桔梗だって…
女の子なんスょ…
RTAしてる時に限ってレアイベントに遭遇しちゃうRTA(二重表現)、はーじまーるよー。
前回、トリプル破魔矢で椿との激戦を制したほもちゃんら一行。
楓と別れ、束の間の平穏を得るべく拠点に戻ろうとしたところ、道中のマップで黄色に点滅する場所が発生しています。
やっべえ、強制ランダムイベント先輩じゃん。踏みたくねえなあ……
とはいえ帰り道のためここを迂回することも出来ず、なによりイベントを楽しむ初心を忘れてはならないと考え直し、突撃することを決意しました(走者失格)
で、現在。
桔梗とほもちゃんの前に立ちはだかっているのは、邪気と共に赤黒いオーラを放っている、犬耳の少年。
あれブルドックスじゃね?*1
「誰がどう見ても犬夜叉であろう。しかしあの様子、ただ事ではないな」
桔梗が危惧するとおり、今の犬夜叉は完全に妖怪の血に支配された状態です。下手に話かけようものなら問答無用で飛びかかってくるため、用心しなければなりません。
一体何があって妖怪化したのか。また、仲間たちとはなぜはぐれてしまったのか。それは、原作の物語を紐解けば分かるかもしれない(ノムリッシュ)
「なんだ、女ぁ……ぐっ!?ぐあああああっ…!頭が、割れる…っ!」
「犬夜叉、おまえ……私のことが分からぬのか?」
「知らねぇな。なにせおれの前に立ちはだかるやつは、みんなこの爪の餌食になっちまうんだからよぉ…!」
彼の正気を取り戻させるには、力ずくで戦闘不能にさせるか、どこかに置き去りになっているはずの『鉄砕牙』を見つけるしかありません。
ただし間違っても破魔の矢で射抜いたりはしないように!そんなことしたら犬夜叉の存在が文字通り消滅してしまいます(1敗)
「てめぇら、このおれとやりあろうってのか?いい度胸してるじゃねぇか……いくぜぇ!」
戦闘が開始されたら、いの一番にカメラをぐりんぐりん動かして鉄砕牙を探しましょう。
鉄砕牙は犬夜叉にとっての守り刀であり、彼の妖怪としての本能を抑える役割を担っています。
原作でもこの刀を失った際に半妖の状態から完全な妖怪へ覚醒するということが何度かありました。したがってこの手のイベントではその鉄砕牙を犬夜叉の手に戻すことが一番手っ取り早い解決策なのですが……
今回は弱り目に祟り目ならぬ、ガバ運にクズ運。この近辺では鉄砕牙を見つけられなかったため、おそらく刀はマップの端にひっそりと置かれていることが推察されます。
プランAばダメか。じゃあプランBでいこう。
プランBはなんだ?
あ?ねぇよそんなもん。
ということで我々に残された手段は一つ。拳で犬夜叉の目を覚まさせるしかありません。
これに関しては主だった作戦もなにもなく、ただ単に妖怪化した犬夜叉をフルボッコにして正気を取り戻させます。とはいえ現在の犬夜叉には普段の手加減や躊躇といったものが全く無い状態なので、そう簡単にはいきません。
かごめが仲間に居てくれると"おすわり"連打で終わりなのですが、桔梗ルートではそれが出来ないのが辛いところだな隊長?
『妖怪犬夜叉』状態の彼は、鉄砕牙を使わない代わりに自らの爪を存分に振るってきます。得意技の散魂鉄爪に至っては、その威力が通常時の1.75倍に跳ね上がっていますので、接近戦は危険ってレベルじゃありません。とても危険です。
なので今回は、『距離を保ちつつ』『破魔の矢を除く遠距離攻撃で犬夜叉を追い詰め』なければなりません。
まったく、出資者は無理難題を仰る(クワトロ並感)
「犬夜叉……私の声が聞こえるか。私の顔が、見えているか」
果たしてどのように攻めるか手をこまねいていたところ、一歩前に出たのは我らが桔梗様。
彼女は足を止めることなく、黒塗りの高級車に追突してしまう勢いで犬夜叉に近寄っていきます。
「てめえ、鼻持ちならねえ匂いで、おれに近づくんじゃねえ!ぶっ殺されてえのか!?」
「おまえが望むなら、それでも構わない。どのみちこの体は、土と骨で出来たまがい物に過ぎないのだから……」
「なっ…!」
桔梗は犬夜叉が纏う火鼠の衣を掴み、躊躇せず彼を抱き締めました。
ヤメロォ!(本音)ナイスゥ!(建前)
なんで自分から近づいていく必要があるんですか(正論)
ちょ、ホントにマズいですよ!そいつ今理性失ってんですから!!
「ぐぅ…っ!離し…やがれ!」
犬夜叉も桔梗を相手取ることで、内なる心が葛藤をしているのでしょう。途切れ途切れの言葉がその証拠。しかしそれでも妖怪化の衝動は収まりがつかないらしく、桔梗を振りほどかんと彼女の肩口を思い切り握り締めています。
岩をも砕く鋭利な爪が食い込み、顔を歪める桔梗。
おいおい本格的にやべえぞこれ……やっぱり破魔の矢でぶち飛ばしていいか?
