この世界で所持デッキを必死に誤魔化して生き抜くお話   作:change

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一回重大なミスに気付き再投下、みんな!投稿前にチェックはちゃんとしような!


第9話 「カードに命かけるやつなんてこの世にいねーだろ」

雨の降った日の次の朝。

僕は死人のような声を出しながら目を覚ます。すぐ近くにエプロンを身に着けた見知った成人男性が一人。そして自分の横のベッドには、同い年くらいの男が一人眠りに着いている。

 

「サバイバル、すまん・・・・・・」

「・・・・・・病人二人って、お前らなぁ・・・・・・」

 

蒼神 悠、熱を出しました。

前回の任務、紅蓮の様態も安定してきた為にサバイバルと共に海へと行ったのだが、サバイバルと《深海の伝道師 アトランティス》とのデュエルにより、頭上から思いっきり水を被る事態が発生したのだ。それに加えて土砂降りの雨、紅蓮が療養中だったことによる最近の任務の量による疲労、零無に言われた事について考え続けて睡眠を怠った結果、こうなってしまった訳だ。

 

「紅蓮がもう少しで治るって時に、何で今度はお前が熱出すかねぇ・・・・・・」

「蒼神、大丈夫か?お前も卵飲むか?」

「お前はジャッ○ーかっての・・・・・・まぁ心配してくれるのは嬉しいがな。あー、サバイバル、任務ってこれどうなるんだ?」

 

紅蓮も僕も動けない。サバイバルと小蛇が動くのかとも考えたが、流石にこんな病人しかいないところをパラレルに攻められる訳にもいかない筈だ。

 

「まぁ今日のは小蛇だけになるだろうな。仕方ないだろ、そんな体調で無理されて、万が一のことがあったら困るしな。うちの方針は命大事に、だ」

 

ベッドの横を心配そうにウロチョロ歩いているアカシックを人差し指で少し突いて遊ぶ。因みに、超生者らしいアカシックだけが何故目覚めたのかの件に関しては、ビドゥンも知らんとのこと。ただ懐かれてしまったし、妙に愛着も湧いてしまった為、クローバーのペット的な感じに落ち着いた。

サバイバルの言葉を聞いて、僕はうんざりしながら口を開く。

 

「そうか・・・・・・さっさと治さないとなぁ」

 

早く仕事がしたそうな思っても無いことを言い、僕はもう一度寝ることにした。

──したのだが・・・・・・。

 

「・・・・・・」

 

考え事が多すぎて眠れねぇ。熱を出すまでにずっと考えていたことに結論が付いておらず、どうしても考えてしまうのだ。

零無が言ったことも、まぁ全て嘘の可能性もあるし、そうでない可能性もある。その上で、裏切り者だとかビドゥンの狙いなんてものに関しては、言わない方がまだ良いかもしれないと結論付けた。理由としては至極簡単で、確証が無い癖に混乱と不和をもたらす種になりかねない事と、ビドゥンが予定を変更して急に未熟な僕なんかを器にしてくる可能性も無い訳じゃないからだ。

勿論、本当だった場合の事の重大さは分かっている。いや何で僕こんな心配しなきゃいけないん?前世で何か悪いことでもした?神様でも殺してないとこんな特級の胃痛案件抱えるような人生送ることにならんだろ・・・・・・。

 

──・・・・・・この秘密を共有出来てるのは、世界の破壊者こと零無一人。まともな仲間が欲しいところだが、出来れば僕が頑張らなくても、何とかしてくれそうな人とか居ないかねぇ。

 

今僕が信用出来そうなのはクローバーのメンバーが殆どなのだが、クローバーの誰かが裏切り者だとすると、パラレルの現在の戦力がハッキリと見えてない以上は、寧ろ裏で色々されたりしそうであまり頼れない。紅蓮はそういうの無理そうだから正直安全だと思っているが、馬鹿過ぎてうっかり秘密を漏らしかねない為に、こういう事には向いてないだろう。

主人公の緑磨くんは、恐らくこの事を教えても問題無いだろうが、流石に今の戦力じゃ話にならないだろう。せめてエースが最終形態になるか、禁断の力を継承するなりしてくれれば或いは・・・・・・と言ったところか。

