魔法つかいプリキュア! 〜奇跡と魔法と幸福の翼〜 作:シロX
ではスタート
「翼、あ〜そ〜ぼ〜!」
「その声ははー…ちゃん?」
学校へ登校中、突然上からはーちゃんの声がして見上げて返事をしたのだが、その姿に驚き言葉を失くしてしまった
それはいつもの姿ではなく、赤いドラゴンの様な姿をしてるはーちゃんだった
(((まるで意味が分からん)))
「あれ、そういえばみらいやリコはどうした?」
はーちゃんのインパクトのある姿で気付くのが遅れたが、お世話をしてる筈のみらい達の姿が見えなかった
「知〜らない!」
『ゲゲゲ、何かやらかしたみたいだな』
みらい達の名前を出すと、頬を膨らませてプイッと顔を背けて不機嫌になる
普通なら、はーちゃんを保護した後みらい達に届ければそれで済む話なのだが、恐らくそれで済むならこんな面倒な事にはなっていない
理由は判らないが、ここははーちゃんの気持ちを尊重して自分で何とかしようと決めた
と、いうのは半分。翼の狙いは
「分かった。遊ぶけど学校で探険しながらはどうだ?いつもスマホンの中に居るから、学校がどんな所かあまり知らないだろ?」
狙いは、学校で遊ばせればみらい達が駆け付けてくれる筈と読んでのこと。
恐らく、今もはーちゃんが居なくなった事で心配はしてると思う
だからそれまでは、はーちゃんの自由にさせ、見守るという事にした
「うん!じゃあ早く行こう…ひっく!」
はーちゃんがしゃっくりをすると、突然姿を変えてドラゴンから雷様の姿となった
『フフフ、これで本当に良いのかねぇ?』
////////
「はーちゃん大丈夫かなぁ…?」
我が子の様に心配するみらい。学校へ着いても、その姿を発見出来ず焦る気持ちが溢れ出る
「何処に行ったのかしら…?」
「モフ…」
リコとモフルンも教室の窓から見渡すも、はーちゃんらしき影は見当たらない
そんな時授業開始のチャイムが鳴った。流石に授業を抜けるのはマズい為、みらい達は気が気でない気持ちを抑えながら着席する
ふと、リコは隣の翼の席へ目を向ける
(翼も何処に居るのよ…)
未だに出席していない翼も気になる。こんなにも心配するのは、ナギとの件での出来事がきっかけ
いつも近過ぎず、離れ過ぎずの距離を保っていたのだが、何の連絡もして来ない様子から嫌な事を想像してしまう
「はーちゃん、翼…」
一方で、そんなみらい達の心配を知らずの翼達は学校の敷地内を渡り歩いていた
「さて、何して遊ぶか」
「鬼ごっこ!翼が鬼だよ〜!」
「え、あ、はーちゃん!?」
唐突に始まった鬼ごっこに戸惑ってる隙に、はーちゃんは何処かへ飛び去って行ってしまった
『フフ、追うわよ!』
だが、空中を飛び回るはーちゃんを捕まえるとなると至難の業。
ただでさえ捕まり難い空の上に、小さな体で縦横無尽に飛び回るのだ
少し目を離した隙に見失ってしまった
「うわマズい!ゲゲ、フフ、分かれて行動だ。頼んだぞ」
学校中を駆け巡りはーちゃんを探すのだが、それと同時に小さな妖精の噂も耳にする。
どうやら、全校生徒にはーちゃんの姿を見られているらしい
色んな場所で宇宙人、鳥、狼、人魚、花といった目撃情報が飛び交う。恐らくそれは、はーちゃんが行く先々で姿を変えた結果なのだろう
「はぁ…流石にはーちゃんを探すのは苦労する。ゲゲ達は見つけたのか……あれ?」
膝をついて休憩していると、目の前でゲゲとフフが一緒になって飛んでいるのが目に入った
「ゲゲ、フフ!」
『ゲゲ、丁度良かった。あそこだ』
ゲゲが指差す方向の空には、ユニコーンの姿で街の方へ飛んで行くはーちゃんが居た
『フフ、流石にこれ以上の騒ぎはマズいよ』
「やんちゃな娘を捕まるぞ」
「確かこっちの方向に……げっ!?」
「「あ!!」」
翼が走る先でみらいとリコに出会した。
はーちゃんと遊んで見失っと二人に知れば、怒られるのは間違いない
「お父さんが来たモフ」
「お、お父さん?何の話だ?」
「モフルン達がはーちゃんのお母さんなら、翼はお父さんモフ!」
「それは良かったな。ところで皆んなは何でこんな所に?」
「はーちゃんを探してるモフ」
その言葉で翼達三人はビクついた。翼達の不行き届けがバレたのかと
「翼君も手伝って!」
しかしそれは思い違いだった。どうやら、みらい達は翼達がはーちゃんを探してる事を知らなかった様だ
「お、おう。そういう事なら手伝う」
((誤魔化したな))
知らない事をいい事に、まるで今知った素振りでみらい達と共に捜索を開始する
「それより翼、今日何で学校へ来なかったの?朝からはーちゃんも居なくなって、翼も居なかったから心配したのよ。わたしはてっきり、翼の所にはーちゃんが居るのかと思ったの」
「……さっさとはーちゃんを探すぞ。あっちの方へ行くのが見えた」