「百江……よいか。決して…手を、出すな…!」
アッハイ。
説得が成功するかは分かりませんが、ここは静観に徹することを決意。
上手くいけば犬夜叉が半妖に戻り、万事解決。失敗したら桔梗がやられて
「犬夜叉……本当のおまえは、誰よりも優しい心を持つ半妖だ。
あの時──激情に身を任せた私は、そんなことも忘れてしまうほどに……愚かな女だった」
「ぐっ……あ、ああっ…!」
「今度こそ守ってくれると、おまえはそう言ってくれた。それが嬉しかった。だから、私はその言葉を信じる。その果てに再び命を落とそうとも、後悔の念はない」
「てめえ、さっきからいったい何を──」
「だから……犬夜叉。これが今の、私の想いだ」
▼犬夜叉の口許に、桔梗の唇が優しく触れた。
「ぎ……き、ききょう……?」
……ヨシ!(よくない)
桔梗の強い信念(口付け)が伝わったのか、犬夜叉が元の状態に戻ってくれました。
お~ええやん。日本一やお前(ベタ褒めクレーマー)
犬夜叉の暴走を止められたのは愛だよ愛!
桔梗が単身で犬夜叉の説得にあたるというのは、通常プレイを含め初めて起きた現象です。漫画版しかりアニメ版しかり、隙あらば犬夜叉の唇を奪うことに定評のある桔梗様ですが、まさかこんなところでもそのシーンが用意されていたとは……私もまだまだ勉強不足でした。
「……桔梗っ!!」
張りつめていた緊張が解け、力を失い倒れかける桔梗。犬夜叉はそんな彼女を慌てて抱きかかえます。(その手を)離すんじゃねえぞ……
犬夜叉と桔梗の関係って、他者を寄せ付けない独特な雰囲気があるんですよね。今回のように友情ルートで進めていると、特にそれを痛感させられます。
どれだけ桔梗と仲良くなれても、犬夜叉との逢瀬の場面に遭遇したらコソコソしないといけないみたいな。暗黙のルール的な?
要は簡単に入り込める隙が無いんですよね。そらかごめも思わず躊躇しちゃうよ。
ほもちゃんとしてもここまでを友情ルートで進行している以上、二人の時間を邪魔するわけにはいきません。ここで空気を読まずに入り込んでいくのは、百合の間に割り込むおじさんくらいあり得ないことです。
じゃあ私、ギャラもらって帰るから……(血涙)
※※※※※※※※※※
桔梗の匂い。
優しくて、だけどどこか儚さを感じさせるような……彼女の匂い。
それは
その、はずなのに。
「くそっ……くそ!ちくしょう…っ!!」
今だけは、手に残ってしまったその匂いが、犬夜叉に大きな罪悪感を与えていた。
その爪を彼女に向けて振るわなかったことだけは、唯一の救いであった。最後の理性が残っていたといえば、聞こえはいいのだろうが……
しかし己を失っている間、犬夜叉は彼女を握り締め続けていた。自らの内に潜む、妖怪の力に支配されるがままに。
桔梗は死人である。故に血が流れるということはない。
されど犬夜叉が正気を取り戻したとき、そこには痛みに耐えながら自分へ語り掛ける桔梗の姿が映っていた。
命を懸けて守ると決めた相手を、自らの手で傷つけてしまったという後悔。そしてやり場のない怒り。
犬夜叉の頭の中では、どれだけあがいても振り払えない負の感情が交錯していた。
(おれは、取り返しのつかねえことをしちまった。妖怪の血に抗うこともできず、挙げ句の果てには、また桔梗を傷つけた…!)
