魔法つかいプリキュア! 〜奇跡と魔法と幸福の翼〜 作:シロX
ではスタート!
「暇だな」
『ゲゲゲ、暇だな』
『フフフ、暇ね』
翼達三人は、縁側でお茶を啜りながら日向ぼっこをしていた。
特にやる事なく時間を持て余していたら、突然声を掛けられた
「暇ならちょっと手伝って欲しいのだけど!」
ビクリと肩を震わせて声のした空へと視線を移すと、ほうきに乗ったみらいとリコの姿があった
「やっほ〜翼君!」
「突然だな。手伝いはするけど…」
「何よ?」
「玄関から入って来い」
みらいのお願いで翼は人探しの協力を承った。
その人探しというのが、みらいの叔母である「かの子」の思い出の人らしい。理由として、どんな人なのか興味があるだけとのこと
「それでわざわざ水晶まで引っ張って来たのか?それに…」
翼は自分の姿に少し呆れていた。何故かというと、水晶を使って占いで探すから雰囲気が出る様に魔法学校の制服に強制で着替えさせられたのだ
「てか、みらいなら分かるが内心一番わくわくしてるのリコじゃないか?」
「えっ、何でそうなるのよ?」
「顔に出てる」
「ッ!」
からかうのもこれくらいにして、翼は本題の人探しに話題を変える
「それで人探しは?」
『感じます。尋ね人は案外近くに居るようです』
「近くってこの街の人?具体的に教えて!」
『それは…あ』
水晶が喋ろうとしたのだが、人が近付いて来た為一度黙り込んだ
「あの、すまないが道を教えてくれんか?迷ってしまって」
「もしかして貴方が思い出の人?」
「何のことか?ワシが行きたいのはこの煎餅屋なんじゃが…」
「少し見せて下さい」
道案内に協力しようとみらいは地図を受け取る。目的の店は「つなぎせんべい」という昔からあるお店
「此処があそこで、あれが此処だから…」
「回すな回すな。場所なら俺が知ってるから」
地図をクルクルと回すみらいに呆れなながらも、翼自ら道案内に買って出た
「翼君知ってたんだ!」
「俺はみらいが知らない事に驚いた。外で出歩く事が多そうなお前なら知ってると思ってた。リコと違って」
「何でそこでわたしが出て来るのよ?」
「リコはどちらかというと、外で遊ぶより図書館とかで本を読むタイプだろ?」
「そ、そんな訳ないし!ちゃんと外でも遊ぶし!」
「何で見栄を張るんだ?」
案内した煎餅屋に辿り着くと、偶然にもかの子がそのお店に居た
「おばあちゃん!?」
「あら、皆んな揃ってどうしたの?」
「あ、いや…」
道案内した人はどうやら探し人ではなかった。気を取り直して次の手掛かりを求めて占ってみる
その結果水晶に映ったのは、とあるお爺さんとその花壇だった
「そのお爺さんなら知ってる」
そしてまたも翼が心当たりの事を言った
「貴方何でも知ってるわね…」
「頭でっかちのリコと違って外に出るからな」
「さっきから聞いていれば…だったらわたしを何処か連れて行きなさいよ!」
『フフフ、それはリコ子からのデートのお誘いかしら?』
「デ!?ち、違うから!」
赤面する顔を制服で隠して誤魔化すリコだが、その様子を見てフフは面白おかしく笑って見ていた
くだらないやり取りをしながら歩いてると、翼が案内する場所に着いた
そしてまたも偶然にもそこで、かの子と出会した
「あら、また会ったわね」
「俺達が行く先々にかの子お婆ちゃんが居る!さてやエスパー!?」
「なわけないわよ…」
「絵だよね?またどうして?」
「最近絵画教室に通い始めたのよ」
「最近ってお婆ちゃんすごい……あれ?」
みらいはかの子の絵を見た後、それを写してある風景を見て見覚えのある様な素振りを見せた
絵画教室も終わり、ベンチに座って色々と事情を説明した
「よく分かったわね。写真に写っていた公園が此処だって。それに三人が私の思い出の人を探していたなんて」
「えへへ〜!」
「でも、何の手掛かりも無く探すなんて。もしかして魔法でも使ったのかしら?」
「えぇ!?」
「落ち着けみらい」
