人類銀河帝国 コリント朝 功臣列伝資料 「サテライト8班リーダー ケニーの日記」(航宙軍士官、冒険者になる異伝)    作:ミスター仙人

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8. 7月の日記②(ケニー、放送局とダイナモに感嘆す)

 7月3日

 

 セシリオ王崩御の知らせが「黒」によってもたらせられた。

 即日セシリオ王国王太子ルージ王子が王位に就いたとの事.

「黒」によるとルージ王子は幼少の頃より軍国主義を掲げており、以前から我が国に対しても不穏当な発言を繰り返していた。

 確実にベルタ王国に対してルージ王は侵攻してくると分析している。

 アラン様もそうなると想定している様で、我々「紅」に想定される侵攻ルートや諸々のパターンでの侵略行為を予想して、それに対抗する方法を検討し訓練するように命じられた。

 

 7月5日

 

 此の日「放送局」なるものが開局した。

 此のコリント領に於いては当たり前になりつつあるが、他の街や王都では存在するわけの無いこの「モニター」を通してニュースや音楽放送、そして広報等が見たり聞けたりする環境は入植者全員に非常に人気が有り、職員の応募への倍率は他の職種を圧倒していた。

 今日までに受かった職員は職業訓練校で猛勉強し続け無事に本日開局にこぎつけた次第だ。

 実はこの「放送局」は自分とも密接に関係しており郷里を同じくする親友の「ハリー」が職員で「カメラマン」なる者に採用されている。

 このカメラマンは魔道具の「カメラ」を使い其の能力は「写真」「動画」という絵とは全く違い現実そのものを切り取る様にモニター画面に映させる、本当に素晴らしい魔道具だ。

 そしてハリーの役割として軍務に随行する場合は、自分の乗るガイの後部座席に乗せて空からの景色等を写したり、今後の偵察活動や戦場等の全景を映す重要な任務が想定されるので自分との連携訓練もカリキュラムに入れる事となった。

 

 7月7日

 

 鉱山までのレール敷設が完成した。

 我々空軍が訓練を兼ねて、鉱山に至るまでの道を直線に焼き払いレール、枕木を運び職人とボットが大量の石の上に敷設する、汎用トラクターは凄まじい能力でこの作業を支援した。

 全長10キロメートルを超える4列のレール線で、現在はトロッコを其々の列毎に複数台用意し工業ブロックに各種鉱石、鉱物そして「ナノム玉」の原料となるレアメタル、「MM」の原料となるレアアースを運び入れている。

 

 7月10日

 

 「黒」の要請に応じて我々空軍は、補助席に1人ずつ乗せてセシリオ王国国境線の拠点や街に送り届ける。

 此れは、セシリオ王国軍がやって来ると想定される侵攻ルートや諸々のパターンでの侵略行為を予想して予め「黒」を要所に配置して例の「通信機」という魔道具を使いタイムラグ無しに情報を得るという布石である。

 自分は其の中でも最重要と想定される、ファーン辺境伯の城邑に「黒」を送り届けた。

 話には聞いていたがファーン辺境伯の城は、かなり城壁も高く堅固に感じられる、恐らくは余程の事が無い限りは短い日数では陥落はすまいと思った。

 ただ随分と「魔の大樹海」に近く日頃から魔物の被害が多いのではと思えた。

 

 7月13日

 

 [疾風]のカール殿が、自分達のクラン用のホームを借りたいとアラン様に申し出られにアラン様の生活ブロックに有る執務室に訪問された。。

 偶々、仕事上の報告に来た自分はそのままアラン様の護衛騎士としてアラン様の背後に立ち応接に臨まれるアラン様をお守りする。

 アラン様はカール殿の望みに快く了承されたが、一つの仕事を[疾風]に依頼された。

 コリント領の冒険者達は幾人かのBランク冒険者は居るが、其のBランク冒険者達もあくまで王都の冒険者だったので、魔物との戦闘経験が圧倒的に少なく本来は「クラン・シャイニングスター」が育成すべき事案だが、なにせ軍人に鞍替えして軍人活動が忙しい。

 是非代わりの役を[疾風]が受け入れて、更には期待出来そうな者は[疾風]のメンバーにしてくれないだろうか?と頼まれた。

 カール殿は、

 「貴族様に頼まれたのだし当然受けさせて戴くが、依頼料は相応額頂きたい。」

 と言われた。

 アラン様は「尤もだ。」と言われ妥当と思われる額を提示し、加えて「クラン・シャイニングスター」がガンツで借りていたホームと同程度の建物と更には宿舎を提供する。と返答した。

 カール殿は驚かれ

 「いいのですか?」

 と慌てた様に言われたが、アラン様は、

 「当然このホーム提供には下心があるのだが、カールには是非クランごとコリント領に移籍してもらい、そのままクランのメンバー其々の家族全て移住して貰いたい。」

 と頼まれた。

 カール殿は暫く沈思黙考されていたが、目を開けられると、

 「判りました、是非前向きに検討しメンバー全員の家族共々移住する前提で依頼を受けます。」

 と返答し、アラン様が最近皆に奨励している握手というものをカール殿とされてお互い笑い合っておられた。

 

 7月15日

 

 フードコートで夕飯を家族で摂っていた時に父が夕食の度に興奮して話してくれていた新技術「魔導発動機」(通称ダイナモ)を搭載した、新機軸の運搬作業する機械が公開された。

 既に中央広場とフードコート以外の人が集まれる場所や銭湯等には、モニターが設置されておりその画面に音楽と共に「セリーナ殿」と「シャロン殿」が、その運搬作業する機械に乗って搭乗された。

 種類は2つで「セリーナ殿」の方は4輪のまるで馬車の馬の部分の無い貨車みたいで、「シャロン殿」の方は2輪で今迄見た事のない形状をしていた。

 突然画面内でその2つが、馬が引いてもいないのにかなりの速度で走り出した。

 呆気にとられ見ていた皆全員が口を開けたまま固まっているとアラン様が登場されて、この機械なる物の説明をし始めた。

 

 「この2つの機械は、4輪の物が{モト・ローラー}2輪の物が{モト・サイクル}と言い、ご覧のように馬等の牽引する動物等を必要とせずに魔石から力を引き出し動力として進む魔道具の試作品だ。

 何故公開したかと云うと、この程未公開の工業ブロックで工場という工房を巨大にして、同じ物をより効率化させた作業工程で作り出す職場が出来上がり、9月には稼働を始める。

 ついては大規模な職人の応募を始める。

 当然工場を稼働させる前に1ヶ月間の訓練をして、この新しい機械なる魔道具の生産を推進したい。

 皆よろしく頼む」

 

と仰られた。

 皆、初めて見る機械なる魔道具に興奮して、緊急性の無い職種の者やスラム出身の職業訓練を受けたいと願う者は「明日にでも出願するぞ。」と興奮しながら叫ぶ若者が帰り道の帰路多く




お詫び
  
 以前「航宙軍士官、冒険者になる」の感想欄に他の方への迷惑も顧みずに妄想の設定を書き連ねていたのですが、やはり迷惑であるとのご指摘を読者様から受け、削除させて頂きました。
 公共の場に妄想を書く行為は落書きと何ら変わらないと反省し、今後此の様な事の無いように自省致します。
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