魔法つかいプリキュア! 〜奇跡と魔法と幸福の翼〜   作:シロX

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この回が一番好き。あとみらいのキャラソンめっちゃ好き!以上!

ではスタート!


第17話 花まる

十六夜翼、朝日奈みらい、十六夜リコは闇の魔法つかいや悪魔達に対抗すべく日夜絆を深めている

 

特にみらいはその中でも中心的な存在でいる。

そんな彼女でも時として壁にぶつかり悩む事もある

 

そう例えば

 

「うぅ〜……」

 

「みらい、数学26点は酷いぞ」

 

「だってぇ〜…」

 

学生の本分でもある勉強。特に数学は大の苦手だった。

とはいえ苦手なのは数学のみ。それ以外の教科は天と地の差で良く出来ている

 

「リコは100点で花まるモフ!」

 

「は〜な〜ま〜る〜!」

 

逆に、魔法界から此方の世界に来て間もないリコが100点ときた

 

「再テスト嫌だよ〜!!」

 

「頑張れみらい。応援してるぞ」

 

「翼、貴方も人の事言えないわよ」

 

リコは翼の答案用紙を開いてそれを見せつける

 

「30点。赤点ギリギリじゃない!!」

 

翼も他人事ではない。赤点ラインは30点で翼はそのギリギリのラインの上に立っていた

 

「赤点ギリギリだなんて殆ど赤点同然じゃない!」

 

「テストのルールに従い俺は赤点を回避してる。ギリギリだろうが何だろうが再テストなんてものは無い!」

 

「だとしてもギリギリはギリギリよ!よって翼を『馬鹿』と認定します〜!」

 

「じゃあ赤点を取ってるわたしは、ギリギリで取ってる馬鹿な翼君よりも"もっと馬鹿"なんだね……あはは……はぁ…」

 

「あいや、みらいは違うのよ!つ、翼に言ってるのよ!」

 

「モフルン先生、リコがみらいの事を馬鹿とか言ってイジメてま〜す!」

 

「その口、今すぐ魔法で喋れなくさせてもいいのよ〜?」

 

リコは改めて翼の答案用紙を見つめる。何やら不服の様な表情をしている

 

「翼、もう少し頑張りなさい。貴方なら充分に点数は取れる筈よ」

 

「お前は俺のお袋か」

 

 

 

 

その日の夜、再テストに向けてのテスト勉強が始まっていた

 

リコは復習、はーちゃんは花まる練習をしていた。二人共真面目に取り組んでいる

 

対してみらいはというと、ちゃんと勉強はしているものの既に睡魔と戦っていた

 

「みらい!」

 

「うぇ……はっ!ね、寝てないよ!」

 

「まだ勉強を始めてから五分も経ってないのよ」

 

「だって、数式を覚えてもわくわくしないんだもん」

 

わくわくするしないの問題で勉強をしないのは良くない。

リコもそんなみらいを冷えた目で見つめる

 

「あ、そういえば!観たいドラマがあったんだ〜!」

 

なんとかして逃げ場を見つけたみらいは、勉強する机から離れてソファーに座ってTVをつけ始めた

 

「リコも一緒に観ようよ〜。少女漫画原作の『蝶々さんこんにちは!』だよ!アニメ観てからハマったんだよね〜!」

 

リコも誘惑して一緒にTVを観れば勉強なんてしなくなる。

そんな作戦だったが、真面目なリコがそんな罠に引っかかるなんて事はなかった

 

「もう!キュアップ・ラパパ!TVよ、消えなさい!」

 

すると今回は魔法がとてもとても上手くいって、文字通りTVが一瞬にして消え去った

 

「「あぁ!!」」

 

「TVが無くなっちゃった…」

 

「こ、これは狙い通りだし!勉強が終わったら元に戻してあげる……多分、なんとか出来ると」

 

「えぇ…」

 

逆に上手くいき過ぎて、リコも本当に戻って来るのかどうか怪しくなっていた

 

「ならこうしましょう!環境を変えるの!」

 

