無双って誰だよ。お前の彼か?なRTA、はじまりますわ!(お嬢様)
前回は桔梗と犬夜叉のてぇてぇ成分を補給できたので、プレイヤーの士気が大幅に上昇しました。
最近の桔梗はほもちゃんとの会話の中でも時折笑顔を覗かせるようになっており、もう出会った当時のような刺々しさはありません。
やっぱ、愛は人を変えるんやなって……
犬夜叉RTAで怖いのは戦闘じゃなく人間関係ってそれ一番言われてるから。
今後も犬夜叉NTRなどしない限りは、桔梗を相棒として円滑に物語を進めていくことができるでしょう(ガバが起きないとは言ってない)
さて、画面上では拠点に戻ったことで自由行動が可能になっています。とはいっても、ほもちゃんのするべきことは基本的に変わりません。次のイベントが発生するまで再び稼ぎを行っていきます。
桔梗の言に従い、薬草を探す渡世をこなしましょう。こいついつも草探してんな。
「どうです?具合のほうは」
「はい。桔梗さまのおかげで、それはもう」
「顔色もすっかり良くなりましたね。念のため、あとで薬を取り換えましょう」
あぁ^~ワイも怪我して桔梗様に診てもらいたいんじゃ^~
こういう聖者としての役割を果たす桔梗を拝めるのは『犬夜叉RPG ~戦国惣譚録~』だけ!皆も買って、プレイ、しよう!(唐突な勧誘)
薬草探しに川沿いの草原まで来たところで、川上からどんぶらこ、どんぶらこと球体の何かが流れてきました。
ゆでだこかな?おいしそう(小並)
と思ったらお坊さんの後頭部でしたね。これは、ストーリーフラグじゃな?
桔梗と一緒に流されている人物を助け上げると、彼は顔のない男に襲われたと泣き叫び始めます。
「無双さまが……わたしの師匠が、顔を奪われて殺されたのです!」
「それは、なんと惨いことを。妖怪の類にやられたのですか?」
「分かりません。身なりは人間のものでしたが、やつには顔がなく、背中には不気味な蜘蛛の紋様が…!」
「背中に蜘蛛……まさか──」
おい、それってYO!奈落の分身じゃんか!アッアッアッ……
などと言っている場合ではありません。syamu…でなくジム・〇ャリーの真似をしている場合でもありません。
奈落の新たな分身、"無双"が解き放たれましたねクォレハ。
無双は奈落の人としての心──鬼蜘蛛の魂が入った分身です。
原作でも登場話数こそ少なかったものの、その強烈なキャラクター性から記憶に残っている方も多いのではないでしょうか。
「百江……先ほどの話、聞いていたな。おそらくは奈落の新たな分身だろう。狙いは分からぬが、油断は禁物だぞ」
アッハイ。
まあ、それは一旦置いておくとして。
当の本人が目の前に現れてますよ(困惑)
「奈落!?きさま、なぜ…!」
「くくく……桔梗、おまえに会いに来た。この新しい体を試すためにな」
うわっ(素)
今の発言はマジで引くわ~。これもう完全にストーカーと化してんじゃんアゼルバイジャン。
「随分と物好きなことだな。どれだけ私に近づこうと、おまえの中に鬼蜘蛛の心がある限り、私を殺すことはできぬというのに」
「鬼蜘蛛の心か。成程、確かにその情念が
「なに…っ!?」
奈落は不敵な笑みを浮かべながら、桔梗の首許に手を伸ばしてきました。おっやべえ110番だな!
