魔法つかいプリキュア! 〜奇跡と魔法と幸福の翼〜 作:シロX
ではスタート!
ガメッツとの激闘から翌日。翼達は、はーちゃんが起こした不思議な力について校長に相談する為、朝早くからほうきに乗って魔法学校へと向かっている最中
しかしながら、はーちゃんがお腹を空かしてしまったので、ガーネットを使ってお腹を満たす事にした
「はいは〜い、ちょっと待っててね〜!」
リンクルスマホンのペンで描いたのは、ミートボールだった。それを一口食すと、姿もミートボールの様になった
くるくると回りに回って遊び、それが終わるとあくびをして、スマホンの中に戻りお昼寝をする
「それにしても、相変わらずみらいのほうきの乗り心地ときたら最高だな」
「何よその言い方。まるでわたしのほうきは、乗り心地悪いみたいじゃない」
「お前の場合は『乗り心地悪い』じゃなくて、それ以前の問題だ。何でわざわざ、墜落すると分かっているほうきに乗らなければならない?」
「最近は落ちてないし!」
「最近『は』だろ?」
後ろで歪み合いが続き、巻き込まれてはないとはいえみらいもホトホト困っていた。
何でこうも、ほうきに乗る、乗らないで口喧嘩が起きるのか
「翼君、リコのほうきにもちゃんと乗ってあげないと。リコだって、乗って欲しくて言ってるんだから」
「あのみらい、別にそこまでは…」
みらいはリコのほうきの隣に付いて、乗り移れるくらい幅寄せする。
空の上だろうが関係無く、今すぐリコのほうきに乗りなさいと言っているに違いない。しかも飛行しながらときた
いつもの翼ならみらいだろうと、リコのほうきに乗るのは御免こうむりたいと言うのだが、今回は何故か無言で大人しかった
リコもその様子を見て、少し前に移動して、翼が乗れる空間を開けた
「はぁ…」
仕方なく翼は、慎重にリコのほうきに跨って腰に手を回す
「んっ…」
その時、少しこそばゆかったのか、艶のある声が漏れてしまった。声は小さく普通は聴き取りにくいものだったのだが、すぐ側に居る翼の耳にはしっかり届いていた
「おい何だよ。変な声だすな」
「き、聞こえてっ……じゃなくて、変な声なんて出してないわ!」
「いいからちゃんと飛べ。落ちたら溜まったもんじゃない」
ぶつぶつと文句を言う翼だが、リコ自身が乗せたみたいなものだから、あまり言い返せない
ふと、腰を強く絞める翼の手に視線を落とす。本当に落ちるのが怖いというのが、その手から読み取れる。今更だが、乗せる度に落ちるなんてこと、翼本人からしたら災難過ぎて可哀想
だから、その恐怖を少しでも和らげる為、リコは考えた
「…」
右手をそっと、翼の手に添えること
この方法は、小さい頃リズがよくやってくれたやり方。
まだリズが魔法学校へ通う前のこと。夜の独りが寂しいリコは、リズのベッドに潜り込んで添い寝をする事が多かった。その時決まって、リズは安心させる為に手を優しく握ってくれる
その要領で、翼も手を握れば少しでも──
「やめろ」
が、翼はそんな気持ちも知らずもあり、雑にリコの手を跳ね除けた。
これには流石のリコも凹んだ
「あっ……」
思わず漏れ出たリコの声を聞いて、翼も少しやり過ぎたと感じた。
もしかしたら、『落ちた時の事を考えて手を握ろうとしたに違いない』。そんな考えがよぎり、翼は反省をする
リコと思っている事とは多少違いはあるものの、それでも手を払い退けてしまった事には違いない
だからほんの少しだけ、ほんの少しだけリコに体を預ける。背中に軽く寄り掛かり、翼自身から払い退けた手を握った
「少し恥ずかしかった。ただそれだけだ」
ぶっきらぼうな言い方だが、それでも手を取ってくれた事にリコは嬉しかった。そんな気持ちが少し先走ってしまったのか、リコは握り方を変える。指と指を絡めさせる握り方、いわゆる恋人繋ぎで握り返した
二人の様子を見てみらいは、まるで保護者の様に安心して微笑んだ
また一歩、翼とリコとの距離が縮まった
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魔法学校へ着いて校長室へ向かったが、校長の姿は何処にも無かった。後から入室した教頭やアイザックも、校長を探しているらしく捜索は困難を極めていた