最後にパラレルだが・・・・・・さっきも言った通り、現在の戦力がどんなものか分かっていない。カードのパワーで言えば味方に出来ればかなり頼もしいことに違いは無いのだが、黒幕さんの策略などが間違い無く絡んで来るだろう。場合によっては、《ドルマゲドン》と《零龍》をくっつけようぜ!とかしてくるかもしれない。正直それをされたらお手上げも良いところだ・・・・・・。

 

──いや、待てよ?そういえばパラレルでも裏切り者が出たんだったか。

 

零無が言っていたのはラボだけでなく、パラレルでも裏切り者が出たという話だった。しかも滅茶苦茶強いと言う。パラレルを裏切った理由次第では、交渉出来たらそこと協力関係を築けるかもしれない。どんな人物かは分からないが、確かめてみる価値は十分にある。

 

「・・・・・・うぇ」

「おい、あんま考え事とかしないで寝てろ。今のお前凄い吐きそうだぞ」

「すまんサバイバr・・・・・・うっ・・・・・・胃が痛い」

「熱に胃痛とかボロボロ過ぎるだろ・・・・・・待ってろ、薬は確か・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

蒼神が熱を出して寝込んでいるのと同時刻。河川敷で緑磨は独り深刻そうな顔で俯いていた。

 

「・・・・・・もっと、もっと強くならないといけないんだ」

 

蒼神の助言通り、《禁時混成王》を倒すために《聖魔連結王》を倒そうとしていたのだが、挑んだ結果返り討ちに遭い、自分への攻撃を師匠である紅蓮が庇い重傷を負った事が、彼の精神をかなり追い込んでいた。

 

「このままじゃ駄目だ・・・・・・もっと、もっと力を付けないと・・・・・・っ」

「・・・・・・力が欲しいか?と、こういうときは言うのがお約束だったな」

「っ、誰!?」

 

急に背後から声を掛けられ、慌てて後ろを振り向く。そこには見知らぬ怪しい人物が一人立っていた。

風貌からして間違い無く年上。しかし声はボイスチェンジャーによる甲高い声な上に、顔面全体を覆う無地の黒い仮面を被っており、纏う服装も白一色のローブと、何とも不気味で不審な人物というのが第一印象であり、思わず緑磨は後ずさってしまう。

その様子を見て謎の人物はまたも緑磨に話掛ける。

 

「君、強くなりたいんじゃない?」

「・・・・・・そう、だけど」

「なら僕とデュエマしよう。大丈夫、ただデュエマするだけだよ。何も賭けたり傷も負わない、至って普通のデュエマ・・・・・・どう?」

 

普通のデュエマ。その言葉を聞いて、緑磨は今まで自分がやってきていたのは普通の、楽しいデュエマではなかったのだと改めて気付かされる。こんな事になる前は、楽しい心を忘れてはならない、という信条を持っていたのに、気付けばそれを少し忘れていた。

 

「普通のデュエマ・・・・・・」

「そう、普通のデュエマ。何かを賭けたり、傷ついたり、辛く苦しいものではなく、気軽に、けれど深く楽しいデュエマ・・・・・・それが僕の言う普通のデュエマ。どうかな?」

「・・・・・・うん、凄い良いと思う。やりましょう、普通のデュエマ!」

「うんうん、そう来なくっちゃ・・・・・・それじゃ、僕も久々に普通のデュエマ、楽しむかなぁ」

 

胡散臭さは兎も角、そういう事ならと緑磨は目前の人物とデュエマを始める。

2ターン目、真っ先に動いたのは先攻を貰った謎の人物からだった。

 

「マナチャージ、2マナで《爆龍覇 リンクウッド》を召喚。効果でデッキトップのドラグナー・カード、《龍覇 グレンアイラ》を手札に加えよう」(マナ2)

「っ、師匠と同じ、ドラグナーデッキ!?」

「さて、僕はこれでターンエンドだ」

 

謎の人物が使って来たのは、緑磨の師匠である紅蓮と同じドラグナーらしきデッキ。どのようなデッキか知っている分、急に展開してくることを考えた緑磨に、少し焦りの感情が出てくる。

 

