この世界で所持デッキを必死に誤魔化して生き抜くお話   作:change

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ゴチャゴチャしてるぅ!


第8話 「止まるんじゃねぇぞ・・・・・・」

「で、これどういう?」

「何か懐かれてるでござるね」

 

アカシックを倒した小蛇と僕だが、その後何故かアカシックはカードとかになる訳でもなく、それまで人型だった姿をドロドロとスライムのように溶かし、今度は小さな虫の姿に変わって、倒した小蛇でもなく、僕の肩に乗ってきた。これが仮にゴキブリだったらゴッド・ハンド・クラッシャァァ!と潰してたところだが、《電脳鎧冑 アナリス》と蟷螂を混ぜたような雰囲気だった為、肩に乗る事を許すことにした。

 

「これアレかな、ボールに入らない電気鼠みたいな」

「あぁ、ピカピカ鳴くマスコットキャラクター枠・・・・・・でござるかね」

「そうそう。でも多分コイツはタイプ的にむし/エスパーとかだよなぁ」

「50/35/80/50/90/30ってとこでござるかねぇ」

 

名前は“アカシック”と呼んでいるが、どうしてコイツが目覚めたのかも分からなければ、何故僕に懐いているのかも分からない。ただ肩に乗ってる姿は完全にマスコットキャラクター的な存在である為、何というか僕としては気分が良い。虫とかあんま人気出るか微妙だけど。

 

「なーんで、お前は目覚めたんだー?んー?」

 

結局、超生者ことサバイバーの中で、何でアカシックだけが目覚める、なんてことが起きたのかは分からないままだった。僕は肩に乗るアカシックに声を掛けるも、アカシックがそれに応えることは無い。虫の姿になってから、一切喋らなくなったのだ。恐らくは喋れないのだろうが、なら先ほどまで何とか喋れていた人間の姿になってくれれば良いのに、とも思う。

 

「で、小蛇、どうするんだこれ?」

「ビドゥンに報告でござるかね?私も初めて見たでござる」

「そうなるかぁ・・・・・・」

 

マジマジと二人で見ていると、照れたのか顔を隠そうとする。

何だよ・・・・・・結構可愛いじゃねぇか・・・・・・。

 

「可笑しい・・・・・・私よりアカちゃんの評価が高い気がするのでござるが」

「アカちゃんってな・・・・・・まぁオメーはどこまで行ってもヒロインにはなれねぇから安心しろ。取り敢えず帰るぞ、何というかお前と長く任務で一緒に居ると、帰りに誰かしらに捕まりそうなんだよ」

「えー、何でござるかそれぇー」

「そうだよねー、酷いよねー」

 

そうそう、零無とかめっちゃ綺麗だけど中身が中身だし捕まるのは怖い訳で。

 

・・・・・・ん?

 

「・・・・・・」

「・・・・・・」

「もしもーし」

 

目の前であざとく屈んで下から此方の顔を覗き込んでくる小悪魔を、脳が全力で「これは夢!これは夢!」と言ってくる。が、これはどう見ても現実だ。

小蛇と同時に足を止め、スゥ・・・・・・と息を吸う。

 

問1.次の問いに答えなさい。

 

(1)“僕”はこういう時にどうすべきだろうか。

 

1.小蛇を置いて逃げる。

2.時空さえも突き抜ける。

3.目の前の胸のデカい美人を口説く。

4.帰ってビドゥンを殴る。

 

5・・・4・・・3・・・2・・・1・・・

 

はい、0ということで・・・・・・皆さん答えは決まりましたでしょうか。

それでは正解は、此方!

 

「逃ィげるんだよォォォォォ!」

「先頭の景色は譲らない!でござるゥゥゥ!」

「あ、ちょ──」

 

馬鹿め!出遅れとはな!胸に重りを付けてるお前(零無)と、うちの空気抵抗を限界まで無くしたオタ娘じゃ、当然走る速度は違うんだよぉ!