もっと情報が欲しく、次に向かったのは中庭で屯していたジュン達三人。
ダメ元で聞いてみた結果、ケイから校長に関わるとある七不思議の話を聞いた。
だが内容は、欲しいものとはかけ離れていた
あれよあれよと困り果ている時、リコの姉であるリズが話に参加した。しかも有力な情報を持ってだ
七不思議の一つではあるが、魔法樹に開かずの扉というものが存在するらしい。
この学校を支え、そして見下ろすその頂上、そこにある開かずの扉を開けれるのは校長ただ一人
それを聞いて、みらいはモフルンと共にほうきに乗って飛び立った。勿論後から、リコと翼もほうきに跨って追い掛けた
そして今は、魔法樹の幹の上で話し合っていた
「『これより先、登るべからず』。看板に書いてある通り、校則で禁止されているのよ」
「何か理由でもあるのか?」
「樹に宿る力が、登ろうとする者の邪魔をしてくるんだって」
その話が本当なら、確かに禁止されてもおかしくはない。怪我でもしたら大変。
けれどみらいもみらいで、校長を見つけたくて堪らない
「ほ、他の方法を考えましょ?」
「リコどうしたモフ?」
先程からリコは落ち着かない様子。しかも魔法樹に来た時から。
危険と言う意味でなら先程の説明で理解したが、それは登った時の話。なのにまだ、登りもしてない内からソワソワするのはあまりにも不自然
「怖いの?」
「こ、怖くなんか…あ、でも校則で禁止されてるし」
「校則を無視して、ナシマホウ界にやって来た人の台詞じゃないんだが」
「怖がらせるつもりはないけど、聞いた話では毛虫が沢山出て来るとか…」
たかが毛虫、なんて翼達は思った。毛虫なんて生き物は、肌に触れなければ何かしらの症状は出ない。
見た目という事もあるが、そこまで怖がる意味が分からない。その為、翼達とリコの間には微妙な温度差を感じる
「そうだ!キュアップ・ラパパ!ほうきよ、頂上目指して飛びなさい!」
「ちょ、ちょっと!」
「登っちゃダメなら、飛んで行けばいいんだよ!毛虫さんも空には来ないし!」
「みらい凄いモフ!」
「それもそうだな。ほらリコ、ほうき出してくれ」
一休さんのトンチに近い理由で、ほうきで飛び始めたみらいとモフルン。屁理屈にも思えるが、みらいの案にも一理あると翼も賛成する
「嫌よ!それより、危ないから戻って来なさい!」
「大丈夫大丈夫!」
「…危ない!!」
平気でな顔をして飛ぶみらいに、注意を呼び掛ける。何事かと思い、みらいは正面を見ると、樹の枝が大きくうねり、デコピンの様にしてみらいとモフルンを吹っ飛ばした
「わあぁぁ!?」
「モフ〜!?」
クルクルと回転しながら吹き飛んだ二人は、一瞬で見失い探す羽目となった
「だから言ったのに〜!むぅ〜、翼も何で止めてくれなかったのよ?!」
「邪魔をするのが毛虫だけだと思ったからで…」
「毛虫だけなんて言ってないわよ!とにかく探しに行くわよ!!」
頬を膨らませながら、先頭を歩いて行くリコに翼は、何も言えないままついて行くしかなかった
「みらいとモフルンは枝に飛ばされたから……」
吹っ飛んだ先を予想しながら歩き、みらい達を呼び掛けながら進む。しかしその途中で、翼はリコの首の襟を掴んで引き寄せた
「グッ…!?急に何するのよ!?」
「それ以上は落ちるぞ?」
「へっ?」
リコが進もうした先には、普通の木の幹と同じ大きさの枝があり、充分通れるのだが、外側に行くにつれていかんせん足場がとても悪くなる。少しでも踏み外せば、地上へ落下してしまう。大怪我どころの話ではなくなる
「夢中になって気付かなかった。ありがとう翼」
「もう少し内側に寄ることだ」
リコの安全を確認して、みらい達の捜索を再開する。
その時、リコは斜め後ろからついてくるのだが、翼が心配する様な目で振り返る
「ストップだ」
「何?」
「俺の隣に来い。さっきみたいになると困る」
「大丈夫よ」
「いいから!」
強引に手を握っては引っ張り、並行して歩かせた。こうして目の届く範囲に居れば、何かあってもすぐに対応出来る為の処置
(考えてみればいつも翼って…)
よく周りを見ているが、それだけではない。みらい達に対してはいつも通りだが、ここ最近になってリコへの対応も変化している。それは悪い意味ではなく、良い意味でのこと
