デジたんの幼なじみに転生した件(最高です)   作:レイラレイラ

4 / 9
やはりデジたん…………!! デジたんは全てを解決する…………!!




チームスピカ

「…………」

 

 タキオンさんとの裏取引もとい、楽しい楽しいお茶会を終えて教室に戻ってみると私の机に一枚の紙切れが置かれていた。

 

 そしてその内容を見て、目の前が真っ白になったように錯覚する。

 

『アグネスデジタルは頂いた。返してほしければt…………』

 

 途中で書くのがめんどくさくなったのか、もともと乱雑に書きなぐったような文章は肝心な部分に入る前に途切れていた。

 

 しかし、どこに行けばいいのかもデジたんを拐った犯人が誰なのかも分かっている。

 

 デジたんのために集めたウマ娘ちゃんデータベースによれば、まず間違いなくこの筆跡はゴールドシップのものだ。

 

 ゴールドシップと来れば、チームスピカの部室に来いということは確定。

 

 すでにデジたんが籠絡されているとすれば、どのみち私もチームスピカに入ることになるだろう。

 

 もともと私もあのチームには入ろうと思ってたし、これはかえっていい機会かもしれない。

 

 ただ、一つだけ許せないことがある。

 

 誘拐はまだいい(よくない)けど、今回の標的に選ばれたのがデジたんということ。

 

「そっかそっか。そういうことしちゃうんだ…………」

 

 前世からずっと好きだったデジたん。笑顔がとにかく愛らしいデジたん。尊いと言えばデジたん。私をいつでも幸せにしてくれるデジたん。何をするにも一緒だったデジたん。私の大切な運命のウマ娘(デジたん)

 

 私からデジたんを奪おうとするなんてユルセナイユルセナイユルセナイユルセナイユルセナイユルセナイユルセナイユルセナイユルセナイユルセナイユルセナイユルセナイユルセナイユルセナイユルセナイ!! 

 

ちょっとだけ分からせないと…………ね? 

 

 待っててねデジたん、今すぐに助けにいくから…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 ──────────チームスピカ部室前。

 

「デジたん…………デジたん…………」

 

 ゾンビのようにふらふらとした足取りであるくウマ娘が一人…………そう、私ことアグネスストーカーです。

 

 途中ですれ違ったウマ娘やトレーナーには「ほどほどにね~」と引きぎみに言われた。

 

 心配してくれる友達やトレーナーさん達がいっぱいいて私は嬉しいです。

 

 バチバチと私のスタンガンが唸りをあげる。

 

 デジたんに粗相をしようとするものへの粛清用として常備している相棒でしたが、幸いにも今までは一度として使うことはありませんでした。

 

 そう、今日までは…………

 

「まさか本当にこれを使うときが来ようとは、夢にも思わなかったなぁ…………」

 

 ドアノブに手をかけ、大きく深呼吸をする。

 

 私はやりますよ。アグネスストーカーはやりますよ。

 

 デジたんを助けるために…………いざ、ゆかん!

 

「お仕置きの時間だコラァ!!」

 

 ドアをぶち壊す勢いで、乱暴に扉を開け放つとそこでは…………

 

「はぁ~~ありがてぇ。ツンデレの神の降臨じゃ~~」

 

 デジたんが何やらスカーレットとウォッカに対し、神か仏にするように拝んでいた。可愛い。

 

 どうやら二人のやり取りを見ているうちに辛抱たまらんくなったらしい。

 

 普段と何一つ変わらない様子のデジたんを見て、胸に溜まったどす黒い感情が消えていくのが分かる。

 

 

 ありがてぇ…………尊いの宝石箱やぁ…………!!