本来なら洞穴の土の結界が働き、奈落は腕ごと消滅するはずなのですが……何故かそうはなりません。そのまま桔梗の首を絞めようとしてくるので、ひとまずその腕をぶち飛ばしましょう。
汚い手で桔梗さんに触るな……(白並感)
「ちっ、破魔の矢か。神楽の言っていたとおり、食えぬ女を連れているようだな」
「おまえの知った事ではあるまい。それよりどうした奈落。随分と顔色が悪いようだが」
「…!」
奈落はこの時点で『鬼蜘蛛の人としての心』を別の体(無双)に切り分けています。だから先ほどは桔梗に触れることができたんですね。
しかし現段階において、鬼蜘蛛の心は奈落の"核"の部分とイコールであったため、そう簡単に切り捨てることはできないと発覚しました。
で、結果として奈落はうんこ食った後みたいに調子を崩してしまったと。
ざぁこ♡ざぁこ♡ざこワカメ♡
「また逃げるのか?そんなことでは、いつまでたっても私を殺すことなどできぬぞ」
「調子に乗るな、桔梗。いまここでおまえを殺さぬのは、あくまでわしの都合に過ぎぬ──」
またまたそんな風に強がっちゃってぇ。
奈落さん、俺知ってるんですよ~。
本当は桔梗のことが好きで好きでしょうがないんでしょう?
素直に認めたらどうですか。そうしたら楽になれるのに。
「……」
気持ちを代弁してあげたら思いっきり睨まれました。一体何があかんかったんでしょうか(すっとぼけ)
ともかくこの場で桔梗を殺せないことを悟った奈落は、お得意の姿くらましでこの場から離脱していきます。
ほな、また。
「……百江、まったくおまえは突拍子も無いことを言い出す。奈落のやつ、もう少しでおまえに襲い掛かりそうな勢いだったぞ」
いやーすんません。原作を知ってる身としてはどうしても煽りたくなっちゃうんすよね。
「それに、鬼蜘蛛ならいざ知れず、あの奈落が私のことを好きなどと……あり得ぬことだ」
んにゃぴ、それに関しては紛れもない事実だったりするのですが。
まま、今はええわ。
今回のチャートでは、原作に無かった『桔梗と無双の邂逅』を組み入れています。
自分からタイムを延ばしていくのか……(困惑)というコメントが流れてきそうですが、勿論これは後の展開を考えての行動です。
鬼蜘蛛(無双)と桔梗が一度でも邂逅を果たしていると、最終局面での奈落戦において、その攻撃が若干鈍くなるという効果を発揮してくれます。
それというのも鬼蜘蛛はとにかく桔梗のことが好きなので(直球)、桔梗を殺そうと画策する奈落の動きを内側から制止してくれるわけですね。
ラスボス戦でのタイム短縮を図るため、また終盤での事故死を回避するためにも、やらない手はありません。イベントが終わったら直後に桔梗と会話して、今回のからくりをそれとなく伝えましょ。
あのワカメ、桔梗のことを普通に触れてましたよね。多分鬼蜘蛛の心が分離したからだと思うんですけど(名推理)
「鬼蜘蛛の心?まさか、そのようなことが……」
桔梗様、さっきのお坊さんの言葉を思い出して下さい。
顔の無い男。
背中に蜘蛛の痣。
顔面発射のド迫力……
「そうか…!全身に火傷を負っていたやつには、顔が無かった。だとすれば──」
じゃけん桔梗と鬼蜘蛛、二人の思い出(意味深)の場所にもう一度行ってみましょうね~。
※※※※※※※※※※
「おれは、この場所を知っている…?」
かつて、鬼蜘蛛が匿われていた洞窟。
奈落から切り離された分身──無双は、かつての記憶を失いながら、何かに導かれるようにこの場所へと辿り着いていた。
「そうだ。こうして手を伸ばせば……すぐ側にあいつが、あの女が、居た」
彼の脳裏に、巫女の装いをした女性が過る。
「っ!?誰だ。あの女は、一体誰だ!?」
混濁する記憶に頭を抱える無双。
しかし近くに人の気配を感じたことで、その思考は一度途切れてしまう。
「おぬし、人間か?いや……そこでなにをしておる!」
無双の前に現れた彼女は、記憶に残る女と同じ巫女服を纏っていた。
だが、違う。隻眼の老婆は、瞼に焼き付く彼女とは似ても似つかぬ人物であった。
「ちっ……あとちょっとで思い出せそうだったのによ。気に入らねえな、ばばあ」
「きさまから禍々しい妖気を感じる。どうやら、まともな者では無いらしいな」
「へっ、まともでこの世を生き延びれるかよ。おれは生まれついての野盗だぜ」