「環境を変える?」

 

「そう。明日翼の家に行ってそこで勉強するの。そうすれば、下手に他人の物を触る事はないし、翼も一緒に勉強出来て一石二鳥よ!」

 

「でも、翼君も勉強しないと思うけどなぁ〜」

 

「そんなの聞いてみないと分からないじゃない。ちょっと電話を借りるわよ」

 

リコはおぼつかない手で、固定電話を操作して翼の自宅へと掛ける

 

『はいもしもし』

 

「あ、翼。わたしリコよ。ちょっと明日みらいの再テスト勉強を手伝ってくれる?」

 

『それ俺の家に来るって事か?』

 

「ええそうよ。貴方も一緒に勉強出来て一石二鳥よ。どう?」

 

受話器の向こう側では少し唸り声が聴こえる。どうやら迷っている様だ

 

『……しゃ〜ないな。良いぞ来い。住所は分かるな?』

 

「ありがとう!知ってるから大丈夫よ」

 

『そうか。あ、それと電話を切る前に一つ……突然、リビングに謎のTV一台が現れたんだが何か魔法でも使ったのか?』

 

「え!?あ〜……今すぐ持って来れるかしら?」

 

受話器から深い溜め息を聴こえた後電話は切られた。しかしそれから数分後には、ちゃんと丁寧に持ち運んでる翼の姿があった

 

 

 

 

 

////////

 

「翼の家ってどんな所モフ?」

 

「どんな所なんだろうね?」

 

「ちょっと待って。まさかみらい、翼の家がどんなのか見た事ないの?」

 

「うん…この前星空見に行った時が初めてだったし、それにあの時は暗くてよく見えなかったしで…」

 

行った事はあるものの、実質初めて翼の家を目にする。

それもあり、内心みらいはわくわくしていた

 

そして住所通り辿り着いたのだが、目の前に広がる塀と和風門に呆気を取られていた

 

「これ、何坪くらいあるのかな?」

 

「取り敢えず入ってみるモフ!」

 

門を潜ると、そこにはそれなりの平家が建っていた。

しかし土地が広過ぎる為、そこまで少々歩かなければならない

 

その広さ約500坪程

 

「「広い!?」」

 

「ちょちょちょリコ広過ぎるよ!!」

 

「学校と同じくらいあるんじゃないの…?」

 

やっとの思いで玄関前に辿り着き、取り敢えずインターホンを鳴らしてみる。

すると、ドタバタと大きな足音をたてながら玄関の扉が開かれた

 

出て来たのは翼なのだが、その姿はエプロン姿に少々白い粉まみれになっていた

 

「「どうしたの!?」」

 

「あ〜それは──」

 

「くんくん、翼から甘い匂いがするモフ!」

 

「そう正解。今クッキー焼いているんだ。勉強前にとか休憩の間に食べるかなと思ってな。取り敢えず入れ」

 

玄関で立ち話も失礼。スリッパを出して家に上がらせる

 

廊下で歩くみらいとリコは、まじまじと置かれてる家具を見ていた

 

「わぁ〜!これ黒電話だ!」

 

「大きな古時計モフ!」

 

「みらいの家と違って木製なのね」

 

廊下だけを見ただけで分かる古き良きレトロな家具。

それは廊下だけでは留まらなかった

 

リビングへ行くと畳は勿論だが、障子に地べたに置かれる座布団、おまけ程度に置かれてある熊の置物

 

「クッキーは後15分で出来ると思う。先に勉強の方をしようか」

 

「流石にTVは、アンテナが付いてるのじゃないんだね」

 

「それだとTV観れないだろ。台所も機能優先で最新のを使ってる。和風が好きだが程々にしないとな」

 

 

 

 

 

それから一時間は経ったくらい。

意外にも、リコの指導の元で勉強会は順調に進んでいた

 

そして翼に勉強を教えていたリコはある事に気付いた

 

「翼貴方、わたしが教えなくても勉強出来るじゃない」

 