「そう焦らないでも良いんじゃない?」

「っ、僕のターン、ドロー。マナを置いて2マナで《フェアリー・Re:ライフ》。1マナチャージしてターンエンド」(マナ3)

「じゃあ僕のターンだね、ドロー。マナチャージして3マナ、《龍覇 グレンアイラ》を召喚。効果でドラグハート・ウエポン、《始まりの龍装具 ビギニング・スタート》を装備。さて、殴ろうか」

 

3ターン目にして、謎の人物は攻撃を始める。紅蓮でもその早さで攻撃なんてそうしないが、目前の人物は紅蓮じゃない。だからこそ、知っている動きとズレが生じる。

 

「《爆龍覇 リンクウッド》でシールドをブレイク」

「・・・・・・トリガーはない」

「ターンエンド。君の番だね」

「僕のターン、ドロー!マナチャージ、4マナで《大爆龍 ダイナボルト》を召喚!《リンクウッド》を攻撃!この時、《ダイナボルト》は効果でアンタップ!」

「そのまま破壊・・・・・・が、流石に2度目の攻撃はしてこない、か・・・・・・まぁ当然か、旨味が無いからな」

 

一見ブロッカーは居ない・・・・・・ように見える。だが、紅蓮との戦いを知っている緑磨は、しっかりとカードの効果を覚えている。

 

「《龍覇 グレンアイラ》はデイガ・・・・・・火、光、闇の三色を持つクリーチャー、そして、《ビギニング・スタート》の効果は、その三色を持つクリーチャーにこそ、真価を発揮する」

「火はバトルでのパワー+2000、光はブロッカー付与、闇はスレイヤー付与・・・・・・此処で攻めても仕方ない・・・・・・ターンエンド」

「正解。そして、文明を問わずにある効果・・・・・・ドラグナーの召喚コスト軽減だ。僕のターン、ドロー。マナチャージして、《爆龍覇 リンクウッド》を1マナで召喚。トップの《龍覇 ラブエース》を手札に加え、それを3マナで召喚」(マナ4)

 

新たなドラグナー、だが、これも緑磨は知っている。

 

「ドラグナーのドローソース・・・・・・!」

「効果でまた《ビギニング・スタート》を装備、ドラグハートが出たことで、《ラブエース》の効果により1ドロー。ターンエンド時・・・・・・ドラグハートが出たことで、《始まりの龍装具》は姿を変える・・・・・・さぁ、龍解だ、《終わりの天魔龍 ファイナル・ジ・エンド》、ターンエンド」

「・・・・・・《終わりの天魔龍》、確か残しておくとドラグナーのコストを2減らす面倒なクリーチャー・・・・・・僕のターン、ドロー!」

 

緑磨はカードを引く。暫く見せていなかった、楽しくなってきた、という顔で。

 

「来た!マナチャージ、5マナで《王来英雄 モモキングRX》を召喚!その効果で、1枚捨てて2枚ドロー。そして・・・・・・!」

「来るんだね、君の切り札が・・・・・・」

 

緑磨のカードから火花が散る。熱が籠もったそのカードが、龍の英雄と重なる。

 

「スター進化!来てくれ!《ボルシャック・モモキングNEX》!」

 

炎龍の鎧に身を包まれ、魂を燃やした《モモキングRX》は、炎の英雄の力を纏い《ボルシャック・モモキングNEX》へと姿を変える。

 

「効果発揮!チェック・・・・・・!来た、《ダイナボルト〈エタフェニ.Star〉》!《ダイナボルト》にスター進化!シンカパワーで、《ラブエース》とバトルして破壊!」

「おっと、そいつはマズい」

「《モモキングNEX》で攻撃するとき効果発揮!トップチェック・・・・・・よし、《ボルシャック・モモキングNEX》を再度スター進化!!また捲って・・・・・・ハズレか。でも──」

 

墓地に送られる《フェアリー・Re:ライフ》。しかしこの猛攻は確かにドラグナーを追い詰める。

 

「W・ブレイク!」

「キツいな・・・・・・だがS・トリガーだ、《ドラゴンズ・サイン》、効果で《真・龍覇 ヘブンズ・ロージア》を場に。効果で《ビギニング・スタート》を装備」

「それでも・・・・・・《エタフェニ.Star》の攻撃時、効果で《グレンアイラ》を破壊!T・ブレイク!」

「受ける・・・・・・トリガーなしか」

「・・・・・・ターンエンド」

 