この変化が目に見えて分かって来たのは、学校の屋上での手紙からだ。
手紙での謝罪に、以来翼は丸くなり始めてる。まだ少し、言い合いなどはあるものの始めの方と比べると、本当に関係は良くなっている
一度モフルンが言っていた。みらいやはーちゃんに優しい時もあるけど、リコにも優しい場面はあった。リコがそれに気付いていないだけで、以前からそういう態度を示している
そんな考えが、さっきから頭の中をグルグルと駆け回っている
だから一度聞いてみることにした
「ねぇ翼。わ、わたしの事どう思ってる?」
突然の質問に目を丸くするが、すぐさま答える
「どうって言われてもなぁ……家族だろ?」
「あいや、そういう意味じゃなくて」
「友達って言われたいのか?」
何か違う、リコはそう思った。厳密にはそうなのだが、その返し方に少し違和感がある。質問したリコも、なんて答えれば分からなくなってきた
「まぁ家族にしろ、友達にしろ、大切だって事には変わりない」
「"大切"…」
「何だ不満か?これ以上の言葉は思いつかん」
「……ううん、ありがとうね」
口では嫌いと言うが、ちゃんとリコの事も気に掛けてくれていた。
しかしそれが、逆に嫌で嫌で仕方なかった
少しずつだが、翼は翼なりにリコとの距離を縮めている。
だが自分はどうだ?そんな彼に言えない隠し事を持っている。リコも、ちょっとずつ距離を縮めてはいるものの、それが決して埋まる事は無い
悪魔との取り引きを、いつまででも隠し通せる訳では無い。いつかは知ってしまうし、知られてしまう
「この嘘は、隠し事はいつまで続ければいい?」そんな考えがよぎる。時間が経てば経つ程、自分自身の心を蝕んでいくだけ
「ね、ねぇ翼。伝えなきゃいけない事があるのだけど…」
「何だ急に?」
今なら二人きり。話を遮る者は誰一人としていない。少し怖い気もするが、いつかの時に言うなら、今言うべきだと思う
「あの、わたし──」
直後、枝を掻き分けてみらいとモフルンが顔を出した
「やっと見つけたモフ!」
「あ、みらい!モフルン!」
みらい達が見つかって良かったが、良くはなかった。最高から最悪のタイミングへとなった
「もう二人共、迷子になったらダメだよ〜」
「「どっちが!」」
いつの間にか、翼とリコが迷子扱いになっていた。
一応、みらいとモフルンの体を見る限りでは、吹っ飛ばされた怪我は無い。それだけ確認してそれ以上言う事はなかった
「あ、リコ。それで話は何だったんだ?まだ途中だろ?」
「えっ!?あ〜……気にしないで。大した話じゃないから。それに、これで分かったでしょ?一度魔法学校に戻って…ひっ!」
話を逸らされたが、本人が気にしないのなら翼もそれ以上追求する事はなかった
その後リコのすぐ後ろの茂みから、何かが這う音が聴こえた
「そんなにビビるなよ。毛虫程度ちょちょいと、追い返してやるよ」
「それに今のはゲゲかフフじゃないの?」
「ゲゲとフフなら、モフルンの隣に居るモフ」
「「「えっ??」」」
モフルン両隣には、確かにゲゲとフフが浮かんで居た。
となると、他の誰かと言いたいところだが、生憎此処に居る者達で全員。自分達とは他に魔法樹に登って来たと考えるも、そもそも校則で禁止されている為、登るどころか近付く人すらいない
段々とリコの顔が青ざめる
とにかく正体を知る為、翼が先立って枝を掻き分けたと同時だった。
ニュッと大きな顔を出して、こちらを見てくる、体長1メートルは優に超える毛虫が現れた
「「いやあぁぁぁぁ!!!」」
みらいとリコの大きな叫びと共に、翼は猛ダッシュでその場から逃げ出した。当然みらい達も後から追い掛けるのだが、先に逃げ出した翼に文句を言いながら走る
「先に行くなんて酷いよ翼君!」
「何が『毛虫程度ちょちょいと、追い返してやるよ』よ!一目散に逃げてるじゃない!」
「あんな生き物目の間にして、逃げるのは当然だ!!」
「「「はぁ…はぁ…はぁ…」」」
巨大な毛虫から逃げ切れた三人は、息を切らしてその場で止まる
「あんなに大きいなんてビックリだよ!」
「怖かったモフ〜」
「魔法界の毛虫はアレで普通なのよ!だからやめようと言ったのに」
もう少し説明をしてくれたら、多分やめていたかも知れない。でも結局は校長を探さないといけない
