仮面ライダーディケイド~昭和リイマジの世界~ 作:火野荒シオンLv.X-ビリオン
クウガはディケイドの前まで来ると、まず始めにディケイドに詰め寄っていた。
「士!これどういうことだ!?」
「簡単なことだ、今回の件は主にやつが主犯、そして敵の幹部だ」
ディケイドの言葉を聞き、クウガはZXの方に向く。
当の本人は、消し飛ばされた左腕をがあった場所を見つつ、ディケイドの言葉を肯定する。
「確かに、この作戦は俺が担当だ」
「なっ………!?」
「………どうやらまだ、その痛みが続いているようだな」
「貴様がしておいて、よくそんなこと言えるな」
ディケイドの言葉を鼻で笑いつつ、ZXは残された右腕を使い、電磁ナイフを構える。
それを見たクウガは、ZXが未だに戦おうとしているのに驚き、ZXを引き止めようとする。
「おい待てよ!あんた、左腕を失っているのに、まだ戦うのか!?」
「そうだ、お前も含めてな」
「そんなことできるか!大体あんた、何で『NEOBADAN』何て組織に入った!?同じ仮面ライダーなのに!!」
「無駄だユウスケ。やつは自ら【仮面ライダー】を名乗るのは嫌いらしい」
「尤も、言われるのも嫌いだがな」
ZXはそう言うと、先程よりは遅いが、走ってこちらまで向かっていった。
ディケイドは舌打ちしつつ、【ダブル】のカメンライドカードを構える。
クウガは戸惑いつつも、どちらにしろ彼を倒さないと、この学校が危ない。
そして出来るだけ彼を助けたい、そう思い、腹を括って戦闘体制を整えた。
(きっと敵の組織に何かされているかもしれない………だったらここで戦って救う!!)
(ユウスケも同じ考えをしたようだが………まぁいい)
『カメン・ライド ダブル!!』
それぞれの思いを乗せつつ、迫ってきたZXをクウガが押さえる。
Dダブルは、その間に敵の懐に入り込み、拳を入れ込む。
ZXは多少怯みながらも、ZXは電磁ナイフをあえて一回落とす。
その一瞬に右肘から十字手裏剣を取りだし、自分を押さえるクウガに投げつける。
クウガはそれに素早く反応すると、咄嗟に手を離し、相手の攻撃を避けた。
その間にZXは、地面に落ちかける電磁ナイフを瞬時に拾い上げ、直ぐ様クウガに向けて振り上げた。
『カメン・ライド ダブル!!サイクロントリガー!』
「させるか!!」
「くうっ!」
「あ、危なかった………」
だがDダブルは、瞬時にサイクロントリガーにフォームライドし、トリガーマグナムで風の弾丸を撃っていた。
ZXも素早く反応し、直ぐ様身を引く。
それによりクウガは軽く安堵したが、ふとあることを思い付き、DダブルCTの持つトリガーマグナムを渡してくれと頼む。
「そうだ、士!その銃を貸してくれ!!」
「無理だ!ペガサスフォームになっても接近戦じゃやられる!!そもそもペガサスは変身時間が他よりかなり短い!」
DダブルCTの言う通り、クウガの持つ【ペガサスフォーム】は、変身する時間が僅か50秒弱。
その為、長時間の戦闘は向いておらず、接近された場合、遠距離系であるペガサスフォームは不利になるからだ。
だったらとクウガは、近くにあったと倒壊した学校の一部から、鉄パイプを手に取ると、再びドラゴンフォームに超変身した。
ZXは構わずに攻撃するが、元々身体能力を高くするドラゴンフォームが相手では、攻撃が当たらない。
そもそもZXは、左腕を失い、更にそのダメージが続いている。
(くっ………やはりこのダメージじゃ………)
「そこだ!!」
「!しまっ………」
いつの間にかサイクロンメタルにフォームライドしていたDダブルは、メタルシャフトをZXの懐に叩き込んでいた。
ZXはまともに攻撃を喰らい、後方へと飛ばされ、壁に激突した。
「どうした。動きが鈍ってきているぞ。無理してまで戦うと………」
「壊れる………か」
「そうだ」
DダブルCMはそう言うと、カメンライドを解き、1枚のカードを取り出した。
「どうする?このまま倒されるか、俺たちと一緒に『NEOBADAN』を倒すか」
「………それは交渉か?」
「じゃないと何だ?」
「そうか………なら断る………」
ZXはそう言うと、変身した時のポーズを構える。
するとZXの体が赤く輝き出した。
「おいZX。力を無駄に使うな」
「それで倒れたらもともこもねぇぜ?左腕が失っている状態ならなおさらな」
「………お前たちは黙ってろ」
近くでずっと見ていた他の幹部は、ZXに意見するが、尚もZXは発光を続ける。