みらいは思わず反応してしまって挙動不審になるが、翼が落ち着かせて座らせてから、リコがそっと話題を逸らした
「お婆様は魔法を信じてますか?」
「えぇ。だってその方が楽しいじゃない?」
「でも見つけられなかったなぁ。お婆ちゃんの思い出の人」
「何十年の前の事だから、この町に居ない可能性も考えないとな」
「それなら、三人には話そうかしら」
そんな様子を見てかの子は、興味を持つ三人に思い出の蓋を開ける事にした
「実はね、一度だけ見たことあるのよ。魔法つかいを」
「「「えぇ!?」」」
「にゃ〜…」
思い出の人について何か教えて貰えると思った矢先、猫の鳴き声が聴こえた。
その猫は木の上に居るらしく、降りられずに困っている様子だった
「リコ行こ!」
「えぇ!」
「翼君はお婆ちゃんと一緒に居て!わたし達助けを呼んで来る!」
取り敢えず助けを呼びに行ったみらい達を待つ事にして、翼はモフルンを抱えてベンチに座る
それからすぐに風が吹き上がり、何者かが木の上に居る猫に近付いていた
ただ姿はハッキリとは見えなかったが、翼はその人物をよく知っている
それは、みらいとリコが魔法を使って姿を隠してかの子に悟られず猫を助けようとしていたのだ
猫は無事地面に下ろす事が出来たのだが、更に風が吹き込んで思わぬ事態が発生した
姿を隠して羽織っていたマントが風で飛ばされて、飛んで行く後ろ姿をかの子が見てしまったのだ
かの子は魔法つかいがいることに驚くも、それと同時に若き日の思い出が鮮明に蘇る
「なんか見られちゃったけど大丈夫だよな?」
「多分大丈夫モフ」
////////
時間は夕方となりかの子とは一旦見送りをした
「二人共マント飛ばすなよな」
翼は飛んでしまったマントを回収しており、それを乱暴に二人の頭に押し付ける
「わふっ!ありがとう翼君!」
「髪が乱れるじゃない!」
「みらい、リコ、翼。さっきからずっと甘い匂いがするモフ」
『リコ』
はーちゃんも何かを感じ取り、リンクルスマホンから飛び出して空を飛ぶ蝶々へ一目散に追い掛ける
するとその蝶々はリンクルストーンへと姿を変えた
「み〜つけた!」
「『ガーネット』!大地のリンクルストーンモフ!」
『きっと、この公園に刻まれた沢山の思い出がリンクルストーンになって現れたのですわ!』
これでエメラルド以外のリンクルストーンが手に入ったと喜ぶのも、それは一瞬の束の間だった
「次は敗北の思い出をこの地に刻むがいい」
現れたのはガメッツだった。またリンクルストーン狙いかと思われたが、ガメッツも狙ってるのはそうではなかった
「リンクルスマホンを我に寄越せ!」
「ダメ!あげないもん!」
「お前もリンクルスマホンか!」
「我はただ、主君のドクロクシー様の命に従うまでだ」
「魔法入りました!出でよ、ヨクバール!」
「ヨクバール!!」
薔薇と煎餅を組み合わせたヨクバールが誕生した
「みらい、リコ!」
「「うん!」」
二人がプリキュアに変身しようと手を繋いだ時だった。
新たに二つの影が地面に勢いよく着地して、大きな衝撃と土煙りを上げる
「何だ!?」
「私も混ぜてよ」
「ほぉ〜面白い事になってるじゃないか」
影の一つはナギ。そしてもう一つの影は初めて見る顔
白いタキシードを着た60代の男性だった
「「ナギ!」」
「久し振りね皆んな。翼が生きてる事に驚きだけど…」
ナギは自分と共に現れた男性に視線を向ける
「貴方、悪魔ね」
「左様。私は『アスモデウス』。他の黄色い目の奴らが来てると聞いてな。私も見たくなったのだよ」
アスモデウスの目の色が黄色へと変わった
「人間が何処までやれるか見ものだな」
「…どうやらやるしかないようね」
「行くよ!リコ!翼君!モフルン!」
「「キュアップ・ラパパ!」」
「「トパーズ!」」
「「ミラクル・マジカル・ジュエリーレ!」」
「
次回半分オリ回みたいな感じです
ここまでの拝読ありがとうございました