「ちょっと……ん?何ではーちゃんが居る場所を知ってるのよ?」
////////
「この路地裏だ」
街中のとある路地裏。遠目でたが、そこではーちゃんの姿を最後に目にした
「ねぇ翼、何ではーちゃんの場所が分かるのよ……もしかして翼が学校に居なかったなって──」
「うっせぇぞ!誰にでも失敗はあるんだよ!」
「やっぱり一緒に居たんじゃない!そんな大事な事を隠すなんて最低よ!」
「まぁまぁ二人共落ち着い……あ、はーちゃん!?」
仲裁に入ろうとしたみらいだが、ふと上を見上げると建物の上にはーちゃんを発見した
けれど不運な事に、スパルダに捕まって囚われの身となっていた
「はーちゃんを離しなさい!」
「離しなさい!」
「モフ!」
「おやプリキュア。この妖精はアンタ達の……なら離してやるよ!」
スパルダははーちゃんを投げ捨て、建物の屋上に蜘蛛の糸と共に張り付けてた
「こっちだって、手ぶらで帰る訳にもいかないから……覚悟しな!!」
「魔法入りました!出でよ、ヨクバール!」
「ヨクバール!!」
バナナの皮と電柱を使ってヨクバールを生み出した。
微量ながら、頭部のバナナの皮から電気を帯びている
「行くぞ!」
「「「うん!(モフ!)」」」
「「キュアップ・ラパパ!」」
「「トパーズ!」」
「「ミラクル・マジカル・ジュエリーレ!」」
「ふたりの奇跡!キュアミラクル!」
「ふたりの魔法!キュアマジカル!」
「「魔法つかいプリキュア !」」
「
「行けヨクバール!」
「ギョイ!」
向かって来るヨクバールを三人は高く飛んで避け、ミラクルとマジカルは光の球をトランポリンの様に柔らかくして足場を作り、そこから勢い良く飛び出して蹴りを放つ
ヨクバールはバナナの皮で二人の攻撃を受け止めた。更にその皮には秘密があった
「滑って…きゃっ!」
防御するだけではなく、バナナの皮の表面の滑りやすさを利用して受け流した
「「ミラクル!」」
翼とマジカルが、ミラクルの両手を取り落下する前に助け出した
「ありがとう二人共!」
『ゲゲ、お礼なんて言ってる暇ないぞ!』
追撃を仕掛けて来るヨクバール。バナナの皮を高速回転させ、触れれば電撃の餌食にもなる
「
即座に斬撃を放ち対抗した。ヨクバールに直撃し、大きく仰け反るが大したダメージが与えられなかった
「ヨクバール?」
けれど代わりに、皮の滑りと電撃は掻き消した。これで攻撃は通る様になった
「「フッ!」」
光の球の形状を変化させ足場にし、空中で勢いのついた同時攻撃でヨクバールを地上に落とした
『ゲゲ、ツバサ捕まえるんだ!』
翼は煉魔之刀剣を鞘に収め、地上に降りてヨクバールの体を掴んだ。
ヨクバールも引き剥がそうと暴れるも、踏ん張りを効かせる翼に手こずる
「ヨクバール何をやってる!ささっと引き剥がし……しまった!」
翼がヨクバールを押さえ付けてる間に、ミラクルとマジカルははーちゃんを助け出して、スマホンの中に避難させていた
「ミラクル、マジカル……後は任せたッ!!」
ヨクバールを持ち上げ、そのまま回転してミラクルとマジカルの方向へ投げ捨てた
「「リンクルステッキ!」」
「「トパーズ!」」
「「金色の希望よ!私たちの手に!」」
「「フルフルリンクル!」」
「「プリキュア・トパーズ・エスペランサ!」」
////////
公園では、みらい達とはーちゃんが対面して気まずい雰囲気を出していた
「皆んな、ごめんなさい…」
「「「ごめんなさい(モフ)…」」」
そして何故か、迷惑を掛けたはーちゃんだけではなくみらい達も謝罪の言葉を言った
「え、何で?」
「わたし達反省したの。はーちゃんのお話ちゃんと聞いてあげれてなかったって」
「はーちゃん許してくれる…?」
「許してモフ…」
「…はーちゃん、ご飯食べてお散歩したかったの。でも、皆んな構ってくれなかったから一人でお出かけしたの…ごめんなさい!」
四人は自分達の事を改めて見直して、それを踏まえて反省した。
軽い喧嘩みたいな事は有りはしたが、それが自分達の繋がりをより良いものとする事となった
「翼もごめんなさい。学校にも行けなくて…」
「別に構わないさ。俺だってはーちゃんを見失った責任はあるしさ」
「へぇ〜、やっぱりはーちゃんと一緒に居たんだ」
肩をがっしりと掴まれ、笑顔で迫るリコに目の下をヒクつかせる
「わ、悪かったって!ほら、ごめんなさい!ごめんな……」
適当に謝って切り抜け様とするが、途中翼はリコを見つめながら考え始める
「『ごめんなさい』、か……」
「何よ?」
「…何でもない。それより学校の方は大丈夫か?」
「「…あ」」
学校では大きな騒ぎは起こってはいなかったが、代わりに「幸せを運ぶ妖精」という噂が暫く飛び交うのであった
次回で、リコに対する態度を改める予定です。
ここまでの拝読ありがとうございました