それを見たディケイドは、手に持っていたカードをディケイドライバーに挿し込む。
「そうか………なら仕方ないな」
「!待てよ士!!」
『ファイナル・アタック・ライド ディ・ディ・ディ・ディケイド!!』
クウガDはディケイドを止めようとしたが、その前にディケイドライバーのバックルが閉じられる。
するとディケイドの目の前に10枚のホログラムでできたカードが現れる。
ディケイドはその場でジャンプすると、目の前のカードから順に、ディケイドに続いて飛んでいく。
対してZXも、ディケイドより高く飛び上がる。
ディケイドはカードの中を潜り抜け、―――必殺技『ディメンションキック』を発動し、ZXも急降下しながら足を突きだし、―――『ZXキック』を放っていた。
「ZX………キック!」
「いやぁぁぁぁぁ!!」
互いの蹴りは空中で激突し、強い衝撃波が周りに響いた。
「うわっ!?」
「カズヤ!?うわぁっ!!」
「!カズヤ!ヒロシ!!」
衝撃波により吹っ飛ばされたカズヤとヒロシは、近くの壁に激突する。
それを見たクウガDは急いでカズヤたちの前まで駆け寄るが、どうやら軽く気絶する程度で済んだらしい。
ホッとしたのもつかの間、クウガDはディケイドたちの方向を向く。
すると既に決着はついていた。
「―――ぐはっ!」
「ちいっ、今のは効いたぜ………」
そこにいたのは、突き出した右足が、消し飛ばされ、ボロボロになったZXと、多少よろけながらも、堂々としているディケイドだった。
「士!お前………これはやりすぎだろ!」
「無理を言うな。手加減をしたら、こっちがやられてた」
「だからってこんな………」
クウガDはディケイドに再び詰め寄るが、ディケイドの方は仕方なくやったと言うような声で言っていた。
クウガDはそう言われても、というような顔をするが。
(―――俺はここで死ぬのか?)
ZXは心の中でそのような考えをしていた。
(―――ここで死んだら、【目的】が果たせなくなる………!)
(―――このまま死んでたまるか………)
(―――【目的】を果たすまで………俺は………)
「俺………は………」
「?」
ZXが振り絞った声に、ディケイドは反応する。が
「俺は、………死んでたまるかぁぁぁぁぁ!!!」
「「なっ!?」」
―――次の瞬間、ZXは先程より強い光を発光し始めた。
ディケイドたちはそれを見て、驚愕していた。
何故なら、周りの傷が回復し、先程消し飛んだ右足と、その少し前に消し飛んだ左腕が【再生】され始めたからだ。
「あ……あれはいったい………!?」
「気を付けろユウスケ………どうやら他のやつも、予想外のことらしい」
「え?」
ディケイドの言葉を聞き、クウガDは他の幹部たちを見る。
すると幹部たちは、何が起こったのかと言うような顔をしていた。
どうやら幹部たちも、あの強力な発光は知らないらしい。
そうなると分かることは1つ………相手が未知の領域に入り込んだと言うことだった。
「………」
ZXは未だに無言でいたが、
「………」
「!?」
―――次の瞬間、ディケイドの目の前に現れており、強力なパンチを懐に決められていた。
更にディケイドが吹っ飛ばされる前に、素早くマイクロチェーンをディケイドの右腕に絡ませると、マイクロチェーンを引っ張ってディケイドを引き寄せていた。
そしてディケイドが近くまで引き寄せられたと同時に、蹴りを入れ吹き飛ばし、また引き寄せて殴ったりと、同じような動作をしてディケイドを攻撃していた。
「ぐうっ!があっ!!」
「士!」
クウガDは急いでZXに向かっていったが、ZXはマイクロチェーンを切り離すと、電磁ナイフを構える。
クウガDは構わず攻撃する、が
「なっ!?」
攻撃したはずなのにドラゴンロッドがZXをすり抜け、代わりに下から来た"もう一人の"ZXの攻撃を受けてしまう。
更にZXは、煙幕発射装置を使うと、瞬時に虚像投影装置を使い、周りに自分のホログラムを映し出していた。
クウガDは戸惑いながらも、ドラゴンロッドを頭上で回転させ、煙を払った。
「これは!?」
しかし、クウガDの周りに大量の衝撃集中爆弾が浮いていた。
その技を受けたディケイドは逃げるように言うが、そのすぐ瞬間に十字手裏剣を左腕に刺されていた。
「ぐわあっ!?」
「士!!」
「―――ZX、包囲爆炎」
クウガDはディケイドの方角を見るが、それが命取りだった。
ZXは【ZX包囲爆炎】を発動し、クウガDの方向に、強い爆発が起こった。
―――ドゴォォォォォォン!!!
