ガバあるところに光あり。故に我、再走せず。
遂にタイムより取れ高を気にし始めたRTA、はーじまーるよー。
前回は奈落という存在が生まれるきっかけを作ったおじいちゃん『羅刹の勘助』と遭遇。
彼の最期の頼みを聞き入れ、その遺髪を白霊山へ届けることになりました。
前述のとおり奈落はその白霊山に潜んでいるため、ストーリー的にはこちらが最短の正規ルートとなっております。
ここからはしばらく地味な移動シーンが続きますので、目的地に辿り着くまでは114514倍速しましょうね~。
…………
な ん で 等 速 に 戻 す 必 要 が あ る ん で す か ?
▼なんだろう、この感覚は。まるで何かが私を呼び寄せているみたいだ。
▼私はその何かに導かれるまま、桔梗の制止も聞かずに白霊山への道を外れた。
あっ……来ましたねこれは。
マップの右上部に青く光っている箇所があるでしょう?
これは特異点のかけらと呼ばれるもので、キャラクリ時に生まれを「現代」にしていた場合、『全マップ上のどこか一ヶ所』に主人公がタイムスリップするきっかけとなったキーアイテムが存在するのです。
▼間違いない。これは、私がこの時代に来るきっかけとなった銅鏡だ!
▼これを使えば、元の世界に戻れるはず…!
つまり、こーゆーことってわ・け!(USDPKR)
このキーアイテムは見つけた時点で一度現代へ戻るイベントが発生し、以降は任意で現代と戦国時代を行き来することができるようになります。かごめでいうところの"骨喰いの井戸"の役割を果たしている訳ですね。はえ~すっごい便利……
それでは早速現代へ帰る!……前に、桔梗へ事のあらましを説明しておきます。
彼女からは良かったなという言葉と共に、危険だから戻って来るなと諭されますが、そんなことしたらあんた死んじゃうでしょうが!(メタ発言)
ということで桔梗に対しては笑顔でアイルビーバック。私はまた戻ってくるでしょう(ガバ翻訳)
そもそも奈落はまだ生きてますし、四魂の玉もこの時代に残ったままの状態。今さら現代に戻ってハイ終わり!なんてありえないことです。
というかゲームの仕様上、実家に帰ったところでエンディングは迎えられません。当たり前だよなあ?
ここで大事なのは予め桔梗と落ち合う場所を決めておくことです。これをせず勢いだけで現代に帰ってしまうと、再び戦国時代へ来たときに桔梗を探すところから始めなくてはいけなくなります。いつの時代でも報・連・相は大事ってはっきり分かんだね(100敗)
桔梗と城下町の宿屋で合流する約束を交わしたら、ひとまず実家に帰りましょう。
ほいじゃまったのーう!
▼百江 は 古びた道鏡 を使用した。
▼初めて戦国時代に来たときと同じ、体全体が浮き上がるような感覚と、強い衝撃。
▼ゆっくりと目を開ければ、そこには懐かしさを覚える光景が広がっていた。
▼私、本当に元の時代へ戻ってこれたんだ…!
現代よ、私は帰って来たァ!!(やりたいだけ)
現代パートでは実家とその近辺を自由に動き回ることが出来ます。
RTAらしく戦国時代に直行直帰することも可能ではありますが、ここまで武器の引きがかなり悪かったため、多少のタイムを犠牲にしてでも探索に注力する価値はあると判断しました。
それでは早速──
ピィィィンポォォォン!!!!(ホモビ特有の迫真チャイム音)
誰かー!誰かいないー!?
