さんまいのしょうじょうふ   作:はぐれイ級純情派

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第4話

 森を抜けると視界が開けて目指す鳥居が見えました。普段は青白い光を放っている鳥居は金色の光に包まれていました。

 

教えてくれた神娘の話を信じるならあの光の中に飛び込めば元の世界へ帰ることができます。

 

しかし、殿は足を進めません。

 

なぜなら鳥居の放つ光の中に城娘の姿が見えたからです。

 

赤い戦装束を纏って槍を持つはかなげな姿の城娘

 

青と白の戦装束で槌を持った凛々しき城娘

 

金と黒のまばゆい衣装で着飾った歌舞の城娘

 

三名城と呼ばれる名高き城娘3人が鳥居の正面に布陣していました。

 

殿は正面からの突破は難しいと思って一度森に引き返そうとしました

 

「天下泰平」

 

槌を持った城娘の声が聞こえたと思ったら森が火に包まれました。逃げることはできないと悟った殿は城娘たちの前に歩を進めます。

 

城娘たちの間合いに入る手前で殿は歩みを止めて本日三度目の問答を繰り返しました。城娘たちの答えは変わりませんでした。

 

裏門の時と違って目の前の城娘たちは最初から殿と戦う覚悟を持って目の前に立っています。油断はありません。

 

懐に残った招城符はあと一枚。目の前の城娘は3人。突破できる可能性は少ないがこの機会を逃せば次の機会は望めないでしょう。

 

殿は懐に手を入れて走り出します。眼前の城娘たちも武器を構えて殿の脱出を阻止しようと動きます。

 

「先駆けします。続いてください。」

 

「皆さん、私に力を貸して。」

 

「私のお茶を飲めやー。」

 

城娘たちは巨大化を行い全力で向かってきます。殿は懐の招城符を空に放ちます。招城符が光に包まれ、光の中から城娘が現れます。

 

「みんなが安心して眠れるように悪い奴らを退治しに行くよ。」

 

眠そうな表情をした杖を持った城娘が現れます。槍を持った城娘は杖を持った城娘に槍を振るいます。

 

「皆眠っちゃえ」

 

杖を持った城娘が計略を発動させると3人の城娘たちの動きは封じられてしまいます。

 

殿は止まらずに走ります。槍を持った城娘を通りすぎ、槌を持った城娘の横をすり抜けようとしたときに計略が切れて城娘たちが動き出します。

 

今まさに城娘の手に掴まれようとした殿は叫びます。

 

「巨大化せよ。」

 

杖を持った城娘が最大化します。

 

「よぉし、本気出しちゃうよ~。」

 

再び城娘たちの動きが封じられます。歌舞の城娘を通り過ぎて殿はそのまま鳥居の中に飛び込みます。

 

そして殿は無事に元の世界へ戻れました。

 

めでたしめでたし。

 

 

 

 

人気のない蔵に呼び出された殿は神娘からかつて起こったという話を聞かされました。

 

神娘は笑顔で殿が持っていた携帯端末を差し出しました。

 

神娘は笑顔で殿に言います。お気持ちだけで結構です。と

 

 

 

 

<完>

             




これで本編は完結です。

気が向いたら蛇足的な話を書こうと思います。

ご覧になってくださってありがとうございます。
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