「野盗じゃと…?きさま、まさか鬼蜘蛛か!?」
「おに、ぐも…!?」
どくん、と。彼の中で何かが鼓動した。
それは、かつて自らが名乗っていた名前。
欲しいものは奪い、邪魔なものは殺し……そうやって好き勝手に生きてきた。
かつての記憶が、今度こそ彼の中で鮮明に蘇っていく。
野盗として、あらゆるものを奪いつくし、好き勝手に生きていたこと。
味方を裏切り裏切られ、全身に大火傷を負ったこと。
身動きひとつとれない体となってから、この洞窟で一人の巫女に匿われていたこと。
そして……介抱を受けているうちに、彼女に対して並々ならぬ欲望を抱いたこと。
「そうだ。おれは無双なんて名前じゃねえ。おれは──」
──無双が、"鬼蜘蛛"としての半生を取り戻した瞬間だった。
「へへっ、思い出したぜなにもかも。奈落の野郎が、どういう腹積もりでおれを自由にしたのかは知らねえがな」
「やはり…!鬼蜘蛛、きさまだけは生きて帰さぬ!」
「さっきからうるせえやつだ。生憎だが、おれにはばばあの趣味はねえぜ」
「抜かせ!おねえさまの仇、今この場にて取ってくれる!」
「おねえさま……だと?ひょっとしておまえ、いつも桔梗の隣に引っ付いてたガキか?」
鬼蜘蛛が全身に火傷を負い、洞穴に匿われていた時。自分の看病をする桔梗の傍らには、常に彼女の妹の存在が在った。
「そういや、あれから五十年も経ったんだよな。桔梗は死に、妹の楓は老いぼれか。運命ってやつは残酷だなぁ」
「運命だと?おねえさまを殺したのは鬼蜘蛛、きさまであろう!」
「冗談じゃねぇ。そもそもおれは、桔梗を手に入れるために妖怪どもに魂を売ったんだ!だがいざ蓋を開けてみりゃ、新しい体は全く言うことを聞かねえ。自由に動けるようになって最初にしたことといえば、あの女の体を後ろから引き裂く事だった!」
「おねえさまのことを憎んでいた、悪しき妖怪共の意思か。いずれにせよ、きさまの浅ましい執念があのような結末を生んだのだ!たとえ刺し違えてでも、きさまだけは絶対に滅してくれる!!」
「へっ。随分と嫌われたもんだな、おれも。それならどっちが先にくたばるか、勝負といこうじゃねえか!」
無双が侍から奪った刀を掲げると、楓も弓矢を構え直す。
二人の距離がまだ十分に開いていたために、楓は先手を打つことが出来た。
狙いを澄まして放たれた矢が無双の首元に刺さる。生まれ故郷の村をずっと守ってきた彼女の腕は、老いたりともいえど健在であった。
「残念。痛くも痒くもねえな」
「なっ…!?」
彼が不死身に近い再生力を有していたことは、楓にとって大きな誤算であった。生き返った無双──鬼蜘蛛の体は、すでに人のものではなかったのである。
「次はこっちの番だ。おらいくぜっ!」
「ぐっ!」
無双は一気に間合いを詰め、力任せに刀剣を振るう。楓は間一髪のところで初撃を躱したが、返し刀に反応しきれず鮮血を飛び散らせた。
「運が無いな、楓。おまえあと四十も若けりゃ、半日くらいは長生きできたかもしれねえのに」
「黙れ!この下衆が!!」
普段であれば決して見せることのない形相で反撃を繰り出す楓であったが、一度傾いた力量差は覆ることがなく。
体力に限りのある楓は、無双の手により徐々に追い詰められていった。
「おのれ……鬼蜘蛛…!」
「しぶてえやつだな。どうせ無駄な足掻きなんだから、潔く諦めなって」
「誰が、諦めるものか……」
楓は肩で息をしながらも、三度弓を引いた。
──これが、かつての自分であったなら。
楓は早々に形勢不利を見極め、退いていたはずだ。一度態勢を立て直すなり、犬夜叉達に援護を求めるなり、やりようはいくらでもあった。
しかし楓にとって、目の前の男は八つ裂きにしても足らぬ桔梗の仇である。椿との戦いで死人である桔梗に触れ、彼女の優しさを思い出してしまった楓は、以前のように"おねえさまの死"という事象を割り切れなくなっていたのである。
「鬼蜘蛛よ……おねえさまのすべてを奪ったきさまにだけは、絶対に負けぬ!」
「けっ、耄碌しやがって。そんなに死にたいってんなら、とっとと望み通りにしてやるぜ!」
楓の隻眼に、刀を思いきり振りかぶる無双の姿が映る。
(おねえさま……申し訳ありません。楓の力では、あの時の仇すら取れませんでした。
せめておねえさまだけでも、この時代で幸せに…!)