なんか静かですね。戦国時代とはえらい違いだ(詠唱開始)
しばらく待っても出迎えてくれる人がいないため、もしやと思って玄関のドアにに手をかけてみると……おっ、開いてんじゃ~ん!*1
おお、タスカルタスカル。家族のみんなが外出していてそれを待つなんてことになったら、とんでもないロスが発生するところでした。
『中に誰もいませんよ』状態であっても今回のプレイではそこまで影響はありません。家に入れさえすればこちらのものです。
まずは自分の部屋をあさり、「即席麺」や「飴玉」などのエリア限定アイテムを入手。これらは分類上『現代の食べ物』という括り付けがされており、使用して体力回復ができるだけでなく、戦国時代の仲間に渡すことで友好度を上昇させてくれるという効果を持っています。
犬夜叉なんかは関係性が『中立』の場合、即席麺を1個あげるだけでこちらのことを無条件で信用してくれるようになります。ちょろい。
家の中はあらかた物色し終えたので、次は外に出て境内を見て回ります。ほもちゃんの実家はかごめと同じように由緒正しき神社であるため、強力な武器やレアアイテムが落ちている可能性が高いです。
と、丁度離れにいかにもな感じの物置がありました。こういう場所には珍しいものがあるというのはゲーム上の鉄則。じゃけんさっそく行ってみましょう。
お邪魔するわよ~。
物置の中はかなり薄暗く、明かりをつけないと何があるかよく分かりません。ここは悟心鬼戦で一度だけ使用した松明の出番です。
どうだ、明るくなったろう(成金並感)
視界も確保できたので物色を始めると、ほもちゃんの左側の棚になにやら細長い桐箱が……
や り ま し た
これはレア武器の予感。しかも形状からして恐らくは刀剣類ですね……間違いない。
通常各エリアに配置されている武器は野晒しの状態になっているのですが、稀にこういった箱の中に入っているケースがあります。その場合、中身は御神刀や妖刀など非常に強力な武器である可能性が高く、いわゆる運頼みの武器ガチャをここで終わらせられるチャンスです!
▼百江 は桐箱を開けた。
▼中に入っていたのは…………妖刀 叢雲牙 だった!
…( ゚д゚)
…( ⊃д⊂)
…(*゚д゚)
???????(音割れポッター)
ウッッッッッソだろお前www(V2アサルトバスター)信じらんねえwww
叢雲牙ってこれマジ???マジなわけねーだろハゲ!!!いやマジじゃねーかwwwww
叢雲牙はかつて犬夜叉の父が所有していた妖刀であり、鉄砕牙、天生牙と共に三界を統べると謂われた伝説の剣です。曰く、ひと振りで百の亡者を呼び戻す"地"の刀!
なんだそのロマンの塊みたいな肩書きは。証拠物件として押収するからなあ?
実のところ、この叢雲牙についてはRTAを開始する2日前のアップデート(ver.1.14)で追加された新要素でした。
そのため本走時点では刀の能力どころか発見方法すら不明。ゲーム開始時から配置が固定されている鉄砕牙・天生牙と違って、何らかの条件を満たしたときにランダムで出現する超超超レア武器であるということぐらいしか判明していなかったんですね。
まさかRTA走ってる時にこの武器と巡り合えるなんて…!
見てくださいよこのほもちゃんの動き!叢雲牙を手に入れてウッキウキじゃないですか!
RTA完!これで勝つる!!とでも言いたげな当時の心境が、画面上のほもちゃんにこれでもかと反映されています!
星の数ほどのガバに目を瞑り、一心不乱にここまで走り続けてきました甲斐もあったというもの。やっとほもちゃんにも、運が向いてきたんやなって。
……ですがちょっと待てい。肝心なところ洗い忘れてるゾ(知将)
そもそも叢雲牙は劇場版において、"人間が持てばこの世の終わりまで殺戮を続ける剣"という扱いだった筈です。ある意味四魂の玉よりおっかない代物です。
そんな装備で大丈夫か?
大丈夫じゃない、問題だ。
心の中のエルシャダイくんも警鐘を鳴らしています。
そもそも刀の暴走を抑えるはずの鞘くんはどこ……ここ?
ご覧のとおり叢雲牙は刀身が剥き出しの状態になっており、近くを探しても鞘が見当たらない状況です。
劇場版では叢雲牙が鞘の封印から解き放たれたことがきっかけとなり、犬夜叉と殺生丸を巻き込んだ壮絶な戦いへと発展していくわけなんですけど……元から鞘がないってことは、この刀使った瞬間に暴走するんじゃね?
もしそんなことになれば、ここまで騙し騙しやってきたRTAはいよいよ破綻するでしょう。それこそ映画に出てきた
だけど、せっかく出てきた超レア武器をみすみす逃すなんてことは絶対にしたくありません。だって多分超強いんだもん!(子供)
何とかしてこのいわくつきの妖刀を扱うことは出来ないでしょうか。
うーん…(10秒経過)
うーーん……(20秒経過)
うーーーん………(30秒経過)
うーーーーん…………あっ、そうだ(手遅れ)
考えに考えた末、プレイヤーにとある閃きが走りました。
前述のとおり、叢雲牙の扱いづらさはそのあまりに強大過ぎる邪気に比例しています。
つまり──その邪気を"浄化"することができれば、デメリット無く叢雲牙を使用することが可能なのでは?