 

 

「お~よく来たなストーカー! ストーカーほいほいはバッチリ効いてるみたいだな!」

 

「ゴルシ、その呼び方止めろって言ってるよね! デジたんをわざわざ誘拐までして、事と次第によっては…………」

 

 ゴールドシップ。

 

 生前から行動が読めない彼女は、突然私の前に現れ何かと絡んでくるようになった。

 

 アニメを見てるときは彼女の一挙手一投足が面白くて仕方がなかったけど、実際に相対してみると色々な意味でハラハラさせられるから気疲れする。

 

 ストーカーというのもゴルシなりの愛称なのかもしれないけど、私はそう呼ばれるのは好きじゃない。

 

 だから前世の名前になぞらえて皆にはトーカと呼んでもらっているのに、一向にゴルシは直そうとしないのだ。

 

「まぁまぁ、そんなにカッカすんなって。煮干し食うか?」

 

 カルシウム取れってか。

 

 まあゴルシにも悪意がないのは分かってるし、デジたんに実害がないならこちらとしても引き摺るつもりはない。

 

 もっとも、また私からデジたんを引き離したらどうなるかは分からないけどね?

 

 それにしてもトレーナーさんの姿が見えない。

 

 こうしてゴルシが行動に出ているあたり、部室にトレーナーさんもいると思ってたんだけど…………

 

 はっ!? もしや、このパターンは!

 

「えい」

 

「あばばばばばばばばばばば!!」

 

 想像通り、このトレーナー私の足を撫で回そうとしていたらしい。当然お灸を据えるためにスタンガン不可避です。

 

「ストーカー。殺人罪で現行犯逮捕な」

 

 いや、違法ものでもない限りスタンガンぐらいじゃ死なないよ?

 

 ウマ娘の脚力で蹴られるよりもマシだと思うけど。

 

 というか、ウマ娘に思いっきり蹴り食らっておいて重傷になってない時点で不思議だよねこの人。スーパーマサラ人か何かなの?

 

「いてて…………俺を蹴らないウマ娘はお前だけだぜ、トーカ」

 

「蹴りの方がよかったですか? お望みならならそうしますけど…………もしかして、ウマ娘に蹴られて興奮する変態ですか? ごめんなさい、デジたんだったら尊いですがトレーナーさんだとちょっと…………」

 

「待て待て! 俺を特殊性癖の変態みたいに言うんじゃない! そして、相変わらずデジタルびいきがスゴいな!」

 

 

「それはそうでしょうとも! デジたんは私の天使なのですから! デジたんの隣に寄り添い続けることが私の幸せであり、生涯をかけてでも行わなければならない使命なのだとトレーナーさんには伝えているはずです!」

 

 会話の流れからも分かるように、私とトレーナーさんは既に何度か会っている。

 

 スピカの調査の時に出くわして、それから何度も様子を見る程度のことはしていた。勧誘もされていたけど、自分の身体の仕上がりに満足がいっていないからとは言えずやんわりと断っていた。

 

 そしてある日、エアグルーヴさんから逃げきる姿をたまたま見られていたらしく、最初の頃とは比較にもならない勧誘が始まった。

 

 あまり勧誘のために付きまとわれても推し活に支障が出るため、トレーナーさんも逃げる対象に含まれたのだ。

 

 でも、もう逃げる必要はない。私の気持ちをデジたんに伝えるために、私は立ち向かうと決めたのだから。

 

 トレーナーさんの目を見据え、私は胸の中に燻っていた恐れを追い払うようにはっきりとその内容を口にする。

 

「私をスピカに入れてくれませんか? トレーナーさん」

 

「…………おう! 待ってたぜ、お前らのような逸材をな!」

 

 私は必ず三冠ウマ娘になる。

 

 でも、その前にメイクデビューだよね。

 

 がんばるぞー、おー!

 

 

 

 

 

 

 




とんでもない爆弾を抱えることになったスピカ。
デジたんを抜きにすればトーカちゃんは基本的に常識人です。

アンケートの結果トーカちゃんのライバルウマ娘はテイエムオペラオーになりました!
皆様、ご協力ありがとうございました!

アグネスストーカーの三冠でライバル

  • スペシャルウィーク世代
  • テイエムオペラオー
  • ミホノブルボン
  • トウカイテイオー
  • シンボリルドルフなどの高3組
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。