三人が息を整えていると、リンクルスマホンから声がした。
スマホンを開けると、お休みしていたはーちゃんが目を覚まして出て来た
『ゲゲ、おはようさん』
「みらい、リコ、翼。此処何処?」
三人が居る場所は、かなり広々とした所。走るのに夢中で気付かなかったが、それなりの距離を走っていたのだ。
そしてその広々とした場所の真ん中、そこには探していたと思われる開かずの扉らしきモノがあった
「アレが開かずの扉?」
「じゃあ、わたし達は頂上に来たのね!」
「行って開けてみるか」
ようやく目的の扉の前に立つ事が出来た。後は開いて校長を探すだけ。簡単な事だ
『フフ、リコ子、取り敢えず開けましょうか』
「そう、だけど。開かずの扉なんて言うぐらいだから、そう簡単に開けられるかどうか──」
それでも一応扉の取手に触れようしたのが、指先が少し触れた途端、ハリボテの如く重みの無い扉は虚しくも後ろに倒れた
「開かずの扉って…」
「こういう意味だったのね…」
「開く開かない以前の問題じゃねぇか…」
完全な無駄足となってしまった。これからどうするか、また別の方法で校長を探そうと思っていた矢先だった
「見つけましたよ」
突然聴こえた謎の声。振り返ると、バッティが木の枝にぶら下がって居た
「リンクルスマホンは、この私が頂きます!」
バッティは地面に着地するや否や、頭がドクロの杖を三本取り出して掲げる。嫌なオーラを醸し出し、魔法を唱える
「魔法入りました!出でよ、三つの杖に宿し力!」
その杖には見を覚えがある。ヨクバールを生み出す時に使っていた杖。しかもそれが三本とある。
考えられるのは、うち二本はスパルダとガメッツが所持していた物と推測する
杖に込められる魔法が強くなり、空が曇る程に周りの環境にも影響力を及ぼしている
「スパルダ、ガメッツ。この私の力となるのです!!」
バッティは、スパルダと同じく自分自身に魔法を使って変化をもたらす
体はヨクバールと同じ大きさにまで変貌し、背中には強固な亀の甲羅、コウモリの翼を生やし、腕が二本と蜘蛛の様な鋭い腕も生えて、合計六本と化す
その姿はバッティ、スパルダ、ガメッツの長所を全て兼ね備えたヨクバール以上の怪物。原型など、殆ど無い程に変身を遂げた
「リコ!翼君!」
「いつでも行けるわ!」
「ゲゲ、準備しろ!」
「「キュアップ・ラパパ!」」
「「サファイア!」」
「「ミラクル・マジカル・ジュエリーレ!」」
「ふたりの奇跡!キュアミラクル!」
「ふたりの魔法!キュアマジカル!」
「「魔法つかいプリキュア !」」
「
空中で相手となると、こちらもそれ相応のスタイルで相手をしなければならない。
サファイアスタイルとなったミラクルとマジカルは、翼と共に肩を並べて宙を飛ぶ
「空飛ぶプリキュアですか?今日の私は、一味も二味も違いますよ!」
バッティは甲羅を背にして突進して来る。一見攻撃とも言えるこの方法、防御も兼ねての攻防一体
しかし、所詮は直線的なもの。翼、ミラクルとマジカルで二手に分かれてヒラリと避ける。
更に翼は、避けると同時に飛翔して空を背にする
「単純だな。ゲゲ!」
呼び掛けに応え、煉魔之刀剣の鞘を取り出しては納める。そして居合いの構えを取り、急降下する
柄を力強く握り、鍔を親指で軽く押し上げて刃先をチラつかせる。それによって、鞘の中に溜め込んでいた悪魔魔法が漏れ出ている
居合い斬りと悪魔魔法の組み合わせは、人魚の里で一度見せた事のあるもの。
どんな硬さも、この必殺の居合いなら突破可能。煉魔之刀剣と鞘の摩擦係数を無くし、最高のパフォーマンスを発揮させる
「斬る!!」
更に落下+加速により、極限にまで高めた居合い斬りがバッティに襲う
「フンッ!!」
バッティは甲羅を翼へと向けて、真っ向から防御する。
避けるのではなく、自分から受け切る事を選んだのは好都合。このまま甲羅事切り裂いて仕舞えば勝ち────と、思っていた
現実はそう甘くはなかった
「──ッ!?」
煉魔之刀剣と甲羅がぶつかり合った時、甲高い音が鳴り響くと同時に翼の方が弾かれていた
想像以上の硬さにも驚いたが、それよりも気にするのは自分の右手だ。
弾かれた衝撃に、右手が痺れを起こして使い物にならなくなってしまった
「今です!」
「「ダメ!!」」