覚悟を決め、静かに目を閉じようとしたところで──明後日の方向から飛来した矢が、無双の片腕を四散せしめた。
「なんだっ…!?」
その驚きも束の間に。無双の胸中が高揚感で満たされていく。
かつて、自分が喉から手が出るほど欲しがった、あの女の姿。
何故、死んだはずの彼女が生きているのか。
何故、50年が経ったというこの時代にあの時と同じままの姿で存在しているのか。
彼にとって、最早そんなことはどうでも良かった。
「会いたかったぜ……桔梗ッ!!」
ただ、内なる衝動に駆られるままに。
鬼蜘蛛は、嬉々として彼女の名前を叫ぶのだった。
※※※※※※※※※※
「奈落が言っていたのはこういうことか。鬼蜘蛛、よもやきさままで生き返るとはな」
「間違いねぇ。おまえ、本物の桔梗だな!」
本物の桔梗と巡り会えたことで無双くんが大興奮しています。よかったね。
じゃあ……死のうか(無慈悲)
無双の攻撃手段はシンプルで、序盤は所持している刀を用いた近接攻撃のみ。ある程度ダメージを与えると妖怪化した腕を伸ばして遠距離攻撃を仕掛けてきますが、そこまで厄介な攻撃ではありません。戦いそのものに苦戦することはあまりないでしょう。
ただし、その異常な再生能力には警戒の必要アリ。たとえ風の傷を食らって粉々に砕け散ったとしても、時間経過で復活するという厄介な能力を持っています。必殺技を食らわせたからといって、「やったか!?」などとフラグを建てないようにしましょう。
このパートの戦闘では無双を完全に倒し切るということはできません。こちらの勝利条件も、『相手に一定以上のダメージを与えること』となっています。
また無双は奈落と同様に桔梗にしか興味がないため、相手からの攻撃は基本的に桔梗へ集中します。
ここは彼女を囮としつつ、背後から可能な限りの強攻撃を食らわせてやりましょう。
いつもだと楓おばあちゃんはかすり傷程度しか負っていないはずなのですが、今回はどういった按配か無双と激戦を繰り広げたらしく、ぼろぼろの状態になっています。いやほんと、ご老体なんだから「いのちだいじに」ね。
さあ、敵の視線が完全に桔梗に向いたところでその無駄にイケメンな顔をフッ飛ばしてやる!!(アサルトライフル装備)
「おねえさま、危ないっ!」
「なっ……楓!?」
▼無双の攻撃から、身を挺して桔梗を守る楓。
▼楓の肩口から鮮血が飛び散る…!
あのさあ……「いのちだいじに」つってんだルルォ!?