幸いなことにほもちゃんは霊力系統のスキルツリーを優先的に取得しており、現在の残存ポインヨを注ぎ込めば、「浄化術 参」のスキルを獲得することが可能です。浄化術は「参」までいくと四魂の玉を取り込んだ奈落完全体の邪気すらも跳ね返すほどの力を発揮してくれるので、さしもの叢雲牙とてその清浄さには敵わないはず。
そうなればほぼノーリスクでこのチート武器を使用することができる…!
そこに気付くとは……やはり天才か。
てなわけで親の顔より見たオリチャー発動!
この場でスキル『浄化術 参』を獲得します。カチッカチッとね!アッアッアッアッ…
かーらーのー、叢雲牙をGETだ!ご立派ァ!
▼妖刀 叢雲牙 を拾った!
▼何処からともなく、強い怨念に満ちた声が聞こえてくる。
『おまえをこの世の覇者にしてやろう。我の力に従え…!』
ダメです(ヤーマン)
逆におまえがほもちゃんに従うんやで。
『きさま……人の分際で、この叢雲牙に逆らうか!』
当たり前だよなあ?
"一人息子を育児放棄した挙句、汎用人型決戦兵器に取り込まれた妻ともう一度会いたいという願望だけで世界を犠牲にしようとしたおっさんの声"で恫喝されても、ほもちゃんには通じません。
『おのれ、どうあっても従わぬというのか…!』
叢雲牙の口ぶりからして、浄化術の効き目は確実に表れているようですね。見たところほもちゃんの精神が乗っ取られている様子もありませんし。
……ヨシ!
きちんと指差し確認をしたところで、再び道鏡の力を使って戦国時代にイテキマース!
新しく手に入れた武器『叢雲牙』を駆って、とっとと奈落をやっつけましょうぞ!
▼私は時を超えて、再び戦国時代に戻った。
▼何処からともなく、強い怨念に満ちた声が聞こえてくる。
『叢雲牙に身を委ねよ。さすればきさまに、今以上の力をくれてやる…!』
ええ……(困惑)
まさかとは思いますが、そのまさかじゃねえのこれ。
どうやら叢雲牙はエリア間を移動するごとにこの台詞を吐いてくるみたいですね。
しかし邪気がなんだ実害は無いぞ(チキンレーサー)
気を取り直して、桔梗が待ってくれている宿屋へと向かいましょう。
▼城下町に辿り着いた。桔梗は多分、ここの宿屋で私を待ってくれているはずだ。
▼何処からともなく、強い怨念に満ちた声が聞こえてくる。
『おまえの望み叶えてやろう。この叢雲牙に生贄を差し出すのだ…!』
Be Quiet!
お前の口から、もはや有益な情報も── カタルs……カタルシスに、至る逸話も出てこない。
ただただ煩いだけだ!ふしだらな刀め……出ていけ!出ていけと言っている!
くどい!(逆ギレ)
さすがに毎回喋りかけられるというのは想定外でした。もしこれで性能がいまいちだったら即捨てだから覚えとけよ!!
宿屋でほもちゃんと落ち合った桔梗は安堵の表情を覗かせる間もなく、慌てふためいた形相で叢雲牙を手離すように言ってきました。心配してくれる気持ちは嬉しいのですが、ほもちゃんが絶えず刀を浄化しているため無問題です。
ちゃっちゃと準備を整えたら、中盤戦最後の舞台である白霊山を目指してイクゾオオオオ!