 

風を全身で感じながら、前へ前へと足を繰り出す。

アカシックは僕より早い小蛇の肩に移ったらしく、安心して全力で走ることが出来た。

そんな中、途中で小蛇が走る背を向けながら話掛けてくる。

 

「──ふ、蒼神殿・・・・・・着いてこれるか?」

「──着いてこれるか、じゃねぇ!お前の方こそ、着いてきやがれェェェ!」

「待ってってばぁ!」

「ぐげ──」

 

零無がそう言うと、僕だけ上から圧倒的な力で押し潰される。肺に入っていた空気が押し出され、汚い声が出るが、何が起きてるのか確認したくても出来ない。

 

「蒼神殿!・・・・・・てデッカ!何でござるかこのクリーチャー!?」

「ぜぇ・・・・・・ぜぇ・・・・・・だ、だから、ほんと、お話するだけだから・・・・・・はぁ・・・・・・はぁ・・・・・・」

 

零無はそう言うと、実体化させたと思われるクリーチャーに僕を掴ませ、背に乗って山の方にまでクリーチャーので移動しようとしているようだった。小蛇は助けたくても助けられないとクリーチャーを見て判断したのか、かなり慌てているようで、ギリギリクリーチャーに押さえつけられていてもその顔が見える。

 

「くっ、す、すまないでござる蒼神殿・・・・・・すぐ助けに行くでござるからね!」

 

色々言いたいが喋れない。というより、もう意識を失わないようにするのも限界だ・・・・・・く、苦しい・・・・・・。

 

「・・・・・・ふぅ、じゃあ御願いね、《無龍》」

 

 

僕の耳に最後に聞こえたのがその言葉。というか、《無龍》ってお前、レクスターズ使うのかよ・・・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おいジャック、どうなっている」

「知るか!クッソあの野郎・・・・・・」

 

その頃、パラレルでも大きな変化、いや、混乱が起きていた。

青峰はジャックに苛立ちを隠そうともせずに、その起きてしまった事に対して聞くが、ジャックも自分が楽しくもないことで指示を受けているという現状に激怒していた。

 

「縫合王の使い手、Nofaceが失踪とはな・・・・・・まぁ、パラレル最初期から居たらしい癖に、王の効果やそれ以外の使用しているディスペクター、加えてデッキの内容が殆ど明らかじゃないなど、前から恐ろしいヤツだとは思っていたが・・・・・・」

「パラレルNo.1の扱いを受けてる癖に喋らないし陰キャそうで、見るだけでクソ腹が立つ野郎だったが、まさか裏切りやがるとはな・・・・・・そんな度胸があるとは思わなかったぜ」

「しかも同時に居なくなったと思わしき電融王の使い手だったローゼンのやつは、傷だらけで気絶したまま、路地裏でデッキも奪い尽くされた姿で発見。証言によるとNofaceの襲撃を受けてあそこに捨てられたらしいが、縫合王の使い手だったあの不気味な男だけは、今も消えたまま・・・・・・」

 

パラレルには現在4人の幹部がいる。その内の2人は今此処で話をしているジャックと青峰だ。そして残りの2人がNofaceという年齢も素性も不明なパラレル最古参の男性と、ローゼンというまだ中学生くらいの女の子だ。

 

「ディスペクターの研究材料も一部持って行かれたらしい。これでアイツは、勝災電融王と邪帝縫合王を持ちながら、ディスペクターを自分独りで創り出すことも出来るだろう。最早1人で一つの勢力のようなものになってしまった訳だ」

「そんで俺達に出された任務がNofaceの抹殺ってか?あの人にしちゃ、結構余裕が無さそうなことだなぁオイ」

 

それは青峰も疑問に感じていた部分でもあった。いつもであれば、何かトラブルなどが起きても、まるで知っていたかのように対処していた黒幕であったが、今回はそのような余裕も見えず、連れ戻すなどでもなく抹殺の使命を下した。違和感があるといえばある。

 