無双との戦いにおいて、桔梗がやられて死ぬということは通常起こりえません。彼の心は鬼蜘蛛と同一のものなので、桔梗を想う気持ちは奈落と違ってある意味純粋なものだからです。
現に無双の桔梗に対する攻撃にはかなりの手加減が見受けられます。彼としても、あくまで桔梗を連れ去ることに徹そうとしているわけです。
ただし、それ以外の敵には当然容赦のない攻撃を加えてきます。その意味では『桔梗を庇う』ような行為はいたずらに怪我人を増やすだけなのです。
なので申し訳ないがそういったガバ行為はNG。下手したらただでさえ少ない楓のHPが尽きてしまい、再走なんてことにもなりかねません。それだけは勘弁したいところなので──
「鬼蜘蛛の狙いは、まごうことなくおねえさま。それが分かっている以上、断じてやつめの思うとおりにはさせませぬ!」
ちょっと本当にもう……大人しくしててくれる!?(神の宣告)
かつてのプレイでここまで元気な楓おばあちゃんがいただろうか。いや、ない(反語)
未だに理由は分かっていないのですが、楓の"すべてはおねえさまのために"状態が椿との戦い以降ずっと継続しているみたいなんですよね。
桔梗は桔梗で"すべては犬夜叉のために"なんでもする覚悟を決めていますから、その点では似た者姉妹であるといえるでしょう。
とにかく楓が絶対桔梗守るウーマンと化している以上、想定していた桔梗囮作戦を実行することができません。
そのためこちらとしても、『無双のタゲをほもちゃんに向けて』『ほもちゃん自ら無双を倒す』という対処法をとる必要があります。しょうがねえなぁ(悟空)
まずは無双の意識をこちらに向けるべく、あらゆる
おいKMRァ!(初手人違い)
ほもちゃんの相手も出来ないの?そんなんじゃ甘いよ(棒読み)
くっせえなお前……(シンプルな悪口)
この野郎醤油瓶……(意味不明)
「なんだてめえ。舐めた口ききやがって……よほど先に死にてえらしいな!」
ヨシ!
この世界の人々は基本的に煽り耐性が低いので、敵の誘導は割と簡単に成功します。現代だったら顔真っ赤にしてレスバしてそう(偏見)
無双はこちらに標的を定めると刀をぶん回してきますので、手持ちの弓でいなしつつ距離を取ります。そして攻め手の隙を突く形で破魔の矢を射出(ブッチッパ)!
彼は人である鬼蜘蛛の心を持っていますが、その体はあくまで奈落から生まれた"半妖"のもの。そのため破魔の効力もきちんと維持されています。
「くそっ、やりやがったなこの女!」
両腕根こそぎ奪われてピンピンしてるとかお前精神状態おかしいよ……
そんなツッコミをする間もなく、彼の腕は数秒と経たず再び生えてきます。無双はそのまま第二形態(妖怪の両腕を持った状態)に変化して遠距離攻撃を放ってきますので、当たらないように頑張って避け続けましょう。
「調子に乗ってんじゃ、ねえよっ!」
そんなことを言って、ほもちゃんの機動力についてこれるものかよ!
ホラホラホラホr……ファッ!?
痛ってえオイ!噛みやがったなオイ!!
ここまでずっとぶっ通しでプレイしていたことも影響してか、一瞬の判断が遅れてしまいました。無双の触手がほもちゃんの前腕部分を掠めとり、じわりと赤い血液が滲み出ます。
「百江っ!」
すると待機状態になっていた桔梗がすかさず助けに入ろうとしてくれますが……お、待てい!
下手に桔梗を動かすと瀕死の楓が無双に特攻していきそうなので制止しましょう。
この程度の敵、私一人で十分よ…!(フラグ)
それにしたって無双この野郎お前、乙女(ほも)の顔傷つけるとかいい度胸してるじゃねえかオオン!?
もう許せるぞオイ!(慈悲の心)
もう許さねえからな~!?(豹変)
この時、ほもちゃんが僅からながらもダメージを負ってしまったことに動揺を隠し切れなかったプレイヤーは、あろうことか無双に接近戦を挑んでしまいました。
破魔の矢?遠距離攻撃?なにそれ美味しいの?とでも言わんばかりに、武器装備を変更していざタイマン勝負!