RTA(リアル登山アタック)を始めたところで今回はここまでです。ご視聴ありがとうございました。
※※※※※※※※※※
白霊山への道すがら、私たちは百江の今後を大きく左右するであろう、重大な遺物を発見していた。
百江がこの時代に迷い込むきっかけとなった、銅鏡。
一見するとなんの変哲もないように見えるその神具は、しかし手に持ってみると確かにこの世ならざる力を有していた。
どうしてこんな代物が平然と廃棄されていたのか。なにゆえ悪しき者の手に渡らず、奇跡的に見つけることができたのか。
疑問は尽きなかったが、ともあれ百江が元の時代へ戻る手立てを得られたというのは、僥倖たる事実だった。
五百年後の世は、今とは比べ物にならないほど平和な時代であるという。
魑魅魍魎が跋扈することなく、人間同士が争いを起こすことも少ない世界。私からすれば理想ともいえる現世を前にして、彼女に"今しばらくこの世に残って欲しい"と伝えることは憚られた。
無論別れを惜しむ気持ちが無いと言えば、それは嘘になる。
だが、私に出来た唯一無二の友を、これ以上危険な目に遭わせるのは御免だった。
なにより百江には、帰るべき家があるのだから。
だから私は、精一杯の笑顔で百江を送ってやろうとして……過去一番の反発を受けた。
「あのさあ……こんな状態で私だけ現代に帰ってハイ、終わり!なんてできると思う?奈落はまだ倒せていないし、四魂の玉だってこの世に残っているんだよ?
何もかも中途半端なままで桔梗と別れ離れになるのはやだぁ~!やだもうやだ~むーりぃ~もうむり~、うわあああん、ああああぁぁん!!!!」
そう言って縋りつく百江を一蹴できなかったのは、私の甘さによるものか、はたまた友誼という名の情にほだされてしまったが故の弊害か。
いずれにせよ百江は頑なに首を縦に振ろうとはせず、この時代に留まることを譲ろうとはしなかった。
されど……いついかなる場面においても
「ということで、一旦現代に戻ってまた帰ってきます。奈落を倒すのに使えそうなアイテムをしこたま持ってくるから、期待して待っててね!」
つい先ほどまで幼子のようにぐずっていた百江は、次の瞬間には素知らぬ顔でそう言ってのけた。
百江の言葉に耳を傾けず、一人で旅を続けるという選択肢も、決して頭を過らなかったわけではない。
「一応言っておくけど、私がいない間に奈落を倒そうとか考えるのはナシだからね。そんなことされたら桔梗の大事なところをつけ狙うヤンレズと化すからね。桔梗だって、『結婚したのか、俺以外のやつと……』とか言って迫ってくる私を見たくないよね?」
しかし……ここまで念押しをされては、動くに動けずというのが正直なところだった。
おそらくだが、百江は必ずこの時代に戻ってくる。その折に私が居なければ、あやつは何をしでかすか分からない。本当に"やんれず"なるものに変貌されては堪ったものではない。
何はともあれ、私と百江の奇妙な関係はもうしばらく続くことになるらしい。それが良きことであると一概に括ることはできないが、いざという時に頼れる者が隣に居てくれるのは心強いものだ。
いつしか私の中で、百江という存在はそれほどまでに大きなものへと変わっていた。
もっとも当人にそれを告げてしまえば、あやつは確実に調子に乗るだろうから、この気持ちは今しばらく心の中にしまっておくつもりだが……
城下で一番の宿屋。
この地を集合場所と定めた翌日に、百江はあっさりと帰ってきた。
かつてないほどの瘴気と、禍々しい邪気をその身に宿しながら。
奈落か、或いは別の妖怪に操られているのか。私は初めその点で疑いをかけた。
しかし、そのどちらも違っていたことにはすぐ気付かされた。
彼女が腰に差す、一振りの太刀。
"現代"へ行く前には見覚えのなかった代物だ。
そして……間違いなくこの刀こそが、隠しきれないほどの瘴気と邪気を放つ元凶であった。
「やっぱり気になるよね、この刀。叢雲牙っていうらしいんだけど……なんか強そうだから持ってきた」
百江曰く、刀にうつろう強大な邪気は、自らの手で絶えず浄化しているので問題ないのだという。
だがその言葉を聞いてもなお、私の懸念が消え去ることは無かった。少なくともこの刀に憑りついているものは、単純な浄化の力のみでは取り除けないものに思えたのである。
「百江、本当になんともないのだな?その刀から漏れ出るよこしまな気は、いくら妖刀であるといっても明らかにその範疇を超えている。刀そのものに、怨念や呪いの力が宿っているのだとしたら──」
「大丈夫だって安心しなよ~。いくら私がこれまで数多くのガバ行為を重ねまくってきたからって、刀に操られるほど柔じゃないんだから!」
あっけらかんとそう言い放つ彼女は、確かに私の知る百江だった。
それならば、ひとまずは信じてみるしかない、か……
──この時の私は、愚かにもそう考えてしまった。
──後になって、その決断を存分に後悔することになるとも知らずに。
〇〇〇→叢雲牙