デジたんの幼なじみに転生した件(最高です)   作:レイラレイラ

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毎話ごとに誤字報告をいただける皆様に感謝を!!

デジたんが主役のイベントが始まって欲しいと思う今日この頃



イレギュラー④

「はちみー濃いめ硬めダブルを二つお願いします」

 

「濃いめ硬めダブルをお二つですね~」

 

 注文したはちみーを店員さんから受け取り、ベンチに座って自撮りしているカレンちゃんの隣に座ります。

 

 夕焼けに照されたカワイイ姿をウマスタにあげ、どんどんウマいねを稼いでいます。

 

 前世の頃からこの娘は、こういったことには余念がなかったな~と懐かしい感覚に思わず苦笑したり。

 

「どうぞ」

 

「ありがと~。ねぇ、トーカちゃんも一緒に写ってよ♪︎」

 

「ええ喜んで! じゃあ、こういうのはどうです?」

 

「さすがトーカちゃん! 分かってる~♪︎」

 

 二人でお互いのはちみーを持ち、頬をくっつける構図で写真を撮るので距離感が麻痺してしまいそうですね。

 

 今しがた撮ったばかりの写真をウマスタにあげると、すぐにコメントやウマいねが増えていきます。

 

 私もtokaのアカウントで投稿していて、カレンちゃんともしょっちゅうツーショット写真をあげているのです。

 

 一部では百合営業とか言われますが、仲良しの証として受け止めておきましょう。

 

「それにしてもカレン(可憐)ちゃんもこの世界に来ていたとは、正直驚きやら嬉しいやらでいっぱいですよ」

 

 飯島可憐。

 

 小学校の頃からの親友であり、あざとさを極めた小悪魔のようなかわいさは自他ともにリアルカレンチャンと呼ばれるほどでした。

 

「もしかしてカレンがいなくて寂しかった?」

 

 悪戯っ子のような微笑みを浮かべたカレンちゃんの問うてきますが、私は正直に胸のうちを明かします。

 

「デジたんがいたのでその辺はご心配なく。…………まあ、お礼すら言えなかったのは心残りでしたけど」

 

「トーカちゃん…………」

 

 ほらほら、カレンちゃんのカワイイ笑顔が曇っていますよ。

 

 せっかくのカワイイが台無しになってしまうではないですか。

 

 前世言えなかった言葉を、今ここで言ってしまいましょう。

 

 それが前世と現世の自分を別つケジメであり、これからウマ娘としてやっていく意味でも必要なことですから。

 

「…………あの時、塞ぎこんでいた私を外に出してくれて…………元気づけてくれてありがとうございます。おかげさまで今こうして元気にやっています」

 

「…………よかった」

 

 ベンチから腰を浮かし、私に背中を向けるようにして立つカレンちゃんからはどこか安心した或いは納得したような雰囲気が漂っています。

 

()ね、ずっと怖かったの。桃花ちゃんが事故で死んじゃって、私のこと恨んでるんじゃないかって。コスプレパーティーなんて企画しなければ、桃花ちゃんは死ななかったんじゃないかって…………」

 

 カレンちゃんはずっと後悔していたようで、私が死んだのは嬉しさのあまり浮かれまくっていたが故の不注意に過ぎなかったというのに。

 

「そしたらさ、今度はカレンが塞ぎこんじゃって。毎日夜中までごめんなさいって桃花ちゃんに謝って、すっかり意気消沈したまま学校に登校したら車に轢かれて死んじゃった」

 

 そして、気がついたときには自分がカレンチャンとして転生していたとのこと。

 

 ずっと苦しかったのでしょう。

 

 自分が間接的に死の要因になってしまい、私に許しを乞うことすら出来なかったのですから。

 

 ですが、今のカレンちゃんにはそういった心苦しい感情は一切感じられません。

 

「だから、やっとトーカちゃんと再会できて嬉しかったの。こうしていっぱい話せて、一緒に色んなところに遊びに行ったり。…………トーカちゃんが元気に生きているって分かって」

 

「だったらもっと早く話してくれてもよかったではないですか。二人きりになる瞬間なんて、それこそいっぱいあったでしょうに」

 

「だって、なんだか言い出しずらかったんだもん。それにカレンもやることいっぱいあったし、色々と牽制しなくちゃいけなかったりで忙しかったから…………」

 

 それもそうですね。

 

 カレンちゃんもこっちに来てから生き方を考える時間が必要だったでしょうし、トレセン学園に転入するにあたっての試験勉強などで忙しいのは容易に想像できます。

 

 しかし牽制とは、何に対してのものなのでしょう。

 

 まだカレンちゃんはチームに所属していないませんから、メイクデビューもまだでしょう。

 

「カレンは()()()に入ってるから、レースの心配は大丈夫だよ?」

 

 心を読まないでくださいよ。

 

 ん? 

 

 何か気になることを言っていたような…………

 

「カレンちゃん…………今、何に入ってると言いました?」

 

「え? だから、スピカに入ってるからって」

 

 えええええええええええええええええええええええええええッ!?

 

「ちょ、えっ!? いつの間にスピカに!? そんな話聞いてませんよ!?」

 

「うん。だって今言ったもん」

 

 トレーナーさんからもそんな話されてませんし、大体カレンちゃんが申請書を出しに行くところなんて見ていませんよ!

 

「ちなみに申請書出したのは早朝ね。トレーナーさんまだ寝てたから、強引に起こしちゃった♪︎」

 

 どうりで今日は登校してくるの遅いな~とか思ってましたが、まさかそんな事態になっていようとは!

 

「…………はぁ。まったく、カレンちゃんらしいというか何というか」

 

「サプライズってやつ♪︎ …………よかった、今度はちゃんと成功したみたいで

 

 サプライズですか…………本当に、この世界に転生してから驚くことばっかりで息つく暇もないですよ。

 

 特にトレセン学園に入学してからの毎日は濃いものばかりで、楽しくも忙しないそんな日々がずっと続いています。

 

 これからレースに身を投じて、楽しいことだけではなく当然苦しいこともたくさん待ち構えているでしょう。

 

 しかし、私にはデジたんとカレンちゃんにテイオーやスピカの皆もいます。

 

 ルドルフ会長にも期待されていますし、私の想いを伝えるためにもまずはメイクデビューを制しなければ!

 

「私は必ずクラシック三冠を制覇します! カレンちゃんにはチームメイトとして、色々と協力してもらいますからね!」

 

「もちろん、トーカちゃんの夢()応援するよ! …………それに最後においしいところを持っていくのはカレンだもん

 

 

 また後半部分が聞こえませんね。

 

 私は難聴系主人公でもなければ、鈍感系主人公になったつもりもないんですけど…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そういえば、デジたんとテイオーはどうしたんですか?」

 

「…………あっ」

 

 

 このあとめちゃくちゃ二人を迎えに行きました。

 

 

 

 




今話はカレン(可憐)ちゃん回でしたね
本作のカレンチャンは沖野トレーナーをお兄ちゃんとは呼びません
だってそれは…………ねぇ…………(目そらし)

イレギュラー④でなんとか終わりました!
次回はとあるお兄さまホイホイちゃんの出番!(予定)
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