謎の人物の場には《ファイナル・ジ・エンド》が1体と《ヘブンズ・ロージア》が1体。手札は現在6枚、内1枚は《グレンアイラ》が確定している。

シールドが0になりはしたが・・・・・・謎の人物はまるで負けを恐れてはいない。

 

「・・・・・・これを待ってた、僕のターン、ドロー。マナチャージ、1マナで《リンクウッド》召喚。トップ確認・・・・・・《グレンアイラ》を手札に。3マナで呪文《瞬閃と疾駆と双撃の決断》。効果で、手札からコスト3以下のクリーチャー、《龍覇 グレンアイラ》をバトルゾーンに。そして、《ヘブンズ・ロージア》を、二度攻撃出来るようにする・・・・・・装備は《革命槍 ジャンヌ・ミゼル》にしておこう」

 

装備されたのは光の軽量ドラグハート。しかし、その効果も今この場面で必要とされているものではなく、完全に適当に出されたに過ぎないことは、謎の人物の口ぶりからハッキリ分かる。

 

「まずは《ファイナル・ジ・エンド》で《モモキングNEX》を攻撃。相打ちだが、スレイヤーで2度破壊だ」

「それは予想してた・・・・・・でも、2枚の《モモキングNEX》を身代わりに、進化元の《モモキングRX》は残る!」

「なら行け、シールドを攻撃しろ、《ロージア》。この瞬間──」

 

緑磨は謎の人物がニヤリと笑った・・・・・・ような気がした。そして、その感覚を覚えたと同時に《ロージア》が攻撃し、カードを2枚見せ、1枚が場へと叩きつけられる。

 

「侵略、発動」

「侵略!?」

「新鮮な反応をどうもありがとう。侵略は、自分のクリーチャーの攻撃時、特定条件で発動する効果だ。まだこれを君が覚えるのには少し早いが、力を求める君に少しだけ見せてあげよう・・・・・・超無限進化!」

 

ドラグナー3体を踏み台とし、その邪悪なる存在が権限する。

 

「僕の力として存分に暴れろ。《龍覇龍 デッドマン=ザ=オリジン》!」

「なっ───」

 

進化クリーチャーがノーコストで出て来たことによる驚き・・・・・・ではない。

 

「何かこのクリーチャー・・・・・・嫌な感じがする!?」

「安心して、君を喰ったりはしないさ・・・・・・コイツはもうそんな力も無い。今はただ、僕の下僕みたいなものさ・・・・・・さて、コイツは途中経過でね。更なる侵略をお見せしようか・・・・・・W侵略だ」

 

そう言って緑磨の目前の人物は見せていたもう一枚を場に──《龍覇龍》の上に重ねる。

 

「そっちがスター進化なら、こっちはNEO進化だ。来い、NEO進化!《燃える侵略 レッドギラゴン》!」

「また進化した!?」

「さて、此処で《デッドマン=ザ=オリジン》の効果処理だ。《レッドギラゴン》となったこのカードの下には、今カードが4枚ある。よって、コスト3以下のドラグハートを4枚、バトルゾーンに出す!」

「一気に4枚!?」

 

紅蓮とは明らかに違う力。同じドラグナーなのに、此処まで違うのかと緑磨は驚いていた。

いや、何よりも目前の人物から感じる底知れなさに、どこか負けるかもしれないと思わされていた。

 

「《龍魂城閣 レッドゥル》、《龍魂遺跡 グリーネ》、《龍魂教会 ホワイティ》、《龍魂宮殿 ブラックロ》をバトルゾーンに。《レッドゥル》のSA化は適当に《レッドギラゴン》に。《ホワイティ》の効果で《モモキングNEX》をフリーズし、《ブラックロ》の効果で君には1枚手札を捨てて貰う」

「4つの龍魂・・・・・・何かある」

 

緑磨の手札は現状1枚。そして、場にはドラグハートが計6枚。

それだけでなく場には龍の魂、龍魂の名を持つフォートレスが4つ。緑磨は間違い無く何かあると考えた。

 