「犬夜叉……」
「き…桔梗っ!」
後ろから掛けられた声に、己の体が張り詰めていくのが分かる。それは、桔梗が思っていたより早く目覚めたことへの驚き……のみではない。
犬夜叉は普段滅多に見せない消沈の表情のまま、黙って桔梗の言葉を待つことしかできなかった。先の行動を非難されるのは当然のこと、あるいは侮蔑の言葉を吐き捨てられてもおかしくはない。
少なくとも自分は、それだけのことをしてしまったのだから。
「良かった……」
「え…?」
しかし、次の瞬間。
覚悟を決めた犬夜叉が感じたのは、優しい温もりだった。
勿論それは夢や幻などではない。いまこの瞬間、間違いなく桔梗に抱きしめられたことで得られた感覚だ。
「な、なんで……おれのことが、怖くないのか?」
「おまえはもう、元の犬夜叉に戻ってくれたのだろう。それなのに、どうして恐れる必要がある?」
「だけどおれは、おまえのことを…!」
「私なら、大丈夫だ……大丈夫」
桔梗の真っ直ぐな視線が、犬夜叉を貫く。それ以上の反論は許さぬとばかりに。
優しい瞳に見つめられているうち、犬夜叉の荒んでいた心は不思議と安らいでいった。
言葉を交わさずとも、分かる。
桔梗は初めから怒ってなどいなかった。それどころか、自分のことをそっちのけで、犬夜叉の身を案じてくれていたのだ。
「かつて巫女であった私とて、大きな過ちを犯してしまったことがある。だからおまえも、こんなことぐらいでくよくよするな」
「く、くよくよなんてしてねえっ!ただ、おれは──」
「それをくよくよしている、というのだ。よいか犬夜叉、もし私を傷つけてしまったことを真に悔いているというなら、奈落を倒した後にその責任を取れ」
「っ、わ、分かったよ!それでおまえが許してくれるなら」
「……そうか。取ってくれるのだな?責任」
「だから何度も言わすなって……えっ」
「言質は取った。後になって覆すというのは無しだからな」
「いやっ、その……おまえ、本気で…?」
真剣に受け答えをしていた犬夜叉の表情が、初めて崩れた。
桔梗が言っているのは、おそらくは"そういうこと"なのだろう。犬夜叉としても話題の転換があまりに唐突だったために、思わず反射的に言葉を返してしまったが……本来なら軽々しく受け答えをするような話題ではないはずだ。
犬夜叉は慌てて場を取り繕う言葉を探し始める。だが、すぐ後にあまり聞き馴染みのない桔梗の笑い声が聞こえてきたことで、その思考はあっさりと打ち切られた。
「ふふっ……そうだ、私は本気だぞ?」
「き、桔梗っ!おれのことをからかってやがんのか!?」
「……すまない。おまえのそんな顔を見るのは初めてだったから、ついな」
「んなっ…!」
犬夜叉は真っ赤になって抗議するが、内心では驚きと戸惑いの感情を覗かせていた。
あの桔梗がこんな駆け引きじみた冗談を口にするなんて、彼の知る限りあり得ないこと。おそらくは蘇った桔梗に対して、なんらかの入れ知恵をしているものが存在するに違いない。
(間違いねえ。絶対あの女の影響だ…!)
そこまで考えて、犬夜叉は即座に真実へとたどり着いた。
本郷百江──今の桔梗に最も近しい人物の姿が、頭の中に思い浮かぶ。
当の本人は「じゃあ私、ギャラもらって帰るから」などと訳の分からないことを言ってどこかへ行ってしまったが……かごめと同じ時代からやって来たという彼女が、桔梗に対して良くも悪くも多大なる影響を与えていることは明白だった。
「どうした犬夜叉。まさか先ほどのことで、本当に拗ねてしまったのか?」
「ばっ…!そんなんじゃねえよ。ただ、変わったなって思っただけだ。おれも、おまえも……」
その言葉に思い当たる節があったのか、桔梗は「そうだな」と短く返し、さらにこう続けた。
「だけど、どれほどの時が経とうとも、変わらない想いもある。この私の、おまえへの気持ちがそうであるように」
「っ…!」
犬夜叉は返答の代わりに、桔梗を強く抱き締めた。
(桔梗の顔を見れて、言葉を聞けて……気持ちがうそみたいに安らいだ。さっきまで、あんなに重たい気分だったのに……)
改めて、想う。
桔梗という存在が、自分に何をもたらしてくれたのかを。
死人として生き返った彼女との逢瀬に関して、罪滅ぼしの意識が全く無いといえば、それは嘘になってしまうだろう。
しかし……桔梗に対する想いというのは、やはりそれだけではなかった。
孤高の生き方をする桔梗に、自分の姿を重ねた。
辛く苦しかったときに、桔梗の優しさに触れた。
桔梗は、犬夜叉が生まれてはじめて好きになった女だ。どれだけ時代が過ぎ去ろうと、それだけは不変の事実なのである。
(そうだ。おれは、桔梗に救われたんだ。あのときも……そして、今も)
「……やっぱりおまえには、かなわねえな」
桔梗の耳元で、犬夜叉は静かにそう呟くのだった。
"妖怪"犬夜叉
体力 700
攻撃力 150
防御力 75
行動力 130
妖力 230
精神力 20
犬夜叉の命が危険にさらされたとき、妖怪の血が身体を支配し、変化してしまった姿。
素手であるにもかかわらず、"鉄砕牙"を使う犬夜叉よりも攻撃力は高い。
本作においては、犬夜叉ルートの悟心鬼戦や蛾天丸戦などでその姿を目にすることができる。
弱点はかごめの「おすわり」。
犬夜叉ルート以外でシナリオを進めている場合、稀に敵キャラとして登場することがある。
その際はかごめの「おすわり」が使えないため、物理的に彼の力を抑え込まなければならない。
ただし、苦悩する犬夜叉の心を理解できる者がいれば、言霊の力で良心を取り戻させることができるだろう。
「犬夜叉 戦国惣譚録 完全攻略本 ~大丈夫! ファミ〇の攻略本だよ!~ 」より一部抜粋