(瑠唯視点)
『竜騎のアジト:ガレージ』
「何を作ってるのですか?」
「次のライブに必要な機材」
「そうですか…」
私は現在、辰巳竜騎さんの家のガレージで竜騎さんの発明している様子を見ている。私に恋心を抱かせた張本人とも言える彼は、普段は音楽や学生だけでなく、デュエリストや仕事等を全て完璧にこなしている。
そんな彼の日常が気になってもあるけど、彼と少しでも長く居たいと思って彼の元へ来た。
「所で、るーちゃん…見ているだけで退屈しないの?」
「はい、竜騎さんと一緒に居るだけで満たされます」
「そう?」
何故か見ているだけで私は満たされている。以前にはこんな感情を持った事が無かった…だけど、彼には今井リサさんと言う彼女が居る上に、他のガールズバンドの人達から好意を寄せられており、倉田さんとは従妹同士でもある。その人数は30人以上にもなる…。
私が彼の隣に居る為にも、私は彼女達を超えて、彼に相応しい女神となる必要がある。だから可能な限りは彼と一緒に居たい。それが私の結論…。
「折角来てくれたから、紅茶か珈琲でも淹れようか?」
「私の事はお気遣い無く…」
『紅茶をお持ちしました~』
「ドラゾー、ありがとう」
『いえいえ、八潮様もごゆっくり~』
「ありがとう。貴方は竜騎さんから作られたのよね?」
『はい。私は元々はプログラムだけの存在でしたが、味覚や痛感、感情のプログラムがインストールされた結果、自我を持ちました』
「そうなの…自我を手に入れた時ってどんな感じ?」
『未知の世界に足を踏み入れた感じがします』
彼はとても喜んでいる。竜騎さんを慕うのは女性だけで無く、ロボットや動物にも愛されているのが分かる。
「竜騎さんに質問が幾つかありますが…宜しいでしょうか?」
「答えられる範囲内で良ければ」
「では1つ目です。貴方は真の竜王と言うのを目指していると聞いてます。始まりは亡くなられた恩人の影響と。もしも、真の竜王になられたら、その後はどうするのですか?」
私は1つ目の質問をする。彼は真の竜王となった後、その先に道があるのかと…。
「あるよ。AI.G>Bシステムの楽器を広めて、ちゃんと管理する為に自分で会社を設立しようとね。生み出した側の責任としてね」
「成程、確かに生み出した者の責任は伴いますね」
しっかりと先の事も考えてるとは、流石は竜騎さん。じゃあ最後にもう1つしようかしら?
「では最後の質問です。竜騎さんは自らを“冷酷で残忍”だと言っていると言う事を、倉田さんから聞きました。何故貴方は自分自身を悪ぶった事を言うのか…気になります」
「そうだね、恩人を殺された時の憎しみや怒りを抑えられずに、その時はデュエルを復讐に使った事もあるから…。その際に正義って言葉と犯罪者を極端に嫌いになった事からかな。で、俺は冷酷で残忍だなってね。間違っても俺に憧れたて真似したいとか、優しい性格だとは思わない方だ良いよ。実際の俺は折角此処まで曲がってるし…」
「竜騎さんの性格が曲がってるのであれば、他の男性は更に曲がってそうですね」
「そ、そう?」
この人は本当に変わってる。自身を冷酷で残忍と言い、それでも本当は誰よりも優しい所もある。気取らないし、とても紳士的。そんな彼だから…私は惹かれたのかも知れない。
「竜騎さんは、本当に変わったお人ですね。これ以上に無い位に」
「アハハ、そうだね」
「ですが、私はそんな貴方だから好きになったと言う事です」
「そ、そっか……るーちゃん?」何で膝に座るの?」
私は竜騎さんの膝に座った。理由は無いけど、今だけはこうしたい…。
「私に好意を持たせた責任は…取って頂きます」
「るーちゃん…(汗)」
そう、私をこんな風にしたのだから…責任は取って貰わないと。
「竜騎さん…?」
「り、りん!?」
そんな時、白金さんが何時の間にか居た。
「八潮さん…竜騎さんから、離れて下さい…」
「お断りします」
「………(汗)」
Fin
ご観覧、ありがとうございました!
Twitterでやってた企画で、書かせて頂きました。