犬夜叉RTA 桔梗救済ルート   作:パプリオン

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夢にまで見た日刊ランキング入りを果たすことができました。
心の底から感謝申し上げます。



Part7 幻影殺~"半妖"奈落

 

「目を覚ましたか桔梗。まさかこうして再び相まみえようとはな」

 

意識を取り戻した私の耳に、聞き覚えのある男の声が入ってくる。

この場所は恐らく、昼間に訪れた人見家の城内だろう。

城主の蔭刀を名乗っていた時とは打って変わった態度を見せる男……奈落を前にして、私は反射的に目を鋭くする。

 

「やはりおまえか。随分と化けたものだな……鬼蜘蛛」

 

「鬼蜘蛛か……今となっては懐かしき名よ。やつが持っていた浅ましき想い、飽くなき欲望。

そこに数多の妖怪が合わさって生まれたのが、この奈落だ」

 

「ならば、ひとつ問おう。私を捕らえた先刻、どうしてすぐに殺そうとしなかった?

おまえの体の大半を占める妖怪どもは、私のことをさぞかし憎んでいたはずだ」

 

「くくく……たとえ死人であろうと、犬夜叉は決してきさまを見捨てない。やつらは揃ってこの場へとやって来るはずだ。それがわしの仕組んだ罠であるとも知らずにな」

 

「目的はかごめが持つ、四魂のかけらか。愚かしいことを……」

 

「ふん、負け惜しみならいくらでも聞いてやろう。どのみちきさまは、この城から逃がれることはできぬ」

 

「……」

 

口先ではもっともらしいことを言っているが、要するにこの場で私を殺すつもりは無いらしい。

 

「随分と早いお出ましだな。喜べ桔梗、犬夜叉たちは城のすぐ側まで来ているようだぞ」

 

「なに…?」

 

その時、外界からこの一帯を阻んでいた結界が揺らぐのを感じた。

私が連れ去られてからそこまで時間は経っていないはずだが……奈落の言葉を借りるのであれば、想定以上に早いお出ましというのは間違っていない。

 

早い──という言葉に紐づいて、ふと百江の姿が浮かんだ。あいつとは蟲毒の山で別れる前、珍しく意見の相違があった。

 

『ちょっと待って桔梗。ここは新宿調教センターよりも危ない場所っぽいから、一度様子を見よう』

 

毎度のごとく意味不明な言葉は混じっていたものの、あいつの鋭さを鑑みるに、ひょっとしたらこのような事態に陥ることを予感していたのかもしれない。

 

口惜しいことだ。もしあの時強引にでも行動を共にしていたら、わざわざ捕まらずとも奈落を滅することができたかもしれぬというのに。

 

……待て、私は何を考えている?

 

誰かを頼るなど私らしくもない。

少なくとも50年前に巫女として生きていた時には、考えもしなかったことだ。

 

死人として蘇ったことで、かつての私が私でなくなっているのか。

あるいは、百江という存在が私の心を変えようとしているのか。

 

「っ…」

 

心の底から沸いて出た疑問を、慌てて振り払う。

少なくともこの状況下において、その戸惑いは命取りになりかねない。

 

今考えるべきはただ一つ。

 

この薄汚れた男の許から、一刻も早く立ち去ることだ。

 

 

 

※※※※※※※※※※

 

 

 

自ら敵陣に突っ込んでいくRTA、はーじまーるよー。

 

前回はほもちゃんが巫蠱の山に入るのを拒み、桔梗は再度奈落に拉致され、犬夜叉達と奪還作戦を立てたところまででしたね。

 

原作どおりだと桔梗の元へ向かおうとしている死魂虫を発見し、それを追いかける形で奈落の居場所を突き止める……という流れになるのですが、タイムアタックでは当然いつ現れるか分からない死魂虫を待っている時間はありません。

 

「だけど、奈落に繋がる手がかりは無いんだろ?まさかこの辺りを虱潰しに探すわけにもいかないし」

 

いいえ珊瑚ちゃん、手がかりはちゃーんと残されています。この近辺には禍々しい気を放つ場所が一か所だけあったじゃないですか。

そう、例の(アレ)ですね。前パートで"人見蔭刀"と面識のあったほもちゃんは、彼が桔梗に異常な執着をしていたことを思い出します。

 

奈落=人見蔭刀説。

 

うわあ……これは野獣先輩ふとん説よりも有力な説ですね。間違いない。

てなわけでさっそくこのことを皆に伝えましょう!

 

「百江さまの仰られることが確かならば、奈落は間違いなく城の付近に居るでしょうな」

 

「そうと決まれば話は早ぇ。行くぜ!」

 

「犬夜叉のやつ、あんなにはやって。ほら、かごめちゃんと七宝は雲母に乗って」

 

「う、うん。ほら、あなたも一緒に行きましょう」

 

あ、でもこの雲母三人までしか乗れないみたいですよ(SNO並感)

 

仕方がないのでほもちゃんは男性陣と共に走ることにしましょう。止まるんじゃない!犬夜叉のように駆け巡るんだ!!

