

 「テオとエラです、クレリア様お菓子を持って来ました。」

 とドア前で言うと、ドアが開きミーシャさんが出て来た。

 「ご苦労さま、テオ、エラ。

 あら、カレンちゃんも居たのね、どうぞ部屋に入って。」

 と言われ3人とも部屋にまねかれたの。

 部屋に入ると、エルナさんとサーシャさんそしてクレリア姫様がテーブルに着かれていて、私は、

 「呼んでいただいてありがとうございます。」

 と頭を下げ、忘れない内に母ちゃんが作ってくれた焼き菓子をバスケットから出してテーブルにのせ、

 「母からです、お口に合うかどうかわからないんですが、故郷のお菓子だそうです。」

 と包みを開けた。

 クレリア姫様が、

 「此れは懐かしい、スターヴェークの菓子ではないか!久しく食べて無い。」

 と言われて喜んでくれた。

 「皆、席に座ってくれ、カレンからのありがたい差し入れだ。

 テオにエラも其処の子供用の席に着くと良い。」

 と言われたので、席に着くとサーシャさんがミルクティーを子供達に、大人には紅茶を入れてくれた。

 早速、焼き菓子をみんなに配ると、クレリア姫様が、

 「さあ、頂こう。」

 と言われみんなで味わった。

 大人達は、みんな懐かしそうに食べてくれて、テオとエラも美味しそうに食べてくれた。

 満足していたら、クレリア姫様が、

 「実は、カレンにお願いがあるんだ。

 此処に居るテオとエラの友達になってくれないか?」

 と言われ、

 「いいですよ。」

 と答えたら、ホッとされたみたい、

 「何か理由があるんですか?」

 と聞くと、

 「実はこの子達は、ガンツで『クラン・シャイニングスター』が雇っていて、今は私とアランの小姓として働いて貰って居るのだが、周りは大人ばかりで同世代の子供が居らず友達が作れないの。

 其処でカレンには、友達になってもらいカレンの友達達にも紹介して欲しいんだ。」

 と答えてくれたので、

 「わかりました、仕事が終わったらここによって、友達にも紹介しますね。」

 と言い、テオとエラに、

 「ヨロシクね!」

 と話かけたら、テオは、

 「ありがとうございます、カレンさん。」

 と子供っぽくない応え方だったが、エラは、

 「よろしく、お姉ちゃん!!」

 と元気よく返事してくれて、私はうれしくなった。

 だってお姉ちゃんだよ、お姉ちゃん!

 いままで、一回も私お姉ちゃんと呼ばれたことなくって、いつも幼い子供扱いされていて、結構お姉ちゃんにあこがれてたんだよねえ。

 クレリア姫様が、

 「良し、カレンがお姉ちゃんになった事だし、用意していたアラン監修の『ケーキ』でお祝いをしよう。」

 と言われた。

 『ケーキ』ってなんだろう?

 とギモンに思ってたら、カートワゴンにのせられていたカバーが取られて、中からスゴイお菓子が出て来た!

 それは、いままで見たこともないゴウカなお菓子!

 イチゴがいっぱいのっていて、周りは白く何かでぬられている、やわらかそうなのがエレナさんがナイフで切っていくたびにわかる。

 みんなに切り分けられお皿にのっているのを見ても、生地の間にイチゴがあるのを見て、思わず、

 「うわあ~!」

 て声に出ちゃった。

 「この『ケーキ』はケーキの王道、『苺のショートケーキ』でアランの故郷では、子供に大人気でお祝いには欠かせないそうだ。

 私も初めて食べた時には、これ程美味しいお菓子がこの世には有るのか!と感動したし、他の者も絶賛して料理人達全員がアランから教わり、必死に覚えようと頑張っている。

 此れはその成果だよ。」

 とクレリア姫様が答えて下さった。

 クレリア姫様が、

 「それでは、テオとエラにカレンお姉ちゃんが出来た事を祝おう、おめでとう。」

 と言ってくれて、みんなも「おめでとう。」と祝ってくれて、「ありがとうございます。」

 と3人で一緒に感謝して、早速『苺のショートケーキ』をいただいたら。

 「・・・」

 3人とも言葉がでなくて、なんにも考えられずに食べちゃった。

 ミルクティーを飲んで一息ついたら、ようやく言葉が出せれたけど

 「美味しい、甘い、フワフワしてた」

 と夢を見てるような感想しかでなかった。

 女子会が終わって帰り道も、まだフワフワした感覚だけど、コリント領に来れて何度目かのルミナス様への感謝を捧げちゃいました。

 

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