「馬鹿か?正面切ってこの俺とやり合おうってのかよ!」
うるさいんで!バカっていう方がバカなんですぅー!(子供の喧嘩)
お忘れの方もいらっしゃると思いますが、そもそもほもちゃんの初期ステにおいて「攻撃力」はかなり高い部類にありました。それゆえに序盤は、最高クラスの霊力をほぼ無駄にしながら『大太刀』を片手にばっさばっさと敵をなぎ倒せていたわけです。
つまり、私が何が言いたいかというと……
一体いつから────矢を射らないほもちゃんに勝てると錯覚していた?
無双は一撃がかなり大振りなため、その隙を突いて『なまくら刀』で繰り返し攻撃を狙っていきます。武器が武器なので大ダメージを与えることは適いませんが、ほもちゃんに備わる馬鹿力である程度は攻撃力の低さをカバーできます。
怨!
怨!
怨!
怨!
反抗するっ…反抗やめるまでやるぞ!(噛み噛み)
怨!
怨!
怨!
怨!
おお~良い色に染まって来たじゃ~ん…全身が!(倒置法)
怨!
怨!
怨!
怨!
最後の一発くれてやるよオラ!
怨!
……怨!!(弐撃決殺)
▼無双 を戦闘不能にした!
▼1250 の経験値を獲得!
▼百江 の段位が 26 に上昇!
はい、勝ちました(満身創痍)
一定以上のダメージを無双に与えたことで、ストーリーが進行します。
RTAにゴリ押しはつきものって、はっきりわかんだね。
さて、ゲーム上では恒例の飛ばせないイベントが発生中。
混沌極まる戦場の中に満を持する形で登場したのは、いつもどおりのラスボス奈落。
「随分と戦いにくそうにしているではないか。久々の外の世界は楽しかったか?」
「てめえ、奈落っ!五十年もの間、おれを閉じ込めやがって…!」
「きさまにとっては一瞬のことだったろう。無双よ、もう一度わしの中に戻れ」
「へっ、馬鹿野郎が。そう言われて素直に頷くとでも思ったのかよ!」
口論の末、真っ先に攻撃を仕掛けたのは無双でした。触手に変貌した自らの腕を用いて、奈落の胴体を貫きます。しかしながら、あらゆる妖怪を吸収してここまで強くなった奈落に対して、その攻撃は紛れもない悪手。
「くそっ、腕が飲み込まれて…!」
「わしとてきさまの卑しい魂など一刻も早く切り捨てたい。しかし、きさまは出てくるのが早すぎたのだ」
奈落の背中から、無双を包み込むように蜘蛛の六本脚が出現します。こうなっては奈落の吸収攻撃を妨げる術はありません。
「くそっ、放しやがれ!桔梗……桔梗ーっ!!」
最後の断末魔をあげながら、無双──鬼蜘蛛は完全に奈落の元へ取り込まれてしまいました。
哀れ、野盗鬼蜘蛛の末路。
「愚かな男よ。桔梗、おまえへの想いを募らせた挙げ句、欲望の果てに待ち受けていたのは破滅のみ」
「随分と知ったような口を利くではないか、奈落。半妖であるきさまにとって、鬼蜘蛛の心はよほど大切なものだったらしいな」
「ふん……」
なにが『ふん……』だよまーた図星を突かれてるじゃないか(呆れ)
不敵な姿勢を崩すことだけはしないワカメですが、その内心はヒヤッヒヤの筈です。己の秘密どころか最大の弱点を天敵に見られてしまったわけですからね。
「死人であるきさまを殺す手など、いくらでもある。四魂の玉が完成した暁には、いの一番にきさまを瘴気の渦に溶かし込んでくれよう」
一目瞭然の捨て台詞を吐きながら、瘴気をぶち撒ける奈落。これは……退散じゃな?