 

こういった場面で発揮されるのがほもちゃんの行動力……つまり走力です。

本RTAのステータス決めで重要視していたのは、第一に霊力。それに次いで攻撃力と行動力でした。

行動力はキャラクターの素早さに関与する値であり、これが『優』だと鋼牙に匹敵するスピードになります。今回のほもちゃんの行動力は『優よりの良』であるため、鋼牙には及びませんが犬夜叉達の駆ける速さには十分付いていくことが可能なのです。

もっとも、見た目はかごめと同じ現代の学生なのに超スピード!?で疾走していく姿はかなりシュールですが。

 

「おい女、一つ聞いてもいいか?」

 

奈落の気配を追っている最中、犬夜叉から話しかけられました。このイベント中に起きる会話の内容は一つしかありません。

 

「どういういきさつかは知らねえが、おめぇはしばらく桔梗と居たんだよな。

……その、おれのことは何か言っていたか?」

 

これです。友達経由で好きな女子の評価を確認する中学生男子みたいなことを言ってきやがります。ここであることないこと吹き込んで犬夜叉の百面相を見るのも面白いのですが、純粋無垢な少年(推定年齢200歳)の心を弄ぶのは気が引けるので、正直に答えてあげましょう。

 

桔梗、犬夜叉の傷ついた心を癒してあげたいってよ。もっとも、死人の自分では力不足って結局は落ち込んでましたけど。

それから明言はしてませんでしたが、もう一度だけ犬夜叉のことを信じたい、とも。

 

「……そう、なのか」

 

犬夜叉は尻すぼみにそう言ったきり、桔梗の話題を出すことは無くなりました。後方にいるかごめもまた複雑そうな顔をしています。

原作だとこの時期の犬夜叉とかごめってまだ微妙な関係なんですよね。友達以上恋人未満みたいな。二人がお互いのことを明確に意識しだすのはもう少し先だったような気がします。

 

なんとも気まずい空気感が漂う中、突然視界が揺らぎ、辺りが霧に覆われていきます。マップ上では奈落が張っていた結界を破り、城もすぐそこというところまで来ているのですが……そう簡単に辿り着くことはできません。

 

「みんな、罠があるかもしれない。気を付けて!」

 

珊瑚ちゃんの警鐘どおり、霧の中を抜けた先で一行はバラバラに分断されてしまいました。ここから先はほもちゃんの単独行動となります。

 

辺りはいつの間にか木々の生い茂る森になっていますが、この空間は奈落が創り出した幻──幻影殺の術中です。

この空間内には瘴気が立ち込めており、先へ進むほど濃度が濃くなっていきますので、先んじて『浄化術 壱』のスキルを取っておきましょう。無防備な状態で突撃すると、低確率ながら瘴気に蝕まれてガンギマリ状態になってしまうので(2敗)

また、足元で蠢いている木の根っこには絶対に触れないように!(3敗)

つま先一寸でも触れたら術に引っ掛かり、延々と地獄を見せられます。即ゲームオーバーにはなりませんがタイム的には死亡も同然です。

漫画版では強い霊力を持つかごめが幻影殺にかからなかったので、ほもちゃんも霊力が高いから安心!と油断していると痛い目に遭います(1敗)

 

幻影殺の回避方法は原作と若干異なっており、霊力があろうが四魂のかけらを持っていようが完全無効化は出来ません。ではどうすれば良いのかというと、これはスキル「神通力」に頼るほかないです。

本RTAにおいてはPart5にてミスを帳消しにするために偶発的に取得したスキルですが、この能力の副産物的な恩恵により、ほもちゃんには触れては駄目な部分が赤く見えるようになっています。まさしくガバの功名というやつですね。

 

ちなみにプレイヤーが幻影殺に引っ掛かったときに見る幻は、"その時点で友好度か好感度が最も高い者の最期"です。つまりほもちゃんの場合は桔梗が死ぬところを延々と見せられます。

桔梗の死亡シーンはアニメ版でもう十分堪能したから……(震え声)

 

慎重な操作で触手に触れることなく獣道を進んでいくほもちゃん。多くの死魂虫がさまよっている場所に向かうと、そこでは奈落の拘束を跳ね除けた桔梗と、いち早くこの場に辿り着いていたかごめの二人が対峙していました。

 

「やはりおまえも来ていたか、百江」

 

「え?あ、あなた…!」

 

▼桔梗の手には、かごめから奪ったらしい四魂のかけらが握られていた。

▼かけらを返すよう桔梗を説得しますか? はい/いいえ

 

ここは分岐が出てくるので間髪いれずに『いいえ』を選択。

 

ひとの ものを とったら どろぼう!

 

なのですが、桔梗なりに意図があっての行動なので、それを汲み取って『いいだろお前成人の日だぞ(意味不明)』と発言しましょう。前回イベントをすっぽかして下がった分の友好度はここで取り戻せます。

もしここで『そんなことしちゃ…ダメだろ!(マジメくん)』と言ってかごめの味方をした場合、反対に犬夜叉一行の心証が良くなります。しかしかけらを返してしまうと後述のイベントが発生せず大ロスに繋がってしまいますので、RTAではここの選択を絶対に間違えないようにしましょう。

 

「あんたたち、一体何を考えてるの…!?」

 

タァイムのことを考えてるんだよ!