「攻撃は続いてる、シールドをW・ブレイク!」

「くっ・・・・・・!トリガーは無い・・・・・・!?」

 

本来ならば、シールドは残り3枚。だが、《リンクウッド》での攻撃により、シールドは残り2枚にまで追い詰められている。つまり──

 

「後1回攻撃すれば──君は丸裸ということだ」

「っ──!」

「攻撃後、デッキトップのカードをこのカードの下に置く。そして行け、追撃だ《レッドギラゴン》。・・・・・・噛み砕け、W・ブレイク」

 

破壊される2枚のシールド、しかし、彼もまたデュエリスト、それも主人公であるのなら──

──そのまま、一方的にやられる訳にはいかない。

 

「G・ストライク!《モモスター キャンベロ》の効果で、このカードをG・ストライクで見せたとき、相手のブロッカーを破壊出来る!」

「っ!《ビギニング・スタート》の効果で、《レッドギラゴン》はブロッカー・・・・・・!」

「これで、貴方のバトルゾーンのクリーチャーは0!」

 

緑磨の言う通り、《レッドギラゴン》は破壊され、フィールドに並んでいるのは、用途不明の龍魂フォートレス4枚。くっそー、と悔しがる目前の人物を見るに、これは効いたのだろうと緑磨は考えた。

 

──攻撃はこれで終わり・・・・・・。

 

「攻撃はこれで終わり・・・・・・と、思ったかな?」

「っ!?」

 

悔しがっていた姿は、一瞬にして覆される。

 

「悔しがっていたのは・・・・・・演技!?」

「ポーカーフェイスは必要スキルだよ、まぁ、僕は顔隠してるけどね~・・・・・・《レッドギラゴン》の効果はね、破壊されることで意味を成すんだ」

「破壊されることで・・・・・・?」

「そう、君はあのまま、何もせずターンを貰っていれば良かったんだ。何もせずね。《ファイナル・ジ・エンド》も居なかったのだから、追撃が無ければ攻撃を阻むものも居なかった。勝てた筈だ。だが、君は見知ったカードに混ざる見知らぬカードの動きへの怯えのままに、カードを良く見ずに破壊した。それが君の敗因」

 

それを聞いた瞬間、緑磨の心臓がドクンと跳ねた。

身に覚えがあった。焦りで視野が狭まったとき、どう動くかをずっと手札を見て考えていたとき・・・・・・。

そう、それが緑磨 赤矢の弱点。感情を隠すことも、初見のカードへの対応力も、足りていないという弱点。

未知のものへの理解を、無意識に放棄している点。

 

「・・・・・・僕が君に教えたかった強さとはそういうことだ。君は新たな力よりも、まず自分の弱点を知りたまえ。これは授業料だ。《レッドギラゴン》の効果により、墓地より蘇生し天を舞えぇー・・・・・・ってね、来い、《真・龍覇 ヘブンズ・ロージア》」

「何で僕のそんなことまで・・・・・・って、下にあったカードが!?」

「スター進化と似ているだろう?でも、これはスター進化とは違って、下にあった特定のカードを場に出す能力でね。そして──《ロージア》の効果で、《龍魂要塞 ブルニカ》をバトルゾーンに」

「な、何!?龍魂のカード達が光って・・・・・・!?」

 

5枚の龍魂が揃い、それらが勝手に引き合わされる。まるで、カードそのものに強い意思が宿っているかのように。

 

「さぁ・・・・・・スーパー龍解だ」

「スーパー・・・・・・龍・・・・・・解?」

 

緑磨は聞いたことが無い言葉だ。誰よりもドラグハートを使う紅蓮がそのような言葉を発したことは無い為、仕方ないといえば仕方がない。

何より、このようなカード、彼は存在していることすら知らなかったのだから。

 

「五元の龍の魂よ、今その5つの封印を解かん・・・・・・極真顕現──」

 

 

 

「《極真龍魂 オール・オーバー・ザ・ワールド》」

 

 

 

其れが姿を現したと同時に、ゲームの勝敗は決定した




デッドマン「出番一瞬とか許せねぇ~~~~!!!俺とカラオケでバトルだ!!」
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