原作では実に23回逃走したとされる奈落ですが、今回のはそのうち8回目にあたる逃走です。こいついつも逃げてんな。
「逃さんっ!」
反射的に破魔の矢を放つ桔梗でしたが、奈落を包む結界がこれを阻みます。
ゲーム上においては、奈落が四魂のかけらを集めきる前に倒してしまうことも可能ですが、そうすると後始末で自分たちがかけらを集める羽目になってしまい、大ロスに繋がります。
「忘れるな桔梗。次に会う時が、きさまの最期だ……」
したがって今は我慢の時です。
時には!抑えることも、大事やで。
気持ちを抑えることも。
言いたくても!抑えることが大事やで。
グッと!抑えることも大事やで。
それが大人への一歩やで。
ええ。
伝説となった大物YouTuberの名言を引用したところで今回はここまでです。ご視聴ありがとうございました。
※※※※※※※※※※
かつて、鬼蜘蛛を匿っていた洞穴。
私と百江は僧侶から聞いた話を頼りに、あの場所へ再び赴くことになった。
「鬼蜘蛛よ……おねえさまの、すべてを奪ったきさまにだけは、絶対に負けぬ…!」
「けっ、耄碌しやがって。そんなに死にたいってんなら、とっとと望み通りにしてやるぜ!」
目的の地へ辿り着くやいなや、血塗れになりながら戦う楓の姿を目にして、私は当然ながら驚愕した。そして楓と戦っていた相手は、私の姿を見るなり、こう叫んだのである。
「会いたかったぜ……桔梗ッ!!」
無双──かつての鬼蜘蛛が、奈落の手により蘇った。
因果は巡る糸車。そんな言葉を馬鹿にできないなと、私は改めて思わされた。
無双との戦いは、私が楓の傷を診ている間に、全てけりがついてしまうこととなった。
その立役者は言わずもがな百江である。
相も変わらず独特な言葉遣いのまま、しかし的確に無双を追い詰めていく様は……慣れのせいもあってかどこか痛快なものにすら見えた。
やつは不死身に近い体で尚も私たちの前に立ちはだかったが、結局は母体である奈落に再び吸収されるという憂き目にあう。
これが鬼蜘蛛の最期とは思えないが、少なくとも奈落の目論見は外れたらしい。
しかし、私にも想定外の出来事があった。
隙を突いて放った破魔の矢が、奈落の結界によって封じられてしまったのである。これはつまり、やつの作り出す結界が以前より強固なものになったということ。
奈落も四魂のかけらを集めるかたわら、自らの体を組み替え、より強くなろうとしているのだ。
四魂のかけらを一つにして、奈落ごと浄化する。私はそんな当初の狙いすら忘れ、さらに追撃の一手を仕掛けようと構え──
「もう逃げ切った後だよ。落ち着いて」
百江に止められた。
「桔梗……あなたの気持ちは良く分かる。だけど時には、抑えることも大事だよ。グッと!気持ちを抑えることも大事だよ。それが大人への一歩だもの。ええ」
彼女の言うことは確かにもっともなことだ。
だけど……つい先ほどまで烈火のごとく怒り散らしていたおまえが、それを言うのか。
そんなふうに思ってしまった私は、きっと悪くない。
その後の会話
「楓、大丈夫……なわけがないな。さあ、私の肩に」
「お、おねえさま!?いえっ、一人で歩けますから!」
「遠慮するな。たまには、姉の私を頼ってくれ」
「っ……楓は、悔しゅうございます。いつもいつも、足手まといなことばかりで」
「何を言う。おまえは私のために戦ってくれたのだろう。
本気で怒ってくれたおまえを見て……私は、嬉しかったよ」
「お、おねえざま゛ぁ……!!」
「お、おい楓……分かった、分かったから少し落ち着け。百江、見てないでこっちへ来ぬか」
「なんで行く必要があるんですか(正論)」
桔梗どんどん姉になる。
楓どんどん妹になる。