「・・・・・・あの人にも想定外という事はあるのか?」

「それこそ知るかよ、俺は好き勝手することが出来るから此処が気に入ってるだけだ。他のことなんてどうでも良い」

「そうだな、お前はそういうヤツだ・・・・・・現状、パラレルにはNofaceの抹殺が最優先任務として通達されている。次点でAFカードの回収だ。見誤るなよ」

「あぁ、見つけたら俺がぶっ倒してやるよ・・・・・・!」

 

ボコボコにされるアイツの顔が愉しみだぜ、というジャックを尻目に、青峰は恐らくジャックじゃ勝ち目が無いことを既にこの時点で察していた。

 

──・・・・・・流石に、常勝無敗の戦績だけが明らかな男には、僕も勝てる気はしないな。この任務、あの男も受けているのか・・・・・・?

 

青峰の中に浮かんでくるのは、ラボで出会った蒼神の姿。実力は相当なのだろうと考えているが、それはNofaceを倒せる程のものなのか、もし2人が戦ったら、どのようなデュエルになるのか・・・・・・。

 

「・・・・・・ふっ」

「・・・・・・珍しいな、お前が独りでそんな笑い方するなんてよぉ」

「僕だってデュエリストだ。面白そうな対戦カードを想像したら、笑みくらい浮かんでくる」

 

青峰はそう言った後、ジャックに町を手分けして捜索するよう指示を出す。今日見つかるとは思っていないが、もし見つけたらその時は・・・・・・自分も勝てるようにしておかなければ、と考えながら。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

連れられて来た山の中、二人きりのお話の時間がやってきた。

僕は倒れた大木に腰掛けており、零無もそのすぐ横に座っている。

 

「で、お話とは?クリーチャーで強引に地面とキスさせてまでしたい話とは?」

「あー、ごめんね・・・・・・」

 

本当に悪いと思ってそうな為、寛容な僕はそこはもう許すことにする、が、今から何を聞かれるのか、という意味では不安なまま。あれだけ強引に連れ去られたとなると、かなり重要なことなのかとも思うが・・・・・・。

 

だが、そんな事も露知らず、零無は僕へと話掛けてくる。気軽そうに、けれど真剣な面持ちで。

 

「話っていうのは・・・・・・まぁ、単刀直入に聞くと──」

「・・・・・・聞くと?」

「君、裏切り者・・・・・・だったりしないよね?」

 

裏切り者、これが何に対してなのかは分からない。だが少なくとも、僕は何かを裏切るようなことをした覚えはない。此処は否定しても問題ない・・・・・・筈だ。

 

「何のことだかサッパリだっ、僕は裏切った覚えも無いっての」

「まぁ、だよねー。悠を初めて見たときも、あー、この人は空っぽだなーって気がしたし、そんな事するようには思えなかったし」

 

・・・・・・何かディスられてる?え?質問に答えただけで何か僕ディスられてる?何で?え?

 

「・・・・・・ん、まぁ嘘吐いて無いと信じるよ。悠くん、命が一番大事そうだしね」

「そうだよ大事だよ、だからそろそろ話終わったなら帰して欲しいんですけど」

「まぁまぁ、もう少し話そうよ?それとも・・・・・・私と話をするの、嫌、かな・・・・・・?」

「・・・・・・くそぉ」

 

そういう聞き方をされると、まぁ、良いかなー、なんて思ってしまう訳で。

ま、まぁ?零無の話を断ったら僕殺されるかもしれないし?き、聞くしかないし、仕方ないよなぁ~~?

 

「・・・・・・君、ビドゥンからは離れた方が良いと思うよ」

「・・・・・・えーっと、それはどうして?」

「私、これでも律儀だから先に教えちゃうけど・・・・・・悠、器としては、信じられないくらい優秀なの。私の新しい器としても、彼の器としても、ね」

 

律儀なヤツは不意打ちで眷属化し兼ねないデュエマをしようとか誘って来ない、というツッコミは置いておくとして。

器、というのは・・・・・・クリーチャーを宿す肉体、のようなものだろうか?