 

 

 

そのまましばらく膠着状態が続いていると、やがて幻影殺の罠から抜け出した犬夜叉がやってきます。こういう展開は前にもあったよなあ?(犬夜叉世界特有の天丼)

 

「桔梗、おまえ……かごめを殺そうとしたのか!?」

 

「四魂のかけらをもらっただけだ。こんなものを持っているから、かごめは命を狙われる」

 

犬夜叉と桔梗が言葉を交わしていますが、結局この場では平行線で幕を閉じることになります。

実際桔梗にも本当にかごめを殺そうとしていた疑惑があるので、ほもちゃんはあまり介入せず、事の成り行きを見守りましょう。

 

一応言及しておきますと、桔梗との友情ルートを目指す本RTAでは、当時アニメ版で話題となった『高飛車笑いする悪女な桔梗』を拝むことはできません。

これが見られるのは桔梗の犬夜叉に対する好感度が他の人より低い時。つまりは桔梗が犬夜叉以外の誰かを好きになっている状態のときにのみ発生するレアイベントです。

 

『ふふふっ、はははははっ…!犬夜叉よ、おまえに私は殺せそうにないな!』

 

今聞いていただいたのがその台詞です。情緒不安定すぎて見ているこっちが不安になってくるレベルです。

これ以外にも「好きだぜ」と愛の言葉を連呼する犬夜叉や、笑いのツボに入って悶絶している神無など、各キャラクターと築き上げた関係によっては通常ありえないような反応を拝めるのも本作の大きな醍醐味となっております。

皆やって、どうぞ(隙あらば催促)

 

そんなことを言っている間に二人の会話が終わったようなので、ラスト一か所、奈落の居所に立ち寄ってから帰るとしましょうか。

(死魂虫に乗って)ホラいくど~

 

「百江、おまえは……いや、なんでもない」

 

こいついつも思わせぶりな発言してんな。たまには言いたいことを素直に伝えないと駄目ですよ。ただでさえ犬耳の彼は鈍感系主人公なんだから。

 

「そ、それとこれとは話が違うだろう」

 

珍しく言葉を詰まらせる桔梗を尻目に、ほもちゃん達を乗せた死魂虫が奈落の居る屋敷へ到着。

この辺にぃ、傀儡を壊されて何も見えなくなったラスボス、いるらしいっすよ。じゃけん煽りに行きましょうね~。

 

 

 

おまんこぉ^~(気さくな挨拶)

 

「な……桔梗!?」

 

「随分と不用心だな奈落。私の消息も、あの傀儡が無ければ分からぬか」

 

そうわよ。お前大好きな桔梗の気配も感じ取れねえのかよ。そんなんじゃライバルの犬夜叉に負けちゃうぞお前。

 

「その甘さは、おまえが完全な妖怪でないことの証明だ。そうだろう?……半妖、奈落」

 

「このわしが、半妖だと?」

 

「上手く誤魔化したつもりだろうが、おまえの中には鬼蜘蛛の、人としての心が残っている。幾度となく機会があったにも関わらず、おまえは私を殺さなかった。それがなによりの証拠だ」

 

これマジ?失望しました。結界師のファンやめます。

散々犬夜叉のことを半妖イジリしてたのは自分もそうだからというコンプレックスによるものだった…?

 

「百江、話が拗れる。すまないが少し黙っていてくれ」

 

あっスイマセン(素)

桔梗に釘を刺されたら大人しく煽りを止めましょう。これ以上やると奈落が「小娘…きさまだけは只では帰さんぞ!!」とマジギレして襲いかかってきます。通常プレイ時はそれが面白すぎて10回ぐらいキレさせてましたが。

 

この後、桔梗はかごめから奪った四魂のかけらを奈落に渡します。彼女の最終目的は"完成した玉ごと奈落を滅する"ことですから、ひとまずは奈落にかけらを集めさせるのが吉です。

なのでほもちゃんがこの前手に入れたかけらも渡しておきましょう。はいどうぞ、悪いことに使っちゃだめですよ。

 

奈落にはギロリと睨まれますがどこ吹く風でスルー。こっちのバックにはよぉ、お前の大好きな桔梗姐さんがついとるんやぞワレぇ!

 

「私はもと居た寺に戻る。会いたくなったら使いをよこすがいい。私はおまえと違って、逃げも隠れもしない」

 

それにしてもキレッキレですね桔梗様。奈落が心の底からぐぬぬ状態になるのって、この時ぐらいじゃないでしょうか。大体いつも余裕ぶっこいた笑みを浮かべてますし。

 

さて、奈落の屋敷を出ところでようやくひと息つくことができます。

桔梗と仲良くお喋りしながら帰宅しましょう。

 

今回はここまでです。ご視聴ありがとうございました。

 

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