巨大な爆音が鳴り響き、煙が晴れてきた。
「ユウスケェェェェェ!!」
しかし、煙が晴れてきたとき、人影が立っているのが見えた。
そこにいたのは、クウガ・マイティフォーム………クウガの通常形態だった。
恐らく、咄嗟の判断で、ドラゴンフォームから、タイタンフォームに超変身してダメージを減らしたのだろうが、それでも立っているのがやっとという状態だった。
「ぐはっ………」
「ユウ………スケ………逃げ……ろ………」
ディケイドは既に戦えない状態のクウガに逃げるよう言うが、その前にZXが空中にジャンプし、再び変身の時のポーズをとっていた。
そして再び急降下し、ZXキックを発動させる。
が、少しばかり先程のZXキックと違っていた。
「!やばい!!」
ディケイドは急いで起き上がろうとしたが、先程のダメージが予想以上に強く、未だに立てずにいた。
「逃げろ!!ユウスケェェェェェ!!!」
ディケイドは再び叫ぶが、クウガも未だに動けずにいる。
そしてZXが急降下してきたと同時に、赤い稲妻のようなものが纏っていた。
「うぉぉぉぉぉぉぉ!!!」
「や……ばい………これ………いじょ………は………受け………い………」
そしてZXの咆哮と共に、クウガの目の前まで来る。
そして―――ZXのキックが、クウガに直撃していた。
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「【ZXイナズマキック】か………意外と早く使うとは………」
それを遠目で見ていた男がいた。
男はそれを見終えると同時に、背後から紅色のようなオーロラが現れる。
男はそれに潜ろうとしたとき、ポツリと曰く。
「しかし………一応あれも【雷】だからな………。それで心配停止していたら………【覚醒のきっかけ】を作ってしまったかもな。まぁ、俺にとっては、ライジングアルティメットもそこまで驚異ではないがな」
男はそういうと、紅色のオーロラを潜る。
そしてその瞬間―――オーロラは消えていた。
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クウガはディケイドの近くまで蹴り飛ばされると、地面に思いきり倒れ、変身が解けた。
ディケイドは限界に近い体を無理矢理動かし、ユウスケのところまで向かう。
「ユウスケ!しっかりしろ!ユウスケ!!」
ディケイドも自然と変身が解け、士はユウスケに呼び掛けるが、ボロボロの体のユウスケは、返事をしなかった。
否、返事ができなかった。
士はユウスケの胸に耳を当てる。
が……ユウスケの心臓は止まっていた。
「ユウ………ス……ケ………」
士はその場で体を崩す。
一方敵も、驚いたような声をあげていた。
「ZX!しっかりしろZX!!」
「駄目ね………気絶しているわ」
「チイッ!!おいテメェら!他の戦闘員共に一度撤退するように伝えろ!!大至急だ!!」
「「「イ、イーッ!!」」」
サングラスをかけた男の指示により、近くにいた戦闘員たちは、急いで外にいる戦闘員たちに報告しにいった。
「覚えておけ………次は必ず………」
近くにいたロングの髪の男はそういうと、他の幹部たちと共に、瞬時に消えていった。
士は、助かったのかと思うが、それよりもとユウスケを見た。
…恐らくは前のライダー大戦の時のように、生き返る方法があるかもしれない。もしくはキバーラを頼るか…
そんなことを考えていると、先程気絶していたカズヤが目を覚ましていた。