リコが適当に出題した数学の問題を、八割正解していた。

とても赤点ギリギリを取るとは思えない

 

「最低限取ればいいだろう?本気出すなら三年からだ」

 

「ならみらいを教えるの手伝ってよ。貴方なら楽勝でしょ?」

 

「…あぁ」

 

スリーマンセルで教えようとみらいへ視線を移すが、その本人が寝息をたてて熟睡していた

 

「みらいは可愛いな」

 

「そうね……て違う!!」

 

 

 

 

 

////////

 

次の日でもリコは抜群の頭脳で、問題を解いていた。

その事について、みらいは酷く落ち込んでいた

 

「リコはやっぱり凄いなぁ〜。わたしが解らない問題もビシバシ答えるし、どうやったらあんなに簡単に出来るのかな…」

 

「え、そうなのか?俺にはそうは思えないけど。この前だって、漢字の読み書きを手伝えって言って来たし」

 

「そうなの!?」

 

「知らなかったのか?てっきり知ってるのかと。まぁリコの性格を考えれば頼る事すら嫌だろうし、みらいに相談するのも渋るだろうな」

 

「だよね…」

 

 

 

 

 

その日の放課後。みらいは共に帰るべく、翼とリコを探して図書室に来ていた

 

「確か皆んなが言うには図書室に居るって……あ」

 

みらいが見た光景は、翼がリコに勉強を教えている姿だった。

リコは頭を悩ませながら、翼の言う事を聞きつつペンを走らせていた

 

 

「随分と慣れたもんだな。もう俺に頼らなくても大丈夫だろう」

 

「毎日付き合ってくれてありがとう。でもまだまだよ」

 

 

みらいはゆっくりと近付き、リコのノートを盗み見る。

リコが勉強しているのは字の練習だった

 

漢字や平仮名、カタカナと色んな字を練習していた

 

「あ、みらい」

 

「え…わっ!?」

 

ようやくみらいの存在に気付き、リコは慌ててノートを隠した

 

「リコ、字の練習をしてたんだね」

 

「うん…ナシマホウ界の字は難しくて上手に書けなくて、翼に教えてもらってたの。恥ずかしいわ」

 

「全然恥ずかしくないよ!凄いよ、こんなに一生懸命努力してて!」

 

「色々な経験が魔法を成長させてくれると思うの。漢字や化学式、魔法界には無い科目もいっぱいあるけど全部頑張りたい。無駄な努力なんてない。どんな事でも一生懸命頑張ればきっと自分の力になる」

 

みらいの目つきが変わり、翼の隣の席に座って鞄から筆箱とノートを取り出した

 

「わたしも頑張る。だからそれまで二人共お願い!」

 

 

 

 

 

////////

 

再テスト当日

 

生徒があまり居ない時間帯にテストが始まる。

そこでリコは提案した。最後にみらいの背中を押すにはどうしたら良いのかと

 

そして思い付き、翼とリコは体育倉庫前で集まっていた

 

「ラインパウダーをほうきに仕込んで、空に字を描くのか……出来るのか?」

 

「やるのよ」

 

「言い切るか。なら見つかるなよ」

 

ほうきにラインパウダーを仕込み終え、リコは大きく空へと飛び立って行った

 

そしてリコは、「みらい がんばって」と描き、みらいに最後のエールを贈った

 

 

 

 

 

「上手く出来てたかしら?」

 

「完璧だ」

 

二人は、ほうきに仕込んだラインパウダーを叩いている時再テストを終えたみらいが走って来た

 

「どうだったモフ?」

 

「まだ点数は分かんないけど、前より頑張れた気がする!」

 

しかしそんな余韻に浸かるのも無く、グランドで大きな音が鳴り響いた

 

 

 

 

 

グランドでは、ガメッツがリンクルストーンを探すのに地面を叩き割っていた

 

「辞めなさい!」

 

「学校を壊さないで!」

 

「止めたいのならその力で、技で、我に語るのだな!」

 

 