 

「私やあのお爺ちゃんは、少し個体としての規模がデカくてね。特にお爺ちゃんなんかは、あぁして力を殆ど封印でもしないと収まりきらないの」

「ビドゥンも何かのクリーチャーってことなんだな?」

「そうだよ?過去に一度この世界を襲ってきた、正真正銘クリーチャーという枠組みにギリギリ踏みとどまっているヤバい奴、《終焉の禁断》そのもの・・・・・・まぁ、人間からすれば本当にちょっと前の話。丁度今から10年くらい前かな?」

「わーお、思ったより最近だ」

 

《終焉の禁断》というのは、《終焉の禁断 ドルマゲドンX》の事だろう。だが、まさかこの世界に過去襲撃してきていたとは思わなかった。良く退けられたなそんなの・・・・・・。

 

「その時は確か、守護神による閃光の如き斬撃により尖兵は一掃され、黄金に輝く龍の大剣により、終焉の化身は切り裂かれたー、とかなんとか。まぁその話は置いておいて、悠達がビドゥンと呼んでる人の器も、もうお爺ちゃんでしょ?だから単純に、もう長くないんだよ」

「まぁ、爺さんだしなぁ・・・・・・」

 

ビドゥンが何歳なのかは知らないが、確かに器にしては老いた体だ。その内ぽっくり逝ってしまうかもしれない事を考えると、老いた脆弱な体を捨て、若く強い器を欲するというのは理解出来る。

それに、中身があの《ドルマゲドン》なのだとすれば、尚更善意なんかで動いているとは思えない。クローバーとして僕を勧誘したのも、僕を器として評価したから、ということなのだろう。

 

「だからクローバーに所属する人達を、いつか自分に相応しい器とする為に任務などを出して鍛えさせている。悠は器としては合格点だけど、まだ《終焉の禁断》を背負うには流石に未熟なんだろうね。前に見たときよりは結構成長してるみたいだけど・・・・・・AFカードの声が聞こえるようにくらいはなったかな?」

 

AFカードの声も、確かに最近聞こえるようになっていたと思い出す。最初の頃はそんなことも無かったが、変態とかアカシックも、確かに言葉を発していた。これが器としての僕の成長を意味するのだというが、そもそも器になったら、その人間はどんな風になってしまうのだろうか。

そう思ったところで、零無は口を開く。

 

「器になったら、そのクリーチャーと混ざることになる。《終焉の禁断》レベルとなると・・・・・・元の自我とか、破壊されちゃうかもしれないね?」

 

零無は怪しく微笑む。美しくもあるが不気味に感じる赤い瞳に、僕の心は大きく揺れる。

零無はクローバーを裏切った・・・・・・とは、実際にこうなる前の姿を見てない為に、他の3人と比べると僕はそこまで思っていないが、少なくともラボに顔を出さないしパラレルとも協力関係にあるらしい以上、味方とも言えない第3勢力的な存在なのが現状だ。

だが、過去にビドゥンと言い争っていたところを見るに、《ドルマゲドン》とは敵対関係という可能性はある。僕にこのような話をしたのも、自分の器になれ、というよりも、アイツの器になるのは勧めない、という風な感じを受ける。

 

──でも、これが本当かどうか、僕には分からない。

 

「零無はビドゥンから僕を引き離そうとしてるのかもしれないけど・・・・・・僕はだからと言って、わざわざ《零龍》の器になるようなつもりはないぞ」

「うっ、そうやって面と向かって拒絶されるのはなかなかショックなんだけどな・・・・・・まぁ、それでも良いよ。私はこの状態が、結構満足してるから」

 

零無は先ほどとは違う、どこか優しい笑みを浮かべてそっと胸元に手を添える。添えられたのは心臓の上・・・・・・コイツも何か、訳アリということなのだろうか?

