人類銀河帝国 コリント朝 功臣列伝資料 「サテライト8班リーダー ケニーの日記」(航宙軍士官、冒険者になる異伝)    作:ミスター仙人

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71. 12月の日記③(2年目)

 12月20日

 

 此の日、ボットの集中運用により新設されたドーム群の中心の、一際大きく壮麗なドームに、皇帝の居城たる『アスガルド城』が落成した。

 

 此の城には、アラン様とクレリア姫様が住まう事になり、様々な国事行為も行われる。

 近くには、アマド陛下や周辺各国の華族が住まう事になる『ルンテンブルク館』や、皇族や華族がサロンや、各種イベントを行う広大な『ヴァルハラ宮』等が建てられる予定だ。

 

 (現在ボットは、5千体居て、

 

 ハイ・ボット・・・・・従来の汎用ボットより滑らかな会話と、人間に酷似した外見をしているが、反面建築作業やインフラ整備等の力作業には不向きで、教育現場や受付、事務手伝い等に活躍している、凡そ1千体。

 

 汎用・ボット・・・・・従来型で会話も出来て力作業も出来、最も汎用性が高く新規に加わった領土に配属される事が多い、凡そ2千体。

 

 ヘビー・ボット・・・・建築作業やインフラ整備等の力作業に特化したボットで、主に新規のドーム建設や道路等のインフラ整備等の力作業を行っている、凡そ2千体。

 

 このボット達は、『人類銀河帝国』の各市区町村全てに、3体以上配置する為に現在も量産されている)

 

 12月22日

 

 周辺各国から、大使や高位の貴族が続々と『帝都コリント』に来訪され、大使館用のドームとホテル等の宿泊施設の集中するドームに滞在される事になる。

 中には王族自身が来訪し、このまま『人類銀河帝国』への併合を求める小国も有り、相当賑やかな状態である。

 

 12月23日

 

 いよいよ、ルミナス教西方教会の最高位に座す『ヨハネ教皇』が、派遣された壮麗な王族用のトレーラーに乗られて、『帝都コリント』に来訪された。

 『ヨハネ教皇』は、元枢機卿のイーヴォ卿を通しアラン様に大変協力的で、今回の『人類銀河帝国』の誕生と、同時に行われるアラン様とクレリア姫様のご結婚に、是非立ち会いたいと熱望されお越しになられた。

 当然滞在される場所は、『人類銀河帝国』に於けるルミナス教の総本部たる巨大ドームで有る。

 出迎えられた、アラン様とクレリア姫様そしてゲルトナー枢機卿達と親しく挨拶され、大勢の信徒に手を振りながら、ルミナス教本拠である『パルテノン市国』にある神殿に有る像を、軽く凌駕する『女神ルミナス』像と使徒『イザーク』像を内包する神殿に驚かれながら、入殿していかれた。

 

 12月25日

 

 此の日、ルミナス教に於ける最大の神事である、『女神ルミナス』降臨祭が『帝都コリント』にて盛大に執り行われた。

 通常『パルテノン市国』のパルテノン神殿で行われるのだが、肝心のパルテノン神殿がアラム聖国による聖遺物の強奪に遭ったりして、安全性に疑問符が付き、諸事情を鑑みて今回は『帝都コリント』で催される事になった。

 『ヨハネ教皇』がルミナス教ドームに有る『ルミナス神殿』にて、盛大なミサを執り行われる姿は、『人類銀河帝国』のみならず、ルミナス教西方教会圏の国々に設置されたモニターを通し放送され、更にはセシリオ王国内乱時の使徒『イザーク』様のアラン様への助力シーンと、『女神ルミナス』様の我等への祝福シーンが放送され、ルミナス教信徒で無くてもモニターに釘付けになった様だ。

 

 12月28日

 

 『人類銀河帝国』誕生とアラン様とクレリア姫様のご結婚を4日後に控え、スターヴェーク公都から両祖父母が『帝都コリント』にやって来た。

 当然マンションでは狭いので、ホテルに滞在して貰うのだが、久しぶりに再会する事になった両親と妹も一緒にホテルに泊まり、ミーシャと部下のベックとトールも呼んで盛大に歓迎パーティーを催した。

 両祖父母は、1ヶ月前に推奨されて飲んだ『ナノム玉1』のお陰で治った腰の痛みや物忘れ等の効能が素晴らし過ぎて、今後は両祖父母で『人類銀河帝国』の各地に旅行に行くつもりだそうだ。

 なんとも元気な話しだが、『人類銀河帝国』の各地は以前と違って治安状況も良く、旅行事業をタルス商会が来年から始めるという話しもあるから、今後は旅行もブームになるのかな?と思った。

 

 12月31日

 

 明日の準備やリハーサルも終え、昨日はミーシャに手伝ってもらい官舎の大掃除も終わった。

 昨年と違い戦争に出向かずに、平和な年末年始を迎えられそうなので、年末最後の『女神ルミナス』への感謝を捧げるべく、ルミナス教ドームに向かったが、あまりの人数の集中で並ばされて、『女神ルミナス』に詣でる事が出来て家路につく事が出来たのは夜遅くだった。

 明日早朝から自分とミーシャは、行事に参加する為に『アスガルド城』へ行くので、早々に就寝する必要がある、ミーシャを女性用官舎に送り届け最後に、

 「良い年を迎えよう」

 と別れの言葉を言うと、

 「そうね、来年は別々の家に帰る事が無くなると良いわね」

 と意味深に返され、

 「ああ、早い内にするつもりだ!」

 と返事し、

 お互いに歩み寄ってキスを交わした。

 ミーシャが自分自身の部屋に入るのを確認し、自分も己の官舎に向かいながら、明日そして来年の事を考えた。

 これ迄は激動の日々だったが、アラン様とクレリア姫様の不退転の決意と意志に従い、無事故国を取り戻す事が出来た。

 これからも様々な事が起こるだろうが、アラン様とクレリア姫様の歩まれる道を我々は支えて、共に付いて行こうと心に誓った。

 




 この回で、第一部『帝国成立編』が終わり、溜まっていた大量の閑話が次回から始まります。
 そして閑話を終えたら、第二部『帝国拡大編』が始まります。
 話しの途中で書きましたが、この大陸には今迄三大強国という大国が有り、漸く帝国はスターヴェーク王国、ベルタ王国、セシリオ王国と周辺の小国を併合する事で、三番目のアラム聖国の国力に近づく事が出来ます。
 アラム聖国とは、3年間の不可侵条約を結んでいますので、次の難敵は二番めの北方の連邦国となります。
 如何にテクノロジーのアドバンテージが有るとは云え、アラム聖国の隆盛の背景にあった様な『サイヤン帝国』の様に、この国にもある秘密があります。
 どうぞお楽しみに。
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