「魔法入りました!出でよ、ヨクバール!」

 

 

サッカーボールと黒板消しが合わさりヨクバールを生み出した

 

「さぁ、どう出る?」

 

「こう出るさ!」

 

 

 

「「キュアップ・ラパパ!」」

 

「「ダイヤ!」」

 

「「ミラクル・マジカル・ジュエリーレ!」」

 

 

「ふたりの奇跡!キュアミラクル!」

 

「ふたりの魔法!キュアマジカル!」

 

 

「「魔法つかいプリキュア !」」

 

 

大天翼之剣(だいてんよくのつるぎ)──侵食率20%!」

 

 

 

「なるほど、今日はその姿で来たと言う訳か。行けヨクバール!」

 

そんな意味深な事を残して、ヨクバールが襲い掛かって来る

 

「ヨクバール!」

 

ヨクバールは片腕の黒板消しは投げ飛ばして来た。

しかしなんの変哲も無い真っ直ぐな攻撃。容易く避けてみせた

 

けれど狙いはそこではなかった

 

「マジカル危ない!」

 

黒板消しはブーメランの様にして返って来て、背後からマジカルを攻撃しようとするもミラクルの声でその存在に気付く

 

だが防御には間に合うかは些か難しい。素早く翼がマジカルの背中に着き、地面から土の拳を作りあげて跳ね返した

 

「そう来ると思ったぞ」

 

一人身動き出来ないのを見て、ヨクバールは次の攻撃に移る。

体からサッカーボールを打ち出して来たのだ

 

「フッ!」

 

「ハッ!」

 

ミラクルはマジカルの隣へ立ち、二人でそのボールを蹴り返して防御するのであった。

無数に飛んで来るボールに、防御するだけで攻撃出来ず手一杯

 

「防ぐのがやっとではないか。貴様らの動きはもう見切った!」

 

「そうかしら?」

 

「ならこれはどう!」

 

「「リンクルステッキ!」」

 

二人はリンクルステッキを構えて飛び出し、それぞれが持つリンクルストーンを使用する

 

「リンクル・タンザナイト!」

 

リンクルステッキから紫の閃光が放ち、ヨクバールの視界を眩まさせた

 

「今よマジカル!」

 

「えぇ!──リンクル・ペリドット!」

 

ペリドットのリンクルストーンで、ステッキから葉っぱの吹雪を出して直撃する

 

「俺達も行くぞフフ!」

 

『フフフ!』

 

 

 

「天使魔法──エレメンタルブレイカー!」

 

 

 

四限素と浄化の力を纏った剣がヨクバールを切り裂き、見事浄化させたのだった

 

 

 

 

 

////////

 

「じゃ〜ん!」

 

再テストの答案用紙が返って来て、その点数にご機嫌だったみらい。

その点数は85点と高得点だった

 

「今度は丸がいっぱいモフ!」

 

「朝日奈みらい、再テスト合格しました!100点じゃなかったから花まるは貰えなかったけど」

 

「でも凄いわ、良く頑張ったわね!」

 

「85点も取れれば充分だ」

 

「これもリコと翼君のお陰だよ。どんな事でも頑張る姿をリコが見せてくれたから!そしてそれに気付かせてくれたのは翼君!二人共ありがとう!」

 

そして今回頑張ったのはみらいともう一人

 

「みらい、リコ、翼。花まる!」

 

はーちゃんも練習していた花まるを、綺麗に描けていた

 

「嬉しい!」

 

「綺麗な花まるね!」

 

「はーちゃんも頑張って偉かったな」

 

その花まるの上に、空から光りが降って落ちて来た。

その光りはやがて小さくなり、みらいの手の平の上に移動した

 

それは紛れもない新しいリンクルストーン

 

「『ムーンストーン』。月のリンクルストーンモフ!」

 

「お月様も花まるくれたわね」

 

「今日は良いこと尽くしだな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

どんな事にも意味はある。そんな事を知ったみらいだった




次はオリ回です

ここまでの拝読ありがとうございました
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