 

「でも、《終焉の禁断》は止めた方が良い。仮に悠が今より強い器になれば・・・・・・禁断爆発、地球滅亡お疲れ様、なーんてことも、十分に有り得るから」

「軽々しく恐ろしいこと言うなぁ!?」

 

いやまぁ!まぁ確かに《ドルマゲドン》なら可能性としてはかなり高いけど・・・・・・!何で僕そんな体質なの!?嬉しくねーよ馬鹿!

 

「私としても、私以外の手で世界が零になるのは、ちょっと気が進まないからね・・・・・・向こうも多分同じだろうけど」

「はぁ・・・・・・だから邪魔すると?」

「そっ・・・・・・レクスターズもディスペクターも、それ以外も・・・・・・全部力にして、私が先に世界を零にする」

 

一瞬勘違いしそうになったが、やはりコイツも災厄だ。《ドルマゲドン》が復活すれば世界が滅びるかもしれない上に、《零龍》が目覚めれば世界が今度こそ零になるかもしれない・・・・・・。

 

はー阿呆らし。全人類死んだんじゃないのぉ~?

 

「それ、もうどう転んでも世界滅亡じゃん・・・・・・」

「私の方が苦しませずに終わらせてあげるよ!」

「んなとこで張り合うな!・・・・・・というか、そうなるとレクスターズとかディスペクターとか、争ってる場合じゃないのでは・・・・・・?」

 

最初こそディスペクターをレクスターズ率いる我らが主人公の緑磨くんが倒す、という分かり易い構図だと思っていたのだが、今の話を聞くと完全にその程度じゃ何も解決にならない。寧ろディスペクターの力を仮に借りたとしても、《ドルマゲドン》とかいう背景上でも次元の違う規格外の存在を倒せるのか疑問しかない。

まぁ、そういう意味では零無と協力してでもビドゥンの邪魔をする方がまだマシなのかもしれないが・・・・・・。

 

長く考え込んでいると、零無はそっとバレないように勝手に僕の上着のポケットからスマホを取り出したようで、何か操作をした後にポイっと投げてくる。何をしたのか恐る恐る点いている画面を見ると、そこには良くクローバの連絡手段として使うDIENの画面が表示されていた。前から思っていることなのだが、普通に名前が不吉すぎないか?アプリ版デ○ノートじゃないんだろうかと不安になったわ。

 

「私の連絡先、追加しておいたから。暇なときとか何か知りたいことあったら、それでまたお話しよ?」

「世界を滅ぼす魔王の連絡先かぁ・・・・・・素直に喜べねぇなこれ」

 

だが此処で連絡先を手に入れられたのは嬉しい。僕としても、さっきの話を聞いてしまっては何も知らない振りをし続けることも出来ないからだ。

 

「じゃあ私、これで帰るね。そろそろ悠への迎えが来てるみたいだし」

「・・・・・・ん、あぁ、そういうことか」

 

恐らく前回のようにビドゥンが迎えに来たか、救出の準備を整えた小蛇が来たのだろう。本格的に争うのを望んでいないのか、零無はもう此処を去るようだった。

 

「あぁ、そうそう。話を聞いてくれた御礼に最後に2つ忠告しといてあげる」

「お、何だろなー」

「パラレルで裏切り者が出たみたいだよ・・・・・・顔を隠した男で、かなり強いらしいし目的不明らしいから、遭ったら逃げた方が良いかもね。それと・・・・・・ラボにも裏切り者が居るんだってさ、気を付けてね?」

「なっ──」

 

そう言って、じゃねっ、と僕に言い放ち、零無は消えて行った。爆弾みたいな情報に困り果てた僕を見て満足したのか、最後に見た横顔は、悪戯が成功したのを喜ぶ童女のようだった。

 

「パラレルは兎も角・・・・・・ラボに裏切り者、か。こえーなぁ、ホントなら・・・・・・」




邪帝縫合王「いやー!出番楽しみだなぁ!」
勝災電融王「おっ、そうだな」
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