好機と見てバッティは手を伸ばすが、ミラクルとマジカルのダブルキックでそれを阻止する
翼は一度距離を取った後、心配したミラクルとマジカルは集まって痺れた手の具合を確認する
「凄い音したけど大丈夫!?」
「大丈夫…じゃない。痺れて力が入らない」
「無理はダメよ」
「お前達は俺の保護者か何かか?」
取り敢えずは、煉魔之刀剣を左手に持ち替えて戦える体勢を整える
「一塊になるなんて油断しましたね!」
バッティの手の平から雲の糸が飛び出して、三人纏めて絡められる。これでは誰も身動き取れない
「オオォォ!!」
そのまま木に、地面に打ち付けては振り回す。成す術も無く、ダメージだけが蓄積されていく
三人の限界が近づいたのを見て、バッティは糸を切り離して勢いのまま投げ捨てた
揉みくちゃになりながら地面を転がり、木に激突してようやく止まりはしたが、山のように積み重なってダウンする
邪魔者が居なくなり、次に狙うはリンクルスマホン。必然とはーちゃんとモフルンへと近付いて来る
「スマホンとエメラルド…この二つの力こそが、ドクロクシー様が求めるモノ。さぁ、大人しくスマホンを渡すのです」
「はーちゃんとスマホンは、モフルンが守るモフ!」
「無駄です」
リンクルスマホンを奪おうとする手が伸びて来るが、はーちゃんが臆する事なく前へ出る。
ガメッツと同じ様に、勇気を持って逃げずに果敢に立ち向かい、モフルンとリンクルスマホンを守ろうとする
「はーーー!!」
はーちゃんの声が大きく響き、それが届いたのか、リンクルスマホンがあの時と同じく光り輝く
「皆んなをイジメないで!!」
眩しく輝く光りが、闇に覆われていた空を照らし出して青い空を映し出した。この現象は、ガメッツの時と全く同じシチュエーション
しかし、前回と今回と違う点も見られる。木々が騒めいては、はーちゃんとモフルンを守る様に囲い込んだ。それだけでは終わらず、一部の木はバッティに鞭打って攻撃していた。敵と認識しているのだ
「これは…くっ…!」
その隙に、翼はミラクルとマジカルを起き上がらせて背中を押す
「二人共、今がチャンスだ!」
「「うん(えぇ)!!」」
「「リンクルステッキ!」」
「「サファイア!」」
「「青き知性よ!わたし達の手に!」」
「「フル・フル・リンクル!」」
「「プリキュア !サファイア・スマーティッシュ!」」
二人の浄化技が抜群に決まり、バッティは元の姿に戻って魔法樹から地上へ落ちて行った
それを確認した後、三人は互いに背中を預けながらへたり込んだ
「強かったわね…」
「はぅ〜翼君疲れた〜!」
「コラ、膝に寝転がるな」
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「それにしても凄かったなさっきの」
翼は、先程はーちゃん達を守った木を気に掛ける。あの力は何だったのか。謎が深まるばかり
考えていると、倒れている開かずの扉から光りが発せられ、ひとりでに起き上がったのだ。
それによく見ると、扉の上部にはリンクルストーンが嵌め込まれていた
「『アメジスト』。扉のリンクルストーンモフ!」
アメジストがリコの手の中に収まると、同時にはーちゃんの腹の虫が鳴る
「お腹空いた〜」
「じゃあコレを!」
早速リコは、アメジストを使ってはーちゃんにおやつを与えた。
リンクルスマホンが描いたのは、美味しそうなブドウだ。はーちゃんが一粒食べると、頭にブドウの飾りが付けられる
「美味しい〜!」
その直後、はーちゃんの体が虹色に光ってリンクルスマホンの中に戻って行った。
中を覗くと、スヤスヤと気持ち良さそうに熟睡していた
「どうしたのかしら?いつもと様子が…」
「リコ、翼君早く校長先生を見つけよ!」
「けれど肝心な扉が開かないが」
すると、リンクルスマホンのペンが勝って動き、宙に鍵を描き始めた。
その鍵は開かずの扉に差し込まれ、ガチャリと音を立てて施錠していたのを外した
「ひょっとして通れる様に?」
「此処を潜って進めって事かな?」
「きっとそうモフ!アメジストが導いてるモフ!」
「取り敢えず行くしかないだろ」
三人は扉の取っ手に手を掛けて、その扉を潜るのであった
リコとの距離感はほうきで表してる
ここまでの拝読ありがとうございました